糞尿譚 公演情報 糞尿譚」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.7
1-18件 / 18件中
  • 満足度★★★★★

    ザ・演劇
    といった具合の芝居でした!

  • 満足度★★★★★

    余韻
    70代の母と参りました。
    観てたのしいだけの舞台と違い、いつまでも余韻ののこるとても素晴らしいお芝居でした。
    母もとても喜んでいました。ありがとうございました。

  • 満足度★★★★

    ”糞だりけったり”
    同情もするけど、いいようにやられるいじられキャラ、何とも難儀な人生でした。

    ネタバレBOX

    夢で始まりました。夢を通して主要人物を紹介したかったのと、夢の内容が真逆ということから現実の厳しさを説明したかったのでしょうが、今がどの時点か分からないままスタートした感がありました。

    その結果、それ以降のシーンが回想シーンなのか現状なのか、行ったり来たりしながら進行しているのかと考えながら観てしまいました。実際は単に時系列に進行していただけでしたが。

    清廉潔白な大人物もお金には弱く、主人公は”糞だりけったり”でした。
  • 満足度★★★★

    素晴らしい!
    舞台の上の風景は臭いが漂ってきそうな場面。主人公が住居としている長屋。糞尿桶、柄杓、舞台衣装・・・それらは、そのままリアルに見える。そしてそれをまことしやかに演じるキャストらの演技力に、ただただ、感服した。

    特に気弱で卑屈で流されやすい主人公が、終盤には今までの鬱憤を吐き出すように糞を撒き散らし暴れるところは壮絶で、小気味良かった。

    ただ、丁寧に描写するあまり、上演が長すぎて疲れたのも事実。

  • 満足度★★★★

    さすがである
    タイトルのとおり,なんとも匂ってきそうな強烈な印象を残した芝居でした。文学だねぇ。人間のサガを表現しつくしていて,演劇の本質だと思いました。NHKの芸術劇場で放送されてもおかしくないよね。役者さんの力量はさすがとしかいいようがない。劇団俳小,実力派の真面目な劇団として好印象です。

  • 満足度★★★★

    実力派!
    なんだか俳優座の劇を思い出しました。実力派の劇団ですね。地味で少々古い題材を一気にラストまで持って行く手腕には、ただただ圧倒されました。
    ものすごく印象に残ったのは、ひたすら草むしりをしている、主人公の奥さん役の女優さん。草むしりの動作だけで、夫への不満、憐憫、憤り、後悔、迷い、その他様々な感情を全て現していました。女優さんもすごかったけど、この演出をした演出家もすごい、と思いました。
    演劇好きのための、渋い演劇です。

  • 満足度★★★★★

    役者の演技力に感動する
    糞尿譚」は、火野葦平作の短編小説だから、案外日数を要しないで読めた。
    一般家庭の便所から糞尿を汲み取って買い上げ、それを農家に肥料として売ってわずかな口銭を得る…そんな商売が成り立っていた頃のお話。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    主人公の彦太郎は糞尿汲み取り業の経営者。家運が傾いた豪農の息子である彼はトラックを購入するなどして近代的な事業としての肥え汲み業を始めるも、事業は思うようにいかず、山林田畑は抵当に入り、同業者との諍いや町内の政治的な対立などに頭を悩ますことが多い。

    対立部落の人間から「ほれ見い、糞男が行くぞ」などと揶揄されもするが、「事業を守るため」いかなる卑屈も甘受し、町の顔役からの資金的な援助を取り付けてどうにか商売を続けていた。

    ここで登場する少年はそんな彦太郎がある日見た夢の描写で、彼の鬱屈した心情や酒や女に逃げる弱い心をもう一人の自分・少年によって励まされ癒されるという表現だったように思う。

    さて、彦太郎が我慢に我慢を重ねていたのは、近い将来この事業が市営となり、その暁には相当の額で買収されるであろう、という目論見があるからだった。そして遂に市営化が決定するのだが・・買収額の大半を途中で出資した顔役とその婿に持っていかれることになってしまう。字が読めなかったばっかりに・・。

    失意の彦太郎が肥料として売り物にならない糞尿を捨てようと、市が指定した捨場にトラックでやってくると、以前から因縁のあった部落の男達がおり、罵りながら土砂をぶっかけるなど激しく抵抗するも、遂にぶちキレた彦太郎は糞壷から柄杓で糞尿をすくい絶叫しながら振り撒き始める!逃げ惑う男達!!

