劇場HOPEこけら落とし『かもめ』 公演情報 劇場HOPEこけら落とし『かもめ』」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.2
1-12件 / 12件中
  • 満足度★★★★

    階段にはペンキの匂い
    初めて「かもめ」なるものを観ましたが、陰鬱で、重苦しい空気が良く表現されていました。

    ネタバレBOX

    最初にEXILEか千手観音かといったダンスがあったのですが、中央は通路になっていて座席が無く、残念なことに誰一人としてその素晴らしい演技を正面から見ていなかったのではないかと思いました。
  • 満足度★★★★

    古くない古典
    古典だが、全然古くない。
    役者達の演技がいきいきしており、今後も古典を観てみたいと思った。

  • 満足度★★★

    静と動
    新しい劇場なので、空調がしっかりしていると思っていましたが、場内暑かった。
    どうも空調が悪いというより、入ってなかったような感じがしました。
    ギリギリガマンできる暑さなのでよかったですが、スタッフ気付かなかったのかな??
    (それとも元々入れないようにしてたのかな?)

    チェーホフの「かめも」を他でも観たこと無いので、どのようにノアノオモチャバコ版かは比較できませんが、照明と音楽の融合、そして役者の動きの静と動、ノアノオモチャバコらしさは随所に感じられました。
    古典劇をベースにしてましたが、なかなか面白かったです。

    ただ、上演時間2時間は少し長いかな。もう15分程度短いほうがよかったかも。

  • 満足度★★

    演出と作品のズレ
    はじめはトレープレフの舞台づくりをしているところをマイムで表現していて、おお!と思わせた。
    そして、銘打っていたダンサーをどー使うのかこれもも楽しみの一つだ。




    ネタバレBOX

    ダンサーを使うのなら、役者達の動きはもう少し抑えてもよかったのではないだろうか。

    意図はわかるのだが、チェスの駒のように左右から出てくるのは、なんか多すぎて途中からまたかぁってなってしまった。

    ダンスは非常に楽しめたのだが、芝居と独立しすぎている。
    だから役者の動きを減らして、彼女たちに意味のある動きをさせたら、もっと洗練され、芝居に締まりが出る気がした。

    トレープレフの身に起きることを、暗示するかのように他の役者達が群れになって抽象的なものを表現するのは安易すぎる。
    みんなと会話しながらトレープレフの心が動き、どんどん孤独になっていくところがかもめの醍醐味だと思うのだが、なんか周りに群がってくるとノイズのようになって、気がちってしまい彼の心がわかりにくくなる。

    音響ではビョークなどつかっていたが、少し耳に付きすぎた。


    いろいろ多すぎて、物語と人物に目が行きにくくなってしまっていたのではないだろうか。

    役者たたちの演技のベクトルがどこに向かっているかがよくわからなかった。世界観をしっかりさせるには大切なことだと思うのだが。


    この群れのような演出を得意とする演出家だろうからそれは続けるべきで、マッチする戯曲も必ずあるはずだ。
    今回は作品と演出が合わなかったように思ってしまっただけだろう。

    ちなみにかもめは喜劇である。
    最後同情してしまったら…

  • 満足度★★

    ううむ
    原作よりは分かりやすかった。
    (原作読んでない人はたぶん理解に難あり?)
    しかし、それが仇となった。

    特に、
    主人公♂の心情と、
    ニーナと小説家の惹かれ合うシーンの交錯が
    拙僧にとっては非常に鬱陶しかった。

    苛立ちさえ憶えた。
    主人公部分になったら照明が変化し、その都度音楽挿入。
    学生演劇にありそうな感じでした。

    ダンスは非常に良かった。
    ジャズが基本。クールでややエロスあり。
    しかし同じく、ダンスとしてである。

    最初は鮮やかではっとしたが、
    場転とともにいちいち挿入が始まり、
    以下同文。

    まるで前に見た、RAKUENOH+の
    照明ちかちかしながらの場転を思い出した。
    あれも拙僧には合わなかった。

    とはいえ、美しい部分もあった。
    最後の雪降る中、
    のたれ死んでるニーナと、自殺した主人公♂の手を
    回想を聞いてたある娘(原作になし)が結ぶところだ。

    しかし、やはりこれも
    原作を読んでる拙僧としては臭い。臭すぎた。

    ニーナの末路、その解釈はそれもありでしょう。
    精神錯乱+飯食してない+疲れてる などでのたれ死ぬ。

    主人公♂と話をしていくうちに、
    明るい方向を見いだしていくニーナが所詮幻想や幻覚であったとしても。

    しかし、拙僧はこう考える。

    もはや何をしても不満な主人公♂にとっては未来は明るくない。
    彼の救いはニーナが自分の元に帰ってくること。
    しかし、やつれたはずのニーナは明るく、
    彼に「あの人を以前より深く愛してる」と言い放つ。
    絶望である。

    引き金をこめかみに当て自殺した彼に、
    苦し紛れに救いを与えて良いものか。

    そうなってほしいと願う心もなくはないのだが、
    それなら
    手と手を結ばせた後も雪が降り積もり、
    彼らを埋めてやれば良かったと思うのだ。

    ロシアらしさを出せとは言わない。
    ですが、「雪」が綺麗で軽いものに見えてしまった。
    ロシアの、否、彼らの雪はそんなもんでしょうか?
    作家としてのあなたは、主人公♂のような心境に陥ったことはなかったのでしょうか?

