ピテカントロプス・エレクトス 公演情報 ピテカントロプス・エレクトス」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.9
1-15件 / 15件中
  • 実演鑑賞

    どうにもサバンナ八木を連想してしまうなあ。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    鑑賞日2024/05/30 (木) 14:00

    時を超える「穴」を通して問答を交わす猿人・原人・旧人・人類・未来人(?)……。
    星新一の「おーい でてこーい」も想起しつつお得意の(?)能楽っぽい表現を愉しんで観ていたが終盤の「問いかけのラッシュ」が痛烈。
    しかし事前に公開している「あらすじA」は比喩で裏に「あらすじB」があるって、もう一度観させる巧妙な策略では?(笑)

  • 実演鑑賞

    会場に入ると、アクティングエリアの中央に穴(奈落)が開いていて、その四方をカラーコーンで囲っている。客席はその穴から距離をとり四方に設置され、穴を取り囲むような状況に。ゴリラっぽい着ぐるみを着た人が場内にいるが、作品タイトルから演出の一部と想像。この穴がタイムホールのように時間を繋ぐ存在となっており、穴を通して前時代(と言っても何万年単位だけれど)の「祖先」と対話する。類人猿からヒトへの時間を辿りつつ、その進化の過程から「知的生命における、生物的、あるいは社会的進化とは?」を見つめ直す…ような作品に、僕には見えました。

    ネタバレBOX

    穴を中心に、時間軸が「層」になっているイメージ。舞台上(地表?)が現在として、その上下が未来/過去。時間軸や時代を超えた対話に、その時代ごとの価値観やギャップが反映されて興味深いのは、歴史ドキュメンタリーや歴史ものの創作物が証明しているところ。物語は終盤で急展開し、2024年現在の社会批判を色濃く見せます。そこが団体が力を入れて創作したポイントであることは理解でき、その内容の是非は観客個々人によって異なるでしょう。

    ただ、視覚的な意味で、今作に惹かれたか? と問われたら、僕は首を横に振ります。音声ドラマでもある程度成立してしまう?と思えるほど、視覚的な意味は少なかったと思う。穴のアイディアなど、創意工夫していることは理解できますし、テキストは鋭いものが多かった。それだけに、視覚的な意味合いでも観客を魅了して欲しかった。音声ドラマ、あるいは朗読劇のように、視覚情報を限定してしまった方が、より想像力が働く内容だと感じました。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    台詞の言い方を制御するタイプの劇団だが、序盤はただただ単調であり、客席の入眠率も高かった。コンセプトや形式が特徴的なのかもしれないが、ただの戦略ではなく、芝居の面白さに結びついていると感じさせてほしかった。

    ところどころドキリとはさせられる。客のことを丁寧に想定していないのか、続きを見せたくする仕掛けが薄く、こと主張に関しては過剰な説明台詞に聞こえた。

    一方で進化は感じた。同時に、ゆえにこれでいいのかという疑問も涌き出た。

    ネタバレBOX

    劇場もあり、気合いが入っているのが伺える。空間の使い方、飽きることを除けば構成自体も優れている。しかし以前よりも、役者を駒とする面が強くなっているのではないかとも邪推してしまう。出演者は必要以上に多く、レベルはまちまち。客を呼ぶ以上の役割があるならば、それを感じさせてほしかった。台詞の量すら役者のレベルで調整しているようにも見えた。邪推ならいいのだが。

