『武器と羽』 公演情報 『武器と羽』」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.8
1-11件 / 11件中
  • 満足度★★★★★

    特徴的な「26時的な空気」、好きだなぁ
    深かったぁ。冒頭に字幕で「すべての登場人物が嘘をついている」と示されるものの、嘘をついているように思えない人物もいて、内容とも相俟って「嘘とは何か?真実とは何か?」と問うているようで。
    さらに会話には神なども出てきて、哲学気味?(笑)
    一方、笑える部分や泣ける部分も挟み、得意の時制ズラしの構成、そして特徴的な「26時的な空気」(←勝手に命名)もあって135分(=前説5分を除いた正味)の上演時間もその長さを感じず。
    やっぱりここの芝居、好きだわ♪♪♪

  • 長いな~
    疲れていたせいか、うとうとしてしまった。

  • 暗くてちょっと眠く・・・
    前説からの本編への流れはすごく好きでした!
    考えさせながらもとても分かりやすく、すごく楽しみました。

    ただ、すでに薄暗い感じで、ちょっと眠気に襲われました。

  • 満足度★★★★

    ますます進化するハイジワールド
    前説で現れた灰二氏はえらく痩せた感じ。お話を聞いて納得。そのせいかどうかわからないけど、芝居の方は独特の世界感にさらに磨きがかかって、唸らされましたね。ますます進化するハイジワールドには今後も期待大。

  • 満足度★★★★

    役者だねえ
    顔色を窺っただけでは分かりません。

    ネタバレBOX

    下手奥から上手手前、客席出入口までが公園脇の道路になっていて、人々が日々往来しています。そんな中で起こった事件、全員が嘘を付いているという話。

    舞台の上手端にモニターがありましたが、クレタ島の住民の一人が言った言葉についてはお客さん全員が見たのかなあ。見たと見ないでは心構えが変わりますからね。

    のら猫の世話をしていること、通り魔に襲われたこと、通り魔犯、痴漢の冤罪、警察の捜査まで、みーんな嘘っぱち。

    わざわざ事件にすることもなかろうと穴を埋める警察官。鑑識が何か言うだろうと思いつつも笑ってしまいました。

    で、一晩で4キロも痩せるかいって。でも昔の写真を見ると太っていましたね。小麦アレルギーの件は嘘か真か分からなくなりました。
  • 満足度★★★★

    林灰二という人
    脚本の構成と“登場人物全員が嘘をついている”という設定が面白い。
    前説からするりと本編に入るあたり、BGM、照明、都市伝説、何気ない“哲学”、
    そしてラストで見せる奇妙な“都会における秘密の共有”と真実…。
    全編に林灰二という人のセンスと軽やかさがあふれている舞台。
    追いつめられながら、開き直ったしたたかさを併せ持つ登場人物たち。
    その微妙な揺れを表現する役者陣もはまっている。
    林灰二さん、あの面白い前説は嘘じゃないですよね?

    ネタバレBOX

    案内の人がライトで足元を照らしてくれるほど劇場内は薄暗い。
    舞台上には工事現場のコーンが数個並んでいるが、中に電球が入っていて
    緑色っぽい、青っぽい光を放っている。
    劇場を斜めに貫く通路が出来ており、コーンはそれに沿って置かれている。

    前説を終えて客席に背を向けると、林灰二は公園で友達を待つ男になる。
    奥から友人がバイクを押して出て来て、この公演に幽霊が出るという噂話などしながら
    二人は駐輪場を探して劇場の外、受付のあるスペースへと出て行く。
    この長い通路が公園の往来となり、下手に公園のベンチ、
    上手には警察の取り調べ室がある。

    事件は、公園で腐乱死体が発見されたことから始まる。
    問題はその周囲の、掘りかけの穴らしきものだった。
    それのおかげで単なるホームレスの死は、殺人事件ではないかと疑われることになる。
    そして同じこの公園で、カッターナイフによる通り魔事件が連続して起こる…。

    登場人物が全員嘘をついていることがキモである。
    腐乱死体の第一発見者、通り魔事件の被害者二人、自首して来たコンビニの男、
    そして捜査する警察官も全員嘘をついていて
    例えば腐乱死体の第一発見者は猫好きで毎日えさをやりに来るが、
    実はそのえさに農薬を混ぜている。

    元を辿れば腐乱死体となったホームレスの男(林灰二)が
    「俺を殺してくれ」とコンビニの男(池上幸平)に頼んだことが発端だった。
    ホームレスの男は誰かのために自分の人生も命も棒に振った。
    そして自分の中の“悪”を許さず罰したことにより“神”の如き存在となった。
    コンビニの男と通り魔の被害者(川元文太、肥後あかね)の3人は
    公園に通って腐乱していく遺体を見守り、秘密と安らぎを共有する。
    そして「僕たちも“神”のように、悪を退治しなければならない」と
    コンビニ男は二人にカッターナイフを渡し、
    3人はそれぞれの“悪”をやっつけるべく実行に移すのである。

    時間を遡って行く見せ方、照明や映像の使い方が上手い。
    嘘つきたちのエピソードが丁寧なので嘘が薄っぺらでなく、ちゃんと理由が見える。
    ホームレスが、「空を飛びたい」と言うコンビニ男に
    「飛べるよ。羽ならあるじゃない、見えないの?
    僕には見えるよ、黒い羽が」
    と告げる場面。
    素朴な風貌で淡々と、だがあまりにも当然のように告げるので思わず気押されるほど。
    「真実か否か」ではなく「信じるか否か」が問われる瞬間だ。
    林灰二という人の素のような演技が、あり得ないことに説得力を持たせて秀逸。