    なんにせよ、終わりは主人公♂の、
    否、トレープレフの苦悩・憔悴・絶望を強く表現するべきだと拙僧は思った。

    現代風アレンジするのは構わないし、
    おかげで最近、とても興味深い団体を見つけたし、これからも様々な団体に大いにしてほしい。
    ですが、現代風の、妙なあまっちょろい考えで台無しにはしてほしくないのである。

    人形の家が面白かったあなたがたなら出来るはずです。
    なのであえて☆1。

    しかし劇場がとても良かったのと、
    こけらおとし記念に☆1おまけ。

    ネタバレBOX

    拙僧は別に
    藤原竜也が以前やった王道古典演出を求めてるわけではありません。
    小劇場には小劇場の、良さがあると思っておりますので。


    ニーナかわいかった。最後のほうの長いせりふの、表現がやや気になったけれど。もう少し大胆でも良かったのではないか? 「私はかもめ」があまりにかすんでしまった。ぽろって言うのはいいんですけど、全体的にぼそぼそ風だった気が(とまではいかないけど)。

    トレープレフ大仰な手振りを交えるのは構わないが、動きが単調だった。そしてセリフの端々が聞こえにくかったので原作読んでてよかったと強く思った。

    アルカージナ青木さやかみたいだった。それに気づいてからあまりの面白さに眠気がなくなった。後であのノーラを演じた人だと知って更に驚き。

    マーシャの娘もかわいかった。

    シャムラーエフの演技が気になった。大仰なのは構わないが、あまりにうるさかった。きっとああいうのが好きな人もおられると思うので強く言えないが、拙僧のその日のテンション的に笑えなかった。夜に観てたら楽しめたかも。昼からだとさすがに。

    ドールン絶妙な演技。賞賛に値する。このかたに☆を差し上げたいくらい。

    トリゴーリンジョジョに出てきそうでした。
  • 満足度★★★★★

    若さ溢れる
    若さと意気込みが伝わってくる作品。

    稽古をしっかり重ねたことがわかる、満足のいくクオリティでした。
    こけら落としということでしたが、大人数での表現やダンス、この劇場サイズではもったいない作品だったかも。
    チェーホフは昔読んで挫折しましたが、読み返してみたくなりました。

  • 満足度

    原作のせい?かな!?
    日頃なんの予備知識も持たずに、芝居みるようにしているので。わかりづらかった、見終えてからチラシ・原作等情報集めて。やっと理解が出来ました。
    複雑な人間群像を、がんばって表現していたんだなぁ、と後でわかりました。
    でもなんか違和感ありました、私には合っていないみたいでしたね。

    ネタバレBOX

    前説の所から期待感高まるも、途中寝てた時ありました・・・。せっかく濃い目のコーヒーまで飲んでいたのに、です。ラストを先にやらずに、たんたんと人物紹介交えて、観客に理解し易く人間増やすべきだったのでは?キャラの良くたっていた脇役も多かったので。配役が惜しいと感じた。合間のダンスはタイミングなど上手と思えたが、前列に出すダンサーは、もっと身体の柔らかい人の方が良いと思う。現実と心情内を舞台ライトの明暗で分けるのは大変理解しやすく、よい演出だと感じた。前説がカフェみたく始まるなら、ウェイターを狂言まわしにして、幕間の場面説明させるのも、一つの手なのでは?今までのあらすじ簡単にしゃべらせて、「舞台は湖畔の屋敷に変わります」とか言わせてみるのも面白いかと・・。医者の思い出し話も加えたW狂言回しというのもわかりやすかったかも。でも見終えて自分なりに整理すると、「皆さん!原作はご存知ですよね、私たちはこんな表現で劇にしました。」感が、感じられますね。明暗分かれる評価と思います。

  • 満足度★★★

    最前列より真ん中あたりの席がお薦め
    最前列より真ん中あたりの席がお薦め。
    再構成しているせいか、ロシア臭さがあんありなかった印象。

    この芝居に、重厚感を求めていた自分があって、少し肩透かし。

  • 満足度

    うーん
    群像のちからを信じられる、数少ない劇団ではある。

    カタマリに対する演出は良くても、個々の役者の身体が完成されてないと思う。
    素材のまますぎるというか、演出家の意志によって整えられた感じがない。
    引きで見たときしか魅力的じゃなくて、だから古典向きの劇団なのかもしれないとは思うが。