    柄杓から飛び出す糞尿は敵を追い払うとともに、彦太郎の頭上からも雨のごとく散乱したのだった。自分の身体を塗りながら、ものともせず、彦太郎は次第に湧きあがって来る勝利の気魄にうたれ、憑かれたるもののごとく、糞尿に濡れた唇を動かして絶叫しだした。

    「貴様たち、貴様たち、負けはしないぞ、もう負けはしないぞ、誰でも彼でも恐ろしいことはないぞ、俺は今までどうしてあんなに弱虫で卑屈だったのか、誰でも来い、誰でも来い。」彦太郎は初めて知った自分の力に対する信頼のため、次第に胸のふくれ上がって来るのを感じた。

    ここに至って観客は、ぶち撒かれる糞尿とともにある種のカタルシスを感じるわけだけれど、佐原山の松林の陰に没しはじめた太陽が、赤い光をま横からさしかけ、つっ立っている彦太郎の姿は、燦然と光りかがやいていた。

    この最後の演出など、糞尿柄杓を持った彦太郎を何故か勇士のごとく感じて、その鮮やかな描写は大傑作でした。

    全てのキャストらの演技力は序盤から魅せつけられて彦太郎を演じた勝山はまさに絶妙な演技力だった。そして、おせい役の吉田直子は和服の良く似合う絶世の美女でした。あんな美人、この世に存在するんだね。生まれて初めてあんな美人に会いました。美しすぎて芳醇!勝山は臭い漂うほどの演技力!糞尿だけに!笑

    素晴らしいです。
  • 満足度★★★★

    この作品を
    舞台化するのは難しそうだと感じましたが、その作品を取り囲むベテランの役者陣の力によって見事に作品の中の人間臭さ、生きていく中での不条理さ等を描けていたと思いました。ただちょっと落ち着きすぎな印象はありましたが・・

  • 満足度★★★★

    骨太です
    父と一緒に観て、語り明かしかった。
    一緒に行ったT先生と同じ感想を持ちました。

    勧善懲悪でもなく、ハッピーエンドでもなく、1人の正義の味方のヒーローが登場するでもなく、徹底的に人の裏表をさらけ出す。
    学生時代に感動した「どん底」を思い出させてくれました。

    2時間半と、休憩をはさむ長い劇なのですが、そのパワフルな演技に眠気も生じることなく見続けてしまいました。
    ずっとこの劇団は、注目してきた劇団です。一番気に入っているのは、その「真摯さ」。

    きっと興行的には厳しいのでしょうが、いつまでもがんばり続けてほしい劇団でもあります。

  • 満足度★★

    人間。
     タイトルの強烈さに反して落ち着いた見やすいまとまった内容でした。
     取り上げられている題材は興味深い。主人公が糞尿の汲み取り業者であるのだが、飄々としすぎていて降りかかってくる受難を楽しんでいるようにも見えたのは少し頂けなかったかも。
     昭和が描かれてはいるが、そこに生きる人は今の時代にも存在していそうな感じがして良かった。
     若い人が1人か2人主要キャストに欲しい感じがした。

  • 満足度★★★

    既得権益の存在
    こういう社会派の文学作品に真っ向から挑めるのも新劇系劇団の長所だと思うし、舞台化が難しい作品だけにその意欲を高く買います。
    いつの世も既得権益を守ろうとする一派の抵抗は根強いものだなぁと痛感させられた芝居。
    同じ葦平の原作でも任侠映画になった「花と竜」のようなスカッとしたところのある作品ではないので、単調さは否めない。終始、主人公彦太郎のキャラクターには違和感がつきまとった。
    詳しくはネタばれにて。

