オペレッタ 黄金の雨 公演情報 オペレッタ 黄金の雨」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.4
1-10件 / 10件中
  • 満足度★★★

    焦点がぼけた印象
    開演直前、余震が収まるまで前説開始を待った状態でした。

    楽団の生演奏によるオペレッタでにぎやかな舞台。

    会場の規模と「オペレッタ」という形式を考慮すれば、音量が大きすぎたように思う。歌声が聴き取りにくい難点があった。

    作品としてはいろんな話が盛り込まれすぎ、それらがうまく結びついておらず、焦点がぼけてしまったと私は思った。

    1カ月たち、色彩の鮮やかさだけが印象に残っている。

    2時間30分という長い芝居で、もう少し交通整理して2時間程度にまとめたほうがよかったと思う。

    客席はいつものタイニイアリスより疲れないように座席を工夫されていたのがよかったが。



    詳しくはネタばれにて。


    ※震災直後の公演でしたが、ログインエラーで投稿できず、感想がたまっており、
    遅くなってしまいました。

    ネタバレBOX

    作者の清末氏は、泉鏡花に影響を受けている人らしく、「天守物語」や「夜叉ヶ池」の話をとりこんでいる。
    劇中劇の若者が「アースダイバー」として、池に潜り、池の精に逢いに来る場面などは、明らかに「天守物語」をまねており、富姫と姫川図書之介の会話をなぞっている。これがあまりにも原作そのままで、パロディーとしての工夫が感じられなかった。

    草創期の江戸の都市開発、新宿長者伝説、歌舞伎役者・虹之丞となった娘をめぐる殺人ミステリー、歌舞伎の狂言作者の苦悩、これらが劇中劇を挟んで展開していくため、非常に混然としていて何を一番訴えたいのかが胸に響いてこない。ある意味、歌舞伎より難解だった。

    亀屋東西(鶴屋南北)が「歌舞伎の新形式」に挑む戯作者の苦悩は、これまでの清末氏の作品がそうであったように自身の劇作家としての立場を投影しているようだが、東西の目指す「新形式の歌舞伎」というものがどのようなものか、舞台からは明確に理解できない。
    女歌舞伎が禁じられた中で、あえて女性による歌舞伎を上演し観客を幻惑するということなのだろうか。「新形式」としては弱い気がするが。

    虹之丞を演じる日ヶ久保香の台詞回しがおぼつかなく、女の子女の子していることもあり、「女形」と周囲に錯覚させるだけの色香が表現できていないので、よけいに「新形式の歌舞伎」には感じなかった。

    「女形」に化ける娘というこの役はもう少し線が太い女優を起用したほうがよかったのではと思う。この座組みなら湯舟すぴかで観たかった。ただ、清末氏が好む、唐十郎的な世界の主役としては「少女」の面影が必要なのかもしれない。

    バブリーな都市開発プロデューサー(岩崎雄大)が演劇スポンサーも兼ね、軽薄で尊大なのが現代と共通していて面白い。
    ただ、ベンツ、ロールスロイスといった現代の表現を使っているのが、必要以上にあざとく、逆にパロディーとしての面白さをそいでいるように感じられた。

    金や権力の亡者の浅ましさと純愛や芸術の美しさを対比したかった作品なのか、という程度しか、理解力の浅い私には解釈できなかった。

    細かいことでは、銀橋のように舞台前方に付けた花道様式の板が薄く不安定で、俳優が高下駄で渡るのには足元が危なっかしく見え、気になってしまった。


    次によかったと思う点を箇条書きに挙げたい。

    ・衣裳が工夫されていて、江戸初期の感じがよく出ている。

    ・能舞台を模した江戸初期の歌舞伎舞台のセットにしたことや、古語の文法も完璧であった。
    長身の人はやりにくいと思うが、八重柏泰士の摺り足が見事。

    ・鈴木九郎の出自を紙芝居で説明するのが「九郎判官義経」の故事を知らない現代の観客には親切だと思った。

    ・ワダタワーの九郎に、泰平の時勢に取り残された村の若者の焦燥感が出ていてよかった。
    メークも歌舞伎でいう「砥の粉地」になっており、戦国の気風を残した男に見えるのが良い。

    ・座長の蟻之助の堂下勝気の時代がかった台詞回しがこの芝居にはあっていた。

    ・金崎敬江、太田鷹史がいつもとは違った役どころで新鮮だった。

    ・楽団を歌舞伎の「黒御簾」様式で隠し、色裃風の衣装を着ているなど、見えないところにも工夫があり、好感が持てた。

    ・ところどころ、唐十郎の芝居を思わせるワクワクする場面があった。これは具体的にどう、というより体感の問題だが、清末氏には最大の褒め言葉だと
    私は思っている。
  • 満足度★★★

