ご飯の時間 公演情報 ご飯の時間」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.1
1-11件 / 11件中
  • 満足度★★★★

    今作で三本目
    ネタばれ

    ネタバレBOX

    玉田企画の【ご飯の時間】を観劇。

    玉田企画は青年団所属の劇団だ。

    若い夫婦が親の後を継いで、実家暮らしをしている処に、音信不通だった兄が突然帰郷して、そこに居ついてしまう。兄はやりたい放題、几帳面な妻は夫(弟)に愚痴ばかり、その板ばさみになる夫(弟)は困り果ててしまうのだが・・・。

    なんとなく想像がつく展開を、そのまま想像がつく展開で当たり前の様に見せていく処に毎回面白さを感じられる劇団だ。白山羊の会、五反田団に似ている感があるのは否めないが、そこまで演出家の視点が明確ではない。
    だが日常の出来事のほんの僅かな隙間の中に、家族定義、社会問題などを埋めていっているのが面白い点だ。だが観客は観劇しながら、そんな隙間を無理に見つける事をしなくても楽しめる芝居だ。

    次回の三鷹ネクストセレクションに選ばれているのが喜ばしい事だ。
  • 満足度★★★★

    ツボだ~!
    挙動不審に、口ごもって、曖昧に。この絶妙な優柔不断さに、イライラしながらクスクス笑ってしまう。この雰囲気は唯一無二だなぁ。もう、ツボにはまりっぱなし。

    ネタバレBOX

    田舎に暮らす弟夫婦のところに、10年も音信不通だった兄が東京から帰ってくる。几帳面な妻は、ろくに働かず家でダラダラとする兄のだらしなさにイライラしている。弟はお金もなく行くあてもない兄の境遇を思うと強く言えず、ズルズルと日々は過ぎていく。ある日、弟夫婦の車を借りた兄は事故を起こし車を大破してしまう。それをきっかけに、弟夫婦は兄を家から追い出す。2ヶ月後、兄とは東京で10年来の友人と名乗る友人が訪ねてくる。兄は携帯もつながらず音信不通で行方不明、後には弟の名前が連帯保証人になった大量の借用書が残される。

    人情話だったなぁ。優しいからこそ兄貴は弟を頼ったんだなぁ。前半のゆるさで笑いを誘って、そのシーンが後半に人情話として反転する構造が憎い。頼れる家族がいて良かった。実際、物語の終盤の兄の行動を見るときちんと片付けも出来るし、だらしなくしないでいられる。そして何も語られない10年は何だか重い。もちろん、だらしなさは悪い。でも文句を言いながらも頼り頼られる家族のつながりは大事だと思った。再びフラッと戻ってきたらいいのに。どうか兄が生きていますように。

    確か、ナニワ金融道で「勝手に連帯保証人に名前を裏書しても無効」って言ってた気がするけど。でも、あんなに借用書出てきたら笑っちゃう。最初から最後までゆる~く、でもきちんと笑いで落とすところが玉田企画の魅力だと思います。
  • 満足度★★★★

    無題653(13-078)
    17:00の回(曇)。17:01会場着、17:04開演〜18:34終演。何とか開演に間に合いました。「夢の星」からで2作目。舞台は和室(8畳)、コタツに小瀧さん。なさそうでありそうなお話、みていて、その「はっきりしないところ」に苛つく(巧い)、近しい間柄だから余計ややこしくなるのだろうか、世の中どうしようもないことも多い。

    ネタバレBOX

    連帯保証には実印と印鑑証明が必要だと思う…車が大破したら怪我すると思う…破産はしない…のか…

    相手方から関係を断ち切られたとき…後悔しなければならないのか…、共に沈まなくてはならなかったのか…

    実家…と言っていたと思うのですが、そうだとすると、それなりに「部屋」はあるのではないか、とか、相続は、とか考えてしまいました。
  • 満足度★★★★★

    最高でした。
    こういう芝居が観たかった。間や空気感で魅せる芝居。動画じゃ伝わらない、生ならではの芝居。特別なことは何もしてない。役者がとてもよかった。

    ネタバレBOX

    勝手に保証人にするクズなくせに修理費は形だけでも返して自分を正当化するクズなとこがまたリアル。一緒に卵賭けご飯食うシーンでちょっといいなと思った自分がバカだった。出て行ってもらおうと決断してから事故るのもしっかり振って落としていて気持ちいい。他の役者も風貌、性格、発言が一致していてよい。カレーのくだり、テストのくだりもよくて笑いの加減や量が絶妙だった。
  • 満足度★★★★

    うまいっ!
    やはり玉田氏の作品は面白い。今回はどうしようもない兄の帰還劇。寅さんのようにはいかなくて、えらくシニカルですな。全編にわたってなんとも乾いた笑いが漂っているのですが、オチはちょっと・・・笑えない。自分も経験あるのですが、勝手に保証人にされても無効ですよ。

