『プルーフ/証明』 『心が目を覚ます瞬間~4.48サイコシスより~』 公演情報 『プルーフ/証明』 『心が目を覚ます瞬間~4.48サイコシスより~』」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.3
21-34件 / 34件中
  • 満足度★★

    4.48サイコシス

    演技とか筋書きにこだわっていては感じられないものがあるとは思う。なんだか訳が分からないけどいい、というような。

    それでも原作者の死に囚われ過ぎていた気もする。重ね合わせ過ぎていた気がする。自殺願望から遠ざかった時点で、再度この戯曲に挑んだなら、随分違うものを見られる気がするし、またそれを見たいと思う。心から思う。

    あと、いろいろと綺麗すぎた。美意識が語りをぼんやりとさせてしまったようにも見えた。

  • 心が目を覚ます瞬間~4.48サイコシスより~
    こちらは全く理解できなかったです、残念ながら。

  • やくしゃよにんが。
    4人とも良かった。(プルーフ観劇)
    今後もそれぞれ頑張ってほしい。

  • 10月12日(月)M
    『心が目を覚ます瞬間~4.48サイコシスより~』
    精神的退廃美。

  • 心が覚醒する瞬間に
    命懸けで挑まれた一ことがひしひしと伝わってきました。

    ネタバレBOX

    開演前、シングルベッドで横になっている男と女。
    ビートルズが流れてる。愛のうた。
    時々キスをしたりじゃれあったりしている微笑ましい関係。
    ふたりはまるで、シド&ナンシー。
    午前5時。男は部屋を出る。
    再生する記憶。

    午前4時48分。
    彼女の心が立ちあがる時刻。
    それから1時間12分間、彼女は正気でいられるという。
    彼は彼女の意識下の一番深いところにクリックする。
    彼女と向き合うために。
    恋人と担当医師を演じることを繰り返し、あらゆる手立てを使って交信するが
    彼女の心はまるでピースのかけたパズルのように、どう組み合わせても完成しない。
    よって、ピースの欠けた部分は彼自身が補うことになる。

    客席に背を向けてデスクに向かいキーボードを叩く男。
    ほほ笑む彼女のポートレートに笑いながらオモチャのピストルをぶっ放す男。
    サイケデリックなグラフィックスが映し出される大型プロジェクター。
    ざらついたロックンロールミュージックを時々、口ずさむ男。
    酒を飲み、精神安定剤を飲み、頭を抱えてうなだれる男。
    すぐにディレートされる、記憶の断片。
    記憶が更新されていくテープレコーダー。
    宙ぶらりんの”わたし”の告白。
    崩壊していくアイデンティティ。

    彼女は彼女自身が納得し、安心できる言葉を捕まえようと試みる。
    彼女は自分自身に出会おうとする。
    彼女は彼女が嫌いだ。
    白い腕に自然な動作で引かれる無数の赤い口紅はリストカットを暗示する。
    自分を傷つければ傷つけるほど、痛みに慣れ、強くなれるような錯覚。
    血で塗り込められていく心の空白。
    彼女は死にたい。
    彼女は生きたい。
    彼女は彼女と対峙する。
    彼は彼女と対峙する。
    彼は彼女を助けようとする。
    彼は彼女を求めようとする。
    彼は自分自身は救えない。
    彼は彼女が投げる走り書きのメッセージを必死に追いかけて掴み取ろうとするが追いかければ追いかけるほど、心理的な距離感はどんどん遠ざかっていく。
    彼らは理解し合うことを恐れ、欲していたが、
    どんなに対話を続けても理解し得ないことを知っていた。
    それでも理解し、愛そうとする彼の熱意が彼女を加速させたのか?
    彼女は光の速さで燃え尽きた。
    恐ろしいほどに美しく。

    彼女の病室のベッドの窓からはうっすらと光が差し込んでいて
    それはとても幸福そうな死に見えた。

    これは、ある男がサラへ宛てた究極のラブレター。
    でたらめに鉛筆で殴り書きしたデッサンがたくさん詰まったスケッチブックをいたずらに交換し合う真剣なお遊び。
    本人ですらどんな思いで描いたのか説明できないようなぼんやりとしたそれらにわたしたちは共鳴し、恍惚し、熱狂する。
    わたしたちはいつまでも彼らの物語を忘れない。
    想いを抱えて、歩いていく。
    そしていつの日か、いろんな色の油絵の具を塗りたくって、ゴージャスな額縁なんかに入れて、誰かのハートに飾るかもしれない。
  • 20091008GP
    20091008GP@サンモールスタジオ

  • 200910071900
    200910071900@サンモールスタジオ

  • 心が目を覚ます瞬間
    サラ・ケインを谷賢一さんがどう感じ侵食されていったのか。谷さんが演じないと(演技といっていいのかどうか)意味が薄れるような感じさえします。

    ネタバレBOX

    フェスティバル/トーキョー09秋で「4.48サイコシス」演出 飴屋法水作品が気になるなあ。
  • プルーフ/証明
    丁寧に
    積み上げられた
    ぎゅっとした
    座組み

  • サイコシス
    作者が演出家であり主演俳優でもあったこの舞台は、谷氏のかっこよさをもってしても(かっこよすぎたのかもしれない)谷氏の内面の葛藤(かっこいい)を修飾して(そんな気がしました)出力するだけのモノにしかなっていなかったように感じました。

