メゾン・ド・ウィリアム 公演情報 メゾン・ド・ウィリアム」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.4
1-15件 / 15件中
  • 観ていた
    2011年
    2本目

  • 満足度★★★

    テイストは・・・
    シェイクスピアのエッセンスを詰め込んだ芝居とフライヤーにありましたが、個人的には妖精パック以外はそれ程感じませんでした。テーマがテーマなのでなんとなく重い空気に包まれていましたが、クライマックスからラストにかけて実に爽快でした。いつもながら丹羽さんの殺陣がすごかったです。

  • 満足度★★★★

    現代劇もバッコスらしく
    DVD以外でバッコスの現代劇を観たことがなかったので、今回とても楽しみにしていた。ディケンズの「クリスマスキャロル」みたいな物語をシェイクスピアの味付けでやるのかな、と勝手に想像していたのだが、まるっきり違っていて、それでもいつものバッコスらしさは出ていた。
    抜群のチームワーク、アクロバティックな演技、感動的な結末。シェイクスピア好きとしては、終演後渡された解説文を読み、なるほど森山さんらしいなーと感心することしきり。シェイクスピアを予告文に書いたせいか、実際の劇を観て、関連性の薄さから不満を感じた観客もいたのではないかと思うが、これも趣向のひとつとして受け止めたい。翻案だけではない取り入れ方もあるという例で。1時間20分にまとめたことも評価したい。
    バッコスは着実に実力をつけてきており、安定感がある。ただ、回想場面ではこの劇団の初期のころのゴチャゴチャした未整理な印象を思い出した。
    もうひとつ、テーマに関して感じたことはネタばれで。

    ネタバレBOX

    今回、現代劇もののせいか、いつもに増して、1人1人の俳優に注目して観てしまった。
    客演陣が劇団カラーによく溶け込んでいるのがこの劇団の最大の長所。
    宇佐見輝の浪人生のオトボケぶりに愛嬌があり、笑いがわざとらしくならないのがいい。
    ボクサー志望の杉本仕主也はきっちりと役を作りこんでいる。
    丹羽顔負けの鮮やかな側転を見せる小宮忍にはビックリ。
    宝塚の男役のように口跡が鮮やかな探偵引野の古屋笑美が印象に残った。
    客演常連で、お母さん役を演じることの多い柿谷広美の占い師が新鮮だった。
    同じく常連の石井雄一郎は警官役だが、この人のコミカルな持ち味とキレのよい演技、存在感の強さにはいつも舌を巻く。
    教師役の上田直樹はいつもよりあまり目立たない役で少し残念。

    劇団員。
    いつもは凛々しい雨宮真梨のオーナーが少女マンガから抜け出してきたみたいに可愛い。
    稲垣佳奈美は回想場面の役の切り替わりが鮮やかで感心した。
    昨年から劇団員になった倉橋佐季は滑舌がいまひとつで、私にはまだ彼女の個性がみつけられないのだが、この集団で揉まれながら今後どう成長していくか楽しみ。
    今回の公演から正劇団員となった金子優子は「夏の夜の夢」のパックの役どころで、お披露目的なおいしい場面をもらっている。森山らしい配慮でもあり、出演者を脚本にどう生かしていくかをいつも念頭に置いているところは、橋田壽賀子・石井ふく子コンビを1人にしたみたいな人だ(笑)。
    金子は色の濃い役が似合う人だが、ほんわかした面もあり、今回はそれが出た。彼女が劇団員になってくれたことは心強い。
    ハムレットを思わせる公岡の丹羽隆博の個性の強さはいまさら言うまでもなく、素晴らしい運動神経と役の説得力で魅せる人で今回も見事な擬闘。立ち回りが往年の尾上松四郎のようで歌舞伎にもほしい人材だと思ってしまう。
    酒井役の辻明佳のすがすがしい笑顔を見ると、いつも「バッコスを観に来た」という実感が沸く。丹羽との息が合った芝居には今回もじーんとさせられた。辻のような雰囲気の俳優は昔は人情ものを得意とする劇団に1人はいたものだが、昨今では珍しい。

