公演情報
「優しい嘘」の観てきた!クチコミ一覧
実演鑑賞
満足度★★★★★
芝居のタイトルになっている「優しい嘘」というのがどれを指すのか、考えながら鑑賞し始めました。わかりやすい嘘もあれば他者に対する気遣いの嘘もある、言っちゃったあとゴメンの一言で済むものもあれば、墓場まで持っていかないといけないのもある。でもいずれにしても、それを口から出した瞬間から人間の後悔や反省は始まっていて、嘘を言いたくて言ってる人はいないってこと。誰に対しても正直に生きられたらこんなに楽なことはないんだけど、それじゃ成り立たないこともあるってこと。みんなに幸せな気持ちを持ってほしくて、一世一代の大嘘をついて、自分もその大嘘が真実だったと思い込みたくて、でもいつまでも、嘘を言ってしまってるその事実は自分の中に残る。いくら人のためでも、弱音を吐きたい時もありますよね。この芝居は、若い子が見れば若い子なりの、お年を召した方が見ればその世代の方なりの感じ方があると思うし、やっぱり舞台ってものすごく心に来るなって。向こうも本気、こっちも本気にならないとやられちゃう。そんなことを感じる時間でした。
実演鑑賞
満足度★★★★
場末のスナックを舞台にした人情劇。笑いとシリアスが実にいい塩梅で、グッときましたね。しかしながら、だめんず・うぉ〜か〜の連鎖は断ち切ることが出来るのかな。
実演鑑賞
満足度★★★★
我が家の近くにもこんな人情味溢れるスナックがあればなぁ、と思わせる癒しの空間。観る人を笑わせながらも、優しくしっかり包み込む公演。
スナックがある街もシャッター商店街と言われ、コロナ禍という台詞こそないが苦境・閉塞感漂う状況下。それでもスナックに居る女性や常連客は地域に根ざして強かに生きている。
物語は、一見賑やかなスナックの光景を見せつつ、実は3姉妹の確執や出入りする人々の悩み事や問題を丁寧に描き、そこに隠された哀しみで観ている人の感情を揺さぶる。その優しく癒された心情を(ザ・)ポケットにしまい家路につくことが出来る秀作。お薦め。
(上演時間2時間 途中休憩なし) 【Bチーム】
実演鑑賞
満足度★★★
笠井渚さん演ずるママが経営するスナック、「消しゴム」。今宵も常連客で溢れ、酔っ払ったエロおっさんの唄う懐かしカラオケが轟く。暴走柔道王を彷彿とさせる河嶋健太氏の暴れっぷり、それを華麗にいなすホステス役の瀬上摩衣さんが可愛かった。開幕早々、ベロンベロンに酔っ払った空間に引き摺り込まれる観客を、小川大二郎氏演じる高校教師が更に駄目押し。真っ赤な顔で(メイクか?)トイレ周りに小便を撒き散らす醜態、へべれけ泥酔客に挟まれた客の気分を仮想体験させてくれる。死んだ母から継いだこの店をシングルマザーで切り盛りして来た笠井さん。そこに十年前金を持って失踪した妹が帰って来るところから物語は走り始める。
兎に角、笑いが充実していてシリアスな場面にも必ず何かを挟む。クズ詐欺師役、三枝俊博氏の細かいツッコミが笑いをナレーション気味に説明。女子高生お笑いコンビ役の中村水優(みゆ)さんの顔芸もインパクト大だった。何と言っても主演の笠井渚さんが凄い。クライマックスからラストにかけての熱演は強烈。『顔』の藤山直美を想起。「優しい嘘」がスナック中に溢れ返り、皆がそれに包まれて涙する。かなり記憶に残る名演、お薦め。
実演鑑賞
満足度★★★★★
年季の入ったスナック空間を観客も一緒に共有して味わえた、笑いと哀しみミックス盛り。
ヤニが染みついた壁、酔っ払い、幸薄き姉妹、男と女、母と娘。(㊟喫煙シーンはありません)
コロナ禍がやって来て以来、「良し」とされなくなった濃厚で猥雑な人間関係をここでは思う存分、豪快に堪能できるという幸せ。
SNSなど介さない人と人と人、泥臭い酒場コミュニティーからは、惚れた腫れたや胡散臭い話、これからの話や終わらすべき話などが溢れんばかりにテンコ盛り、懐かしい匂いもしてきてもうたまりません。
散々笑い、憂い、楽しんだ後に押し寄せてくる哀愁。
カラオケの余韻に浸りつつ、まだ大晦日でもないのに「今年も色々あったなぁ~」と、まるで劇中の一員になったが如くしみじみとした思いに包まれながら帰路につくのでした。