    ネタバレBOX

    彦太郎役の勝山了介は力量もあるベテランだとは思うけれど、登場したときは本当に少し知能が低い人物かと思うほど無学無知を強調した演技だったのだが、劇が進むと、やけに道理を理解したようなセリフがあったり、女にちょっかいを出したり、この人物がますますわからなくなってしまった。
    「寿限無」の長い名前をずっと口ずさむような愚直な好人物なら、その愚直さを貫けばよいのだが。
    周五郎の「どですかでん」の主人公のキャラクターが映画化に当たって少し脚色されたように観客が役に感情移入できるように脚色してもよかったのではないかと思う。
    原作との兼ね合いもあるのだろうけど、こういう作品の場合、思い切った脚色も必要かと思うのだが。
    冒頭の夢の場面が終わると、彦太郎が孤軍奮闘するエピソードを淡々と続けるだけなので、同じような場面が繰り返されて飽きてくる。
    これで休憩込み2時間半は少々ツライ。
    登場人物が多い割に、主人公とガップリ4つに組む役がひとつもなく、ただのエピソードを演じている印象なのがとても残念だ。
    沢田(手塚耕一)や赤瀬(河原崎次郎)、赤瀬の娘婿(大川原直太)の役も本筋とはあまり関係ない描き方でぜんぜん物語に生きてこない。
    小説ではないので、サラッと触れるだけでは面白みがないのだ。
    主人公が皆田老人(神山寛)や友田(斎藤真)からさんざん非道な嫌がらせを受け続ける場面はマキノ雅弘監督の「昭和残侠伝」などに代表される東映仁侠映画と同じパターンだが、東映映画なら、高倉健や鶴田浩二が出てきて「もう我慢ならん」と悪を一掃してくれるからスッキリするが、この芝居はそういうわけにはいかない。
    だから、彦太郎が「俺はなんでいままであんなに卑屈になってたのか。もう負けねえぞ」と見得を切ったところで、最後にそう言われてもねぇという気持ちになる。既得権益とどう闘うか、これからが彦太郎の正念場、というところで芝居が終わるから、消化不良で楽観的にはなれない。
    赤瀬の河原崎次郎の滑舌の悪さにはビックリ。俳優座の若手時代、映像でも活躍し、河原崎三兄弟のうちでも渋くて人気があったのだが、久々に観て老いを感じた。
    女優陣は総じて好演し、赤瀬の愛人役、吉田直子(劇団昴)、芸者役の大多和芳恵が特に印象に残った。
    彦太郎の河童の幻影(槙乃萌美=劇団昴)も唯一ホッとする存在なので、狂言回しに使って事の顛末を語らせるとか、脚本の中でもう少し面白く使えたように思う。
  • 満足度★★★

    プロレタリアートでした
    おしむらくは、ちょっと時期を走したかな?
    蟹工船ブームの時に公演していれば、もっと取り上げられたかも?!
    現状が、逼迫している状況からの精神的脱出話。
    世の中そうそう上手い話も、努力が報われるとも、そう簡単にいかない。
    というアンダーな物語でした。

    ネタバレBOX

    大八車に肥え樽など、なかなか舞台に映えていました。
  • 満足度★★★

    糞尿譚
    観させていただきました。
    右前方5列目あたり(全く段差のないところです)でした。
    まず舞台セットが糞尿色をイメージされている感じで、最後糞尿を投げつけてるシーンでも黄色い照明が多く使われていておもしろいと思いました。
    が、やはり2時間半はキツかったです。
    特に前半はどんよりとしたシーンが続いていたので。

    あと主人公のキャラがうまくたっていなかったと感じました。
    演者さんの芝居は味があってとても良かったのですが、女将さんとか同業者の方の、『10年間この仕事に注ぎ込んできた』『お人好しでとても良い人柄だ』という発言を聞くまでは、“仕事を真面目にしないただの飲んだくれのダメなおっさん”というキャラのイメージしかつかなかったです。

    だから、権利が1.5と言われても、ん??別にそんなもんじゃないですかねっていう。
    原作を読んでいないので、その辺は良く分かりませんが…

    でも演者さんはそれぞれ味があっておもしろかったです。
    ありがとうございました!!

