満足度★★★★★
「これから」のための作品
野蛮でデリケートでポップな、MUらしさがつまった作品。
20世紀の、最高のレクイエムで、21世紀のこれからの最高のプレリュード。
恥ずかしさも、乾いた気持ちも、センチメンタルも、ぜんぶひっくるめて、過去と未来が、かくじつにつながった。
満足度★★★★★
とても,楽しめました!
変な穴(女)観てきました。シュールな設定は心構えして行ったんですが,これは楽しかった!
まず太田守信さんに,目がテン!これは凄い人を発見してしまったわ!あのイカレぶりがたまんない!
松葉祥子さんのイジラレぶりも印象に残りました。ちょっとマゾの方かも?大河ドラマ出演中ってことで,1回分隈なく観たけどよく解りませんでした。いや,次回も大・大・期待です!
満足度★★★★★
変な穴(女)
面白かった。
だいたい知的な作品は苦手だ。
嫌いというより苦手だ。
なぜかというと
知的でない観客を見捨てて
「ここまでの話、わかるよな?
わかる奴だけ物語について来い!」
って感覚に陥るから。
作り手は意識してないんだろうけど、
そうなってるコトが多い。
ま、知的でない僻みでこういう表現になってるが・・・
でも
この作品は
見捨ててない。
けど
知的な人達にも面白いのだろう。
「舞台(関わらず、あらゆる表現)で人は救えるか?」
命題。
ずっと考えてしまう命題。
答えは
「救える」
と言い切りたい。
言い切りたいんだよ、ちきしょう。
でも
言い切れない。
そんなコト考えてたら
何も表現できなくなっちゃう。
それくらい難しいんだと思う。
でも
救われる。
救ってくれてる。
片想いかもしれないけれど、
考えてはくれてる。
だって
「どっかの誰かのお話」って
感じがしない。
リアリティとか、臨場感とか、
そういうコトじゃなくて
「自分と重ねられるストーリー」が
(「ストーリー」ってコトバは仰々しいか)
「自分からも生まれそうなコトバ」が
多々ある。
そういう作品。
コトバだけでなく
笑いどころも
多々あった。
そういう作品。
(ここまでネタバレないよね?大丈夫よね?)
でも
いろいろあり過ぎて
終演直後にアンケートを書く時までに
消化しきれてない。
そういう作品。
で
ボクはそういう人。
社会の底辺にいても
ちゃんと
見てくれてる作品。
そういう作品。
満足度★★★★★
『変な穴(女)』今まで観たMUの中で一番笑った…が笑いの先には「穴」が
毎回「虚無」の穴がポッカリと舞台の上にあったMUだが、今回、虚しさの向こう側に、まさか笑いがあったとは!
しかし、笑いの向こうの「穴」の中で、作者のハセガワアユムは、にんまりと笑っていたような気がする。
満足度★★★★★
変な穴(女)
ドSの変態(♂)がドMの変態達(♀)をドレー(奴隷)として雇っている物語。突拍子も無いシチュエーションながら、雇われている方の女性達一人一人の思いに共感。自然と自分に重ね合わせて観てしまいました。
特に年下(しかも高校生)に対する恋愛感情は、最初こそあまりの滑稽さに「こんなみっともない恋愛はしたくないなぁ」と思っていたのに、その思いのためにアホのように突っ走れる真っ直ぐさがなんだか愛おしくも思えるようになってきて。終いには「こんなにみっともない恋がしたいなぁ」なんて思ってしまいました。
しかし実はそう思いながらも、ちゃんと自分のみっともなさにも気付いていて。そんな恥ずかしい自分と対峙させてくれて、でも「それでいいんだよ」と優しく肯定してくれる。そんな風にいつも感じさせてくれるMUの人間愛は今ステージでも健在。素敵でした。
満足度★★★★★
変な穴(男)
女バージョン後に観劇。性別が反転するとここまで視点が変わってくるかと、観ながら驚嘆していました。女ドレーにはあんなに共感して笑っていたのに、男ドレーはキモくてキモくて正視できない(笑)こんなに人をキモいと思っちゃいけないななんて罪悪感を抱かせながらも思い切り笑わせてくれるほど、男バージョンの面白さは破壊的。
そして共感部分は、これまた女バージョンでは共感の対象ではなかったコンビニ店員。演じる奥野亮子さんの可憐な愛らしさも手伝って、彼女が精神的に壊れそうになるシーンでは思わず涙。ラストに向かって女バージョンと完全に分岐していく様は、あまりの自然な感情の流れに感銘。荒唐無稽さの中にもリアルな人間の感情が載っていて、だからこそ共感もできるし楽しめるし笑える。これまたMUの良さが存分に表れている演目で素敵でした。
