公演情報
「アンチポデス【4月3日、4日のプレビュー、4月8日~13日公演中止】」の観てきた!クチコミ一覧
実演鑑賞
満足度★★
「物語というものの本質とは?」というテーマと、フェミニズム的な要素とが劇の中で
主導権を争った結果、どっちつかずの(作中でいわれる)「キメラ」的作品に着地して
しまったような気がする。
皆が語ることができ、聞くことができるとされている「物語」も、性差や人種などで
見えない制限がかけられてしまう…っていう話に落ち着けた方が安易だけど良かった
ような。
実演鑑賞
満足度★★★
鑑賞日2022/04/17 (日) 13:00
不思議な芝居だった。111分。
会議室に集められた8人の男女が、「物語(舞台の戯曲のようだが)」を作ろうとするが、語られる言葉は収束する様子も見せず…、という物語。中心になるサンディ(白井晃)は、この手法で何度も成功しているようだが、唯一の女性(という比率が既にハラスメントでもあるのだが)であるエレノア(高田聖子)に、あからさまなハラスメントもしていたりする。不条理な言葉は使われないが、展開は不条理風で、役者陣の熱量は伝わるが、分かりやすい結論は得にくい。奇妙な会話が続く中で、外部とのゲートになっているサラ(加藤梨里香)の存在が面白い。
実演鑑賞
休演していた #加藤梨里香 さんの初日を観た。数公演失った思いを昇華させるような勢いを感じた。
大きな円卓で行われる会議。目的は映像作品のための物語を創り上げるクリエイティブな会議。しかし、行われるのはメンバーの経験についての独白。かなりの長台詞もあり、キャストの苦労が窺える。
この会議がなんとも不愉快。デスコミュニケーション。プロジェクトの参加者がそれぞれに不満を抱いているが、それは最後まで解決されない。その不満も匂わすだけでほとんど話題にされず解決もされないから観客はモヤモヤするのみ。そこには明らかに邪魔者扱いする空気が充満し、客席をもその息苦しさが包む。いたたまれない。
結局、物語は子どもの頃に書いた至ってシンプルなものを紹介して幕を閉じる。現実の人生はたくさんの要素が絡まり合って複雑なモノなのかもしれないけれど、人が求めているものや共感できるものは、シンプルで共感共鳴できるものなのかもしれない。
キャストは素敵だし、スタッフワークも悪くない。でも、本は面白いと思えなかった。一体なぜ、コレを演目に選んだのか。今作の演出でもある劇場芸術監督の小川絵梨子さんがチョイスした理由を訊いてみたい。
実演鑑賞
満足度★★★
今までいろいろ変わったストーリーの芝居を観てきたが、これもまた変わった話。会議の目標はわからないでもないが手法が抽象的で統制の取れていない会議の中に観る者も放り込まれ、ともに混乱と迷走と出口のない焦燥の道をたどらされる。最後のあっけなさは(何か意味があるのだろうが)唖然。新国立劇場のプロダクションでこんな観劇体験をするとは。ついていけない客も多かったのでは?正直言って、どう捉えたら良いかわからない。
実演鑑賞
満足度★★★★
何とも奇妙な芝居。会議室で、物語を作ろうと、そのネタになるものを探すため、それぞれの初体験や、最悪の経験や、時空論etcを語り合う6人の男と1人の女。+仕切るサンディ(白井晃)。そうしても全然物語らしきものが出てこない。
初めてやった時の話を自慢しあうのは、女性に対するセクハラのよう。しかし最初に「ここは聖域だ。ポリティカルコレクトネスも関係ない。これを言ってはいけないのでは、とか気にする必要一切ない」というまとめ役(演出家?)のサンディの言葉のせいで、許されている。居心地悪そうにしていた紅一点サラ(高田聖子)が、自分の番になると、なぜか嬉々として暴露話を始める。男性原理に女性も進んで迎合する姿に作者は皮肉をこめたのだろうか。
大真面目に話しても、周りの期待とずれた話しかできず、自分の経験を物語化したくないと言い出す異分子(ダニーM2=チョウ・ヨンホ)は隠微な形で排除される。「妻に本当のことを言えずに、石とトウモロコシのくずを捨てた」話とか、「鶏を触れなかった話」とか、客席から聞いててもずれまくっている。
サンディは外からの指示にイライラしたり、ペコペコしたり。物語づくりも現代資本主義のもとでは決して自由ではない。マックスやら誰それやらと、名前だけ出てくる人物はスポンサーなのかプロデューサーなのか。かつて人事部からセクハラをやんわり批判されたこともあった。その当の女性は行方不明に。
物語を作ろうとして失敗する、物語批判、アンチロマンの芝居。でありながら、物語を渇望する、アンビバレントが貫かれている。笑えない話や、全然面白くない時間論などが主な話題なのに、しばしば、変なところで笑いが起きる。確かに笑える。笑いはこの芝居の持ち味でもあり、コメディとしても見ることができる。休憩なし2時間