満足度★★★★
心の奥深くに効く恐怖
途中までは、25年前に鬼との間に起こった壮絶な事件を再度起こさせないために、回避に奮闘する物語かと感じたが、ラストまで見ると、死に逝くウラの夢物語、もしくは死んだウラの思念の物語かとも取れて、物語がよく分からなくなってしまった。
(完全に見当違いをしてるのはわかるんですけどね)
ただ、役者陣は好演で、特に鬼達は無邪気さも感じさせるものの、恐怖と感じさせない心の奥深くに効く恐怖を感じました。
これまた、凄いとしかいえない舞台でした。
満足度★★★★★
土着、幻想の世界観かなり好み
小栗剛氏のつくり出す土着、幻想の世界観かなり好み。
なかなか土着に触れる事ってないが、なぜかしっくりくる。
現代の人間と山に潜む鬼といわれる者たちの壮絶な
深紅の運命…美しく哀しく強烈な印象が残った。
オモシロかった!
ウラを演じた清水那保さん(DULL-COLOREDPOP)が
すばらしい。一気に彼女が発する殺気にのみ込まれた。
もう一人、こいけけいこさん(リュカ.)も。
ログログの時も気になっていたがすごい存在感。
この本編前半にスクリーンに映し出される
タイトルバック映像のアニメーションが
クォリティー高く、驚いた。すごい見応え。感動!
これで王子小劇場 2010佐藤佐吉演劇祭全作品が揃った。
主任を飾るキコ qui-co.。
どの作品がどんな賞を獲得するんだろう。
全部観て、個人的にこのキコ qui-co.は一押し作品だ。
結果が楽しみ。
満足度★★★
現代の寓話?
今回も美しい!
また、幻想的でありながらも妙に現実に即してもいる作風は「現代の寓話」と言うべきか。
「鬼」についてもいくつかの解釈が浮かんだが、なにも1つに限定せず、そのものズバリも含めた複合的なものと受け取るのもアリか、とも思ったりする。
満足度★★★★★
小栗剛の世界観が好きだ。
それは劇団桟敷童子のそれに似ている。二つの劇団の違いはセットの豪華さだ。笑)、だから今回のqui-co.の舞台に山々の銀杏の黄色や赤の枝葉のセットや里の風景が描写されたなら、それこそ劇団桟敷童子なのだった。しかし、そんな由緒ある劇団より上を行くのが映像だと思う。荒船泰廣の技術はハンパない。一度、彼の映像だけの作品も観てみたいと切に思うのだった。
以下はネタばれBOXにて。。
満足度★★★★
ぎりぎりの配分かと
強さと美しさを持った舞台でした。
ただし、全てを理解できたかというと
微妙・・・・。
舞台で醸成されるものと
観る側が膨らませえるものの
ぎりぎりの接点で勝負している印象がありました。
満足度★★
初見!
幻想的な作品かと思うけど私には?です。まあ好き嫌いの問題ですけど。いろんなメッセージも感じるけど、ストレートに楽しめない。こうなると好きな役者に集中して観てしまう。清水さんは凄い!
満足度★★★★★
恐ろしい!素晴らしい!
ソワレ観劇しました。恐ろしい!素晴らしい!
