中国の不思議な役人【寺山修司×白井晃】公演終了 公演情報 中国の不思議な役人【寺山修司×白井晃】公演終了」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.9
1-11件 / 11件中
  • 満足度★★

    寺山臭
    薄い。
    豪華な女優陣が活きていない。

  • 満足度★★★★

    解釈と印象
    寺山修司の演出ノートにもあるように、解釈よりも、観た印象にシフトした作品。前衛を商業的に披露。平幹ニ朗さん、秋山菜津子さん、岩松了さんの余裕ある芝居と、白井晃さんの演出が前衛芝居にお洒落さを吹き込む。
    主要人物よりも鏡売り、無頼漢といったコロス的群集の方により目がいった。

    オープニングの演出からも分かるように、より身近に、より理解し易くなっているのは確かであり、十代の芝居に興味ある人間に是非観て欲しいと思った。

  • 満足度★★★★

    シンプルな感動
     文字どおり「中国の不思議な役人」のお話。
    平幹二朗の圧倒的な存在感が成功の全てと言えよう。
    私はこの俳優をTV「三匹の侍」でブレークする以前、東映の時代劇映画の「百姓その1」のような端役時代から観てきたから感慨もひとしおなのである。
     人気公演への出演が多いため、チケットが入手できずなかなか観られない秋山菜津子をじっくり観られたのも貴重。
    岩松了の軽妙洒脱な演技と相変わらずのたくらんだような微笑が好きだ。
     初演時(1977年、当時は西武劇場)もヒロインの一般公募が話題になったが、
    今回ヒロインを演じた夏未エレナも舞台姿はちょっと木村佳乃にも似た
    なかなかの美少女ぶりで、初々しいが堂々としている。今後が楽しみな
    女優。

    白井演出は、アングラ味も残しつつ、洗練されていてシンプルな感動を
    もたらす。
    中国の歴史的事件が字幕でおびただしく羅列投影される場面が印象に残った。

    たまには、人気俳優のミーハーファンで埋まらない、こういう落ち着いた雰囲気の客席も良いものだ。

  • 満足度★★★★

    わからないけど、素敵だった
    正直言うと、昔から寺山修司はわからない。理解できたためしがない。
    どうやら、鏡が出てくる芝居は理解に苦しむ頻度が高いな、私の場合。

    でも、演出の白井さんの、寺山への愛は充分伝わった。白井さんの作り出す幻想舞台が、頭ではわからない寺山世界を肌で感じさせてくれた気がする。

    ベテランなのに、今尚、新しいチャレンジをし、進化を続ける平幹さんには、感涙もの。だって、10代からファンだもの。平さんが登場した途端、舞台に躍動感が漲り、凛とした声が、劇場の隅々まで魅了するのが実感でき、胸が小躍りしてしまった。

    宝塚の男役に引けを取らない秋山さんの軍服姿にも魅了された。彼女のユーモラスな振りには愛嬌があって、思わず顔がほころんだ。

    無垢な若者を無垢な演技力の二人に配役したのも、熟練役者との対極が鮮明になり、この舞台では成功したように思う。 

    佐野洋子の絵本「100万回生きた猫」をふと思い出したりして、よくわからないのに、結構楽しんで観劇できて、不思議な満足感だった。
      

  • 空席目立つのが
    不思議だけど、値段との兼ね合いか?
    全然それだけの価値はあると思いつつ。

  • 満足度★★★

    キテマス!平幹二朗さま!!
    平幹二朗さん、昼ドラでいつもみかけるゴージャスなおじさま。
    きっと広い年齢層のみんなが知ってるあのお方。
    えみこは はじめてあのお方の舞台をみに伺いました。

    キマスね、 平さまの時代がまたっ(^◇^)!来て欲しい。
    上品で妖艶。
    心と体に重い負担がかからずにこの舞台を楽しめたのは
    彼の力による点が大きいです。

    みにいった日の客層はわりと高めでしたが、
    平さんを必要とする10~30歳代も、かなり潜在的にいると思います。




  • 満足度★★★

    鏡は、要りませんかあ~!
    鏡、影など映るものの二面性、あるいは精神的に現実と虚構の幻想的な舞台。変態者の群れでありながらどこかカーニバルのような感じ。中国の役人も私には、寺山さんが化粧をして変身した姿に観える。少女に愛を告白され狼狽する姿が可愛い。舞台美術等見るべき物が多く、観た満足感はある。
    アフタートークも「ネタバレ」的で面白かった。

    ネタバレBOX

    配役表ぐらいタダでくれませんかねえ。紙一枚でしょう。プログラム買う余裕ありません。
  • 満足度★★★★★

    スマートに現れた寺山修司の混沌
    30数年前の初演は知らないのだが、寺山修司さんの世界をスマートにして再現したように思えた。

    寺山修司さんらしい、詩的とも言える台詞が要所要所できらめく。

    アングラ度は低いけど、濃厚な舞台を堪能した。

    ネタバレBOX

    この物語の舞台となっている中国に限らず、歴史には死体の山が築かれていく。その場所・時に現れて、死ねずに死んでいく中国の不思議な役人。死ぬために死ぬ男。その男は、純愛にのみ死ぬことができる。


