【初ツアー公演終幕致しました!】都道府県パズル 公演情報 【初ツアー公演終幕致しました!】都道府県パズル」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.5
1-20件 / 25件中
  • 満足度★★★

    徐々にスピードアップしていく会話劇
    75分というコンパクトな上演時間も丁度いい。

    ネタバレBOX

    道州制をアピールするために集められた各地の人々が、道州制フェスというイベントについて話し合うストーリー。

    冒頭のやり取りから、各地から参加した人々の、それぞれの地域を代表しているという、お国自慢からエゴのようなものがぶつかり合うのかと思いきや、そうではなかった。

    すべてのアイデアに異議をぶつけていく南東北代表の声が、明らかに話合いを乱しているのだが、その意味がわかってくるころから、もうひとつのテーマが浮き上がってくる。
    すなわち、カタカナで表記されてしまう「フクシマ」だ。

    彼女は、フクシマという地名を消し去りたいという想いがある。
    そのための道州制賛成派だったのだ。

    そのことに対して、きちんとしたメッセージを舞台上から発するところに好感がある。

    日本人に限らず、自分の生まれ育った土地への、愛着、こだわりがあるのは当然で、日本人の身体に染みついた、都道府県単位での愛着、こだわりはなかなか捨てがたいものがあるのだはないかと思う。土地によってはいまだに「藩」単位での愛着、こだわりもあるようだし。

    ゆっくりとしたスタートから、徐々にスピード感が増していく、脚本と演出が鮮やか。
    どんどん引き込まれていく。
    この形式は『12人の』を彷彿とさせるが。

    役者のキャラクターと配役のバランスもとても良かった。

    失礼な言い方だとは思うが、内容よりも「会話」(台詞のやり取り)を楽しむ舞台だったように思える。

    内容的にはこぢんまりしてしまったような。
  • 満足度

    本当にそうなのか
    地域代表が道州制について向き合うお話。なあなあで進みそうな会議をひとつの意見が変えていく?という某法廷ものをベースにした舞台。
    設定がリアリティを帯びている分、脚本と役者の力量が測られるが…どうもマッチしていなかったように感じる。手広く沢山の問題と向き合おうとした大塩哲史氏の視界の広さが仇になって、まさに”広く浅く”の問題提議になってしまったのでは無いだろうか。

  • 満足度★★★

    着地点が
    ポリティカルなテーマを正面から扱っていたのに、どうということもない終わり方だったのが残念でした。

    ネタバレBOX

    各地域から集められ結成された道州制フェス実行委員たちが出し物などを会議する中で、道州制への考え方や各人の利害が衝突し、さらに大都市と地方との構造的格差や原発事故からの地域再生も語られる。途中でイベント会社の介入による議事進行が暴かれるとか、おもしろい展開もあり、なんとなく遠慮しながらだらだら進む雰囲気から次第に熱くなってくるのもリアルでよかったです。
    道州制自体へのスタンスも含め激しく議論されるんですが、冒頭おでんの具を話し合ってたところからそういう方向に移行していく筋に不自然さはないものの、所詮フェス実行委の枠内で道州制へのスタンスが衝突したところでフェスでデメリットを言うか言わないか程度のラインをめぐるだけなわけで、だったらずっとおでんとかお弁当とか「食」だけに着目して、食が反映するprovincialismがぶつかりあう中で構造的格差が明らかに、みたいな方がおもしろそうなどと思いました。
    会議モノで「もっと話しあおう!」で終わっちゃうっていうのもとても物足りなかったです。
  • 満足度★★★

    展開はうまいと感じるが
    道州制のイベントの話し合いからあっちこっち方向性が変わり、そっちの方向に行きましたか。
    持っていきたかは上手いと感じましたが、そっちの話をあっちとこっちと、事象が違うのに同じ的に扱うのはちょっとどうかな感じたかな。

  • 満足度★★★

    シリアス
    予想に反して、けっこうシリアスな内容でした。
    色々問題提起もあるのでしょうが、タイトルのわりには、
    内容の地域に偏りがあったような気がしました。
    あと、もう少しそれぞれの郷土愛による対立を笑いにもっていけたりしたら、観やすかったかもしれないと感じました。

