ご来場ありがとうございました!!『増殖島のスキャンダル』 公演情報 ご来場ありがとうございました!!『増殖島のスキャンダル』」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
1-12件 / 12件中
  • 満足度★★★★★

    初 舞台芸術集団地下空港
    前作『OLと魔王☆2011』は仕事で泣く泣くキャンセル。
    やっと観れました。番外編からになってしまいましたが…。  
    この寓話的作品、クオリティの高い刺激的なエンターテイメント作品でした。かなり好み。

    舞台芸術集団とうたっているだけあって、
    siteのギャラリー空間(white room)を活かし、
    演出、音楽、映像、衣装、小道具、座席までスタイリッシュ。
    そしてあの大きな…アレ。実験的な演出が多数あり、
    入場から終演まで飽きさせない演出にすっかりはまりました。
    俳優陣ももちろんすばらしかった。

    今回、賛否大きく割れているようですが、
    過去作はまったく観ていないので…わからないのですが、
    これからの作品に期待。

    (すみません。脱字あり修正2012.1.4)

    ネタバレBOX

    印象に残ったこと。

    座席を観客に組ませるのって初めて。組み立て楽勝だと思ったのに…
    ラストの十字がはまらずステキな俳優さんに手伝っていただきました。
    間違いなく…できない信号出した方が楽しかったはず。
    その後、開演前に渡されたあのファイル…懸命に読んだけれど
    1/10くらいしか読めなかった。

    刺激的でダークなシーンはもちろんすごかったのですが、
    すごく気になっておもしろかったのが食事のシーン。
    フォークとナイフのマイムにカチャカチャって音。
    壁に向かって別の人(ホテルスタッフ)が
    生音を立てていて…効果的でした。おもしろい!

    後、小道具のワイヤーワークもシャレていた。
    そうそうフライヤー(DM)も良かった。  

    主宰の伊藤靖朗氏のブログに書いてあった参考文献
    有馬 哲夫「原発・正力・CIA―機密文書で読む昭和裏面史-」。
    コードネーム「ポダム」…こんな事あったのですね。
  • 予想外
    今回初めて拝見したのですが、フライヤーからのイメージと実際観るものの感覚の違いが自分にとっては予想外。おお。こういう感じなのか!!と驚き。演出がすごく面白いなと。本公演も観てみたいなと思いました。

  • 満足度★★★

    確かに実験的
    確かに実験的。なんとなく釈然としない気もしますが、体験型学習みたいな感じで、結構楽しめました。もうちょっとイスの座り心地がよかったらなー。

  • 素直になれなくて
    個人的には面白かった。だが、良作ではない。

    地下空港の粘着な追っかけの私としては、今回の舞台は複雑な想いの起こる作品でした。大きな問題は脚本にあるでしょう。しかし、演出の好手があって楽しめない訳じゃありません。私は観客としてはもう失格ですね。こんなこと言ってるようじゃ身内みたいなものです。

    3回目ともなるともう恒例の実験公演。ここでは様々な試みが肯定されます。入場して間もなく、空間に魅了されます。壁にはインタラクティブな映像が映し出され、チェロの弦が弾かれる音が聞こえます。椅子を組み立てて座ると、自分が何かの粒子になったような気分になれます。壁の映像の中の粒子あるいは正確に均一に並ぶ金属元素のように。wktkですよ、これは。非常に美しい演劇空間!!!

    冒頭はすぐ忘れるので省くとして、のっけから役者が壁に向かって芝居をするなど面白演出があり期待は上がっていきます。島へ行くフェリーの中での演技のアイディアはどれも秀逸。そして、シチュエーションは王道の離島ミステリー。ドドドドド!ドドン!

    でも、話が深まるにつれて雲行きがあやしくなって・・・
    以下、ネタばれへ。


    ネタバレBOX

    離島ミステリー、大女優の秘密、毒姫、報われない恋、これだけのアイテムが揃っていて、それを素直に物語にしない。いや、出来ない。そこには楽しい物語を作るというより、明確な意図・意志・思想があるから。
    それは演出家の強い思いなのですが、非常に幼稚です。それを役者全員でなんとか舞台にしようとした感じを受けました。思いを欠いては公演をやる意味がなくなってしまうのでしょうが、敢えて、それを捨てても良いんじゃと仮定すべきだったのでは?