    「影」「鏡」という、本体とは別の「本人」がキーワードとなって、全編を覆う。
    自分の影を切り抜く、光のないところの影、絶えず現れる鏡売り、少女に贈る手鏡、過去や未来を映す鏡の間、こうした要素が物語の厚みを増していく。

    そして「仮面」。

    それらによって、自分が自分であることの不確かさ、不安さが醸し出される。取れない仮面、影に染みだしてしまう自己、鏡に写らない自分。

    舞台の隅々まで神経が行き渡り、隙がない。見事なフォーメーションで進行する様は見事としか言いようがない。
    20年代の上海の混沌さ、猥雑さのイメージを、パルコ劇場の舞台の上に登場させたのだが、それは「バルコ劇場の」がミソで、かなり清潔で整然とした雑然さ、猥雑さであったとも言える。
    本来の戯曲の持ち味とは変わってしまっているのかもしれないが。

    今回のためにつくられた、三宅純さんの音楽もいい。おしゃれとも言える。
    舞台上では、パーカッションと管楽器の生演奏がプラスされ、口当たりのいい音楽にライブならではの良さ、緊張感や雑音感、生々しさが加えられる。その選択がとてもいいのだ。
    特にラストでは、楽器としてのグランイダーの登場で、火花という視覚的効果も加わる。

    歌のパートでは、オリジナルの寺山さんの歌詞も使われているようだが、こうなると、オリジナルの音楽も聞いてみたいと思った。今回のこのテイストとはまったく違ったのだろう。

    平幹二郎さんの存在感はやはり素晴らしいのだが、彼が登場するシーンはそれほど多くなく、ちょっともったいないとも思った。登場するシーンでは大仰な音楽と彼の重く響く高笑いがあるのだが、何度も繰り返されるとギャグのように思えてしまったのだが。

    また、小野寺修二さんの動きには当然のようにキレがあり、明らかに他と違う輝きがあり、それには目を見張った。
    さらに、大駱駝艦からの出演は、身体の使い方、立ち方ひとつをとっても、舞踏的であり、普通の舞台俳優とはまったく違い、場面ごとの雰囲気を高めていたと思う。
    女性のコーラスとソロの歌もよかった。

    女性将校役の秋山菜津子さんは、背筋がピッと伸び、ダンスも歌も華があり、大切な役の軸となっていた。
    岩松了さんは、他の登場人物とは違う軽妙さを演出していたと思うのだが、発声なのか佇まいそのものなのか、他の重厚さのある登場人物たちと比べてやや浮いていたように思えた。

    兄と妹の2人がもっと華があれば、言うことはなかったのだが。

    私の行った回は、後ろのほうにかなり空席が目立った。これだけの舞台なのだから、満席にするためにも料金の高さはなんとかならなかったのだろうか。
    観客全員が拍手をしても、これでは聞こえる音があまりにも寂しい。
  • 満足度★★★★★

    魅せられました
    全然わからないんだけど、とても「魅せられた」舞台でした。平幹二郎さんはさすがの存在感。他の出演者さんも音楽も本当に良かった。不思議な時間を堪能しました。寺山作品を初めて観ましたが、私には理解できないです。しかしとても満足した100分でした。是非ご覧になられたほうがいいと思います。

  • 満足度★★★★

    酔う
    舞台に立ち上がった異境に魅入られました。
    だから、筋の方はあまり追えなかった。むしろ、脇の人の方が魅力的だったり。
    この世界をつくるのが楽しかったんだろうなという感じで見ました。美術も演技も堪能。たっぷり浸ることができました。
    ただ、「支那」というときと「中国」というときとあるのはどうしてだろう? ちょっと疑問。
    パルコ劇場は初めてでしたが、広さがちょうど良いですね。

    ネタバレBOX

    ”切り抜きばあさん”の印象が強烈でした。役人の話よりこっちの方が中心だったのでは? と感じました。
    迫力のある役者さんが溢れる舞台って、すごい、と、堪能。
  • 満足度★★★★★

    これを見ないのは勿体無い!
    バルトーク版の大筋しか知らなかったので
    どの辺が白井さんの演出なのか分からなかったものの、
    とりあえず、見てよかった!楽しかった!
    こういうの大好き。

    なんで観客に若い人が少ないのか、本当に勿体無い。
    もうごちゃごちゃ言わず、なんとかしてぜひとも
    見てもらいたいです。

    ネタバレBOX

    何度も大駱駝鑑メンバーの身体に魅入ってしまってもう大変でした。
    そして高山のえみさんの身体も満開。
    身体身体言うてますが、
    本当に身体に目が奪われるんです。。。

    耳も奪われたのでCDを買ってしまい
    脳みそも奪われたので頭がぽっぽして
    お金も奪われたので手元にパンフが残っています。

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