  • 満足度★★★

    出演陣のわりに
    つまんなかったですゎ。大阪も終わったんでやっと言える。若者版『中学生日記』といったところか。(中学生日記はよい作品ですよ。)

  • 満足度★★★

    議論とは?
    劇団・北京蝶々の【都道府県パズル】を観劇。

    近未来の日本の道州制導入をめぐって、各代表がメリット、デメリ​ットを議論し合う芝居。

    ハハ~ン、これはどうみてもベケットのゴドーを引用した芝居、ま​さしく終わりのない議論の芝居だな?何て思っていたら、意外にも​ややハズた議論から始まり、議論に議論を重ねていく人達を描いて​いる。結末で答えは出てこないのだが、珍しい議論ずくしの芝居だ​った。

  • 満足度★★★

    うーむ
    全体的にパンチ不足な印象で問題提起にはなったが、結局何が言いたいのか自分には伝わらず。
    原発問題ではなくて、もう少し掘り下げた説得力のある議論を観たかった。
    セットは素晴らしい出来で良かった。

  • 満足度★★★★★

    それぞれの背景。
    【話の核心部分に関してはネタバレ欄に書きます】

    (作品自体の感想とは少しずれるかもしれないけど、観ながら思ったこと→)
    自分は大分県出身なのだけれど、なぜそこを出て関東(神奈川)に来たのか?ということを考え直してみると、
    ①住んでるところが(無縁社会ならぬ)超有縁社会で、どこどこの誰々が何してて~という噂話ばかりしているのが、本当に嫌だったから。
    ②好きなアーティストや演劇の公演で、東京での公演はするけど、それ以外での公演はしない。という場合が圧倒的に多く、地方から都心にいちいち出るには、時間、お金、体力等、膨大なエネルギーを費やすため。

    ネタバレBOX

    序盤から、福島県出身(という設定の)若い女性が、ひどくイライラしてて、「どうしてこの人はこんなにカリカリしているのだろう?この人の背景には何があるの?」と思いながら、観ていた。全ての登場人物の言い分の、それぞれに共感できた。ラスト近くで、あまりにもさらっと流れたけど、その若い女性は「私は婚約破棄されたんです…いや、その話はいいんですけどね…」と言っていた。震災後、福島県出身というだけで、婚約破棄されたらどんな気持ちだろう?とかってすごく考えた。それから夫婦が子をもうけるかどうか?は、それぞれの夫婦の自由だけど、もし震災が起こらず、婚約していた人と結婚して、子どもももうけた(かもしれない)と考えると、この世に生まれたかもしれないけど、生まれなかった命があるわけで、自分が今この世に存在しているのだって、戦争や飢饉とかありながらも、祖先が必至に生きて、子をもうけ、育ててきたから、今の自分の命に繋がってるわけで、あるいは、自由恋愛以前の日本社会で、身分の違いとか何かの差別で、結婚したい当人同士を周りが引き離したら、もう既にこの自分というのは存在しえないわけで、(作品では子をもうける予定だったかどうか、についての話は出ていないです。) そういうことを考えると、あまりにもさらっと話した「私、婚約破棄されて…」という台詞が少しの時間差で心に来て、ラストでガン泣きしてしまいました。(そこまでガン泣きしてたのは自分だけっぽかったけど)
    それから、「福島県」→「放射能」のイメージを拭うために、若い女性がラスト近くで、周りに訴えてる時、その女性から涙が落ちるのが、はっきりと見えました。それもまた心にきて、ガン泣き。
    公務員の労働組合に所属するめがねをかけた男性を完全に敵対視して、追い出してしまうのではなく「一緒に考えて下さい!!」という話の流れも、個人的にはすごくよかったと思います。
  • 満足度★★★★

    興味深く
    観劇しました。笑える所も沢山ありますが、色々と考えさせられる内容でした。それぞれの思いに賛同したり、しなかったりと、いつの間にか自分自身も会議に参加していました。気付いたら劇に釘付けになっていました。少し短めだったので、物足りなさは感じましたが、とても面白く、興味深い劇だったと思います。因みに、帰宅してから、道州制について調べてしまいました。

  • 満足度★★★★

    ここにも影響が
    各人さまざまな背景があります。

    ネタバレBOX

    道州制の目的は何か、東京一極集中を各地域中核都市に集中させることなのか、すると田舎はやっぱり田舎のままなのか…。同じ州になるところだって、現在の違う県についてはあまり知らず、どうしても県単位でひいきしてしまうのが現実で、でも慣れれば別か…。