    ネタバレBOX

    台詞とシーンが重なって、トレープレフの葛藤が編まれていくところは
    頻繁な切り替えが効果的でなく、集中を遮られてしまった。
    役者に、緩急をつけるテクニックがもっとあれば入り込めたはず。

    劇団としての美意識は高い。
    その美意識を実現できればよいと思った。
  • 満足度★★★★★

    現代風にアレンジしながらも古典を生かす
    ひじょうに素晴らしいです。オープニングダンスといい導入音楽といい、そして役者が吐くセリフをエコーするようなセリフの重なり。ノアノオモチャバコ という集団、高度な技を感じた舞台。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    美しい湖のほとりにある伯父ソーリンの田舎屋敷が舞台。
    そこへ著名な作家トリゴーリンを連れて、モスクワから有名女優である母アルカージナが華やかな空気と共に帰ってくるところから始まる「かもめ」のストーリーは知らない方は居ないと思うので割愛。

    「かもめ」の最大の見せ場は苦悩だ。だから、心理劇にふさわしい物語だと思う。
    トレープレフの苦悩は、アルカージナやトリゴーリンが少々の才能で華々しい成功を収めていることに対する不満と、自分の愛するニーナがそのアルカージナやトリゴーリンにあこがれて自分を捨ててモスクワへ行ってしまったことを主な内容としているが、彼は変化のない草深い田舎でこの単純な不幸に繰り返し浸っていただけでこれ以外何も経験することがなかった。

    雑誌に取り上げられて小説家として、そこそこ有名になってはいたが、ともかくこういう環境の中で書斎にひきこもり、ニーナに対する愛情だけをたよりに生きていたトレープレフは妄想と幻影の混沌のなかをふらついて、ただただ、出口のない単調な苦悩で神経をすり減らしてしまったのだった。

    これらの深くて底の見えないような濃厚な戯曲をドールン(医師)とチェロベーク(少女)がチェスをしながら、物語を昔話として回想するように解説しながら紡いでいくという形をとる。驚いたのは、回想シーンの中の舞台は正当な、本来の古典「かもめ」ではなくノアノオモチャバコ 風「かもめ」だ。
    だから、戯曲「かもめ」のストーリーは崩さず、そのレベルの高い演出力で観客を魅了する芸術性の優れた美しい舞台となった。

    主軸となる役者の後方から脇からゼンマイ仕掛けの人形が動いてるようなダンスを導入したかと思うと、今度は赤のダンスが投入される。そんな美しさに酔いしれるのもつかの間、今度はビデオを遅送りしたかのようなスローな動きで役者が登場する。舞台は素晴らしい導入音楽と鮮やかで儚い照明とで崇高な芸術をこれでもか!と魅せつける。しかし、それだけではない。
    マーシャとトリゴーリンの乾杯のシーンではマーシャがトリゴーリンの衣服にワインをわざとかける場面や手を袖で拭いちゃうシーンも出てクスリと笑う。

    なんて美しいのだろう。と感激したのはトレープレフの自殺未遂シーンでの手だ。美しい繊細な白い手に朱色の血が鮮やかに目に焼きつく。白と赤。細くて長い指。その傷つきやすい脆い手は数年後に自分の頭を撃ち抜く手だ。

    そして自殺したトレープレフの上から白い雪が舞い落ちるのだった。

    どこまでも美しい舞台。
    舞台を初めて観る方には、解りづらいかも知れない。
  • 満足度★★★★★

    秀逸!
    素晴らしい構成です。ノアノオモチャバコは「人形の家」にしても古典をアレンジして展開する芝居が見事です。もちろん他の作品も気に入ってはいますけど。「かもめ」は読んでもいますし,観たこともあります。芝居の筋が頭にあるだけに,再構成して,ダンスを入れてあーいう風に演出されると,こー来たか!次はどうする?ってドキドキしながら観劇することができました。それにしても,Dancerのダンスはもちろんでしたが早川さんのダンスも良いですよね。あと,受付に丹治さんが座っていたのにはちょっと嬉しくなりました。

  • 杮落としに選ばれたと言う事は…。
    原作は、チェーホフのかもめ。
    公演時間は2時間、休憩無しでした。
    『ダンス、台詞、マイム、照明、音楽』、タイミング命な舞台でした。
    1ステ目でしたが大きなミスも無く、よく練習されたのだと感じました。

    ト書きはともかく、台詞に関しては原作の世界観を忠実に再現しようとされていました。
    ダンスや音楽だけを観ていると今風なんですけど、台詞や演技とのギャップ感は狙いでしょうね。
    ノアノオモチャバコさんは初見でしたが、あの前説は嫌いじゃないです。

    劇場のレビューや、もう少し辛辣な?レビューはコチラをご覧下さい。
    http://ameblo.jp/potes-impressions/

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