夢も希望もなく。 公演情報 月刊「根本宗子」「夢も希望もなく。」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    ネタばれ
    完全ネタばれ

    ネタバレBOX

    【月刊 根元宗子】を観劇。

    全く知らない劇団なのだが、やや気になったので観劇を決意。
    観劇前の期待値はかなり低かったのだが・・・。

    客席に入るとシングルベット、テレビ、炬燵、台所のセットが組まれており、それが真ん中の境目を基準に、左と右に二つ組まれている。僅かに飾り込みは変えているが、同じ部屋が二つあるという面白いセットの作り方だ。

    俳優として夢を追い求めるちひろは、少しづつではあるが成功への階段を上っている。
    そして彼氏も小説家志望で、互いに切磋琢磨しあいながら付き合っている理想のカップルだ。
    しかしそんな芸術家同士のカップルも片方が上手くいき始めると、嫉妬や妬みでお互いの関係が悪化してしまう。
    そして成功の夢を掴みかけたちひろは、彼氏との関係が悪化するのを恐れてしまい、自分の夢を捨てて、彼氏との幸せを選んでしまう。
    そして十年後、夢を捨てたちひろはOLとして働いているのだが、小説家になれなかった彼氏は、働きもせずにひも状態だ。そんなちひろは、夢を捨てた十年前を後悔しながら、辛い日々を送って生きている・・・。

    夢と希望に生きていた十年前の日々を左側のセットで行い、夢と希望に破れた十年後を右側のセットで行うという画期的な舞台だ。場面によっては同時進行で芝居が行われるので、夢と希望を追っていた昔、そして夢破れた現実を嫌というほど見せつけてくる演出法はなかなかだ。
    人生の選択、親友の進言と人は迷いながらも、常に何かを選択しなければ生きてはいけないという事をまざまざと感じさせてくれる芝居だ。
    決して目新しい内容ではないのだが、生の舞台でしか出来ない表現方法を用いているので、作家のメッセージが的確に伝わってきている出来の良い芝居だ。



     

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    2014/01/17 11:37

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