へたくそな字たち※無事公演終了致しました!ありがとうございました! 公演情報 へたくそな字たち※無事公演終了致しました!ありがとうございました!」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.9
1-9件 / 9件中
  • 満足度★★★

    うーん…テーマは良かったけど
    自分にはあまり響かなかった。

    ネタバレBOX

    最初の方に観たのでまだノビシロはあると思うのだが、
    ところどころに退屈。
    息子さんの役作りのアプローチが分かりづらくて残念。
    特に息子と作業員との二人芝居が
    役どころ的に意味不明だった。
    役者としては弥生役の女優が秀逸。
    群像劇だというのは分かるが、
    主軸の母をもう少しだけ前面に出しても良かったのでは
    と思ってしまった。
  • 満足度★★★★

    無題660(13-085)
    14:00の回(晴)。いろいろ考えていてずいぶん遅くなりました。時々、こういうことがあります。今回、それまでの5作(2011/5〜毎作品)と印象が違いました。物語が進むに従って、周囲(それは、人々であり、その人々を巻き込む大きな流れでもあります)を取り込み、物語がカタチをみせてゆく…そんなイメージを持っているのですが、今回、解放的な舞台、役者さんは「外」を歩き、観客の視点(思考)も移動します。そこ(舞台上)に「壁(隔てるもの)」があるのではなく、こことは違う場所ということを暗示するのでした。終演後、大西さんは「今までと違うものを」と仰っていました。そうであれば、その開かれた部分を埋め尽くす「何か」が必要ではなかったのではないかと感じたのですが、それは私自身のことではないのか…と、最近、思うようになりました。どうもまとまりがないですが…

    光藤さんは1月の「爾汝の杜(@笹塚)」でも役の幅を拡げていましたね。

    2013/4/15追記:「やる気と元気がでるえんぴつポスター(金益見著)」という本があることを知りました。

    2013/4/25追記:次回(8月)、相原さん出演されるのですね…また夏がくる。

    ネタバレBOX

    正面の黒板に「卒業おめでとう」、この文字が消され、また書かれるまでの物語。13:56前説(大西さんご自身、初めて花道を設置)、14:00場内アナウンスとチャイム、客席後方から女性が一人、黒板の文字を消して~15:57終演。

    2月に「国語の時間(@高円寺1)」というお芝居をみました。説明に「「国語の時間」は、大日本帝国の統治下にある一九四〇年代の京城の小学校を舞台に、朝鮮人でありながら日本語を「国語」として教える教師たちの群像劇です。」とあります。この作品に感じたこと、本作に対して感じたこと、もしかするとよく似ているのかもしれません。教えること学ぶこと、「ことば」。
  • 満足度★★★★

    21日に観劇
    公演2日目ですが、10分前には、ほぼ満席で、20代から還暦前後の方迄と、幅広い客層に、支持される理由や魅力を、痛感した作品でした。

    登場人物全てに、大きな変化があったわけではないが、国語や数学等の学問より大きなものを学び得たと思えた、素敵な作品でした。

    ネタバレBOX

    私の母は、昭和10年生まれですか、作品中の夜間学級の生徒達と同じような、学力ですが、免許習得してます。
    漢字の読み書き以前に、平仮名書いているつもりで、カタカナが混じっていたり。
    九九算も怪しいので、暗算は苦手ですが、紙に書けば、なんとかなるし、計算機が強い味方です。
    なぜなら、母も幼い頃に、父(私にとっての祖父)を、病気で亡くし9つ下の弟が一歳の頃は、おんぶして、学校に通ったそうです。なので、弟が泣いてしまうと、授業の妨げになるので、母は校庭に出てお守をしていた為、学校には行くけれど、勉強は、ほとんどできなかったそうです。
    私は、子供の時から、母の事情を知っていたので、私が教えてあげると言っても、母にとっては、今更、勉強するのも、面倒なようでした。
    なので私も、母に夜間学級を勧めたのですが、母の意思で、行きませんでした。
    手紙等は、私が代筆してましたが、母は口が達者で、おしゃべり好きな社交的な性格でしたので、読み書きは正確にできないけれど、会話レベルの文章の理解度は平均です。