    物語を面白く終わらせることは、演出家・脚本家の伊藤さんには出来たと思います。ホテルをラピュタの城ように崩壊させて、主人公たちは島を去る。毒姫はお母さんと島に残り、海に沈む。とかまだまだありますよね。でもこれでは、原発を受け入れて、あるいは、この現実と共に厳しい道のりを行くことを決意する主人公を描くことはできない。だから、エンタメ的なラストを選ばべず、話はループします。
    それなりに楽しめる物語を用意してくれていたと思うのですが、比喩を意識しすぎて、乗り切れなかった気もします。どういうことか常に読解を試みずにはいられない"題材"なので。

    ここからはただの苦言ですが、それほど社会にコミットしたいなら、自分の思いを伝えるより先に、社会に必要なもの、ないものを生んで届けるべきではないか? 社会を上手に比喩的に描いたり、直接的なメッセージを発信することより良いやり方があるんじゃないでしょうか? ヒステリを自制できないなら、それをまき散らすべきではないと考えます。

    不信を抱き、不安に駆られ、一方的な人の声は不快です。現実でもそうですよね。舞台では妊婦がそのような役で出てきてキーキー喋り、それで終わりまで通してしまうので不快でした。また、笛。人を都合の良く操るというアイテム。これが楽しいお話上のアイテムに見えればいいんですが、どうしても、政府や御用○○といった連中へのシンプルな不信が透けてしまって心が冷めます。なんで透けるかというと、必要以上に強いアイテムだからです。煩いし、演出上の効果を越えて不快、胎児が心配。私はあれは魔法使いのタクト(ステッキの先に☆なんかついちゃったようなやつ)くらいかわいげのあるものにして、音はなくて光りをつかって表現すればよかったんじゃないかと思いました。

    さて、最後に役者の方について気づいたことを書きます。
    記者役の野田さんの演技が良かったです。ああいう声も出せるんですね。iPadを触る仕草からもうしっかり役が伝わってきました。
    あと、今村さん。登場で衝撃。役作りのために太ってました。特殊メイクかってほどで、彼の意気込みに脱帽です。でも、髪をメッシュに染めるとか、シャープな方の作り方もあったように思います。彼は基本的にやっぱりカッコイイんですから。ぱんぱんなのはちょっと面白くなってしまった。歌について、確かな歌声が聞き取れた。どんどん突き進んで欲しい。

    映画のエンディングの歌が異常に素晴らしい名曲でした。やばいすごい!

    ※メモ
    黄泉の国から来た 蛆がわいていて限界 自動的に生まれる娘
    台本を書き直す前は元はどんな設定だったんでしょうか? 気になります

    あと、どんどん出てくる娘で、綾波レイを想像
    女優がアダムみたいな
  • 満足度★★★

    本公演も観てみようかしら
    こちらの団体初見です。今回の最大の関心事はユーリンタウンのビンボーがホームでいかに躍動するかだったが特異な公演スタイルと役どころのせいもありユーリンで放った輝きが失せていたのが残念。風変わり演出さまざまな試みは実験と呼ぶに相応しく効果が顕著に現れていたものもあれば逆効果だったように思えるものもあった。芝居はじっくり観たい方なのでこのテは苦手なこともあり、舞台なき舞台であったため観ることに疲れてしまった。最後の歌で癒されはしたが。

  • んー
    あまり好きではありませんでした。
    申し訳ない。

  • 満足度★★★★★

    無題223
    2回目、18:45会場着、もう少し待つようにとのこと、今夜はそれほど寒くない。19:00受付、開場、荷物を預け、初日と同じ席をお願いする、椅子はサクッと完成、隣をみると「806」だった(1945.08.06)…しばし見つめる。お客さんが増え(ワイワイガヤガヤ)賑やかに椅子作り、主宰の前説…聞いていない。なぜか殆どの方が「正面っぽい」方を向いて座っています。流れに逆らっているのは私を含め数人…初日はこうじゃなかったと思う。2回目となり、少し内容について考えるようになりました。死しか与えることができない存在、触れると傷つき、遠く離れているしかないモノ、またそれを産み出す者、繰り返し、また繰り返し、自らをも真っ黒い世界へ引きずり込むモノ。死した者たちの声が重なり合い言葉となり、また産まれ、止どまらず、ようこそ、さらに楽しいツアーへ…。

