つみ 公演情報 つみ」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.2
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  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    諸々あって序盤(だけではないけど)はなかなか舞台に集中できなかったが、力のある舞台でよかった。舞台はね。

    ネタバレBOX

    本編とは関係ないが、前列の女性客2人、遅れてやってきた1人が開演5分前ぐらいに席についてから、2人ともマスクを外して喋り始めたのに唖然。係員も何も言わず。始まっても後から来た女性客は鼻出し(+多分口も)マスク状態なのが目に入り、嫌だなあと思いつつ観てたが、10分ほどしたら今度はマスクを外してそのまま最後まで。連れの女性もどうやら顎マスク状態で最後まで観てたようで、あまり笑いが起こるような内容でもなし、下手に注意して逆ギレ飛沫なんてのも勘弁なので、そのうち改心してマスクをつけてくれるだろうと願いつつ観てたのだが。もし楽日によく来るお客さんなのだとしたら、これからはここの楽日は避けた方が精神衛生上いいかも、なんてことを思ってしまったぐらい。

    運悪くヤラカシ客の来場回にあたってしまっただけとはいえ、このモヤモヤを☆に反映させずに済ませられるほど、こちらも人間ができてなかった、ということで、長々と愚痴を書かせていただきました。何卒ご勘弁を。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    この劇団に初めて遭遇したのは2018年。その時は羽杏さんの演技のみに気持ちが持っていかれた状態で、作品のしての出来はまだまだと感じたが、三年後の今回、しっかり劇団の力を付けたなと感じた。今までしっくりこなかった演出に磨きがかかってきたなと思う。前作まで場の流れに違和感を感じることが多かったが、今回は上手く流れていたというか・・・。照明や音響の使い方も有効打が増えたように思う。また、出演者の全体のレベルが上がり、メインだけが浮き上がることもない。良いバランスだった。コロナ禍でなかなか劇場まで足を運ぶことができなくなっていたが、暫くぶりの“生”は見応えがあった。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    鑑賞日2021/08/24 (火) 19:00

    初見のユニット。シリアスでダークな題材だが丁寧な作劇だった。評判がいいので、突然、思い立って観に行ったが、満足した。
     牧師の妻で自身も牧師のエミリー(頼経明子)は、3人の男を殺した容疑で逮捕されているリー(羽杏)の精神アドバイザーを依頼される。話をする内に、相互に変わっていくエミリーとリーに心情…、というような物語。終盤になり次々と明らかになる「真相」がそれなりの伏線で示されているなど脚本も巧く構成されている。前半の演出に違和感を感じる場面もあったが、全体としては役者陣も実力ある人が多く、見応えがあった。空席があるようなので、見に行って欲しい。



     芝居とは関係ないが、私の後ろの席に座った女性2人が、開演前ずっと話していて、ちょっと怖かった。話の内容から役者さんの知り合いのようだったが(違っていたらゴメンナサイ)、「ロビーや客席内での会話は出来る限りお控えくださいますようお願い致します」という《協力お願い》は読んでもらっていなかったのだろうか。そう言えば、スタッフでウレタンマスクという人もいたし…。もうちょっと見る側の気持ちも考えてほしい。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    重いテーマのシリアスな舞台、密度に高い内容に唸らされました。時代背景の設定も絶妙なものでした。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    ガラガラの客席、20数人程度か。逆に期待は高まる。こういう状況でこそ、凄え舞台を観せてくれ。
    シャーリーズ・セロンがアカデミー主演女優賞を獲ったことで有名な女シリアル・キラー実録映画『モンスター』。それをモチーフに『羊たちの沈黙』や『ヘンリー』、『ラストダンス』や『デッドマン・ウォーキング』の風味も。
    子供の頃のトラウマが人の後半生を決定付け、徹底的に苦しめ続けることは最早自明の理。それに対してどんな回答を導き出せるのか、救済に至るのかがこの手の作品の最重要テーマ。

    主演の女性牧師役は頼経明子さん、相対するシリアル・キラー役は作・演出アサノ倭雅(しずか)=羽杏(うあ)さん。育ての親役の山森信太郎氏が幾つもの見せ場を作り、相対する被害者の母親役、坂東七笑さんも負けじと見せてくれる。被疑者のレズビアンの恋人役、古藤(ことう)ロレナさんが美しい。初見サヘル・ローズさんかと思った。

