ご飯の時間 公演情報 玉田企画「ご飯の時間」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    地方の雰囲気も夫婦の茶の間から見える
     宗次朗役の玉田 真也が上手い。また、宗次朗の兄、圭太郎はだらしないが、自分が飲み食いしたい時に誰か他に人がいれば、必ずその人数分の飲み物などを持ってくるなど憎めない部分も上手に出し、リアリティーを持たせている。場の設定も良く、演技、演出、大道具は、ストーリー展開に過不足なく対応し、宗次朗の妻、佐江子の几帳面な性格と圭太郎のだらしなさとが、小道具の使い方で見事に表現されているなど、小道具も効果的に使われている。無論、場面転換の際の照明の用い方、音響効果についても効果的だ。

    ネタバレBOX

     教師をしている宗次郎と妻の家庭に10年間音沙汰の無かった兄が転がり込んできた。母の葬式にも出ず、宗次朗たちの結婚式にも出席しなかった兄である。2~3日と言っていたのが、ずるずる居候し、碌に働きもしない。引っ越しのバイトをした翌日は筋肉痛になるから休み、と自主的に休んでしまう体たらくである。おまけに、鼻をかんでは塵紙を其処らにほっぽり投げて片付けもしない。世話になっているのに、自分の食事代も入れなければ、食器を洗うでも無い。部屋にある漫画や本などを寝そべって読んでいる。冷蔵庫にあるものは勝手に持ち出して来て食べ、容器や食べカスの片付けも一切しない。
     ところで宗次朗の妻佐江子は几帳面で、こんな、義兄、圭太郎のだらしなさが我慢できない。然し、宗次朗は、中々きちんと注意することができない。そうこうしているうちに、圭太郎は、女友達を連れてくる。車を乗り回す。終に事故を起こして車を大破させた。これには流石に宗次朗も堪忍袋の緒を切らし、兄に出てゆくように言い渡す。
     翌日、出て行った兄だが、2カ月後、東京の兄の友人が訪ねて来た。圭太郎が1カ月前から失踪したと言うのである。宗次朗達は、10年、何も音沙汰なしの経験があったので、この点については楽観していたが、友人、唐沢は、圭太郎がかなりの額の借金をしていたのを見付けた、とサラ金などの借用書を見せる。連帯保証人の名には宗次朗の名が書かれていた。

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    2013/03/30 09:28

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