  • なかなか味のある
    時代物の原作あり(私は拝読していません)のお芝居なので、あらすじを確認して心して拝見しました。味のある役者さんが揃ってますね。単調なせいか多少辛い時間もありましたが、幅広く多くのお芝居を観たい者として大変勉強になりました。ありがとうございました。

  • 満足度★★★★

    人生
    順調な時だけではない人生、寄り道したり、遠回りしながらも、前を見る大切さを、感じた作品でした。味のある役者さんが多かったです。

    ネタバレBOX

    私財もなげうち、糞尿汲み取り事業を始めた主人公だが、事業は火の車、女房に愛想突かれ、他人には、バカ呼ばわりされながらも、頑張っている。
    余裕も無いくせに、酒呑みで、スポンサーの女にちょっかい出したりとダラシナイ。
    だが、困ってる友人には援助したり、昔の女の現在を心配したりと、優しい。
    そんな人柄だから、協力者と思ってた人に、裏切られたり、利用されたりと、波乱も、あるが、めげない、懲りない主人公が、良かったです。

    柄杓を振れば、金吹雪、良かったです。

    2層の高低からなる舞台で、部分的な深い場所は、処理場(肥溜め?)だったり、温泉だったり、面白かったです。
  • 満足度★★

    私にはむずかしかった
    火野葦平の同名小説が原作。
    と言っても読んだことないんだけど。

    タイトルのインパクトからやばい話を連想するが、そういうシーンはあんまりなかった。
    けど実際扱ってたら相当臭いだろうな。
    演劇は綺麗だね。

    今改めてあらすじ読んだら、そういう話だったのかーと思った。
    ちょっと単調というか難しかったというか。

    ネタバレBOX

    主人公が酒飲みの設定があり、酒シーンがやたらとあって、
    その度にぐでんぐでんでテンションあがっちゃった登場人物たちが
    不明瞭に大声でしゃべるものだからなんか不快。←酒飲み嫌い。

    酒シーン以外も、なんだか全般的に台詞の聞き心地が悪い。
    芝居はいいんだけど、リアルで汚い感じ。
    噎せたり、喉に絡んだりしたときの汁気のある不快な音がやたら耳に残る。
    うーんうーん汚いよー。

    少年はいったいなんだったんだろう。
    そして寿限無はなんだったんだろう。
    これは原作に文句を言うべきなのか。
    どこまで原作に忠実なんだろう。

    原作ありきものって、奇をてらってやろうという意思がないから、
    奇想天外なオチも大どんでん返しもないんだよね。
    わかってはいたけど、もう少しスピーディーだったりはっとするような展開があったら飽きずに見れたかな。

    最後のキラキラは好きでした。
  • 火野葦平の書いた芥川賞作品が
    原作。といっても読んでないんですけど、社会風刺的作品なのはあらすじ見て理解。いきなり肥オケ積んだ大八車が出てきたり、糞尿をイメージしたと思われる色の(?)舞台美術が面白い。年季の感じられる役者陣の演技もいい(臭い演技はあるけど、臭い演技はなかったし……なんのこっちゃ)。だけど、どうもストーリーのメリハリが弱いというか、演出のメリハリが弱いというか、2時間半はきつい。いや、細かいエピソードの積み重ね的なところがあるから、長さはともかくとしても、ユーモラスというより、どんよりした感じの時間が長い感じ。主人公が主人公なせいか、芝居そのものにも便秘というか下痢している感みたいなものが終始感じられた。もちろん、権力や社会構造に虐げられたり翻弄されたりする人を描くのだから、閉塞感があったり雰囲気がこうなるのも当然なのかもしれないが、どこかにスカッとした気持ちになる部分が欲しかった。

    ネタバレBOX

    ストーリーにあまり関係ない海河童(?……その名の通り海辺にいた)がもっと雰囲気を変えることでもしてくれると良かったかも。しかし、これだけ「ウンコ」と言う芝居も珍しい(笑)。最前列の席にいたら、最後にそのウンコ飛び散ってきましたけど……キラキラと。
     
  • 満足度★★★

    ほぅ、ほぅ、そうくるか。
    「糞尿譚」というタイトルで小難しい話かと思ったらわかり易い、人間臭い話。
    人がよくてだらしない主人公、オヤジくさいとこも憎めないのでガンバレ!と思ってしまう。
    夢への階段は遠くても人間は強い。ラストが、またいいっ。



    ただ、汚らしいシーンはない方が。。。

このページのQRコードです。

拡大