銀河鉄道の夜 公演情報 銀河鉄道の夜」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.4
1-5件 / 5件中
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    池袋西口広場、以前はどんな場所だったっけ・・・変ってしまうと中々思い出せないが、かつてここは秋季開催の演劇祭FTトーキョーの会場になる事もあり、忘れもせぬインドネシアのグループが竹で組んだ巨大な「船」で行なった無言のパフォーマンス、その後、広場の奥側に作られた恒常的なステージ(今もある)に組んだ客席から、広場を縁の方まで広く使った豪州だったかの障害者と作るグループ(昼日中飄々としたパフォーマンスが微笑ましかった)、そして今年何年目かの「東京演劇祭」の初年、野外劇「三文オペラ」等等。
    野外劇と言えば「夏」、のセオリーに則り、今回は東京演劇アンサンブルの往年のレパートリーが装い新たに出現した。
    広場奥の常設ステージには盆に乗った岩場(客が乗る=銀河鉄道を表す)から、後部座席辺の円形の台まで一直線に道が延びる(高さは70cm位か)。広い空の下、会場自体が物語のスケール感に相応しい「装置」となっている。ジョバンニは学校からの帰り道、草の上に寝ていていつしか「銀河鉄道」に乗っている。ジョバンニの日常のこと、すなわち、カムパネルラやザネリ、父のこと、牛乳を取りに行く事などは道中、あるいはラスト、最小限の台詞で説明される。物語の大部分はカムパネルラと銀河の旅程で見る様々な不思議な場面だ。
    「歴史の歴史を掘る」博士、鳥を採って押し葉にする鳥獲り、人間界からやって来た船舶事故で溺れた姉弟とその家庭教師のお話、赤く燃えるサソリの話・・。新演出としてはサソリが炎のように踊る踊りは以前見たのと振りが変わっていて、見ると振付に三東瑠璃の名前。そして出色は、スペーシックなイメージの映像が新たに加わって場面転換で流れる。これが何とnibrollの高橋氏によるもの。
    一度は長い上演期間を経て終了したアンサンブルの「銀河」、今回はこの会場仕様の誂えという事かも知れないが、一度も洗った事のない寸胴に入ったソースが、新しい素材を加える事で常に新鮮に(作品の本質を変えず)蘇ることを改めて発見できた。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    野外初の演劇鑑賞でした。
    雨が止んで、本当に良かったです。
    様々な演出で、大いに楽しむことができました。

    ネタバレBOX

    朗読,演劇,ミュージカル,音響,舞台の映像,花道での演出…花道での先端では、ダンスと噴水、飛んでくる鳥を捕まえるなど…多彩な要素が詰まっていて、銀河鉄道の夜を、色々な観点から楽しむことができました。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    鑑賞日2022/08/28 (日) 19:00

    この劇団の持ち劇場として以前武蔵関にあったブレヒトの芝居小屋で観た時とは別物と思えるほど印象が異なり、素晴らしい一夜の夢を見た。
    新宿の夏の風物詩のひとつに椿組が行なう花園神社野外公演があるように、この「銀河鉄道の夜」の野外公演も池袋の夏の風物詩となればいいなあ。

    初演以来40年というこの作品は初の劇化というのみならず、この劇団としての財産的な演目であり、毎年クリスマス期に上演されてきた。劇中音楽の作曲はオペラシアターこんにゃく座の座付き音楽監督・作曲家を務め、新藤兼人監督の映画音楽のほとんども担当した林光である。

    その「銀河鉄道の夜」は野外劇として上演されるのは20年ぶりだという。東京芸術劇場の前にある西口公園に野外劇場グローバルリングシアターが設置されて3年近くなるが、杮落とし公演は雨で断念したし、ここで演劇を観るのは初めての経験。
    ただ雨天でも傘を使用することはできないので雨合羽を持参せねばならず、前夜半から時折激しさを増す雨にどうしようか考えていたのだが、午後から雨もあがって雲量も50%程度に。池袋駅で降りて公演へ向かうと風が心地よく、数日前までの猛暑続きが嘘のように肌寒さすら感じさせる。

    (以下、ネタバレBOXに続く)

    ネタバレBOX

    メインとなる正面のステージから広場中央に設けられた円形ステージまで花道が繋がり、それだけでなく櫓等も機能的に使用され、映像・照明・噴水(もともと公園に設置されている噴水)をはじめ、公園両サイドの櫓から中央の円形ステージ上の役者(鳥捕り)めがけて鳥(鷺)が羽ばたきながら次々に飛んでくるといった仕掛けなど、宮沢賢治の世界を視覚を通して存分に楽しませる。

    役者陣は語り手・ジョバンニ・カンパルネラの3人以外は全員が額から鼻までを覆うマスクを着けている。そうすることでジョバンニとカンパルネラ2人の旅であることが強調されて伝わってくる。
    正面ステージ以外に目を向けると、周りのビル群の明かりやネオンが飛び込むし、都会の喧騒も耳に入ってくる。しかしそれが却って非日常の空間世界を際立たせる。ネオンにために星空は望めないものの、これはもうすっかり銀河を走る軽便鉄道の窓から見る外世界とも思える。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    舞台の作り方がお見事。物語は良く知っている銀河鉄道であるが,この舞台,音楽,ダンス,この組み合わせで新鮮に観ることが出来た。暑い季節の野外劇,雨天や雷雨も心配していたが無事観劇が出来たことは嬉しかった。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    『銀河鉄道の夜』と謳われれば兎に角観たくなるもので、「現代劇センター真夏座」の文京シビックホール公演も行った。(初期形のブルカニロ博士オチ〈夢オチ〉で驚いた)。
    今回は野外ということで滅茶苦茶期待。ステージから花道が伸びセンターステージもある。後方の櫓も張り巡らされたピアノ線も活躍。壁に投影される映像のレベルが高くセンスよく美しい。作品の視覚化に役立つ。楽曲の質も素晴らしく、歌と踊りのシーンは矢鱈と盛り上がる。

    ジョバンニ役の山﨑智子さんはJITTERIN'JINNのヴォーカル・春川玲子似。歌が上手い。
    カムパネルラ役は永野愛理さん、綺麗。
    語り手は奈須弘子さん、牛乳屋も兼ねる。
    ザネリは永濱渉氏、余り出番がなかった。
    さそりは青柳万智子さん、かなりの見せ場が。
    他のキャラクターは古代ギリシア劇のコロスのように仮面を付けた複数の者達が演じ、影となって作品を彩る。
    鳥捕りのエピソードにかなり力を入れていた。

    リンゴのエピソードの時にマイク(PA?)トラブルが起こり、その後音声が乱れてしまう。非常に残念なアクシデント。

    想像力の果てしない旅に出る少年の一夜。

    ネタバレBOX

    骨だけの魚やプリオシン海岸で“未来の化石”を発掘する博士達、寺山修司っぽい。さそりの舞で噴水が噴き出す演出。
    ラストはあっさりカムパネルラが消え、父親が別れを歌う。不思議な終わり方。

    鳥捕りは未来のジョバンニなのかも知れない。

このページのQRコードです。

拡大