料理昇降機 公演情報 料理昇降機」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.3
1-17件 / 17件中
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    二度見 推奨 納得の不思議な会話劇で、楽しめました。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    思ったよりは不条理ではなかったかな
    と感じた全席自由 約80分の作品
    状況説明的な演出や台詞を
    もーちょい入れて欲しかったかしら
    と感想
    各座席のお座布団がドーナツ型なのが
    珍しかったかしら
    とても久しぶりのハコであり
    とっても小劇場な雰囲気は好きです

    ネタバレBOX

    舞台は幕が無く ベッド二つにハンガー二つの
    シンプルなセットで中央に料理昇降機がある
    開演前のBGMはピアノインストゥルメンタルです

    説明通りで
    地下室にてMIBみたいな黒ずくめスーツの
    二人が仕事の待機時間を部屋で過ごしてて
    いろいろ不条理な出来事に直面してく話
    舞台中央に見えるタイトルにもなってる
    料理昇降機の動作音デカかった

    料理オーダーのメモが降ろされて
    あたふたと対応するのだが
    最後にはベンに仕事内容のメモが来て
    扉を開けて入って来たのは
    身包み剥がされたガスであった
    地下室のWCに入ってたはずなのに
    で暗転して 水滴音響いて終演です

    なんでガスが? と思ってネットで
    いろいろ調べてみるとー
    なんか殺し屋後輩のガスくんは
    先の仕事でミスがあって
    組織上部はガスの始末を
    先輩のベンにさせようとしたらしい
    今作で もーちょいハッキリさせて
    欲しかったのは
    仕事のターゲットを待機してる地下室に
    送り込むから扉を開けた人物を殺れ
    と明確に表現して欲しかったかな と
    いまいち ふんわりとしか伝わって
    こなかった=そこのトコが残念
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    不条理なので、やはり「?」でしたが、謎めいていて面白かったです。
    そして、緊迫感と役者さんの演技に惹き込まれました。
    不思議な世界を体感できる舞台でした!

  • 実演鑑賞

    「ダム・ウェイター」とも呼ばれるピンターの本作は二度目なのだが、以前はどこかの商店街の一角にある店を借りた上演で、不条理劇の「判らなさ」と建物の構造を利用した演出が作品にどう噛んだのかの「判らなさ」に放逐された。今回の観劇においてはほぼ参考にならず、真っさらな気持で観始めたのだが、「判らない」不条理劇である事には変わりなく、逆に戯曲への関心がもたげて来た。
    実は風邪に見舞われた体で薬を飲んで観劇。軽微に思っていたが薬が効いたのか寝落ちも幾度かに亙ればこの劇では追うのはつらいものがある、ただ以前観た「温室」や「管理人」に通じる「ピンターの不条理劇」の片鱗はあった。別役実と違い、ピンターの説明されない事態は背後に何か明確な対象が想定されている感じがある。それを探り当てるのは難儀だが、それを前提に観るのが正しく、眼前の現象のその向こうにあるものを凝視して行く事で見えて来るものがある・・その予感からすると、寝落ちしながらの観劇では到底辿り着けようもない、という結論である。
    喧騒の合間に、全く動かない静寂の時間がある。これを耐えさせる緊迫感は中々であった。二人芝居。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    不条理系なので見終わった後もやっとした場面があり、原作を調べてみて納得。
    セリフや動作のところどころに意味があったのですね。
    分かってから再度見ると面白いかも。
    スタッフの方がとても丁寧な劇団なので、見る前から気分がいいです。(紅茶をいただきました)

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    ミステリアスだけどもユーモラス。二人の「間」も絶妙で、最後まで楽しませてもらった。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    不条理劇といっても、『ゴドー』とは違い、ユーモラスで肩肘張らずに楽しめました。主演のおふたりは存在感も個性もたっぷり。濃厚な80分でした。ミニマムな舞台美術もストーリーに似つかわしく、劇場の周辺には不思議な店がたくさんあって、総合的な不条理体験ができたのも印象深いです。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