    それが幸いしたのか、母は、私が生まれる以前に、運転免許を、習得してます。
    父が昭和40年に、運転免許を習得し、商売をやっていたので、母も手伝う為に、42年に運転免許を習得したそうです。(府中試験所にて、200人受験者中、女性は2人しかいなかったそうです。)
    母の学力で運転免許を習得できたのは、私も疑問でしたので、聞きました。
    学科試験は一回落ちて、二度目に合格できたそうです。
    父と一緒に、車に乗っていたので、標識の意味は、なんとなく覚えていたそうです。
    ただ、文章の理解度は低いし、漢字はほとんど書けないので、記号を覚えるような感覚的に記憶したそう で、縦列駐車、駐停車禁止、交差点、左折等、漢字は書けなくても、名称や意味、状況は解るのでなんとかなったようです。問題の意味も答えも、なんとなくで、正解したのもあるようです。
    そんなんで、運転免許を習得は怖い様ですが、私を出産する前日迄運転し、稼業を手伝っていたそうで、無事故で50代後半まで、運転してましし、父より商才があると、私は思っていました。商才というより、商魂逞しいタイプという方が、正しいかもしれませんが・・・(笑)
    その後、我が家は商売替えをし、母は外でパート勤めもしていました。

    そんな、母の姿を見てるので、全登場人物が、よりリアルに感じました。

    きっと、綿密な取材をしながらも、デリケートな問題も含むので、大西さんが感覚的に、捕えられたイメージも、キャラに上手く活かしていると、思いました。

    生徒の宿題である手紙が良かった。手紙だから、言えることもあると、改めて思いました。

    学力に、自信がない故に、消極的に、なっていたり
    自信が無くても、歩合をごまかされて、卑屈にならず、明るく積極的な、不用品回収業の青年
    社会の枠の一つである学校に、疑問を捨てきれない若者
    又、生徒の姿から、励まされる教師と
    年齢も国籍も性格も違う人々の触れ合いの中、学問だけでは答えの出せない生き方を、学べた感が良かったです。

    いつもより、シンプルな舞台美術でしたが、演技スペースや教室の周りの一段低いスペース、客席通路からの出はけ等、教室や体育館、校外授業と、違う世界として活かすのに、成功していると思いました。

    冒頭の黒板の文字を消す音が、学校という世界に引き込んでくれ、良かった。

    特に良かった役者さん
    竹道秀(正村徹さん)、吉野(土屋士さん)、弥生(光藤依里さん)、堀内(山岡竜生さん)、不用品回収業の青年(すみません、配役名を忘れてしまった)
  • 満足度★★★★★

    号泣しました
    いつも素晴らしい舞台を観せてくれるTOKYOハンバーグ、今回も良かった~!役者さん一人一人の役所が活かされていて、重くなり過ぎず、でも観客に問いかけるべきポイントはしっかりと伝わってきた。ラストは涙押さえられませんでした。次回作も観たい!

  • 満足度★★★★

    この国の真実と官僚というヒトデナシ
     舞台正面の黒板に、ハングル、漢字、日本語などで文字が書かれている。1988~9年頃、大田区糀谷の夜間中学が舞台である。息子に連れられて50過ぎの女性が、夜間中学の先生に面会にくるシーンから始まるが、彼女は挨拶時、腰を酷く深く折り曲げる。実際、自分がほぼ同時代東京の夜間中学の生徒さんとお会いした時の体験にも重なる。異様なほど腰が低いのだ。その様は、まるで自分が生きていること自体を恥じ入ってでもいるような、消えてしまいたいと願ってでもいるような幽けき姿であった。

