タバコの害について 公演情報 タバコの害について」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.4
1-9件 / 9件中
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    鑑賞日2026/01/09 (金) 19:30

    演目自体が好きで観劇しました。台詞の量に圧巻されました。客席を巻き込む演出がもりだくさんで、ころころ変わっていくシーンたちがたのしかったです!

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    鑑賞日2026/01/12 (月) 18:30

    スタートが例年に比べて遅いものの、今年の観劇初め。この数年、夢現舎が観劇初めというのが続いている。

    この演目、他の劇団のものも含め、随分観ているが、この夢現舎でも平成28年から取り組んでおり、私自身夢現舎版だけで8回目となる。
    今回、観劇後にあらためてチェーホフのオリジナル戯曲を読んでみたが、主として奥方や娘に対する不満や愚痴で、せいぜい15分程度の作品である。従って、これ1本で公演をうつとなると、他の演目と一緒に上演するか、オリジナル戯曲にない何かを付け加える必要がある。実際に夢現舎でも最初の頃は2本立て公演であった。最近の夢現舎では下手側客席脇の調整卓らしきところに座っている助手役の女性(オリジナル戯曲には出てこない)がたびたび絡んでくる構成になっている。殊に今回はその割合が多くなっていた。

    まず前2回は客席と演技スペースの間にばらまいてあった様々な言葉を記した紙片がないのに気付くが、舞台正面奥と下手側は煉瓦を模した壁で上手側は黒地に白くバーカウンターらしきものを描いたパネルがあり、地下の穴倉のような感じを醸し出しているが、どうやら行灯パブろびっちの中という設定らしい。入場時にドリンク(お燗したワンカップまであった!)とおつまみを配っているのもその一端だろうし、劇中で客に赤ワインをふるまうのもその延長だろう。

    (以下、ネタバレBOXにて…)

    ネタバレBOX

    定刻に開演。
    燕尾服姿の初老の男性(益田喜晴)が登場して講演が始まるかと思いきや、話は次々と脱線して収拾がつかなくなっていく。ここに助手・モカテリーナ役の橘紗モカが加わって、時には歌まで始まる。この橘紗モカが可愛く、時にふてくされたような表情を表に出すのも面白いのだが、私には前々回まで助手役だった田中陽の終始ふてくされた姿が目に焼き付いているだけに、多少のもの足りなさも。

    私がこれまで観た「タバコの害について」で最も面白く印象的だったのは柄本明が演じたもので、自身のプライベートな事柄までも含めて抱腹絶倒(普段コメディを観てもほとんど笑うことなどない私が爆笑したのだ!)の1時間半強という舞台に仕立てていた。
    今回の夢現舎では1時間25分であったが、柄本のそれに比べれば益田喜晴は脚立をも使用しての熱演であったが、やや力が入りすぎというか、力み過ぎな感じがした。チェーホフ自身の鬱屈と怒りを内に籠めていたのかもしれないが、少しは諦めの混じったしょぼくれた感じが入っても良かったのではないか。

    とはいえ、今年最初の観劇として満足のいく作品だった。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    鑑賞日2026/01/09 (金) 19:30

     チェーホフの戯曲というと、新劇がレパートリー化しているイメージが強く、辛気臭いロシアの元祖リアリズム演劇と言ったイメージも強く、劇中で難しい言葉が当然のように使われ、教養として身に付けるような作品(『かもめ』、『ワーニャ叔父さん』等)が多い感じがしていたが、今回観た『タバコの害について』というチェーホフの1人芝居として書かれた作品は、良い意味でチェーホフ戯曲に対する固定観念を完全にブチ壊していて、大いに楽しめた。
     とある田舎のパブ。
    家内からの命令で講演を始める老先生。
    お題は「タバコの害について」だが…
    終わりのないボヤキは何処へ向かうのか?と、どんどん劇が進むに従って講演のお題なんてどうでも良くなってくる、社会問題や政治問題にボヤキ芸で時に鋭く突っ込みつつも、それどころか益田喜晴さん演じる老先生の家族問題の愚痴、果ては婚期を逃した娘の相手を募集し始めたり、飲み会の良さをやたらと強弁し始める。
     更に、香具師の口上を始めて、物を売り付け始めたり、助手役の橘沙モカさんに手を挙げていて、20歳以上だと自分は思った観客に赤ワイン?を注いで回らせて、観客が赤ワイン?を飲むと言うような展開もあり、劇中何度となく、油断していると、老先生役の益田喜晴さんに観客に適当に質問してきたり、話しかけてきたりと、観客と役者、そして役者が演じる役の境界がどんどんなくなってくる劇が新鮮だった。
     また、次から次に劇のタイトルでテーマでもある筈の『タバコの害について』から全然離れていくが、そんなこと関係なく、老先生役と助手役との会話や老先生役のボヤキ芸で大いにツボり、大いに笑えた。
     これがチェーホフ劇とは思えぬ程の緊張感無く、老先生役の台詞にはあんまり意味をなさない話しも多く、お気軽に見れるところが良かった。
     