     二度目の観劇。後期日程初日は強い雷雨に祟られたが、地下のスタジオに入り公演が始まると空気は一変! 劇空間という特別な時空間の圧倒的な力を実感する。開演と同時に地下の一室に響く雫の音。その音の不気味が身に染み入る。これほどのインパクトを一回目の観劇では感じなかったが。何れにせよ二度見の効果はしょっぱなから現れた。役者陣の観客への“どしゃぶりの中、来て下さって有難う御座います”という気持ちの籠った迫力のある演技、台詞回しからも力を頂いた。当に演劇は生き物だ。二度観、三度観・・・お勧め作品。追記1回目7.13 15:40。華5つ☆ 追記2回目7.14 02:57

    ネタバレBOX

     一回目の観劇では此処迄深くは気付かなかった、ベンの新聞記事言及の意味する処である。先ず、87歳の老人が渡ろうとした道路の混乱に体力的にも対応できなかった老人は、停止していたトラックの下に潜り込んだ。するとトラックは動き出し老人は轢き殺された。次は「8歳の子が猫を殺した」と苛立たし気に叫ぶベンにガスが、その男の子は云々の突っ込みを入れる。すると「女の子だ」と答えるがこの時11歳の兄が目撃していたことも語り、ガスとの会話の中で兄が殺した猫に対する罪を妹に擦り付けたと判断した。無論不条理劇が不条理劇として成立する社会的条件が提示されたのだ。現実社会の大混乱、既存価値反転、崩壊に起因する人倫崩壊、それ迄真っ当とされてきた総ての価値観、倫理観崩壊の惨憺たる結果を示している訳である。人々は最早まともなヒトとしての価値観の中では生きてゆけないという、全世界に対する認識である。それが、新聞という報道の王者であったメディアを介して提示されることで、綿密な取材と緻密な検証によって客観的であると認知されてきた媒体が未だ信ずるに値するとの願いを込めて語られていると解すべきであろう。既にマスゴミになっているかも知れないが、そうであって欲しくない、という儚い幻影迄込められているという解釈さえこの作品冒頭で提示されたと診た方が良かろう。 
     この後直ぐ、今朝出掛ける時の話をガスがし始める。ベンが道路の真ん中に車を止めて暫く動かなかった理由について、何故そんな不自然なことをしていたのか? との突っ込みである。この時点でガスはベンが自分の知らないことを組織から知らされていたのではないか? との懸念を抱いていたことが感じられ、その後も何度も様々な突っ込みを入れるが、ベンに「どちらが兄貴分なのか」を問われ一歩引くことになった。その端緒がこの無駄の一切無いハズのミッション実行過程の不気味な軋みとして提示されていたことである。これがピンター流の伏線か! と感心させられもした。この後終盤でベンとガスの再びの論争があって、ガスの抱いた疑念はうやむやにされるが、結末を考慮するなら…。さて、ここから先の解釈は楽日迄伏せておく。
     自分の解釈は以下の通り。無論、ベンは組織から総てを明かされていた訳ではあるまい。それは、夢現舎の演出家・演者の解釈も同様であることは演技から分かる。然し作品全体を合理性に則って解釈しようとした結果、小生は以下のように解釈した。
     組織というものの本質的属性は組織を維持することである。これが組織が組織として構築されていることの第一義であるからだ。少なくとも組織中枢はそのように考える。ベンの方が組織に対して従順である。即ち組織にとって都合が良い。ベン自身はそのように身を処すことによってガスより「狡猾」に生き抜く術を持つ。これに対してガスは理屈を通し過ぎる。それは組織を維持し続けることこそ第一義である組織にとって危険なことである。従って組織は、その組織維持の為に不都合な者を処分する。という非倫理的な即ち不条理な条件下にあって実に尤もな論理によって危険を除去した。ピンターという作家。何と寒々しい、我らの現に生きる時代の実相を描いていることであろうか! 終焉時に響く雫の音は開演時の予感を遥かに凌駕する寒く侘しく無情なものであった! これこそ、無意味の味か! 甘~い! 「我らが現に生きている資本主義の正体だ」そんな作家の肉声が地の底から届いてきそうだ。
     





  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    「灰から灰へ」以来久しぶりに観たハロルド・ピンターはやはり期待を裏切らない
    しかし始まってすぐ結末は予想出来たな(笑)
    地下室の閉鎖空間に殺し屋の男がふたり
    セットはふたりのベッドくらい
    あの2階以上のレストランにある料理昇降機が中央
    あらっぽいセットだが必要にして十分
    昇降機の音、ドアの開閉の音、相変わらず音響が絶妙
    ふたりだけの会話劇だが、見慣れた(笑)ふたりの表情がたまらない