    ネタバレBOX

     コンプレックスというのが、単に劣等感という訳で片付いて仕舞うようなものではなく、当に社会的な矛盾が総て、最も弱い者に掛かってゆき、それに押し潰されそうな生き方を強いられて来た方々の全身から滲みでるような命の形が、こういう所作に現れる。
     文科省は、国民皆教育の立場から識字率100%を、主張、夜間中学の必要性を正式に認めなかった。目の前にある事実とは無関係。認識しようとすらしない朴念仁だったが、その姿は今、3.12以降の被曝問題に対する、現役の官僚の対応と変わる所が無い。こういう連中をヒトデナシと言うのだ。彼らは、官僚という名の鵺であり、官僚より前に人であることを忘れた存在であるから、ヒトデナシというのが正しかろう。そういう彼らの態度が、夜間中学生の社会的位置を“宙ぶらりん”のままにするのだ。ヒトデナシの都合で人が、宙吊りのまま放置されている。これを黙認と言うそうである。
     社会の根幹である教育が、その実施を実際的に担うべき官僚の手によって蔑ろにされ、ただでさえ資本主義の矛盾の生贄とされてきた社会的弱者のアイデンティファイを拒んでいる。一方、資本主義という体制のアポリアとして、この根幹の空白地帯に弱者の吹き溜まる構造があるとすれば、その場所の一つは間違いなく夜間中学であろう。字が読めない、字が書けないということが、この国にあって何を意味するか? その意味する所を抉りだすこと、抉りだされた内臓のようにひくひく蠢く柔らかく傷つきやすい傷口を、観客の目の前に提示することが求められている。何故なら、夜間中学があることさえ、多くの日本人は、知らないで済ませているからだ。敢えてするこの鈍感は、平和ボケだの、名ばかり~だのと同根のまやかしに過ぎない。まやかし、バイアスなしに事実の持つ凄惨を見て耐え、真実に昇華することが求められていると言えるのだ。
     この作品の良さは、こういった、この国の隠したい部分を、真っ向から、かなり真実に迫る形で演劇化した点にある。よく取材して、その本質を形象化している。役者達も、社会の矛盾を自らの内側から捉えて演ずる者が多く好感が持てた。
  • 満足度★★★★

    もう1度観たい
    公演時間は途中休憩なしの約2時間ではあるが、その長さを感じさせない程
    舞台に集中した。それでいて観劇後の精神的な疲労感はない。それは作者の大西氏の作劇の上手さによるころが大だと思う。
    日程の関係で今回は1度だけの観劇だけだが、是非再演を期待したい。

  • 清涼なる空気感
    以下、ネタバレにて。

    ネタバレBOX

    先生役をされていた女優さん、上手いです。まずあの女優さんを知れただけで、幸せです。

    次に、徹頭徹尾、あの舞台を包み込む空気感に清涼感をおぼえました。
    なんとも不思議な感覚です。

    難を言うなら、主役を決めなかった(分かりづらかった)ことでしょうか。
    誰に感情を移入して良いのか分からなかったのが残念かな。

    言いたいこと、題材は面白いと思いました。
    次回は、主役の心情の揺れを徹底的に観てみたいと思いました。

    きめ細やかな対応、ありがとうございました。
  • 満足度★★★

    素敵な役者さん発見
    セリフがきちんと客席に届く。当たり前のことなのですがいかに大事かが改めて体感しました。
    全体的に一つ一つが丁寧で、観ていて好感触でした。

    ネタバレBOX

    畑野先生役をされていた女優さん、立ち方、セリフ、本当に美しく惚れ惚れしてしまいました。そうあるべきなんだなと実感しました。

    大型トラックの運転手堀内役をされていた役者さん。やられました。愛嬌ある役作り、一言一言が周りの空気を変えて行って、しめる時はきっちりしめる。観れて良かったです。
  • 満足度★★★★

    しみじみです。
    大西さんらしいしみじみしたいい本でした。いつも思いますが、役者さんの年齢に幅があって、リアルです。心にじわじわ染み入ってきます。

このページのQRコードです。

拡大