    外交、安全保障など、国と地域の役割分担などの言葉は出てきませんでしたが、道州制推進フェスティバルを盛り上げるための企画を議論していました。広告代理店の人やイベントの小物を企画する所謂関係者や、自治労に属する公務員が混じっていることが判明したりしてややこしくなりましたが、突然核心部分へ…。

    原発事故以来差別を受けることもあり、福島という言葉、名称を消すために道州制を推進したいとする女性の発言で、一気に雰囲気が変わりました。

    広島県出身者と結婚した新潟女性、長崎県の漁協から来た男性の話など、さあ真剣に議論しましょうというところで終了。

    続編があってもなくても、この後重要なポイントは議論されていたのだと思います。ただ、福島という言葉が南東北という言葉に置き換わるようではダメですね。
  • 満足度★★★★

    イライラしたのですが
    『会議は短くグラフは長く』という会社で育ったので、個人が好き勝手に発言する会議を見せられることに、かなりストレスを感じました。

    それぞれの事情も、出身地や職業でなんとなく察せられたので、よけいに言ってることにイライラしました。
    しかし、イライラさせることも目的の一つだったとしたら、まんまと引っ掛かったという感じです。

    私個人は、道州制には賛成できません。県を残したうえでインフラの共有や公務員の削減はできると思っています。
    そんなことを考えるきっかけになる良いお芝居だったと思います。

    ネタバレBOX

    現実問題として、福島出身だからと言って結婚を断られることがあるのでしょうか。
    昔の「部落」教育を思い出しました。

    どうでもいいですが、九州宮崎出身としては西海と南海の括りっぷりには異論を唱えたい(笑)
  • 満足度★★★★

    ん、12人的?
    客席に入り舞台美術(これもステキ)を目にして「ん、12人?」と思ったのが的中。
    前半は優しい日本人風で笑えるが、次第にシリアスに転じて問題を提起、それに対する希望を示して幕を引く構成が心地良い。
    70分程度の上演時間も程よく、後味爽やか。

  • 満足度★★★★

    日本のレベル 自らの立ち位置
     アイロニカルで面白い。あちこちでボトムアップでは無い代表の連中の話を聞かざるを得ないようなことも経験してきたが、実際、レベルは、この作品に描かれている代表と同等もしくは低い連中が多い。建前社会のこの国で、「代表」なるものが、3つの看板をしょっているに過ぎない能無しであることは、誰にでも分かる道理だろう。
     シチズンシップを持たない人々が、このような「代表」を居座らせることに一役買っていることも、また。
     従って、北京蝶々が、このシナリオをこのような形で演じたことの意味を、観客は自らの立ち位置の問題として考える必要があろう。我々、故郷喪失者への問いかけでもあるであろうから。その上で、論じるべき主題であり、テーゼであるという具合にラスト部分を解釈すると、活きる作品と見た。

  • 満足度★★★★

    楽しめました
    会議がちゃんとエンターテインメントになってましたね。動きの少ない会話劇ながら、話題がいろんな方向に行ってくれて、飽きずに楽しめました。しかしよく知らないけど、道州制って十把ひとからげなんですね。これじゃ郷土愛がわかないよー。

  • 満足度★★★★

    都道府県愛
    面白い。物産展も○
    てか、大阪公演の主催は大阪市なのか。さすが。

    ネタバレBOX

    道州制推進のためのフェスの内容を話し合う実行委員9人。おでんの中身でほんわかな話し合いが始まったが…。

    瀬古(森田祐吏)と鴨下(田渕彰展)のビジネスな要素とか、阿久津(岡本篤)の雇用の要素とか、峰(中村靖)の田舎と都市論とか現実な視点を含めつつ「道州制」を語る舞台に、序盤からピリピリしてる福島出身の宗像(高橋悠)をぶっ込むことで熱い舞台に昇華した。
    イメージによる差別(迫害?)から、フクシマの名を消したいと言い切る宗像の涙がグっと胸に迫り、「道州制」議論を超えた想いに熱くなる。そこからの、長崎出身の峰とニコニコ顔の鶴巻(渡辺樹里)と阿久津のアシストでフクシマの(ナガサキやヒロシマのような)生まれ変わりを暗示させる〆もいい。