    いじめを受けて自殺した生徒が1人ではないため、回想場面の話と現在の場面が観ていてややわかりにくいことが難に思えた。
    何よりも公岡が、いじめをする側に反省が見られないからと言って、まるで必殺仕掛け人のように暴力で制裁を加えようとする筋立てには違和感があった。復讐というテーマがすんなりと自分には受け入れられず、いくら生徒を死なせたという自責の念にかられたとはいえ、暴力で解決するのでは教師の敗北でしかないし、救いがなさすぎる。そのへんの矛盾は、上田の演じる平良の台詞でも言わせ、公岡が罪を償うことを決意し、再会場面での酒井の言葉に救われることで補ってはいるが。
    最後に、公岡に協力した探偵の引野が共に出頭するとき、雪が舞う寒さなのに上着もコートも着ずに薄着で出て行くのもとても気になった。登場場面ではコートを着ていたはずなので、着せたほうがよい。
    違和感は感じたものの、観劇後それを上回る心地よさが残ったのは、森山さんの作劇の巧さと俳優たちのチームワークのよさだと思う。
  • 満足度★★

    今回は…ちょっと残念!
    テーマとシチュエーション、リアルとフェイク、シェイクスピアの盛り込み方…全てにおいてバランスがイマヒトツだったように感じ、今回は楽しめませんでした…残念!次回作にまた期待します!あ、でも場内には凄く暖かい拍手が溢れてました。好みじゃなかっただけかもわかりませんです。

  • 満足度★★★★

    かなりの良作
    序盤、丹羽氏演じる公岡を中心とした大立ち回りがとにかく凄かった。 
    結構迫力があって目が釘付けに…本当に軽やかな身のこなしでした。 
    実にさり気なく連続バク転を決めてみせた女史もスゴイの一言。
    ここまでのアクションシーンは、なかなか観れないよなぁ。

    私は「笑い」の要素をまず期待して観に来ていたのですが、少し
    性急ながらもいい感じのツッコミで、程々にクスリと面白がる事が
    出来ましたね。 牧田巡査がいい味出してたように思います。

    ネタバレBOX

    結構メインストーリーの「いじめ」の問題が後半思っていたよりも
    大きくクローズアップされてきたのにはビックリ。
    一人二役を用いながらの、いじめで自殺した少女の周囲、そして
    復讐に堕ちていく元教師・公岡の姿は、観ているこっちが指弾され、
    追い詰められているようで…。

    「学芸会も」「遠足も」「私の写真だけ塗り潰されているんです」

    上の件は、演出も相まって少し圧迫感すら覚えたよ。
    実際にいじめの現場にいた人が観ていたら、プレッシャーって、私の
    比じゃないだろうな…。 なんかものすごくリアルな様子だった。
    実際にあってもおかしくないような。

    中盤、辻氏の真理奈の独白が伏線になって、最後の衝撃的、かつ
    感動的な再会に至る部分は少し出来過ぎな気もしたけど素直に
    ああ、良いなあ、と思えた。 何より、最後の真理奈の呼びかけが
    胸に響き過ぎた。 なかなか力強い台詞でしたね。

    「私は、今は元気だよ!! 上の部屋、掃除して待っているからね!!」

    登場人物も、それを演じる役者も、ホンも唯一の魅力を持った良作、だね。
    秋の再演作品にも期待。
  • 変えて来た印象。
    賞を取っての再々演など先が決まっていたからか、これまでとちょっと違った事をして来た感じ。まず現代劇が久々だったか。
    普段に比べると脚本的にはちょっと無茶もしてる気がしました。一貫させたものを内包してしっかり一歩ずつ進んでいくのがいつもだとしたら、今回はピース同士を繋ぎ合わせているというか。それだけに語られている内容だけ見ると前後の繋がりが弱い部分もありながら、挿入された殺陣が見所になっていてきっちり埋まっていた。これ、強みだと思います。あと、丹羽さんの演技。感情丸出しの彼の演技は迫ってくるものがあり過ぎてどんな気持ちで観ていようと説得させられてしまう。
    新劇団員も魅力的。丹羽さん・辻さんが中心になる事が多かったけれど、今後は配置を換えて別の試みも観てみたい。その二人があえて脇で違う事をやる姿も観てみたいですし。

    ネタバレBOX

    ちょっと強引な物語展開と過去の傷と占い師の登場辺りにシェイクスピアっぽさを感じ、「自首」という言葉に違和感を。事件が明るみになっていると出頭になるはずで、はてこれはマジミスなのかそれとも実はちょいちょい変な文脈が混じったりするシェイクスピアオマージュなのかいやいや森山さんは迂闊な事をしなさそうだしマジミスじゃねーだろとか思ってたら終演後に配布された解説で正に触れられてました。観てる時にうっかり騙されて気付かなかったら巧みだったけど、気付いて引っ掛かりになっちゃったのが惜しく感じたり。
    ありがちだけど、公岡自らがかつていじめっ子だったというほうが傷にも話にも深みが増した様な気も。
  • 満足度★★★★