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    不条理な注文が謎めいていました

    ネタバレBOX

    あうんの呼吸、間合いと雰囲気のたっぷり出た臨場感が伝わってきました。独特の世界観に引き込ました。
  • 実演鑑賞

    面白かったです。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    鑑賞日2025/06/22 (日) 18:30

    2005年にノーベル文学賞を受賞したハロルド・ピンターの不条理劇。

    舞台上には低いベッドが二つ、足の部分を角にしてほぼ直角に置かれている。
    開演すると下手側のベッドには若い男(ガス)が腰かけ、上手側のベッドでは年長と思しき男(ベン)が寝転んでタブロイド紙を読んでいる。二人ともに黒シャツに黒い吊りズボンという姿で、それぞれ黒い上着とネクタイ、帽子はベッドの脇のコートハンガーに掛かっている。

    (以下、ネタバレBOXにて…)

    ネタバレBOX

    中盤でこの二人は住処(すみか)を転々としながら組織からの仕事の連絡を待っている殺し屋らしきことがわかってくる。

    まず二人の気付かない内に扉の下の隙間から封筒に入れた十数本のマッチ棒が届けられる。だが、部屋のガスはメーター式で、コインを持たない彼らは火をつけて湯を沸かすこともできない。すると、壁に取り付けられていたダム・ウェイター(料理昇降用の小さなエレベーター)が動き出し、上から料理の注文が次々と送られてくる。どうやら、この部屋はこの建物がかつて食堂であった時の調理場らしい…。

    前半、自分の関心事にばかりかまけているガスに苛立ち、怒鳴ってばかりのベンが、上からの伝声管を通してのクレームにはやたら低姿勢となるなど、可笑しみに満ちたセリフが散りばめられている。組織からの連絡を待つ二人に、閉店しているはずの食堂から送られてくる注文…、冒頭のベンが読む新聞の記事からして不条理劇そのものなのであるが、登場人物の設定を細かく決めることを嫌ったピンターの反リアリズム作品だけに、理解しようとするよりも感覚で捉えるべき芝居であろう。
    衝撃的なラストシーンはピンターが晩年政治活動に没頭したことを考えれば、それなりの解釈もできるが、それとてひとつの可能性にすぎないだろう。そもそもピンター自身、ひとつの解答をもっていたのかどうか…。

    そもそも指令を待っている二人がドアの隙間からの封筒や、ダムウェイターの動きにああも驚き、怯えるのは何故なのか(普通だったら指令が届いたと思うであろう)、伝声管の向こうの相手は最初の者と終盤の指令を伝える者は別人なのか……様々な謎が散りばめられている。

    2人の役者は、このわからない状況と格闘して、緊密な舞台を創り上げていた。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    ミステリー風な描き方で、これから物語がどのように展開していくのか 興味を惹く巧さ。薄暗く 陰湿な雰囲気が漂っている地下室に、男が2人。

    会話は、間のとり方が絶妙なのか分からないが、長い沈黙と訥々としたテンポに妙な苛立ちを感じる。それも 冒頭だけ。お互いを意識し、内心を探り合うような素振りが肝。タイトル「料理昇降機」は料理(情報)を提供するのではなく…。
    (上演時間1時間30分 休憩なし)

    ネタバレBOX

    舞台美術は、地下室にベットとハンガーラックが各2つ。壁の中央には「料理昇降機」、天井には傘電気。全体的に薄汚れ、当然 窓もなく閉塞感がある。音響は、料理昇降機の大きな音、水が滴り落ちる音が不気味に響く。

    登場人物は、黒ずくめの衣裳の男2人ーガス(山田哲朗サン)とベン(益田喜晴サン)。2人は殺し屋で、或る指令を待っている。性格や背景の詳細は描かず、分かっているのはベンが先輩だということ。それは 今の状況を重視した物語であることを表している。この場所での待機を含め、姿なき指令者との繋ぎはベンが行っている。肝心なことは分からず、苛立ちと焦燥に似た感情、それが だんだんと不安になってくる。