    ラストがまずい。未来から現代の社会や人の問題に追及する際は、説明的で説教じみて感じる一方、未来という視点は感じられない。ネットの寄せ集めという印象。流石に客の興を削ぐほどだったため、この後で現在の視点から現在を肯定する、あるいは吹っ切れるラストになるのだろうと思い、実際そうだった。が、ラストの未来に向けた現状肯定の内容も浅く、無責任にも感じる。対立するいずれの視点にも、作者が強い信念を持っていないのではないか。役者を制御したために粗がなく、スタッフワークも巧みであるため、底の浅さが目立っている印象を受けた。
    ここに書いたことが全て私の誤った主観に過ぎず、面白い芝居であったこと、また今後作られていくことを切に願う。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    いろいろ考えるなあ、と言うのが印象。内容はメッセージ性も強く、嫌いじゃないのですが、少し単調な感じも否めない。もう少し変化があると入り込めたかもです。
    でも、挑戦的な内容で、新鮮ではありました。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    最初の30分というか、原人のパートになるまでが少々しんどかったというのが正直なところ。それ以降はなかなか面白かったのだが、最後の方はセリフが聞こえにくくなってしまったのが残念。劇場の使い方に☆を追加。

  • 実演鑑賞

    う~ん星の付け何処が悩み・・・

    自分の好きなSFではあり
    舞台の使い方もユニークで
    何とも言えない記憶に残る作品なんだが

    二時間の長丁場で
    睡魔も襲ってきたし・・・
    考え込むなぁ と
    こんだけ
    いろんな作品数観てきて
    ここまで星評価を考え込んだ話は
    今までで無かったデス

    ネタバレBOX

    そーぜつなる素舞台で
    あぁ劇場の全体は
    こーなっていたんだぁと理解出来ました
    奈落を囲んだ四方が座席になる
    囲み舞台な作りっす
    劇場って広いんだなぁと感想

    中央部に奈落の穴が正方形に開けられてて
    そこからの声やら人らの出入りで表現された
    時空を超えた語り掛け合いの作品
    と表現すればよいのかな
    朗読劇だったり
    身体表現だったり と

    基本は舞台上が始点で
    下の穴に語りかける感じですが
    上から水が滴ったり
    下から光線を出して天井=未来を見せたり
    など時空連続を舞台中心の穴が担っていました
    =昔の漫画Tha'sイズミコを思い出したわ
    (今アニメ化したら面白そうな気がするのだが・・)
    舞台床がゼロ地点設定で
    下が過去 上が未来でよいのかな
    タイムスケールは万年単位
    アイシティという漫画も
    階層型の世界表現でしたな
    良いSFっす薦めます

    いろいろと
    モヤる感じが何とも云えない作品でした
    今日人類が木星に~
    ピテカントロプスになる日も
    近づいたんだよ~♪と
    脳内で歌が響いた作品デスわ
    というか
    開演前か終演後に
    流しても良いのではとか思ったさ
    まぁあとか先かは
    演出さまの判断で~♪
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    会場入りすると、猿人さんがお出迎え?なんか嬉しい。実にスタイリッシュな舞台ですね。説明が丁寧で分かりやすいのですが、ちょっとくどさも感じました。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

     開演前、猿人と思しき者がモギリをしている場に現れたり、開演直前に劇空間に設えられた立ち入り禁止区域のコーンや侵入防止用の棒等を撤去する為に作業に入ったスタッフを邪魔してする悪戯が極めて面白い。追記6月3日0時38分