    ネタバレBOX

    違う角度からとも思いながら同じ席、いろいろ眺めます。雑誌記者が入口付近で身を隠しながら写真を撮っているシーン、肉にイヤリングが入っているのを見つけるシーン、ブッフェで料理を代えたりナイフなどを揃えるシーン(音)、バスルームで桶(?)に脚を引っ掛けるシーン(音)、海岸のシーン(音)、目を閉じると瞼の裏に見えてくるし、じっとみているのは私くらいかな…。きっと何度見ても面白いんだと思うのでした。

    ポダム→ポツダムだろうか
    火油→炸裂する火球にもみえる
    サナミ→3人の演者による操演とセリフ、これは巧い、顔なき顔の表情が見えるようでしたし、苦悩に身をよじる様などもよく出ていました。鋼の骨格はターミネーターのようで、ここではないところから「死」のみをもたらすためにやってきた存在。ようこそ、マシーンへ。

    椅子を作って、しばらく座らず立って見ていたのですが、立つ/座る、とではだいぶ風景が違ってくるようです。演技の邪魔にならない場所での立ち見も面白そう。



  • 満足度★★

    意欲作、意外とインディーズ感
    これまでのシステマチックな演劇を壊したといえるでしょう。ハイカラな恵比寿白ホリスタジオであたらしい感性を感じさせる作演は見事で浮遊感あふれポッププレイである。一見に値するし、評価したい。作者意図がストレートにつたわる公演ではありました。しかし、今後このような作品でこの作家で大動員がかかる公演が可能か?というと困難だろう。作品体力として不足していることがある。唐十郎や寺山修司、つかこうへい等の才能が勃興してきたときも、アート+?があったとおもう。いわゆる作品の一般性。企画主義主張はよくても作品への共感、主人公への感情移入、ストーリーのログライン化、などの戯曲のストラクチャー、構成に関心をもってほしい。まず、なぜ感情移入しずらいのかを考えてみよう。ラストのレゾリューションはどうだろう。ウランかセシュウムをレストランでもろに食べたあとに、どのように解決にもっていくのかは伏線の無さにも原因があり、解決のインパクトがなく、ツアー客がセシウム料理を食べた絶体絶命の段で話がとまっている。残念だ。また、全体に直線的に展開しすぎ。いわゆる話が骨細い軽量級。スイスイ話が前に前にと時系列も時間経過のまま進んで、終わる感覚。こんな妙にひっかかりのない作品は全体に淡白な印象。クリニックするとこれはキーコンセプトの問題を解決しないと達成できない。数年のキャリアで日曜のソアラの動員が30人程度というのはさびしい。興行的に成功するためには脚本の強化がひつよう。幸いロングラン形式に近い公演が可能なめぐまれたなら、脚本の実験もしてください。脚本の一般性を追求しないと、芝居で生活はできません。作品の弱いところ、客足がおもうようにのびないのは、すべて解決は可能です。がんばれ小劇場。

    ネタバレBOX

    他劇団の折り込みが一切渡されず、不思議な感じがした。役者の声が反響しすぎて聞こえないときがある。影の主演が針金細工で良い。
  • 満足度★★★★

    スタイリッシュな寓話
    ホラー的な要素もあるちょっと毒のある寓話的な物語を、真っ白なギャラリー空間を上手く使ったスタイリッシュな演出で見せ、作品の一部分として巻き込まれる感じが楽しかったです。

    ある島へのツアーに行った人たちが経験した不思議な出来事の報告を聞くという体裁で、物語を通して核技術と人類との関係を比喩的に描いていました。観客はツアーの客という設定で空間全体に席が配置してあり、その間や壁際で演技が行われ、迫力がありました。

    全員が身に付ける真っ黒な衣装のそれぞれに凝ったディテールが施してあって、とてもセンスが良いと思いました。小物は全て針金細工で手作り感が溢れていて可愛かったです。音楽はチェロと歌のみでしたが、効果的に使われていました。
    世界初とうたっていたキネクトを使用した映像表現は、Max/MSP/Jitter等のプログラミング環境を用いて既に行われている様な内容だったので、新鮮味は感じませんでしたが、効果的に使われていました。

    役者は基本的に声を張って喋っていましたが、残響のせいで聞き取りにくかったです。それほど広くもない会場で普通の声量でも十分に聞こえるので、もう少し声の大きさを抑えた方が良いと思いました。

