満足度★★★★★
よい時間でした
よい時間をすごしたな、と思いました。
お話自体は私の好みとは違うものですが、よい作品は好みとは関係なく響くものだなあと。
時間を作って観に行ってよかったですし、また観たいです。
満足度★★★★★
いつもの「国家」犯罪
鉄道の効果音がくぐもったような部分を含めて再現されていて驚かされる。シナリオが実に良い。国鉄が民営化される前後のことを描いた作品だが、この物語で描かれた国家犯罪は、無論ごく一部である。
日本人の生き方を、70ー80年代を軸に再考察
「演劇の神奈川」を体感するには十分の舞台であった。
1970年代の国鉄は、国労のストライキにより多数の乗客に対し列車遅延の被害を与え、日本経済の生産性に障壁となっていた。
その様子は、朝日新聞に連載されていた70年代の『サザエさん』(作_長谷川町子)にも度々、登場する。
一方、グループ総帥•堤康次郎死後も「国土計画」を通じ堤家支配が続いた私鉄の西部鉄道は、ストライキが発生していない。
「国鉄一家」という造語がある。
国鉄は、現東京ヤクルトスワローズなどのプロ野球団を持ち、職員のためのオリエンテーションに努める さきがけ的な存在の事業団である。
たしかに国労が日本の労働運動に汲みした役割、または位置づけは過小評価すべきではないだろう。
しかし、「国鉄一家」の身内争いが、客人である乗客=一般大衆を困惑させ公益性の障壁となった事実も合わせて考えなければならないのではないか。
「昭和」から「平成」に掛け、人々のライフスタイルは変わった。
昭和のライフスタイルは1950年代の「さんちゃん農業」(じいちゃん、ばあちゃん、母ちゃん)、から「モーレツ社員」へ。福田赳夫が「自民党は農家の皆さんの味方です!」と息巻いてから減反政策がスタートし、「カイシャ的共同体」の中で生活する日本人=男性が急増した。
72年頃に入社した小泉の組合運動への専念というのは まさに 「モーレツ社員」「カイシャ的共同体」オモテ裏のうち、その裏側に位置したのである。
現在まで、公務員にストライキ権は付与されていない。
代わりに、内閣から独立した人事院があり、労働争議の仲介も行われる。
国労を含めた国鉄系労働組合、地方郵便局長系の全特、地方公務員の自治労等は、各々が大政党(自民党、日本社会党、民社党)の組織票であった。
こうした、冷戦集結前の公務員、国有事業団職員による“業界運動”が政治力を持った結果、社会全般の権利を向上させた面はあるが、たとえば全特を例に取れば 彼等は既得権益者であった。
日本国憲法に、公務員は国民の「公僕」と明記されている。だが、昭和の時代、そして平成を越えて今も自治労メンバーは「国」へ目を向ける。民営化された事業団の職員は現代でも法規上は特殊会社•社員の身分であり、霞ヶ関の中央省庁から庇護を得ることしか考えていないのである。
そして、平成のライフスタイル。
小泉は倒れた後の晩年、若い頃に張り切った登山を付き添われながら挑んだ。
しかし、それでも小泉は笑顔ではないことから、バブルが崩壊し“生き方”を暗中模索した90年代の時代性と見て取れる。決して、肯定しているわけではない。
満足度★★★
観劇の感想です.
神奈川芸術劇場は初めて行きました.副都心線、東急などいろいろつながって私は行きやすくなりました.とりあえず乗ってれば着くのですから,劇場は大きくてすばらしかったです!(座席はそんなにふかふかではありませんでしたが)
さてお芝居ですが、鉄道労働組合のお話でした.知らないこともあり興味深く観ることが出来ました.俳優さんがベテランの方ばかりで声が良くて耳心地が良かったです.デモのシーンはつか芝居を思い出しました.主人公の方の生き様に触れて、こういう人もいたのかもしれないなと
昭和の激動の時代に思いを馳せることが出来て良かったです.
満足度★★★★
労働組合の話ともいえました
息子が父親の回想+父の友人からの話を交えて当時の国鉄の話をしてゆくのであるが・・・。感動できたなぁ。組合運動って何の為?と考えさせられ、国鉄民営化の実態が日本放送協会の再現ドラマ風に演じられていくトコかっこ良かったです。 (14:07~15:56=1時間50分ってとこです)
満足度★★★★★
感慨一入
私は、主人公とその父の間に属する世代でしたので、その時代を思い起こしながら観ました。
国鉄がJRに変わって久しくなりましたが、学生の頃、春闘の時期になると国鉄に限らず、交通機関のストがあり、気がかりだったのを思い出します。
今は、そういうストも無くなったとあらためて思いました。
多かれ少なかれ、時代に翻弄されることってあります。
人生ってなんだろう?としみじみ考えさせられました。
心にしみるものがあって良かったです。