    ネタバレBOX

     劇空間は四方を観客席に囲まれている。板中央に深い奈落が設けられており、奈落の底へ下りる階段、登る階段として都合2つの階段が設けられている。この奈落は化石の堆積層と考えられる。物語はヒトである我々は何処から来て、何処へ行くのか? が今作で表示された問いだが、ヒトである我々とは何か? という問いを当然続く問いとして提起された壮大な物語だ。猿人(アルディ・ピテクス)、原人(ホモ・エレクトス)、旧人(ネアンデルタール)、新人(ホモ・サピエンス)各々の集団が化石層に埋まった別の年代の類縁と交錯し対話する方式を摂る。が、その質疑応答が基本的に同じフレーズで為される為退屈感は否めない。またオープニングで登場した人物がいきなり鴨 長明の「方丈記」冒頭をそらんじ乍ら奈落の周囲を幾度も巡るのだが、無常を現したとされるこの随筆より、寧ろ老子の方が相応しいように思うのである。理由は、その哲学にあるのは無論だが、様々な異論が出され得ることも無論承知している。というのも老子が実在したか否かさえ疑うことが可能だからである。周知の如く“子”は男子に対する尊称であるから、老という苗字の男性に先生という意味で付けた表現、老・子が老子という具合に個人に対する尊称を含めた表現として伝承されてきた可能性を否定できないからである。一方、無論司馬遷の『史記』に老子に関する記述が見られるが司馬遷自身が老子の存在を確定できなかった表現も同時に見て取れる。また孔子による記述も老子の実在の根拠としては弱かろう。だが、老子の述べた言葉としての記述『老子』が残存しているというから一応そこに書かれているとされる言から引くとその哲学の中心の1つを為す“道”に関する後代の解釈は多様である。自分はこれを前秦時代の春秋戦国時代をきめ細かく注意深く生きた人(々)の知恵の集大成であるかも知れないと思うのである。無論、老子個人であると解釈しても構わない。その辺りを研究する研究者の仕事に口出しすることも出来ないし、そのつもりも全くない。が、その知恵の骨子は戦乱の時代を生きた観察をベースに実に科学的な目と見識で編み出された知恵と解釈するのである。今作「ピテカントロプス・エレクトス」も考古学によって明らかにされたホモサピエンスに通じる人類史がどちらかと言えば科学的な実証に基づいている以上、文化的観想である無常観を代表する随筆『方丈記』より親和性も高かろう。演劇の醍醐味は当初バラバラに見えた各要素が一点に収斂してゆくダイナミズムにあろう。この点に留意するなら、今作の思考部分を為す哲学表現的立場もより親和性の高いものにした方が良かったのではないかと感じる。
  • 実演鑑賞

    面白かったです。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    反省だけなら猿でもできる?二足歩行なんてするんじゃなかった?

  • 実演鑑賞

    観念的な作品といった印象の異色作 というか意欲作。
    舞台美術(設営)を始め、照明・音響といった技術も独特の雰囲気で、その中で極めてシンプルな演技が…。演技だけではなく、衣裳も含め余計なものを削ぎ落とし、内容そのもので描き伝えるといった意気込みを感じる。しかし、観客がそれを どれほど理解し吸収出来るか否か、評価が分かれるところ。

    説明にある四幕、その表層は何となく解るが、その裏に潜ませた思いを汲み取ることは難しかった。終演後、カウンターに置かれてあった<あらすじ>の裏面を読んで、その意図を知った。
    (上演時間2時間 途中休憩なし)

    ネタバレBOX

    囲み舞台。中央に四角い穴があるだけ。上演前に猿人らしき者が穴の周りを動き回る。開演して 直ぐ天井から穴に向かって砂のようなものが流れ落ちる。時代というか時間が流れる、その経過であり諸々が堆積していく表現であろうか。

    冒頭、鴨長明の「方丈記」の一節が語られ 物語が始まる。劇中の案内役になるのが猿長明であり人長明である。説明にある(表層的な)四幕は、400万年前の猿人(4人)、180万年前の原人(4人)、30万年前の旧人(4人)、そして0万年前の現代以降の(新)人類といった区分。幕の繋がり(交代劇)は、夫々の区分の演者が 順々に穴と会場出入口(四隅)へ移動する。そして前時代の演者4人が、少し上を見上げるような仕草で次時代と語り出す。穴は、前時代と次時代の時空を超えた呼応--メタファーであろうか。

    語りの中に「火」「鏃」といった台詞、それは<命><生>への本能的手段・道具を連想させるが、あらすじ の裏面では「兵器」「破綻」といった別のことを警鐘しているよう。まさか、日本の明治維新以降を描いていようとは。全体的には、人類としての反省、自省を客観的に描いているようだ。
    自分の思考・想像では、ここまで踏み込んだ主張を 真に感じ取ることは出来なかった。公演(物語)は、この表裏一体をどこまで感じ取り、面白いと思うか否かで評価が違うかも…。