     劇が始まる前に、お菓子もドリンクも貰えて、劇中に甘酒飲んだりしながら観ることが出来たので、何よりも肩肘張らず観れて、これこそ芝居が庶民から発展してきて、今の現代演劇にまで繋がっているのを感じさせ、良い意味で演劇と観客の境界線を感じず、こうした絶妙にアットホームな空間こそが、本来の劇場の在り方だと感じさせられた。

     本当の意味での1人芝居のヴァージョンだとどういった展開になっていたのか、逆に気になった。
     今回の劇自体は老先生による講演という名目のもと、実際はただのボヤキ芸と言うか、不満や愚痴をひたすら言い続けると言うような内容で、私自身が抱えている不満や不安、ストレスなどとも通ずるようなところも多く、老先生は私自身であり、観客1人1人、演じる役者も含めての分身と言うか、代弁者的存在かもしれないと劇を観ていて感じた。
     チェーホフはそのBarでチェーホフ自身を投影したかのような老先生に講演させるという、それ自体が奇想天外だったが、そもそも老先生という存在が絶対に確かに存在していたのか、そのBarだってどこのBarかは具体的に劇中示されない辺り、観客の想像力に大いに頼っているし、老先生が具体的に誰なのかはハッキリと明かさない辺り、観客1人1人の実情、役者それぞれの実情と重ね合わせてみる想像の余地がいくらも残された登場人物となっているところが、思い思いの自分の状況と重ねてみて、大いに笑えたり、共感できたりするところが多いのは、そういったところにあるんじゃないかと感じた。

     助手役の橘沙モカさんによる、見た目は坂道系アイドルにいそうな雰囲気の見た目とは裏腹に、老先生役の益田喜晴さんへの時に毒舌、辛辣、時にサディスティックにも見える突っ込みや行動のギャップが意外で、癖になる味わいがあった。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    千穐楽観劇。新春版なのか 気を逸らせない工夫なのか、いずれにしても客いじりをしながら物語を展開していく。ただ話の核心はブレることなく心に響く。
    (上演時間1時間20分)

    ネタバレBOX

    舞台美術…レンガの幕絵のようなもので囲い 上手はBARカウンターのように洋酒が並んだ幕絵(畏まった場所ではないことの意?)。中央に演台が置かれ「タバコの害について」と演題が書かれている。その傍に大きな脚立と反対側に小さな置台と木椅子が1つ。上手/下手にロシアやソビエト連邦の歴代の皇帝/大統領のパネル写真が貼られ、客席の一部にプーチンの写真と取扱注意の字。講演者は くたびれた燕尾服を着たニューヒン先生(益田喜晴サン)、その助手(橘紗モカ サン)。ニューヒン先生曰く、自分は大学教授でもなければ と謙遜しつつ講演を始めようとするが…。

    先生はもったいぶった話し方とまわりくどい説明で、「たばこの害について」講演しようとするが、なかなか本題に入らずパネルの人物評とユーラシア大陸と日本の領土の大きさや人口密度を比較し、彼の地と日本の違いを観客を弄りながら本題と関係ない話を繰り広げる。しかし いつの間にか社会的なこと自然的な話から自分の家庭(娘や妻)の話へ替わっていく。特に日頃 自分を虐げている妻へと話の矛先を向けていくが…。

    物語は、在りし日の自分が抱いていた夢と、それとは乖離してしまった現在に苦悩する男(先生)の悲哀を面白可笑しく描いている。チェー ホフは、誰しもが抱くであろう人生の悲哀を「滑稽」であると捉えたよう。それが物語の核心であろう。
    劇団夢現舎では、独自の解釈と演出(観せ方)によって「たばこの害について」の講演を劇中劇仕立てにし、一方で観客を講演を聞いている聴衆に見立てている。同じ場所(行灯パブろびっち)でありながら、公演を観劇していることと参加(ウォッカならぬ赤ワインが振る舞われ 皆で乾杯)しているという違った感覚、その不思議な空間に立ち会わされているようだ。観客弄りも新春版の演出の1つ。

    何度も妻から講演するよう強要され辟易している先生の愚痴話へ。長年同じ話を繰り返してきた人生に対する嘆きが哀愁となって…。妻の呪縛の象徴、それが結婚式で着た 今ではよれよれの燕尾服。それを脱ぐことで呪縛から解放され清々しさ。一方で、妻は亡くなり 述懐することで その寂しさを紛らわせているかのようにも思えた。公演は、如何様にも解釈(捉えることが)出来る そんな幅広な独自性を感じる。