いやー力のある劇団さんだなー、と思いました。最初、オニが出てきたシーンからぐぐっと引き込まれました。というわけで実力ある役者陣も大変良かったのですが、スタッフワークも全て秀逸。
成る程、オニの衣装はあれ以外ない。気がする。
満足度★★★★★
オニ恐い…
開演してしばらくは、物語と役者さんについていけず、、、。このまま置いていかれたらどうしようかと思ったけど、物語に入れたら割としっくりきて安心。見たことがないものが見れるし、意図されてること(僕は多分、全然読みきれてないと思いますが)もわかる。食べたことのない異国の料理を思い切って食べてみる感じ?個人的には好きだけど、万人受けする感じじゃない気はする。
満足度★★★
土着
旗揚げ同様キャストに惹かれて観劇。
やはり苦手な世界観だな。けっこう凄惨だし。
その割にはコミカルな味付けもあったりちぐはぐな印象。
番外編は好みの芝居だったんだよな(演出は黒澤世莉だけど)。
女優陣が元気。
特に清水那保。飛び抜けていた。
彼女が出てきて物語に血が通い始めた。
見応えのあるシーンがいくつもあるけど、土着はもういいかなぁ。
満足度★★
センスが見えない
よくわからずの観劇。
役者・美術・衣裳・音楽など、すべての面でズレが生じていて、とてもみていて辛かった。
どうやらユニットのことだが、こういう表現を用いるなら劇団としてメンバーと共に表現しないといまいち伝わってこないと思った(長年のキャリアがあるならそれもカバーできたであろうが、まだそこに達していないかなと)。
意外にも(?)男性客が7割ほどしめていた。
次に期待・・・
キコの色
キコは旗揚げも観た。二回目にして既に「キコの色」がはっきりとわかる。そして僕はそのキコの色が好きだ。身体が沸騰するような熱さを覚える。幻想を世界観に馴染ませる確かな説得力がある。演劇でしか味わえない力を持っている。
好きだからこそ、率直な意見を書きたい。今回は終盤完全に話を追えなくなり、途中から物語の整合性を考えることを止め、その瞬間瞬間の演技の凄みや肉体の躍動に目を向けることにした。それはそれでとても面白かったので作品に対して不満があるわけではない。
しかしオープニングから序盤の物語への引き込み方、那保さんが出てきた瞬間に文字通り凍り付く空間、その時の己の心臓の激しい脈動を思い出すと、もったいないと思ってしまった。この世界観でその後も物語がすべて繋がれば、と。十歳以上年下に言われるまでもないかもしれないけれど、強くそう思った。
それにしても「凍る瞬間」を見せつけられるのは演劇の特権だろう。舞台上はもちろん、客席までも包み込んで凍りつく。そういうシーンを書ける小栗さんの感性に限りなく尊敬の念を抱くし、共演者も観客もぶち殺してやる的な那保さんの演技に鳥肌がたつ。そして、そういう瞬間は演劇の特権であっても、そうそう観られるものではない。観に行くといいと思う。
最後に、なんかみんな書いてる制作面について。場内整備が席を詰めさせるためのアナウンスをしているだとか、開演前に客同士の下らんトラブルがあったとか、そんなのは別にお芝居の内容に結びつかないじゃないか。そのせいで「気持ちよく観られなかった」とか言うのは観客のエゴでしかない。
制作側の細かいケアがなっていないのはもちろん良くないことだ。でもお芝居が始まれば、舞台を隔てて、作り手側と観る側の対面勝負になる。「さあ始まるぞ」と心を入れ替えて真剣に向き合わなければ、作り手に失礼だと思うのだ。僕も最近作り手側に回った人間であるが、観客として劇場に足を運ぶ時はそんなこと関係ない。実際、僕はこのお芝居が始まった瞬間、それまでのことなどすっかり忘れて劇世界に引き込まれたのだから。
満足度★★★
余計なことで・・・
自分の中でストーリーはまだ完全に消化しきれていない。難解なんだか単純に読めばよいのか。深読みすると現代における社会対立(差別)まで読めそうだし・・・。でも,舞台はそれを圧倒してねじ伏せる演技力。この役者さんたちなしにはこの舞台は成り立ち得ないのでしょうね。舞台設定やクライマックスでの音楽(大地の歌)もいい。とすれば総合評価は高くなりそうだが・・・,他の方も書いているが,入場時の案内,奥から詰めて欲しいのはわかるけど,嘘はいけませんやねえ,どこが観やすいだろうか。また,開演前の客同士のトラブル,どっちもどっちのくだらないガキみたいな争いであるが,2人とも退場願うか,2人とも席を移ってもらうか,これは劇団側で処理しなけりゃいけませんわ。不愉快な思いをしたのは私たち観客全員です。
満足度★★★
女優がいい。
あらすじにかなりそそられるものの、なんとなく不親切で腑に落ちないストーリー展開に思えます。お話自体に取り込んでもらえない。けど、それを大幅に補完する女優の力。シーンシーンの持つ引力はハンパない。何がなんだかわからなくなりながらもその場面での視線のやりとりや感触にやられ。