    バランスを失した感無きにしも非ず
    逸材を見出した戯作者をタテ軸にクラインの壷の如くシームレスにリンクした劇中劇と劇中現実を絡める構造がイイが、いろいろと盛り込み過ぎた上に劇中劇の比重が大きくバランスを失した感無きにしも非ず。
    一方、いかにも「芝居小屋」な美術は特筆モノ。

  • 満足度★★★★

    エンタメだけど奥が深い。
    歌あり生演奏ありそれぞれの役者に見せ場ありとたっぷり楽しませてもらった。若手劇団とは思えない多彩なキャスト陣で、芝居の細部までていねいに作り込まれている。

  • 満足度★★★

    音楽劇にする意味はどうかな
    生バンドを入れての音楽劇は、意外な面白さに満ちていた。中沢新一の「アースダイバー」をベースにして、現在の新宿が「新宿」になる物語を描く。中沢の作品は小説ではなく東京論らしいのだが、そこを巧みに使ったストーリー作りが面白い。また、誕生時の歌舞伎を現代的に解釈すれば、ロックバンドの演奏と英語を交えたセリフという展開は理解でき、全体に、壮大なフィクションをしっかりと維持する構成力はある。残念なのは、歌がイマイチ。ミュージカルとかオペレッタとかのレベルは期待していなかったが、音楽劇としても、どうかなぁ、という人がいたのは確か。全体には非常に面白く見せてもらっただけに惜しい。

  • 満足度★★

    生バンドはいいなあ~
    オペレッタというからには、台詞は歌でということになるのだろうが、どうもそのあたりが怪しい。特に大人数で歌うと、歌詞はまったくわからず。座布団席での2時間半もやはり少々きつい。

  • 満足度★★★★★

    滑稽な描写も面白い!
    エンタメ溢れる音楽劇。ピーチャムはこの路線で突っ走るのだろうか?前作「口笛を吹けば嵐」から作風が固まったような感じがする。だとしたら、このようなノスタルジックでレトロな芝居が好きな私としては嬉しいのだが、相変わらず「蒲田行進曲」を思わせるような世界感だ!惜しむらくはキャストらの歌唱力が音楽に負けて聞こえない部分があったこと。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    物語の説明は殆ど劇団側で説明としてUPされているので観想のみに。物語は劇中劇。相変わらず舞台セットが素晴らしい。池の底に眠る蛇姫さまを主役に持ってきたような舞台だけに客席の前にはトルコ色の池のセット。衣装も素晴らしい。そして勿論、演技力も。

    物語の序盤から歌がはじまり、これがエンゲキの始まりだ。蟻之助率いる劇団がとある村までやってきて蛇神様の住み着く池を題材に舞台を貼る。そこには地域開発を理由に劇団を呼んだプロディーサーら商人が一攫千金を目論んで仕掛けた大芝居だ。

    歌舞伎の役者に女はご法度という慣わしのため、池に身投げしようとした女を虹之丞という男役者として舞台に立たせるが、この劇中劇が実に面白い。また蛇姫さまとなって着用していた衣装の黄金の鱗をスタッフがチコチコと縫ったのだろうかと考えただけでもふんわりとしたおかしみが溢れてきて実に楽しいのである。

    終盤、照明の加減で蛇姫さまが手前の池に反射して反対に映し出された光景は舞台上の蛇姫と池を鏡にして映りこんだ双子の蛇姫のようで、それはそれは幻想的でもあった。息が詰まるほどのその情景の中、本当にとぷん!と静かに舞い上がって大蛇が出てくるようだった。そうして空から黄金の紙幣がむせ返るように舞い散り照明はいったんこれらの紙ふぶきに吸収され、柔らかい間接光になって頭上にふりそそぐ。

    楽しくて素晴らしい舞台だった。大満足だった。
    2時間30分が決して長く感じなかったのも心底楽しめたからだ。

  • 満足度★★★

    銀橋もあって、
    宝塚かって笑ってしまいました。

    ネタバレBOX

    時は江戸時代、男の死に関係がある逃走中のストーカー女を軸に、女の出現に刺激された戯作者がお芝居を創作する話。その新作芝居は、新しい宿場町(現在の新宿)を開発しようとする浅草の資本家の依頼を受けて、地元中野あたりの大蛇伝説を取り入れた内容でした。

