へたくそな字たち※無事公演終了致しました!ありがとうございました! 公演情報 TOKYOハンバーグ「へたくそな字たち※無事公演終了致しました!ありがとうございました!」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    21日に観劇
    公演2日目ですが、10分前には、ほぼ満席で、20代から還暦前後の方迄と、幅広い客層に、支持される理由や魅力を、痛感した作品でした。

    登場人物全てに、大きな変化があったわけではないが、国語や数学等の学問より大きなものを学び得たと思えた、素敵な作品でした。

    ネタバレBOX

    私の母は、昭和10年生まれですか、作品中の夜間学級の生徒達と同じような、学力ですが、免許習得してます。
    漢字の読み書き以前に、平仮名書いているつもりで、カタカナが混じっていたり。
    九九算も怪しいので、暗算は苦手ですが、紙に書けば、なんとかなるし、計算機が強い味方です。
    なぜなら、母も幼い頃に、父(私にとっての祖父)を、病気で亡くし9つ下の弟が一歳の頃は、おんぶして、学校に通ったそうです。なので、弟が泣いてしまうと、授業の妨げになるので、母は校庭に出てお守をしていた為、学校には行くけれど、勉強は、ほとんどできなかったそうです。
    私は、子供の時から、母の事情を知っていたので、私が教えてあげると言っても、母にとっては、今更、勉強するのも、面倒なようでした。
    なので私も、母に夜間学級を勧めたのですが、母の意思で、行きませんでした。
    手紙等は、私が代筆してましたが、母は口が達者で、おしゃべり好きな社交的な性格でしたので、読み書きは正確にできないけれど、会話レベルの文章の理解度は平均です。

    それが幸いしたのか、母は、私が生まれる以前に、運転免許を、習得してます。
    父が昭和40年に、運転免許を習得し、商売をやっていたので、母も手伝う為に、42年に運転免許を習得したそうです。(府中試験所にて、200人受験者中、女性は2人しかいなかったそうです。)
    母の学力で運転免許を習得できたのは、私も疑問でしたので、聞きました。
    学科試験は一回落ちて、二度目に合格できたそうです。
    父と一緒に、車に乗っていたので、標識の意味は、なんとなく覚えていたそうです。
    ただ、文章の理解度は低いし、漢字はほとんど書けないので、記号を覚えるような感覚的に記憶したそう で、縦列駐車、駐停車禁止、交差点、左折等、漢字は書けなくても、名称や意味、状況は解るのでなんとかなったようです。問題の意味も答えも、なんとなくで、正解したのもあるようです。
    そんなんで、運転免許を習得は怖い様ですが、私を出産する前日迄運転し、稼業を手伝っていたそうで、無事故で50代後半まで、運転してましし、父より商才があると、私は思っていました。商才というより、商魂逞しいタイプという方が、正しいかもしれませんが・・・(笑)
    その後、我が家は商売替えをし、母は外でパート勤めもしていました。

    そんな、母の姿を見てるので、全登場人物が、よりリアルに感じました。

    きっと、綿密な取材をしながらも、デリケートな問題も含むので、大西さんが感覚的に、捕えられたイメージも、キャラに上手く活かしていると、思いました。

    生徒の宿題である手紙が良かった。手紙だから、言えることもあると、改めて思いました。

    学力に、自信がない故に、消極的に、なっていたり
    自信が無くても、歩合をごまかされて、卑屈にならず、明るく積極的な、不用品回収業の青年
    社会の枠の一つである学校に、疑問を捨てきれない若者
    又、生徒の姿から、励まされる教師と
    年齢も国籍も性格も違う人々の触れ合いの中、学問だけでは答えの出せない生き方を、学べた感が良かったです。

    いつもより、シンプルな舞台美術でしたが、演技スペースや教室の周りの一段低いスペース、客席通路からの出はけ等、教室や体育館、校外授業と、違う世界として活かすのに、成功していると思いました。

    冒頭の黒板の文字を消す音が、学校という世界に引き込んでくれ、良かった。

    特に良かった役者さん
    竹道秀(正村徹さん)、吉野(土屋士さん)、弥生(光藤依里さん)、堀内(山岡竜生さん)、不用品回収業の青年(すみません、配役名を忘れてしまった)

    0

    2013/04/02 23:35

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大