タバコの害について 公演情報 劇団夢現舎「タバコの害について」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    鑑賞日2026/01/12 (月) 18:30

    スタートが例年に比べて遅いものの、今年の観劇初め。この数年、夢現舎が観劇初めというのが続いている。

    この演目、他の劇団のものも含め、随分観ているが、この夢現舎でも平成28年から取り組んでおり、私自身夢現舎版だけで8回目となる。
    今回、観劇後にあらためてチェーホフのオリジナル戯曲を読んでみたが、主として奥方や娘に対する不満や愚痴で、せいぜい15分程度の作品である。従って、これ1本で公演をうつとなると、他の演目と一緒に上演するか、オリジナル戯曲にない何かを付け加える必要がある。実際に夢現舎でも最初の頃は2本立て公演であった。最近の夢現舎では下手側客席脇の調整卓らしきところに座っている助手役の女性(オリジナル戯曲には出てこない)がたびたび絡んでくる構成になっている。殊に今回はその割合が多くなっていた。

    まず前2回は客席と演技スペースの間にばらまいてあった様々な言葉を記した紙片がないのに気付くが、舞台正面奥と下手側は煉瓦を模した壁で上手側は黒地に白くバーカウンターらしきものを描いたパネルがあり、地下の穴倉のような感じを醸し出しているが、どうやら行灯パブろびっちの中という設定らしい。入場時にドリンク(お燗したワンカップまであった!)とおつまみを配っているのもその一端だろうし、劇中で客に赤ワインをふるまうのもその延長だろう。

    (以下、ネタバレBOXにて…)

    ネタバレBOX

    定刻に開演。
    燕尾服姿の初老の男性(益田喜晴)が登場して講演が始まるかと思いきや、話は次々と脱線して収拾がつかなくなっていく。ここに助手・モカテリーナ役の橘紗モカが加わって、時には歌まで始まる。この橘紗モカが可愛く、時にふてくされたような表情を表に出すのも面白いのだが、私には前々回まで助手役だった田中陽の終始ふてくされた姿が目に焼き付いているだけに、多少のもの足りなさも。

    私がこれまで観た「タバコの害について」で最も面白く印象的だったのは柄本明が演じたもので、自身のプライベートな事柄までも含めて抱腹絶倒(普段コメディを観てもほとんど笑うことなどない私が爆笑したのだ!)の1時間半強という舞台に仕立てていた。
    今回の夢現舎では1時間25分であったが、柄本のそれに比べれば益田喜晴は脚立をも使用しての熱演であったが、やや力が入りすぎというか、力み過ぎな感じがした。チェーホフ自身の鬱屈と怒りを内に籠めていたのかもしれないが、少しは諦めの混じったしょぼくれた感じが入っても良かったのではないか。

    とはいえ、今年最初の観劇として満足のいく作品だった。

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    2026/01/15 23:12

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