ピラカタ・ノート 公演情報 ピラカタ・ノート」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.6
1-12件 / 12件中
  • 満足度★★★★★

    大好きな作品がこうも変貌するとは・・
    やはりごま氏は天才だと思った。

  • 観た
    2011.4.9

  • 満足度★★★★

    なんかこう・・・
    神々しく思えたり、
    怖くて仕方なかったり、
    なんだかほのぼのしたりと、

    気持ちがコロコロと忙しかった。

    ネタバレBOX

    いやもうとにかく事故にあった女性が奇妙な格好で歩き回る姿が怖すぎて、夢にまで出てきそうな勢いでした。

    そして最後の電球を使ったシーン・・

    電車はレールを走り、街は明るく光る。
    なんだか平和過ぎるその光景が、計画停電で暗く沈んだ東京の現状とはあまりに正反対で、もうなんだかなんとも言えない気持ちになりました。
  • 満足度★★★

    混沌
    ニュータウンの歴史と神話とがミックスした混沌とした世界。この妄想にはついていけるところと、ついていけないところがあります。面白いのですが、底無し沼にはまり込むような怖さも感じました。

  • 満足度★★★★

    スポンサーはナショナル
    そう思わせるような設定。笑)
    舞台のはじまりは、ごまのはえが天空から神のようなに語り創世論から。これを聞いて、「あぁ、日本神話だな。」と納得。そういえば、ごまのはえって古代の神のような顔してるよね~。笑)
    更にその声もなんだか神のお告げのように妙に耳に心地よかった。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    世界の創世は水槽の中の魚から始るが、それはやはりアダムとイブだ。彼らは子を増やしながら、やがて一つの街・ピラカタ(古代魚)を作る。ここでのピラカタはのちの枚方市のニュータウンとリンクし、ワタクシ的にはピラカタは枚方(ヒラカタ)なのだと感じた。

    神々は2つの命を作り、やがて家ができ、街ができ、それらは裾野のように広がって一つの国が出来るのだ。そこで営む人間は障害者や登校拒否児や若い夫婦や様々な人間が蠢く。しかし誰をとっても欠陥のない人間は居ない。人間もどきのような人間が他人を、あるいは自分自身を傷つけ傷つけられながら生きているのだ。

    この物語を観ているうちにここで登場する少年はもしかしたらごまのはえ自身なのではないか、などと勘繰ってしまう。また、車に轢かれた少女・沢井かづえを演じた藤田かもめのホラー的な演技力に圧倒される。そして終盤はアングラ色濃い描写でファンタジーとが入り混じった不思議な世界感を表現していた。

    タケルが黄泉の国へ母を捜しに行く旅はいわば、現実逃避であり、その根拠が、「自分がダメな人間だとか、嫌われものだとか考えず、自分に自信を持つことだ。」と締めくくった言葉でワタクシ達観客にパンチを与える。そうしてそのセリフは自分に自信を持てない人たちへの希望の言霊だ。

    天からこちらを観ている神々は人間の営みを見てどう思うだろうか?それでも街はキラキラと輝いて夜の漆黒を明るくさせているのだ。美しいファンタジーな世界感。素晴らしい。音響もグッド。
  • 満足度★★★★

    重層的に描かれるニュータウン
    枚方市に住む人たちと、水槽の中の魚の街ピラカタの阪神大震災の前後を重層的な物語構造とイマジネーション溢れる見立てで描き、神話的な世界観と日常生活が繋がったような不思議な雰囲気がありました。
    プラレールの青い線路が舞台を囲い、天井に届く高い脚立と水槽、そして中空に雲が設置された舞台で繰り広げられる様々な声と身体の表現が魅力的で、内容はちゃんとは理解できませんでしたが楽しめました。

    脚立の上からマイクで枚方/ピラカタが生まれるまでを祝詞のような調子で語るところから始まり(口琴の演奏が効果的でした)、ニュータウンの団地に住む大和家と加藤家の現実的なエピソードと、体が動かせない障害を持つ大和家の長男の冥土への旅と、加藤家の水槽の中の街ピラカタに住む古代魚の幻想的なエピソード、そして開発の前から住む家の少年の現実と妄想が入り混じったエピソードが緩やかに絡み合い、発展とそれに伴う犠牲の死が象徴的に描かれていました。
    1月17日の出来事を地震として表現せず、団地に住む女子高生の交通事故として表現されていたのが印象的でした。