  • 満足度★★★★

    無縁社会
    絆を深めるのも無縁社会になるのも心掛け次第だとつくづく思いました。

    ネタバレBOX

    遠い親戚に一人はいるとかいないとか、あんな人が身内にいたらあー嫌だって感じの兄でした。

    田舎ですし、長男の家だと勘違いする女性の言動のようなお芝居の内容でのイライラは好物ですが、最初に出会ったときの、あっ、えっ、あっ、ええーっと二人が同時にしゃべるところなどは古いコントを見ているようでベタすぎて、別の意味でイライラして全く面白くありませんでした。

    弟夫婦の気持ちは分かりますが、遺産分割協議書だってできていないでしょうし、単に出て行ってくれで済むとも思えませんでしたが、兄貴は意外とすんなり出て行きました。

    と思ったら、兄貴は借金まみれで、連帯保証人欄には弟の名前が記載されていたと踏んだり蹴ったりでした。まあ弟の自署じゃないし貸し手は弟に保証意思を確認しているわけでもありませんから、毅然とした態度が取れればいいだけの話ですが…。

    本来は遺産分割のことや今後のことを含めて、親戚の叔父さんとかに間に入ってもらうべきですが、若手自主企画ではそんな役者さんは呼べないのでしょうかって感じで、少しばかり現実味に欠けていました。

    いずれにせよ、絆、絆と叫ばれている中、これでまた無縁社会の人間が確実に一人誕生したわけですね。
  • 満足度★★★★

    あと一歩
    ちょこちょこちょこちょこ面白い。
    ちょこちょこちょこちょこ感性が良い。
    役者もみんな良い。
    でも5つ星には何か足りない気がする。

  • 満足度★★★★

    カレーの肉は?
    何処か自分に重なる部分があり笑いつつも泣かされた嫌な思い出に胸が痛い。リアルな雰囲気が最後まで厭きさせず面白く観劇。

    ネタバレBOX

    テストの答えイジリは笑える。
  • 満足度★★★★

    田舎の家庭の雰囲気を見せた95分
    こたつやテレビなどのある、6畳ぐらいの部屋が舞台。田舎のある家庭の会話劇といったところ。兄弟の絆や家族への思いやりらしさが役者としても出演した玉田さんの世界観はすばらしかったです。

  • 満足度★★★★

    地方の雰囲気も夫婦の茶の間から見える
     宗次朗役の玉田 真也が上手い。また、宗次朗の兄、圭太郎はだらしないが、自分が飲み食いしたい時に誰か他に人がいれば、必ずその人数分の飲み物などを持ってくるなど憎めない部分も上手に出し、リアリティーを持たせている。場の設定も良く、演技、演出、大道具は、ストーリー展開に過不足なく対応し、宗次朗の妻、佐江子の几帳面な性格と圭太郎のだらしなさとが、小道具の使い方で見事に表現されているなど、小道具も効果的に使われている。無論、場面転換の際の照明の用い方、音響効果についても効果的だ。

    ネタバレBOX

     教師をしている宗次郎と妻の家庭に10年間音沙汰の無かった兄が転がり込んできた。母の葬式にも出ず、宗次朗たちの結婚式にも出席しなかった兄である。2~3日と言っていたのが、ずるずる居候し、碌に働きもしない。引っ越しのバイトをした翌日は筋肉痛になるから休み、と自主的に休んでしまう体たらくである。おまけに、鼻をかんでは塵紙を其処らにほっぽり投げて片付けもしない。世話になっているのに、自分の食事代も入れなければ、食器を洗うでも無い。部屋にある漫画や本などを寝そべって読んでいる。冷蔵庫にあるものは勝手に持ち出して来て食べ、容器や食べカスの片付けも一切しない。
     ところで宗次朗の妻佐江子は几帳面で、こんな、義兄、圭太郎のだらしなさが我慢できない。然し、宗次朗は、中々きちんと注意することができない。そうこうしているうちに、圭太郎は、女友達を連れてくる。車を乗り回す。終に事故を起こして車を大破させた。これには流石に宗次朗も堪忍袋の緒を切らし、兄に出てゆくように言い渡す。
     翌日、出て行った兄だが、2カ月後、東京の兄の友人が訪ねて来た。圭太郎が1カ月前から失踪したと言うのである。宗次朗達は、10年、何も音沙汰なしの経験があったので、この点については楽観していたが、友人、唐沢は、圭太郎がかなりの額の借金をしていたのを見付けた、とサラ金などの借用書を見せる。連帯保証人の名には宗次朗の名が書かれていた。
  • 満足度★★★★

    頼りない男達に
    イラっとしつつ、それ故の嫌悪な緊張感漂うその場の雰囲気に、つい目が離せなくなる展開が面白い。

このページのQRコードです。

拡大