満足度★★★★★
無い光
臨死体験や自殺がモチーフ。視点Ver.に続きどうしても分からない部分があり、それは自分の死生観によるものだと気付くのにちょっと時間が掛かりました。それでも感じるのは、4人の役者さんの演技力の圧倒的な高さ。そして多くの人の感情を巻き込んで振りほどくであろう脚本のキャパシティの大きさ。異次元的とも言えるのにしっかりと「生きている人間」を描いている。MU歴2年半弱ですが、今までに観たMU作品の最高傑作であると確かに感じました。
※65分ほどの短編なので、震災後で劇場に行くことが不安で観劇を足踏みしている方にもお薦めです。お芝居から沢山元気をいただけて、久しぶりにリラックスできました(*^-^*)
満足度★★★★★
「無い光」/「変な穴(男)」
の2作品観劇MUは多分これで4作くらい?観ているかと。
「変な穴(男)」は、MU節って感じで、まぁ。★★★☆☆
「無い光」が格段に面白かったので、本コメントの評価はこちらへ。
脚本が良いインプットとアウトプットで出来ていて、
ハセガワさんの脚本力に今後期待しておきます。
あとはやはりキャストの力かと。
とても面白かったです。
満足度★★★★
変な穴(女)
演目初日を拝見。
女性たちの個性や想い、
時にちょっと滑稽でもあるのですが、
女性たちそれぞれの何か欠落した部分が
しなやかに浮かび上がってくる。
その中でさらに触媒になる女性が現れることで
男性の欠落したものが輪郭を見せ始める。
明確ではないけれど明らかに存在する
男女それぞれの感覚に次第に浸されていきました。
満足度★★★★
無い光
以前に観たものよりも
色に染められることなく
戯曲の骨組みがそのままに演じられているように
感じました。
その分、人物たちのあからさまな気持が
しっかりと伝わってきたように思います。
満足度★★★★
無い光
「視点」版より笑える部分が増えたことで奥行きが出て立体的になった、あるいは直線的だった「視点」版に対して丸みを帯びた感じ。
といっても「視点」版のテーマをストレートにぶつけるストイックな感覚も捨て難く、そちらもまた観たくなってしまう。
また、「光が見えない」ことに関するあたりはやはり心に響く。
満足度★★★★
変な穴(女)
通いの「ドレー」たちと彼女たちに司令する男を中心にした物語。
ヘンなキャラ勢揃いではあるが、(男)バージョン(この時点で未見)に比べればMU作品としてまだおとなしい(笑)気がする。
ということで間をあけて観る(←ある意味正解?(笑))反転バージョンがさらに楽しみに。
満足度★★★★
変な穴(男)
MUにしてはおとなしいと感じた(女)も実はかなり味が濃く、こちらはそれをさらに煮しめた感覚?
また、こちらのオチの方が整合性はある気がするも(女)の結末の方が流れとしてしっくり来るように感じる。
次に上演の機会があれば初演準拠とその反転で観てみたい。
満足度★★★★
非常識の中の常識
何とか滑り込みで1本だけ『変な穴(女)』を観劇。
予想以上に面白い。何だろう台詞の面白さが一番かな。
男ver.も激しく観たいが時すでに遅し。
ドレーたちの奇妙な連帯感に、
なぜか「レディ・ジョーカー」を思い出す(内容は全く関係ないです)。
初見の太田守信氏はお見事だったなぁ。
満足度★★★★
無い光・・・でも絆がある・・・
臨死体験ルポや自殺問題など難しいテーマだけど、実は人の生きる絆を描いた作品で役者4人とも芝居が上手く絡みが実に良い。
イラストレーター陸夫役が真の統○失○症?と思えるくらい目線の不安定さなど演技が素晴らしい!
ルポライター尚子中心にアシスタント曾木のコミカルさと相俟ってリズムカルに展開して・・・・・同級性修美も絡んだコンビネーションが良い!
ただ、テーマが生と死のはざまを描いているので・・・暗いままでは・・・・・?
次回には、MUさんのコメディーな演出を観たい・・・期待を込めて★★★★です。
満足度★★★★
『変な穴(女)』
まぁちょっとありえない設定なのだけれど、「穴」という存在に強い説得力があり、それを埋めたいために一種の狂気に走る男(太田守信)が切実な存在として浮かび上がる。一方で、それを虚無的に共感する外山弥生の存在が見事で、この2人の狂気に、そこまではいけない他の人々が翻弄される展開が、結構切なく迫って来る。その意味で、キャラを書き分けた脚本と、それをしっかりと演じた役者陣は巧いが、なかでも狂気を背負った太田と外山が秀逸である。