    演出・演技は、全体的に薄暗い中で、穴に沿って 直線的に歩き回る。天井は何かが蠢く様な妖しい照明。演者は黒い衣裳、かといって全員が同じデザインではなく少しずつ違う。そこに時代や人も同じではない、画一ではないことを表しているようだ。発声・発語は、明確で独特な抑揚? そう言えば、落語や能といった古典芸能をベースに現代の会話劇としてリミックスする手法が話題になっていたっけ。
    次回公演も楽しみにしております。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    とても面白いというか,そそられた舞台。会場入りして,まず囲み舞台であること,その真ん中に穴があることで,どのような芝居になるのかに関心。芝居が始まり,役者さんが登場,その所作や発声に能の気配満載で,自分の好みであることを確信。それぞれの場面場面の表現も能に通じるところが感じられる。ただ,芝居最後の言葉の洪水は,一つ一つの発言はよく理解できるのだが,全体としてこの芝居における意図,メッセージを掴みきれたかというと自信はない。ということで,観劇の感想は冒頭の一言になってしまった。

  • 実演鑑賞

    シアターイーストに足を踏み入れると、なんと!真ん中に四角い穴があって客席はその4面を取り囲んでいます。穴は工事用のコーンとコーンバーで守られていますが、監視しているスタッフさんの目を盗んでお猿がコーンを倒したりバーを外したり。その度スタッフさんが直しますが、お猿はまた隙を狙って・・・と攻防が続きます。受付でチケットを受け取る時に「面白い前説とかありますか?」と聞いたら「前説はないですが早めに入ったほうがいいですよ」と言っていたのはこれだったのね!とお猿さんとその後の展開に期待したのでした。

    ネタバレBOX

    「ゆく河の流れは絶えずして・・・」はまだ良かったですが「おーーーい」という呼びかけの声を聞いた瞬間に、そうかそれか・・・と不安が胸をよぎり、やっぱりこちらの劇団さんはベースが古典芸能なんでしょうか。そのペースについてゆけませんでした。
    おっしゃっていることはまさにその通りとは思いますが、別の表現で見たいものです。
    お猿さんが大挙して出てくるとまでは思っていませんでしたが、100万年後の未来が出土したとも思えませんでした。
  • 実演鑑賞

    東京芸術劇場シアターイーストってこんなにレイアウト自由な劇場だったのか!と入ってみてビックリ
    壁際の四方向全てに座席が配置された囲み舞台
    どこが正面?ヒントになるものは舞台上に無いのだけれど、心配ご無用
    どの座席列も正面、どこに座っても平等に鑑賞できます
    (お目当ての役者さんがいる場合、その役者さんがどのラインの席に座れば好みの角度で観られるのかスタッフさんに聞いてみても良いのかもしれません)

    ネタバレBOX

    まだ若い劇団さんなのにエレガントな香りは一体どこから
    ピテカントロプスを扱われるという事だったので、てっきり言語の無いパフォーマンス的な表現がメインの内容かと思いきや、しっかり“対話”がメインの舞台
    何十万年という時を隔てた人類種達が、やがては現代人と未来人が穴を通じて対話を繰り広げる4編
    言葉のキャッチボールをひとつひとつ拾っていこうとがんばってみるも、残念ながら自分の理解力ではニュアンスを嗅ぎ取るくらいが限界
    意図されたものが色々あったのではないか、それらをポロポロ取りこぼしていたのではないかと思うと本当に残念
    後付けの気付きでも良いのでアフタートークという名目で解説してもらえるとありがたかったです

    発声の仕方がかなり独特、あぁそうだった!劇団あはひさんは能など古典芸能のエッセンスを取り入れているのだと合点
    ただ、今回はそれが段々と眠気を誘導する装置になってきたものだから大変
    絶対に舟だけは漕ぐまいと踏ん張って聴き込んだ先に見えたのは・・・あぁ何とも幻想的な光景だなぁと
    警鐘を鳴らす意味合いも表現されていたというのに、これでいいのか
    そして★はどう付ければいいのか

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