  • 主宰の挑発にノッちゃいましょう
    公演の「説明」にある主宰・伊藤靖朗さんの挑発に乗って 「とても不謹慎で恐ろしく、フシダラな作品」を目撃してきました。

    ネタバレBOX

    いつまでも「見ているだけで何も言わない」客でいいのか、と突きつけられる思いでした。
    劇場に足を踏み入れた瞬間から否応なく参加させられるのがすてきで新しい。
    私は中央の席を選んだので役者さんが食事したり抱擁したりするのを文字通り目の前で一緒に体験しました。
    半端ない集中力が必要な、役者にとってもオソロシイ実験だと思います。
  • 満足度★★★★★

    良い脚本と新しい体験と
    観客は地下の一室の中央に用意された椅子に座ります。4面の壁の前と、観客席の真ん中が主な舞台です。

    ネタバレBOX

    福島の事故がひゆとして表現されていました。
    持てはやされていた偶像が実は危険な存在で、そこから放たれた子は、増殖するかのように広がり、外から内から人にダメージを与える。本人が悪いわけではないのに悪者にされて存在が無きものとされてしまう。多くの人間は事実を知らされないまま島を離れるが、ある者は事実を受け入れ打開策を模索しようとする。
    寓話として多くの方に観て欲しいと思います。

    舞台で使われたセンスの良い小道具たち(かばん、カメラ、グラス、ナイフ、フォークなど)は針金で作られ、観客の目を引き付けていました。
    窓名井サナミまでも針金で作られていたのは驚きましたが、生身の人間よりも演出効果が高かったと思います。手の動きは絶妙で、結構練習されたのではないでしょうか。複数人数による声も新鮮でした。


    会場は、それ自体が実験的な空間であったと思います。
    観客は一つ一つの椅子に座り、役者は観客の中で演技をし、観客の脇を通り抜けます。役者の熱演はまさに体が触れるほどの目の前で行われました。私はこの近さ、迫力が好きです。
    照明は白い壁のせいもあってか、ライトの数が少ないながらも効果的と感じました
    役者の台詞やチェロの音色や合唱は、閉ざされた部屋で四方に響き、それがからだ全体に伝わってきました。
    新しい体験でした。
  • 満足度★★★★★

    無題216
    終ったばかりなのでまとまっていないし、体の中に入り込んだ余韻は消え去りそうにないので、少しずつ。フロアの真ん中、というより周囲1メートルほどを残して全部座席、但し、間隔は広くて、役者さんが通ります、360°の舞台、正面なんてなく、自分で向きを変えます、おまけにこの椅子、自分で作ることになっていて、役者さんが場内にいて椅子の組み立て方法を丁寧に教えてくれます。
    私は、入って右奥、Siteに来た時はたいていこの位置、座席エリアの一番外側(の中央)に座ると三方(自分からみて左右、正面)はあまり位置を変えずにみることができますし、後ろを振り向けば役者さんはすぐそこに。中の方に座るといつも体を回すことになります。
    この世のものとは思えない情景が浮かびあがり、オドロオドロしい物語が繰り広げられます。演出は細かいところまで行き届いていて、あるシーンではそこにある音を自然に聞かせ、照明の切り替え、合唱(これは会場内によく響いていました)もお見事。

    部屋の片隅にチェロ奏者(これが素敵なほど効果的)、照明、針金細工の小道具、あとは四方の白い壁、観客であり参加者でもある私たち。何も知らず椅子に座って体験する、そんな時間でした。
    この作品、先にネタバレみちゃだめだと思います。話が進めば自然とわかるようにできていますし、何といっても、次はどうなるのかってドキドキしながらみた方が楽しい。
    続く。※もう一回みたいな…と激しく悩みながら前作のDVDを買って帰るのでした。

    ネタバレBOX

    受付時に座席を選ぶようになっています、荷物はできるだけ預け身軽に、番号札を受け取り場内へ、役者さんが案内してくれます。早速、椅子作り。

    座席キットには電話帳なみの分厚いファイルが付いていて、これを読み込んで…ではなく、4ページに図解があって、各ピースを組み合わせると簡単に出来上がります。
    このファイル329ページまでありました。書かれているのは、1789年のウラン発見から2008.11.20の美浜原発送電停止事故までの原子力、核(兵器)に関する記述。

    映像も面白く、四方にいらっしゃる役者さんたちも細かいところで演技をしています。ですので、時々まわりを見渡してみてください。

    19:33前説…21:09終演。

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