実演鑑賞
満足度★★★★★
芝居のタイトルになっている「優しい嘘」というのがどれを指すのか、考えながら鑑賞し始めました。わかりやすい嘘もあれば他者に対する気遣いの嘘もある、言っちゃったあとゴメンの一言で済むものもあれば、墓場まで持っていかないといけないのもある。でもいずれにしても、それを口から出した瞬間から人間の後悔や反省は始まっていて、嘘を言いたくて言ってる人はいないってこと。誰に対しても正直に生きられたらこんなに楽なことはないんだけど、それじゃ成り立たないこともあるってこと。みんなに幸せな気持ちを持ってほしくて、一世一代の大嘘をついて、自分もその大嘘が真実だったと思い込みたくて、でもいつまでも、嘘を言ってしまってるその事実は自分の中に残る。いくら人のためでも、弱音を吐きたい時もありますよね。この芝居は、若い子が見れば若い子なりの、お年を召した方が見ればその世代の方なりの感じ方があると思うし、やっぱり舞台ってものすごく心に来るなって。向こうも本気、こっちも本気にならないとやられちゃう。そんなことを感じる時間でした。
2021/11/26 08:17
ご観劇ありがとうございました!
人を傷つける嘘もあるけれど、誰かや自身自身を支える嘘も世の中にはあるよなあと。
個人的には、演劇というある意味では大きな嘘の空間の中に、どれだけ実を込められるのか、ということについても考える作品になりました。
素敵なご感想ありがとうございました*
また劇場でお会いできますように。