    設定からして変、殺し屋が2人? 料理昇降機で運ばれるのは メニュー表であり、実際の料理は運ばれてこない。逆にガスが持参した品々を上階へ運ぶ不自然さ。が、後々解るが理に適っている。殺し屋という何も生み出さない業い、それを実行するために ただ待つだけという時間の浪費。無駄と言えば、火を付けようにもマッチがない。その虚無に対して 何らかの価値を見出そうとする姿が滑稽だ。全てが不用に思えた時、本当に不要なモノが現れて…。
    2人は、一見 信頼関係にありそうだが、所詮 他人、その信頼を食い 心を傷つけることによって今日も生きる。

    捉えどころのない内容だが、それを捉えようと試みる、その観て 感じることが大切なのかもしれない。感想が少し外れるが、本作は「貴方に不条理劇と云う条理を突き付ける」とある。それは見方等ではなかろうか。戦後80年、戦前と戦後で価値観は大きく変わった。条理・不条理も時代や状況によって変わるもの、変わらないものがある、そんなことを考えさせる。それこそ、二度観 またはそれ以上観ることで、違った見方が出来るかも。

    卑小だが、劇中(それも早い段階)でスモークが出たが、何の意味か最後まで気になった。終演後、スタッフに聞いたら物理的なことで、回避できないとか。
    次回公演も楽しみにしております。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    間の取り方が素晴らしいですね。
    入場時に渡されたしおりに二度見が勧められいましたが、そんな感じを思わさせる作品。
    たった二人だけの会話劇で見応えあり有り。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

     タイゼツベシミル! 華5つ☆

    ネタバレBOX

     流石夢現舎の作品である。舞台美術は基本的に必要な物だけ。作品の内容を深く鋭く分析し、洋の東西を跨いで本質を見事に抉り出し、それを2人の登場人物、ベンとガスに託して益田 善晴さん、山田 哲朗さん2人がその身体と技術の総てを使って観客に届ける。間の取り方、抑揚やちょっとした仕草、ピンター本人の作品に向き合う姿勢を深く、明確に理解し、役者という位置を矢張り明晰に掴み取って観客に届ける。
     元来不条理な作品というものは、世の中の有象無象総てがそれまで社会を支えてきた論理や倫理のほぼ総てを崩壊させ、その余りの根底的破壊に人々の信じて来たもの・ことの総てが音を立てて或いは音もなく意味を為さなくなった時、その場にその時居た者たち総ての苦吟が滾る如く否が応でも滲み出す。最早希望も普遍的価値観も喪失し、新たで納得のゆく真理も行為も総てが為し崩し的な崩壊様相を“新たに”呈するに至った未来に向けて滲み出てくる呟きの如く苦い果実であろう。その歓迎されない不運、貧乏籤、己自身を洒落のめす他無い程バカバカしい迄のどうしようもなさを、それでも何とかうっちゃる為の営為であろう。哀しいと逃げることは容易いが、この辺りの虚しさ、苦しさ、遣る瀬無さが濃厚なアトモスフィアとして生きる総ての者達を囲み、圧迫し、いつでも、どこでも逃げ場等無いままで圧し潰しに来るのだ。この逃げ場のないどうしようもなさが醸し出される凄さ。ミッションの段取りをする中でベンが間違えることの意味も、此処迄書けば類推できよう。
     ラストの衝撃的シーンを予告する如く、これこそ伏線の手本と言えるような脚本の上手さは、ガスはベンの名を始めから何度も呼ぶのに対しベンは終盤の終盤に至る迄ガスの名を呼ばないという見事な暗示。当パンに二度見の勧めが書かれているが、二度、三度観たい作品であり、演技である。無論、お二人の演技のみならず、舞台美術、音響、照明の効果的な用い方も素晴らしい。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    夢現舎最高!今回は2人芝居でしたが夢現舎らしさ満載でした。夢現舎の舞台は間のとり方が秀逸ですね。「間」という空間がちゃんと演じているというか… その意味では2人で演じていても他に誰かいる感じがします。あと、毎度思うのですが、夢現舎の舞台は花園神社とかあの界隈でやるのがベストなんじゃないかと。花園神社のあのアングラで前衛的な雰囲気が夢現舎には合っているかと。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    やはり役者同士の間合いが最高ですね。個人的にはピンターの地下室を最も再現していたと思います。不条理だけど、どこか滑稽な不思議な空間でした。

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