    見えていないだけで“武器と羽”は誰もがセットで持っている物かもしれない。
    「自由である事は何よりも尊い」と言う林灰二さん、
    次にあなたが解放してくれる世界を、また観たいと思う。
  • 満足度★★★

    楽しいのだけれども・・・
    やはり上演中、舞台上が終始暗い演出だと、遠方からの遠征組には体力的には途中眠くなってしまい、キツイ。
    取調室のシーンをもう少し明るくするとか、下手三分の二は明るくするとかしてメリハリをつけた方が良いかも。

  • 満足度★★★★

    暗かったけど
    前説からふわっと本編に入る演出が面白かった。ミステリーとかサスペンスの小説を読んでいるみたいだけど分かりやすく、飽きずに2時間見れた。このタッチだと演劇じゃ無きゃいけないのか?と聞かれると・・?という感じはあったけど、とりあえず満足はした。(「真実」と「信じることの」・・という説明のところの表現は芝居らしい感じでした)駅前劇場のスペックを上手く使い倒した公演だったと思います。

  • 満足度★★★★

    嘘を糾すと犯罪者
     登場人物全員が嘘つきという設定で物語が展開する。導入がちょっと変わっていて、この場所に纏わる怖い話が色々語られる。ヤンキーが屯っているとか、女の幽霊が出るとか、通り魔騒ぎとか。そんな話の内容に合わせて、最後まで舞台は、夜の公園程度の明るさだ。

    ネタバレBOX

     この最初の設定に呑まれるか否かで、評価がハッキリ分かれるだろう。因みに場面は、公園という設定だ。下手にベンチが1つ。中に灯りを仕込んだものを含めて、観客席側から、舞台奥へ直線的に置かれたコーン(工事現場などで見る奴。色は、青、緑と寒色系と公園だから、グリーンだ)。公園の傍らには河が流れており、水死の話なども出ていた。公園脇には、コンビニが1軒ある。
     11年前から、この公園にはホームレスが1人住んでいる。彼は、探し物をする為にここにいるのだが、その探し物とは、彼に生きる意味を教えてくれた姪である。然し、姪は11年前に亡くなっているのだ。探している本人もそのことに気付いている。
     ところで、この公園で通り魔事件が、立て続けに起こった。警察が乗り出し、犯人は、自首するという形で捕まったが、事実は、自首した者は犯人ではなく、ホームレスを神と崇めるコンビニのアルバイト店員。神からも「彼には黒い羽が見える」と言われている。つまり烏であると同時にサタンも含意しているかもしれない。何れにせよ物語の中で真実を観ていたのは、公園に居る野良猫と猫の生まれ変わりの烏(猫は何度も生まれ変わるという転生譚と猫の死体が殆ど見付からないという話をミステリアスに結び付けた、神と崇拝者たちの論理ではこうなっているのだ)で、神は己の中にどす黒くとぐろを巻く物から逃れることを願っている。それを烏=サタンに告げるのだ。サタンは理解し実行する。
     以上を深読みすれば、神は自ら善と称する為に、悪を前提とし、それが分かちがたく結びついた身体を殺すことで、自らは存在と袂を分かち偏在することを可能とした。実行する方法としては、殺害という汚れを悪に負わせ、それを忌むべき者として分けた。つまり、汚れ役を知恵者、サタンに任せ、己は良い子ぶることにしたのだ。自殺すれば、済んだことを、他者に汚れを負わせることで、自己純化の縁とし、己独り良い子ぶって、悪を他者に代弁させたのだ。出来レースである。ではサタンにとっての益は何だったのか? それは、地獄というもう一つの世界の頂点に立つ、ということだったのではないか? 何れにせよ、神そのものが、出来レースを演じているということに対する痛烈な皮肉と取れないことも無い内容であった。ホームレスの父は、教会を立てた聖職者で彼を精神的に救った姪の産みの親は姉で敬虔な信者である。然し、自分の立てた文脈に沿って解釈するならば、この姉の祈りは、気違いじみた信仰に対するパロディーである。
     通り魔事件に関しては、狂言であった。というのは、以上のことから必然的に出てくる。そして、殺されたのが、ホームレス(神の遍在を表していようではないか)殺したのが、自称、烏のコンビニアルバイト店員(サタン)、狂言を演じた二人の被害者が、世界の実相を知って絶望した者と娼婦であることも、この神話を現実世界との境目に置くことに役だっていよう。警察が、この物語の中で起こった唯一の事件(ホームレス殺し)を、無かったことにしてしまうのも、神が、不正を犯している以上、被造物でしかないヒトが誤魔化すのは当然のことと言わねばなるまい。また、通り魔だと言って自首した、コンビニアルバイトが、ラストで人を刺すシーンも、この伝で言えば、立件されない可能性が高い。何故なら、正義はサタンにあると本当のことを行為で示してしまったのだから。
  • 満足度★★★

    舞台セットの使い方は斬新やね
    説明とおりの表現は出来たのではないかと思いましたが・・・・

    劇場内の温度が少々高めで・食後で・眠気に襲われました
    (冷房入れてくれた方がよかったなぁ)

    劇場内の雰囲気も上手にコサエテました

    でも2時間半は長いのでは・・とも感じたです

  • 満足度★★★

    よかった
    初日ということで、新鮮さがあった。前説がまずよかった。内容も深いものがあり、意外性もあってよかった。

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