『どこか遠くへ行く日』 たくさんの御来場ありがとうございました!!! 次回は4月中旬★ 公演情報 『どこか遠くへ行く日』 たくさんの御来場ありがとうございました!!! 次回は4月中旬★」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.5
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  • 満足度★★★★

    よかったです
    この劇団を最初に観た時も短編集でした。長編の作品ではこれはちょっと、と思わせるものもありましたが、このフォーマットだとスッキリとキレがよく、中だるみせずに楽しめました。

  • 満足度★★★★

    いい短編集でした。
    詳しくは後ほどに。
    面白かったです。


    12/21追記。
    「引越しの日」という同じテーマでのそれぞれ独立した3作品。

    1本目の男がちょっとイヤな奴になりすぎたかな、とか
    2本目は少し特殊なところもあって、もっと面白くなれたかなとも感じましたが、
    3本目の三姉妹はバランスとれてていい配役だったと思います。

    よく言えば余韻を残す、逆で言うとハッキリ描かない終わり方は
    好みが分かれるところかもしれませんが、
    3作品ともいい会話劇で、自分はどれも好きでした。

    ちょっとダンボール乱雑すぎだったかもしれませんね(笑)


    RAFTは初めてでしたが、構造上仕方ないとはいえ
    遅れてきたお客さんが入って来るときに扉がガラガラッと大きく開くのは
    演ってて気になるだろうなあ、とちょっと気の毒に感じました。

  • 満足度★★★★★

    詩的・知的作品群
     ヒトは、その実存に於いて必ず宙吊りである。過去と未来の間に、あちらとそちらの間に、そして彼らとあなた達の間に。この日常の陥穽のような状態こそが、実存の裸形に近い。だから、ヒトは、通常それを見て、見ぬふりをしている。

    ネタバレBOX

     そのようなヒトの在り様を三編の小品でオムニバス形式に描いた作品群だが、その詩的感性、人間存在の本質を、手堅く、自然に提出する手際の良さが光る。更に日常とはいえ、其々、層の異なる、例えてみれば位相数学を詩に代入したような明晰さと、抑えられてはいるが知性の煌めきが、作品に適度な緊張感とそれゆえのバランスを保たせている。
     また、三編とも短編である為、話の展開の仕方が頗る重要になるわけだが、その辺りの構成力も抜群なのは言う迄もない。一編一編の内部でもそうなのだが、全体の構成も良く考えられている。本当にありきたりに見えるシチュエイションで始まる第一話、サスペンス要素の強くなる第二話、そして社会の最小単位と通常考えられる家族の中に起こるトラウマの深刻さを抉る第三話。人称で言うと、一話は二人称の物語、二話は三人称の物語、そして三話は一人称の物語で、演劇を観に来る観客の日常に近い所から入り、昼間働く生活に対応した二話が続き、次に家族という単位で、己を振り返る構造になっているのだ。
     見事である。そして、これら三編の其々に、矢張り適確な小物やイマージュが、宙吊りの登場人物達の振り子の支点のような作用を及ぼしている点も見逃すわけにはゆくまい。
     これだけの要素を巧みで知的な演出と気の利いた音響、抑え気味で効果的な照明、矢張り、会場のサイズに合わせて抑えた丁寧な科白回しと演技とで、ひたひたと観る者に迫る舞台であった。
  • 満足度★★★★★

    同じ舞台装置で
    気の利いた小編集。素敵でした。

    ネタバレBOX

    背後に段ボール箱が置かれた中で引っ越しにまつわる短編が三話。

    『東京タワーと傷口』  同棲を解消する男女が引っ越しをする話。女性には心が痛いときに現れるもう一人の自分がいて、言いたいことが言えない本人に代わって本音を吐いたりしてくれますが、もちろん心の中だけの対話ですから相手に伝わるわけではありません。リストカットの回数だけ現れるような存在で心身ともに痛いです。

    やはり常に会話を持ち、本音で話すことが重要で、そういう意味では会話の材料になる東京タワーを隠した男性の責任は重く、金に細かい男ですからこの際2,500円×月数分を返してもらいたいところですが、せめて彼女の引越し費用分ぐらいはチャラにしてほしいところですね。

    『標本箱と嘘』  標本作りに夢中だった兄を殺した妹が引っ越そうとしているときに、真相に辿り着いた引越し業者が標本にされる昆虫のように酢酸エチルで毒殺されるブラックな話。

    標本作りの豆知識が得られました。段ボール箱を持っただけで中身が分かるなどと能力の向上は凄いですが、他人の領域に入ったことが悲劇の原因でした。

    『ジャムと筆跡』  三姉妹が荷造りの最中に見付けたメモから、17年前の母の死の真相が明らかになる話。当時二歳児だった三女が朝食のジャムを欲しがってした無邪気な行為が母が交通事故に遭う遠因となりました。

    記憶は三者三様。三女は何も覚えていません。次女は出て行ったとしか覚えていませんでした。まるで夫婦仲が悪く、家出でもしたのかと思ってしまいました。長女は覚えていました。黙っていれば良かったものをと思います。やはり長女にはどこかに恨みがあったのかもしれません。
  • 同じテーマなのに、いろんな話。
    「引っ越し」を題材とした、短篇集三本立て。
    引っ越しがテーマなので、舞台の後側半分近くは段ボール箱で埋まっている。
    ただそれだけのことなのに、何だか面白い、わくわくする。
    引っ越し前の高揚感を疑似体験しているのかしら。

    狭い会場ながら、超満員。すごい。

    第一話「東京タワーと傷口」
    確かに、男も女も見ていてイラつく。別れて正解。
    一緒にいても互いに益はない。
    実は、当日パンフレットをよく読まないままの観劇開始だった。
    赤い服の女性が何者なのか?後からパンフレットを見ての答え合わせとなったが、題名見て「あの台詞たちはこういうことか」と納得。
    日常を演ずる芝居でも、「舞台の髪型」ってあると思う。前髪邪魔なら一緒に纏めれば良いのに。あの触角を頻繁に触るの、無意識なのかな?私はすごく気になる。

    第二話「標本箱と嘘」
    冒頭のやりとりからは、こんな方向に話が転がっていくとは思わなかった。
    ある人にとっては、貴重な資料。また別のある人にとっては虫の死骸。(私は後者)
    妹が何でいきなり踊り出したのか分からず、そのまま終わってしまった。だが、怖い話だからこそ、分からないことでより怖さが増したように感じる。

    第三話「ジャムと筆跡」
    三女が母の死に関わっているのはすぐに予想できたが、実際は自分の予想とは違った。
    でもあの関わりなら、「赤信号で飛び出した」というエピソードはいらないのでは。

    三話とも、まだ話が続くかな?というところで終幕する。
    だが、それが良い終わり方だった。
    幕間で、前の話の登場人物と、次の話の登場人物が同じ舞台上に立つというのも面白い。

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