    頼経明子さんの醸し出す雰囲気が良い。常にハンドバッグにチョコを入れてつまみ食いしている。彼女をシリアル・キラー役にして観てみたい気も。
    Stingの「Englishman In New York」が効果的。

    ネタバレBOX

    やろうとしていることは支持できるのだが、全てにおいて力不足な印象。構成を変えて現実味のある視点で語り直すか、別の人間が述懐する物語を後年他の誰かが聴いているように話を幾重か被せた方が良いのでは。直接的にやると粗が目立ち過ぎ、些細な点のチープさばかりに引っ掛かってしまう。設定に既視感があり過ぎて登場人物に感情移入できない為、ちっとも胸に来ないのだ。
    プロローグの教会での捨て猫のエピソードが秀逸。猫を中心に据えて病んだ痛んだ魂の交錯に出来なかっただろうか?三人殺しているのに一人目のエピソードしか語られないのも不思議。古藤ロレナさんを庇っているように見せかけたミスリードも解せない。

    「加害者(幼い自分を性的に弄んだ牧師)を許したい、許せる道を模索する」と言う女性牧師の言葉は凄味がある。そこで遠藤周作のように、本当の意味でのキリストが出現しなくては駄目な話だ。
    不用意な稚拙な台詞、安っぽく雑な演出が気になる。80年代のレンタル・ビデオでよく観たB級アメリカ映画のシーンの寄せ集めのような。音楽は83年っぽい。
    ただ高い志は本当に素晴らしい。何故こんなにも子供への性的虐待が多いのか?キリスト教の説く“愛”と“性欲”の関係性を掘り下げてみるべきだろう。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

     時代は湾岸戦争前後、舞台設定はアメリカ。同性愛が蛇蝎の如く扱われた物語をサブスクリプトとして描かれた現代版「人形の家」。見事である。華5つ☆ ベシミル!

    ネタバレBOX


     トラウマが精神及び身体に残す深く間断の無い苦しみを通して、自らの可能性を真実に向けて開いてゆく女性達の描き方が素晴らしい。ベッセル・ヴァン・デア・コークを挙げる迄も無かろう。親密になった人々の語る多くの事例から、実際に今作で描かれているような年輪も行かない子供たちへの心無い行為が為されていると信じる。そしてそのような大人達或は年上の人々の行為が子供達に与える取返し用のない傷が心優しく純粋な魂を悲劇の淵から深淵に陥れるのである。
     一方、世間とやらは手前勝手な価値観や「正義」を振りかざし、実際には知りもしない事件の真相にレッテルを貼り、蓋をする。それは無論、嘘と欺瞞と自らの価値観を構成する総ての要素が嘘に満ち満ちている事実を、自らの虚妄の体系に絡めとる為であるに過ぎない。それもこれもその程度のマヤカシで自らの「アイデンティティー」を満足させんが為である。
     然し、今作はこのような欺瞞を切開してみせる。誰にも言えなかった、即ち社会化できなかったことによって主張すべき真とは自ら思うことの出来なかった真実・事実をその深く残酷な痛みそのものが齎した事件の真相に潜む血も肉も骨の軋む音も総て踏まえ尚且つ己が身をも自ら手術して見せることによって客観化してみせた。その意味で今作も今までアサノ氏が描いてきた女性の女性による女性解放の太く豊かな流れを継承している。ただ、今作では、犯罪という形を取らざるを得なかった過酷なケースについてより踏み込んだ視座でより社会性を帯びた作品として上梓されている。羽杏さんが演じたリーを通して牧師エミリー・ライトは自らの内に在ったトラウマの意味する所を通して最終段落で筆者が述べたような成長を遂げるのであるが、これは現代の“ノラ”と言っても過言ではあるまい。無論、現代のノラはあの当時離婚した女性が性を商う他は無いと作品終了後のノラの人生を想像する読者が考えるのとは異なり、弁護士を目指せる点でまさしく現在の先進国女性の生き方をキチンと表現している。にも拘わらずこのような問題が起きてくる社会の闇をも表象しているのである。

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