    俳優と演出家が分かたれた状態でこそ観たかった作品、と思いました。
    純粋さがその純粋さによって時として悪魔のような残酷さへと変わってしまうような。

  • えらく DULL-COLORED POPだった 
    自分がちょこっと関わった『心が目を覚ます瞬間』、『プルーフ/証明』、共に、いち観客として鑑賞。とても DULL-COLORED POP な印象だった。全ての上演作品を観てきたわけではないのに、そう感じさせるのは世界観の強度なんだろう。

    ネタバレBOX

    『プルーフ/証明』はコロブチカバージョンも見ていたが、演出、キャスティングによって無限に変わってゆく演劇の可能性を楽しんだ。
    他のバージョンを見ていたせいで、より一層、谷版のカラーをはっきりと感じ取れた気もする。
    演劇面白いな。
  • ひととひととがぶつかって
    花火のようでした。小栗さんがカーテンコールで足が立たなくてふらふらだったのに感動してしまった。

  • 【サイコシス】初日、二日目。
    出て来るのが誰なのかは分からない。誰でもないし、誰でもあった。確実に言えるのは「人だった」という事。そしてそれが全て。タイトルを知っているとついその「覚める瞬間」を待ちますが、実際には初めから覚めっぱなし。劇中に波みたいなものはあるけれど、それは目覚めさせる為の流れではなく。むしろ、「閉じる」「途切れる」「壊れる」「失う」などに向けたカウントダウン。
    観ていて非常に疲れました。人よってはすぐに何か重なるかもしれないし、しばらく時間差があるかもしれないし、最後まで何も得ないかもしれない。
    中身は異なるけど、個人的には「Caesciumberry Jam」を観た時と似た何かを感じた。でも何が似ていたのかはよく分からない。抜け道のない閉塞感かな?うーん。

    ネタバレBOX

    何も得ないほうが精神的には健康かも。でもそれはもしかしたら鈍感なだけかもしれなくて、そういう人は日常でそうそう傷付いていないのかもしれない。せめて他人に対してまでも鈍感で誰かを無意識に傷付けていないで欲しいなと願います。
    reset-N「閃光」もちょっと思い浮かびました。
  • 【プルーフ】初日、一日目。
    反りの合わない姉妹。偉大な数学者であり大学で講義を持っていた父親。彼を慕ってその元で学んでいた青年。妹と父親は愛着のある家で長きを共に暮らし、やがてその生活に終わりが訪れる。変わっていくもの。変わらないもの。受け継がれるもの。途切れるもの。答えのあるもの。答えのないもの。示し様のないもの。これは、ある証明を巡る物語。
    誰が何を考えているのか分かりやすい点でいくとある意味「小部屋の中のマリー」とは真逆な様で、そしてまた似てもいたり。そう、この話は非常にスマート。『数学の話は難しそうだなぁ』なんて印象は冒頭の内に捨てたほうが吉。別に数式に当てはめた伏線とかは出て来ないから大丈夫。これ自体は人の在り方についての話。
    過去の上演との比較。おやつの時間堂では企画の形式もあって「新鮮味」が、コロブチカでは「深み」があった。そしていよいよ翻訳者自らの演出。個人的には「適切」な印象。上演時間も大分スリムになって脚本をあちこちいじっただろうに違和感はないし、無理に表現を変えた箇所もない。演技の違いは役者の違いが根源であって、演出技法で演技面に特異な見せ方を引き出した感じはない。役者に任せる部分は任せつつ、しっかりチームで作られたのだろうと思う。この座組で上演するに当たっての「適切」。
    自分が座ったのは最前列の下手席。たまたまだったけど、個人的にはここがベストポジションだった気がする。役者の顔もちょうど観たい角度で観られたし。とりあえず、舞台上を観る事に集中して入り込みたい人は中央通路からちょっと離れたほうが良いかも。
    最後に『今後の活動の為にアンケートを〜』というお馴染みのアナウンスに対して「じゃあ、いつかはその今後があってくれよ」と心の中でレス。劇場は22時退館の様です。夜の回ならアンケートは途中休憩の間に書いたほうが良いです。

    ネタバレBOX

    観ていて入り込むとふと日常感覚を失い掛けるけど、姉のクレアは何も間違っていなくて。妹があの状態なら姉の立場として取るべき行動を取っているだけ。ただ、キャサリンが家にいたがるのがピュアだからクレアが悪に見える。同じ様に気が違って極寒の屋外で数学にのめり込む父親もピュア。その時のキャサリンの対応も結果的にはクレアと大差ないはず。ピュアは汚されるものであり、儚い。
    最初の場面のキャサリンが他の「Proof」よりもダルそうだった。日常で有り得るテンションだったからこそ、観る側も目線を定めやすかったはず。その分、初見の方にとっては父親が既に死んでいると分かった時の意外性は大きかったかと。
    例のノートが「発見された」となった時にキャサリンが言い出すまでの顔。これまでのバージョンよりも早い段階で分かりやすく表情に否定の色が出ていた様な。このほうがすんなりしていて良かったかな。
    あぁ、場転方法は好き嫌いあるかも。休止前作品だから演出家が好みの音楽を使いたかったのか?という気も。少なくとも思い入れがあっての形なのは確か。

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