    ボイスパフォーマンスや楽器演奏や身体表現を交えた役者たちの演技が安定して見応えがあり、不思議な世界観に説得力がありました。箱馬やフラフープを使って様々な物をイメージさせる演出が楽しかったです。ときおり挟まれるコミカルなシーンもバカバカしさが素敵でした。特にヤマタノオロチを様々なメーカーの掃除機のヘッドを使って表現していたのが笑えました。後半が少し間伸びしているように感じましたが、最後の街の夜景はとても美しく、もっと長く見ていたかったくらいです。
    本当の自分を探すエピソードや、紙袋を頭に被っている内に主体が入れ替わるのは安部公房の小説みたいで、面白かったです。

  • 満足度

    うーん・・・
    よくわかりませんでした。
    台詞量とか演技とかは、すごいなーとは思ったのですが・・・。
    軽い息抜きで観れるような芝居ではなかったという事なんでしょうね。

    ネタバレBOX

    上方の財閥とか電鉄会社を日本の創造神話に当てはめての話なんですが、
    ヤマタの大蛇が松下のライバル会社の掃除機で、
    闘っていくところとか、イザナギ+イザナミの子供たちが各関連会社である。
    などという揶揄は楽しかったが、全体的に難解過ぎました。
  • 満足度★★★

    夢中な空間
    クルクルと変わり続けるシーンと、独特な舞台空間で頭が痺れて心地よい。おもちゃ箱をひっくり返したような感じ。てか、おもちゃ箱そのもの。繰り広げられる物語も夢見てるみたいに自由で、奇抜で、でも暗示的で。そうか、だから夢中っていうのか、なんてどうでもいいことを考えてみたり。

    目の前の空間を楽しんだって感じで、あんまり物語にうまくダイブ出来なかった。僕は浅瀬で終わっちゃった感じです。潜っていくと、より楽しいと思います、、、悔しいなぁ。

  • 満足度★★★

    シュルレアリスム・・・
    作者自身が「捏造の現場より」で語っている通り、終末願望思想を礎に、神教や仏教など宗教観からの心象風景を筋立てした演出で、好き嫌いが両極端に評価が別れるような作品・・・・?
    関西人らしくブラックだけど卓越したユーモアもあるのだけども雰囲気が重過ぎて笑えない・・・
    1995年1月には阪神淡路大震災、3月にはサリン事件もあったなぁ~・・・
    芝居は良く出来ているのだけれど・・・公房を意識・・・?役者は上手いが・・・評価は難しい・・・ ★★★

  • 満足度★★★★

    堪能しました、
    ごまのはえさんの妄想世界。しかし、はじめに国産みの神様から作っちゃうとは全く予想外でした。神話の蛭子と障害児の子供、水槽の中の小さな世界。呼応し、入れ子になった世界、その中で起こる悲劇。こうした劇は判り難い場合が多いですが、小道具が上手に暗示的に使われていて、すごく理解しやすかったです。それにしてもさすが関西系劇団。キョーレツなギャグに度肝を抜かれました。ありえない家電系八岐のおろちとか。でもこうした切れのいいギャグがあるから、脚本家の妄想世界にすんなりと入っていけるんだな、と納得しました。最後の街の明かりはよかったなぁ。悲劇があっても、エゴで満ちた世界でも、やはり明かりは暖かく、そして救いなんだなぁ、と・・・・。

  • 満足度★★★★★

    すべて理解出来てないかもしれませんが、
    一言で言えばとても興味深い舞台でした。
    特に立派な舞台装置がある訳でも、衣装は普段着のままですし、
    それなのにこの不思議な感覚はどこから来るのか?、笑いのツボもしっかりおさえてるし、確かな演技と台詞のうまさがユニークな脚本と相まってこの不思議な世界を創り上げたのかなあと思いつつ劇場を後にしました。

  • 満足度★★★★

    何て身勝手なことでしょう
    枚方を舞台に人間のエゴが招いた悲しい神話のような物語。

    ネタバレBOX

    古事記をモチーフにしていて、内容的には比較的分かり易くなっていました。

    松下幸之助と京阪電車によって国造りのようにして造られたのが枚方市、市内の団地の一室にある水槽の中に作られたのがピラカタでした。

    母親に会いに行って黄泉の国から戻ろうとする息子を、父親は息子が障がい者ゆえに再婚の妨げになると思い押し止めます。

    家族の生死にも影を落とす人間のエゴは、大きなところでは他の生物をも滅ぼしています。そして、そんな人間も大自然から不条理なことをされます。1995年1月17日がそれでした。お芝居では言及はされていませんでしたが、2011年3月11日も迎えたわけです。

    水槽の中の世界を人間が最初は楽しげに、最後は残酷に操る様は、誰かが地球を含む宇宙を水槽の外から眺めているというSFを思い起こさせます。地主のおじいさんが孫に星新一の本を与えるシーンによって、作者が星新一のショートショートからヒントを受けたことを物語っているようでした。

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