    大音量の生演奏は迫力があってとても良いのですが、オペレッタが聞こえづらい面もありました。

    歌に慣れている人といない人がいたようにも感じました。

    ところで、当日の夕方、劇場近くを変わった着物を着たオカマが歩いていて、へーこんな恰好している人もいるんだなと思いつつ目をそらしましたが、一座の座長さんだったんですね。
  • 満足度★★★

    新宿とお金の物語
    4人編成のバンドの生演奏をバックに、「新宿」という地名が生まれた時代を劇中劇を交えた重層的な構成で土臭く熱く描いた作品でした。

    中沢新一さんの書いた原作を読んでいないので、どこまで原作に負っているのかは分かりませんが、中野長者の伝説と、新たな宿場町を作って儲けようとする人たちの話をお金を媒介にして重ね合わされた脚本が巧みで面白かったです。
    時代劇なのに敢えて現代的な言葉や英語を使っていることには違和感を持ちませんでしたが、所々に現れる様式的な台詞回しが中途半端に感じました。

    音楽は、ジャズ、ロック、サンバ、歌謡曲とバラエティ豊かで楽しかったのですが、大半の役者の歌唱力が1曲まるまる聴き続けたいとは思わないレベルだったのが残念でした。実際に水を張った池を中心にしたセットが印象的でした。
    眠くなることもなく集中して観ていたのですがタイニイアリスの座布団で2時間40分は辛かったです。

    開演前に代表の川口さんが「この震災で日常的な生活の大事さを実感し、劇団にとっては演劇をすることが日常です」というようなことを述べていて、印象に残りました。
    開演直前にも地震があったのですが、前説で避難の仕方の説明があり、安心して観ることが出来ました。

  • 満足度★★★★★

    オペレッタの魅力満載でした。
    新宿にまつわる『中野長者伝説』の、<池>が劇場内にあり、生演奏で歌ありダンスあり、美術、衣装や小道具もこだわりのある、見応えある作品でした。生きていく現実の中で、お金や愛など大切なものでありながら、怖さも秘めているからの魅力も感じた作品でした。

    万が一に備え、避難経路から外に出てから避難場所(御苑)迄の地図も、当パンと一緒に、用意も有り。スタッフの方からの、丁寧な説明に、代表の川口さんからの説明と挨拶も、きちんとあった。≪こんな時だから、日常の有り難さや大切さを痛感した。公演にあたり、いろんな考え方があり、どれも正しい中、今自分達ができる事を、精一杯やる。≫と、おっしゃったと私は、解釈したのですが、(足りない言葉は、スタッフの方、フォローお願い致します。)
    公演と言う名の経済活動、お疲れ様です。そして、素敵な作品、ありがとうございました。

    で、開演前に、ユレたのですが、スタッフ方の落ち着いた説明も有り、又、力量のある役者さんばかりなので、引き込まれました。

    ネタバレBOX

    1697年新しい宿場町の建設を目論む浅草の商人が、旅の歌舞伎一座を雇い、。「中野長者伝説」にもとづく芝居を作らせる劇中劇として、物語はすすみます。
    劇場内、水のはった池も在り贅沢な舞台空間なので、役者さんの足場は狭く、歩きずらそうなのに、そんな事は、おくびにも出さない。草履、草鞋、高下駄、足袋で、駆け抜けたり、とび蹴りと、空間距離は、全てインプットされているようで、目をつぶっていても大丈夫なくらいの安定感。プロの技は、さすが!と思いました。
    紗幕(ライトの加減で、裏側が透けて見える幕の名前を、<シャマク>とスタッフの方に教えて頂いたのだが、漢字まで、お聞きしなかった・・・。)に描かれた絵も、雰囲気満点でした。
    ロック調だったり、一緒に歌いたくなるような、明るく楽しい曲に、歌はコミカルだったり、物語だったり、と楽しめます。なんてったって、生演奏の贅沢さであり、作品や役者さんの魅力を活かしています。役者さんのノリや勢いに、かなり上手い方もいるので、物語性が強く出ていて、良かったです。
    役者さんも達者な方ばかりで、蟻之助(堂下勝気さん)の座長らしさ、商売人らしさも、味があり、とても、良かったです。
    虹の之丞(日ヶ久保香さん)の女の情念や切なさも、良かったです。おシゲ(miel・金崎敬江さん)、蟹三郎(八重柏泰士さん)、東西(浅朝倉洋介さん)、九郎(クロカミショウネン18・ワダタワーさん)も、印象的でした。
  • 満足度★★★

    もうちょっと
    土着的なオペレッタ。荒削りのようだけど、結構ひねったストーリーで見応えあります。ただ上演時間が長くて(途中休憩をはさみますが)、ダレてしまいました。もうちょっとタイトにならないかな。あと歌はやや難あり。

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