    薦田(村上誠基)と鶴巻のほんわかした雰囲気とクスッとさせるしゃべりが全体のバランスをきれい保っていた。

    何をすれば日本が地方が良くなるのか、なんて難題をもって、75分の素敵な舞台に作り上げたセンスが良い。てか、南海地方はドッキングさせ過ぎだろう。
  • 満足度★★★

    出入りがない
    道州制について予備知識がさほどない私にも判り易い身近な題材から入り、興味深く観てました。こういう題材を芝居に挙げるのには好感が持てます。が、人の出入りがなく、動きもないので単調さはあり。上映時間が短めなのですが、議論ももっと新たな展開を期待してしまいました。

  • 満足度★★★

    傍観者的立場にて
    道州制なるものに興味がなく郷土愛もない私にとってこれを題材にした理由が分からない。なぜ観たかと問われれば北京喋々だからだ。前作のイメージが強く残っているのと予備知識不足で勝手に道州制実施後の戦国時代的群雄割拠の世界を想像してたため、予想に反した静的な世界はパンチ不足(帯金の不在も一因か?)となった。時々クスクスしながら舟を漕ぐ隣人を気にしながら何で南東北の人はなまってないんだろうと疑問に思いつつ愛ってなんだよおと一人つっこみをして、地味ながらもホンのおもしろさを損なわせない演出の労苦に思いをはせた。

  • 満足度★★★★

    初・北京蝶々
    噂に違わず、上質なエンタメ作品だったなあ、と。

    設定的に「県民キャラVS県民キャラ」的な、ケンミンショー的な感じだったら嫌だなあという事前の不安は全くの杞憂。一人ひとりの登場人物が生き生きとしてて面白かった。

    また最近の演劇界で「(言葉は悪いですが)トレンド」なネタを扱った作品でありながら、その向こうへの目線がちゃんとある、というところにも(自分としては当たり前であってほしいことですが)好感を。社会を語ることが最終目的じゃない芝居はやっぱり楽しい。

    役者陣の身体性の違いから、それぞれの生きる土地がにじみ出てくる、そんなキャスティング&演出が見事。
    堅牢な質感でありながら空間に歪みや裂け目を感じさせる美術、照明も印象的。

    個人的な好みで言えば、腹八分目すぎてものたりなかったり、もうちょっと締めかたはシニカルでもよかったんじゃとも思わなくもなかったりけど、これはこれで。

    ネタバレBOX

    「フェスティバルで何が変わるのか」というセリフとその後の展開は、作り手の「演劇で社会的なメッセージを発して何になるのか」という自問自答と「それでも演劇を信じてみる」という想いのようなものを感じて、印象に残る。
  • 満足度★★★

    地方活気の在り方
    僕は千葉で比較的都会の方なのでしょうが、考える作品。地方や都会、発展と衰退。そんなことを考えます。本当はもっと高評価ですが、以下感想にて。コンパクトにまとまっていると思います。

    ネタバレBOX

    方言は実際の出身役者さんたちによってのものなのでしょうか。実際はもっと噛み合わなさそう。妙なグダグダ感のリアルさは良かったですが、もっとまとめられると思います。公演時間は好きな長さでした。各地方代表の甲子園ネタなどは、作り込みを細かくしないと出来ないもので素敵だなと思いました。
    大方予想でいいから予算額を出すとか、賛成反対のパーセンテージ推移、総務省地デジの策略、シャッター商店街に失業率など、もう少し国が絡んでるという大きなスケール感、衰退についての詳細が欲しかったです。福島さんのヒステリックな声が、役作りや後の背景の反映としてならよいことなのでしょうが、どうも馴染めなくて、途中から聞いてて辛いものがありました。僕がただ疲れが溜まっているのもあるかもしれません。だけど良い役者だとしても、届かせる相手についての考察は必要ではないかと思いました。逆に大阪さんの愛については、何かくるものがあります。
    談合や各地方と都会、地方と地方の価値観、まとまるとは思わなかったですが、原発など排他的な見方と希望。各々考えさせるという結果で締めたのは効果的なのかも。弁当は結局黒板もあまり見えずわからなかったです。ズレた空気というんでしょうか。あれは好きです。

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