    久々にバッコス
    今回、久々にバッコスの祭を観劇。
    殺陣シーンのカッコ良さにはとても引き込まれました。
    また、テーマもしっかりとしており気持ちのいい公演でした。

  • 満足度★★★

    前作に続き2度目の観劇。
    特にシェイクスピアを知らなくても問題なし。自分も知らないし(作品解説は結構面白い) 個性的な住人はどこか家族のようで、待ってくれる人が要るのは幸せかも。ファンタジーのようなラストは好印象。

  • 満足度★★★

    楽しめました
    爆笑コメディと思いきや、いじめ問題のシリアスな展開もあったりと、盛りだくさんで楽しめました。アクションシーンはすごくいい。どのあたりがシェイクスピアなのか殆どわからなかったので、終演後の解説チラシは勉強になりました。

  • 満足度★★★★

    総じて満足
    序盤のライトコメディタッチの部分と主題部分との落差が大きく、木に竹を接いだ感がないでもないが、疑問を投げかける主題の良さと落としどころ、それに回想・心情シーンの挿入の仕方などが上手く、総じて満足。

    また、終演後に沙翁との関連を解説したものを配るのもナイス。

  • 満足度★★★

    今年初めの初見です。
    暴力的要素がふんだんにあるけど素になると可愛い男の子、アクションが結構見ごたえありました。バク転の女史もかなり良し。各自台詞を云いまわすのは少々幼稚っぽく感じたが、キャラも被らずバランスも良しとしましょう。
    時間的にも適度で中だるみが防げたようだ。

  • 満足度★★★★

    小さな感動あり
    いじめ問題がテーマなのにさほど重くならず、軽快なアクションとユーモアがある娯楽作品になっていました。

    シェイクスピア要素は、帰り際に渡された説明文を見てもピンとこない。

  • 満足度★★★

    さて
    最終的にオーナー、どうなるのでしょう。

    ネタバレBOX

    「家賃を借りる」という言葉が気になっていましたが、案の定心配した通りでした。オーナーの気持ちは分かりますが、家賃を待ってあげたのではなく、お金を貸してあげることで家賃は払ったことになっていたのですから、出て行ってくれと言うのは少し理不尽ですよね。

    妖精っぽい仕種をしていた人がいたのは分かりました。帰りに、シェイクスピアとの関連を示すペーパーを貰いましたが難しいし、「ハムレット→公」はなるほどと思いながらもどうでもいいような気もしました。

    指名手配犯の犯罪がいじめをした子供に反省を促すための涙の鉄拳だったとは、肯定はしませんが、そうでしたか。

    やはり話の中心は犯人の方に行き、オーナーの描かれ方が中途半端でした。優しくされるの?金の切れ目で冷たくされるの?
  • 満足度★★★★

    華麗な動きに達者な役者。
    バッコスの祭は毎公演観ているが、動きがどんどん洗練されていき、アクションシーンが売り物に出来るところまできた。

    安定した主役陣に加え、脇役陣もいい役者が揃っている。バッコス久々の現代劇だそうだが違和感はない。本も良くできている。

    ただ、これだけのクオリティーなら、別にシェイクスピアを絡ませる必要はないかもしれない。

  • 満足度★★★

    主張は伝わる
    シアターグリーン BOX in BOX THEATERってホームページで見たとおり、
    やっぱりキレイだし客席の段の高さが見やすい。

    今回は1時間15分ということで舞台では短い方だったけど
    内容の重さとの兼ね合いもあって、ちょうどいい長さでした。

    ネタバレBOX

    話のメインはいじめに関する主張で、
    それは伝わってくるのだけど、ちょっとシェイクスピアとは関係なかったかな。
    役の名前の由来と行動の一部が似てるという印象。後付け感があるかも。

    主張自体は青臭いほど直球ストレート。

    いじめた人間は簡単な気持ちで人を追い詰めるけど
    反省したふりをすれば逃げられる。現実にはそいつらを殴ることはできない。
    一度いじめられた経験があったり
    いじめをとめようと思ったことがある人なら感じたことのあるこのイライラ感。
    それをこの舞台では思いっきり殴ってみせる。
    殴る、殴る。女であろうと殴る。
    バッコスの祭の脚本・演出の、そういうところは好感。
    ただのよくある「イジメやめよう系」の話に納まらないところと
    譲れない、こだわりのポイントへのエネルギーのかけかたが。

    でもちょっと今回はキャラが多く、散らかっちゃったかな。
    シェイクスピア縛りがないほうが役に幅をもたせることができたかもしれません。

このページのQRコードです。

拡大