    「たばこの害について」は、劇団夢現舎にとって別のガイ つまり遣り甲斐になっているようだ。平成二十八年から取り組んでおり、夢現舎にとって成熟した公演になっているのではないか。特に公演が憚られるコロナ期はこの作品に支えられたとある。本来一人芝居であろう物語、それを漫才の掛け合いのように助手を登場させ、難なく違う方向へ話を持って行く巧さ。
    次回公演も楽しみにしております。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

     今迄と大分上演形態が変わった。ロシア史に足跡を残した様々な(ソ連時代も含む)政治的指導者・支配者等の写真と名、生きた時代を誕生と死の年によって表現したパネルが観客席の下手、上手壁に貼られている点だ。1点だけ観客席最前列に置かれているのが、プーチンのパネル。パネル脇には取り扱い注意と記された赤色の注意書きが見える。

    ネタバレBOX


     板上は、今迄通りセンター奥に置かれた演台。下手奥に脚立。上手に荷物の置ける台。
    基本的には益田 喜晴さんの一人芝居だが、MC等も務める紗モカさん。歌を歌ったりもしてくれる助手である。
     今回の趣向はロシアという地域の広大さを示す表示及び歴史を示す人々十数名の写真パネルで囲まれた空間内で紡がれるチェーホフという医師であり天才劇作家でもあった人物が、同時代の一般の人々からどのように評価されていたか、その評価をチェーホフ自身がどのように捉え感じていたか殊に人間が大きな影響を与え破壊してしまう大自然を擁護するチェーホフの見解について、多くの一般人が理解せず絵空事だと感じていたであろう大多数の意見に対してたった独り立ち向かう己の姿を冷徹に観てしまう彼の才能と観察眼がチェーホフ本人に齎した心理的負担は極めて由々しきものだったと思われる。今作の最終盤のワンシーンでキリストの磔刑を模したシーンはその象徴として見事であった。老いたチェーホフの化身たる講演者と若い女性助手の歌と切れのある振り付けが対比されることで強調されている点も効果的だ。
     
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    最高のニューヒン先生でした!!天才肌の主演とアイドルより可愛い役者の組合せで安心して観ていましたが、途中、満席会場の一体感が良い意味で新鮮でした。6月の公演も楽しみです。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    よく目にするチェーホフのこの演目の題名、一人芝居に挑戦する演目と認識していたが(で夢現舎のも配信映像で見ていたのだが)、今回改めて鑑賞し、その本質を堪能したような。もっとも今回は二人芝居の仕立て(劇中さらにもう一人登場)、現代日本の風俗も入れ込み、しかも客をいじりまくって(夢現舎新春興行公演に寄せたのか?は不明)とにかく話は逸れまくり寄り道脇道、縦横無尽。何時になったらその演題の講話が始まるのか、とクスクス笑いを起こしたくなるが、「タバコの害について」と題された講演を聴く我々は聴衆として、いつしか劇中に迷い込んでいる。ゆえに、舞台上の事象を第三者的に傍観する者になり切れない曖昧な場所に置かれる。何しろ演者は終始こちらを向いて喋っている。冒頭からソ連・ロシアの歴代皇帝や大統領の紹介に始まり、さ、前置きが長くなったが本題へ、と言った先から話は取っ散らかる様、これが延々と続くのに半ば呆れるのだが、白けた顔で見ている助手の存在が本バージョンの特色だろう。芝居の導入もこの女性が担い、途中茶々を入れたり、何かやったりするが、ネタバレはこのへんまで。
    チェーホフ作品の「笑」の要素を煎じ詰めた、という意味でのこの演目の本質を手渡された気になっている。夢現舎の新春公演であった。

  • 実演鑑賞

    無事つつが無く観劇初めできました。

    以前見た時とかなり変わっていました。
    ほぼ二人芝居に近い感じでしたね。
    モカさん、いいわあ。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    やっぱり年明けの舞台は夢現舎だな…と。今回の舞台はいろんな意味でいつもの夢現舎の舞台とは違って「へーー」と思いました。まず、ほぼほぼ1人舞台ということもあり、不条理劇であることに変わりはないのですが、不条理の幅というか濃度に違いが感じられました。チェーホフの作品だからというのもあるかも… あと、今回はアドリブとお客いじりが多くこれまた「へーー」と思いました。これもやはり1人芝居だったからでしょうかね。それと、今回は不条理舞台をベースにしながらもコントぽいものもありこれまた「へーー」でした。あと、そうそう、橘紗モカさんの歌のうまさにびっくりです。演技もうまいし橘紗モカさんのミュージカルぽい舞台も観てみたいと思いました。観劇ビギナーズの人にはちょっと難易度高めの舞台ではありますが舞台見慣れて観劇大好きな人にはたまらない舞台ですね^^

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