岸田國士傑作短編集 公演情報 岸田國士傑作短編集」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
1-10件 / 10件中
  • 20111110
    (^・ェ・^)

  • 満足度★★★★★

    家族の機微
    戯曲賞の冠にもなっている岸田國士は、文学座の創立メンバーだ。その彼の短編を3本一気に観れるチャンスなのだから、観ておくにこしたことはない。なんつって偉そうに(岸田を既に呼び捨て!笑)言っちゃう!
    またセットの画が素晴らしい。モチーフはクリムトの「接吻」だ。美術:奥村泰彦。
    また今回のキャストは「連結の子」で拝見したキャストらが登場しており、なんとなく勝手に親しみを感じた。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX


    裏日記はこちら→http://ameblo.jp/misa--misaki/

    『明日は天気』
    海岸の旅館に避暑にやってきた一組の夫婦。雨に降り込められ暇を持て余す2人の会話はことごとく噛み合わない。とある夫婦の等身大の会話を描写したシンプルな物語だ。夫を演じるのは浅野雅博。本当に良くしゃべる夫で、ほぼしゃべりっぱなし。笑
    夫が妻の幸せをいつも考えているセリフが温かい。
    また、浅野の声のトーン、ちょっとした視線の配り方、そして“間”が絶妙だった。また浴衣の下に着ていた夫の水着が囚人のようにヨコシマで、思わず仰け反った。オマエは楳図かずおかっ!!


    『驟雨』
    倦怠期が見え隠れする夫婦。ある日、新婚旅行に旅立ったはずの妻の妹が突然訪ねてくる。離婚したいという妹に狼狽する妻を尻目に、普段無口な夫は雄弁に語りだす。相変わらずセリフに含まれる男と女の気持ちのズレが絶妙で、なおかつ夫婦の秘訣みたいなセリフも勉強になった。夫婦の日常の生活に起こるさざ波ような出来事があったからこそ、夫婦の機微を今一度確認するような物語だった。

    『秘密の 代償』
    休暇をとって海辺の避暑地の別荘にやってきた高級官吏・池田一家。本宅から連れてきていた小間使いのてるが唐突に暇を申し立てる。妻は夫か息子がてるに手を出したのではないかと疑い、ふたりを試そうとするが、大枚を盗んで逃げようとしていたてるは、妻の疑いを利用して夫と息子の気持ちをたぶらかし、まんまと大枚を持って逃げてしまう。その後、警察から大枚を持った女が駅に居ると通報があったものの、池田家では世間体を重んじて盗まれた大枚を追求せず、てるのほうが強かで一枚も二枚も上手だったという物語。

    今回の3本の戯曲はどれも夫婦の秘めた心の内を表現した舞台だったと思う。美しい日本語のセリフと同時にエロスを色濃く漂わせ、また人生に於いての見損ないや、男とは困った生き物だという夫婦にしか解らない独特の空間が楽しかった。所々、クスッと笑える箇所もあり、演技力も充分だった。
  • 観劇
    2011111119

  • 満足度★★★

    上品で下衆。
    とっても人間臭くて、3篇ともにそれなりに楽しく観た。
    演技を充分に堪能しました。

    でも、「こんな感じ」を楽しむなら、イッセー尾形さんの芝居の方が好みかなあ。

    岸田國士という古典を味わうには良い機会だったと思います。

    この芝居を観ながら思ったことなんだけど・・・キチッとしたホールじゃなくて、桟敷席でゴロンと寝ころべるような下衆な芝居小屋で観たら、すっごく楽しいんだろうなあ、と。←あるわけない(笑)

  • 満足度★★★★

    日本語の言葉、会話が美しい
    その美しい会話が噛み合っていないので、観ているこちらは可笑しいったらないのです。女の言葉は計算高く、男は言葉で見栄を張る。今も昔もずっとそうなんだろうなぁ〜と楽しく観ました。

  • 満足度★★★★

    近代の新古典文学
    各組の夫婦の会話に、帰路クスッと思い出し笑いするような作品でした。
    三島文学とはまた違う、気の利いた台詞まわしで日本語の美しさを堪能。
    クルムトが見え隠れする奥村さんの美術も素敵。

    ネタバレBOX

    「明日は天気」避暑に来たのに天気雨に降られ遊ぶ事もままならず、妻相手によく喋る夫の浅野さんが可愛かった。
    「驟雨」男と女の心の内側は夫婦と言えど、理解するのはなかなか難しい、時代変わっても考えなきゃいけない事は普遍的なのか。夫にテンパリ気味に説明する奥さんが見ていて愛おしかったw。
    「秘密の代償」小間使いが強かで翻弄させられたのに、世間様への見栄と虚勢の仕方が日本的なんだけど、鷹揚に構えるやり方が欧米的小金持のようにも見え、思わず苦笑い。垣間見えた結末がヨーロッパ風の洒落た締め方のようで素敵だった。
  • 満足度★★★

    昭和初期
    最近あまり聞かない言葉遣いやレトロな服装、昭和初期の上流の家庭のひとコマをのぞき見たようで面白かったです。
    男女の意識の違いなどは、現代にも通じるように感じました。

    が、やはり短編集なので物足りなさは否めません。(これは好みの問題だと思います)

    役者さん達は、とても上手でした。話し方も自然で、その時代の人のようでした。

    あと、舞台のクリムトが素敵でした。

    ネタバレBOX

    ネタバレじゃなくって日記。

    高校生たちが見に来ていましたが、開始早々に半分くらい寝ていました。
    学校で進められてきたのでしょうか。

    あと、芝居の途中で出たり入ったりするご年配の方がやたら多く、席が通路横だったので気になりました。




  • 満足度★★★★★

    古風な上品さ
    ウィーン世紀末風のセットと俳優の和服がなぜか良く合っていました。
    ちょっと山椒が効いたようなストーリーもステキ。ベテランによる安定したステージ。

  • 満足度★★★

    とても美しい世界
    夫婦のあいだに起こる小さな出来事が、静かに、ときにシニカルに描かれていて、淡々と進む話のリズムに気がつけば引き込まれていました。
    印象に残ったのは、夫婦のあいだで交わされる言葉遣いがとても綺麗だということです。時代もあるのでしょうけれど、丁寧な言葉で話すというのはとても美しいことだとおもいました。

  • 満足度★★★★★

    小気味いい!
    人間の心理が軽妙にお洒落に描かれていて、とても面白かったです!

    ネタバレBOX

    都市で暮らす勤め人、庶民というよりはもう少し上級の人々の生活が、ちょっと可笑しく、ちょっと皮肉に描かれていて、気が利いたお洒落な小編でした。

    海水浴がまだ珍しかったころの湘南の旅館での話。見栄を張った葉書を書く妻、見栄を張って旅館の従業員にチップを渡すが少額過ぎる夫。過去の女性のことを話しだす夫、妻を愛していることをより強調するためのようですが、ちょっと開放的になったのかな。

    人の振り見て我が振り直せ、結婚したばかりの妻の妹の不満は全て自分に当てはまること、風呂上りに髪が濡れていてバサバサしているなんて、そんなもんです。そして世の中の全ての夫はそんなもんで、彼女の描く理想の夫なんて存在しないということですね。

    沈黙は金なり、黙っているだけで相手が勝手に想像してドツボにハマっていく、可笑しさ、愚かさ…、単に女中に500円盗まれただけなのに、餞別を渡したことにして体面を保たざるを得なくなった上流階級の人々の話は、まるでオペラかシェイクスピア劇を観ているようでした。

このページのQRコードです。

拡大