ピラカタ・ノート 公演情報 ニットキャップシアター「ピラカタ・ノート」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    スポンサーはナショナル
    そう思わせるような設定。笑)
    舞台のはじまりは、ごまのはえが天空から神のようなに語り創世論から。これを聞いて、「あぁ、日本神話だな。」と納得。そういえば、ごまのはえって古代の神のような顔してるよね~。笑)
    更にその声もなんだか神のお告げのように妙に耳に心地よかった。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    世界の創世は水槽の中の魚から始るが、それはやはりアダムとイブだ。彼らは子を増やしながら、やがて一つの街・ピラカタ(古代魚)を作る。ここでのピラカタはのちの枚方市のニュータウンとリンクし、ワタクシ的にはピラカタは枚方(ヒラカタ)なのだと感じた。

    神々は2つの命を作り、やがて家ができ、街ができ、それらは裾野のように広がって一つの国が出来るのだ。そこで営む人間は障害者や登校拒否児や若い夫婦や様々な人間が蠢く。しかし誰をとっても欠陥のない人間は居ない。人間もどきのような人間が他人を、あるいは自分自身を傷つけ傷つけられながら生きているのだ。

    この物語を観ているうちにここで登場する少年はもしかしたらごまのはえ自身なのではないか、などと勘繰ってしまう。また、車に轢かれた少女・沢井かづえを演じた藤田かもめのホラー的な演技力に圧倒される。そして終盤はアングラ色濃い描写でファンタジーとが入り混じった不思議な世界感を表現していた。

    タケルが黄泉の国へ母を捜しに行く旅はいわば、現実逃避であり、その根拠が、「自分がダメな人間だとか、嫌われものだとか考えず、自分に自信を持つことだ。」と締めくくった言葉でワタクシ達観客にパンチを与える。そうしてそのセリフは自分に自信を持てない人たちへの希望の言霊だ。

    天からこちらを観ている神々は人間の営みを見てどう思うだろうか?それでも街はキラキラと輝いて夜の漆黒を明るくさせているのだ。美しいファンタジーな世界感。素晴らしい。音響もグッド。

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    2011/04/12 15:27

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