
帰還不能点(8/17~8/21)、短編連続上演(8/25・26)、ガマ(8/29~9/4)
劇団チョコレートケーキ
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2022/08/17 (水) ~ 2022/09/04 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2022/09/04 (日) 14:00
『ガマ』
8月17日から2週間以上の期間、東京芸術劇場のシアターイーストとシアターウエストの両方を使って続けられてきた「生き残った子孫たちへ 戦争六篇」の最終作品であり、かつ唯一の新作。
この公演は[日本の戦争]に焦点を当て、過去にチョコレートケーキが発表してきた5作品に新作1篇を加えての6作品を一挙上演しようというもので、当然ながら全て観たかったのだが、いろいろと多忙のために、他の5作品は観たことがあるからと涙をのんで、結局は「ガマ」の、しかも千穐楽しか観れないということに。
(以下、ネタバレBOXにて…)

不思議の国のアリス
壱劇屋
門真市民文化会館ルミエールホール・小ホール(大阪府)
2022/03/24 (木) ~ 2022/03/25 (金)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
面白かったです!ものすごく奇妙な世界を冒険しました。所々気色悪いです(ほめています)
最後たくさん走る所も身体表現がたっぷりでわくわくしました。身体をつかってこんなふうに世界をつくれるんだと感動しました。

心踏音 -Shintouon-
壱劇屋
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2022/10/19 (水) ~ 2022/10/25 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
優しくてしんどくて愛おしい物語。展開を知っていてもハンカチが濡れるほど泣きました。
盲人とフミちゃんの心通わせる日常が柔らかで色鮮やかな光と音で彩られていくのが優しくて温かくて大好きです。
声と鞘で相手の位置を把握して柔らかく鋭く斬り込んでいく盲人、「いま槍伸びました!?」と思うほど見事な槍使いで戦う笑人、キレのある太刀筋と刺し技がかっこいい岳人など殺陣も見応えがありました。
繊細で緻密な音響と照明。表情、目、手、足音、背中で時に繊細に、時に雄弁に伝わってくる感情と思い。これほどまでに心地よく、そして悲痛に響くのはワードレスだからこそだと思います。生で見れてよかった作品です。

あの日あの時の、嘘
MousePiece-ree
in→dependent theatre 1st(大阪府)
2022/11/03 (木) ~ 2022/11/13 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
いやぁ、面白かったですねぇ。マウス劇団員三人だけの公演。三人共男性なのだけれど、登場人物は割と多めで、それぞれが何人もの男女の役を入れ替わり立ち替わり。その早変わりも見事で、それぞれの役の人間関係も相まって面白いったら!
大正浪漫な作品なのだけれど、もう全部をあの三人だけで演じるからコミカルに観られて、ずっとニコニコしちゃってました。マウスといえばの例のお楽しみなゲームの時間もちゃんと設けられてて、1stの近距離空間で観るいつものゲームは圧強めで笑い死ぬかと思いました(笑)
観てる間も終始ニコニコ、帰り道もニコニコ、とっても良い観劇でした。良いもの観たな〜。20周年おめでとうございました!

supermarket!!!
壱劇屋
in→dependent theatre 2nd(大阪府)
2022/11/03 (木) ~ 2022/11/06 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
関西演劇界の錚々たる作家陣によるオムニバス。一貫して同じ設定に同じ配役なので、一話一話タイトルも流れるけれど、まるでひとつの作品としてまとまっている。それでいて各話に作家の個性がきらりとしていて、尚且つ全てを大熊くんが演出することによりあのどこか妖しい壱劇屋テイストに仕上がっている。企画を初めて知った時には想像しなかった面白い公演になってました!
それぞれ独立した話でありながら、一部前の話で起こったことを引き継いだりしてるのも纏まりに一役かってました。個性豊かな作家陣がこのひとつの公演を皆んなで作り上げてる。すごいなぁ、あの作家陣でこの形態にしたの凄い。
出演者数多めでしたが、あれだけいて客演さんがたったの三人なのだということも地味にわたしには衝撃で。カテコでずらっと並んだところみると…今公演で旅立たれてしまう方がいらっしゃる寂しさを凌駕する頼もしさで。あぁ、劇団なんやなぁって。来年は熱くなりそうやし。今後も楽しみ!

code:cure
壱劇屋
ABCホール (大阪府)
2022/07/29 (金) ~ 2022/07/31 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
枠のシーンすごく楽しかった!あと多重に重なるところも!目で見てるとすごいのに、耳で聞いていると面白くてつい笑ってしまいました。

老いた蛙は海を目指す
劇団桟敷童子
すみだパークシアター倉(東京都)
2022/12/15 (木) ~ 2022/12/27 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2022/12/20 (火) 14:00
初日に続いて2度目の観劇。
圧倒されっ放しの2時間。
「(スラムという)地獄を出ると不幸になる」アイロニーが悲痛なまでに描かれる。
ところで、青山勝が演じた箕輪惣兵衛はメイクといい、役柄といい、原田大二郎へのアテ書きだったんじゃないんだろうか。

日本人のへそ
虚構の劇団
近鉄アート館(大阪府)
2022/11/04 (金) ~ 2022/11/06 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
吃音症について知識が蓄積される。そして全く初見なもので、まんまと二度手のひらの上で転がされてしまいました(笑)だいたいのこと素直に信じる…。戦後まもない時代の話なのでセンシティブな面ありつつ、それも赤裸々に描けるのは演劇の強み。

憫笑姫 -Binshouki-
壱劇屋
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2022/08/17 (水) ~ 2022/08/23 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
映像で初見を見た組です。発表されて、巡り合わせに感謝して、ドキドキしながら劇場で着席し、冒頭ミラが出てきたときの感動が忘れられない。ストーリーは変わっていないのにブラッシュアップ幅がものすごくて、ミラの立ち姿で鳥肌が立ちました。
劇場で見て知ったのは、ただの町娘が戦場に立たされる恐怖。味方ではあるけれども人を殺すことをためらわない騎士団長がとてもおそろしかった。殺陣で物語を伝えながら、人殺しを怖いことだと感じさせるのはすごいことだなと思う。殺陣はカッコイイ、だけで終わらせてくれない竹村さん作品のそこが好き。
演出アイデアでは、全力走りマイムで体系移動してカメラワークするってどういうことです???あれ大好きです。劇団員さんが要所を締めているのもまた好き。走りマイムのクオリティが本当にたかい。

報われない人間は永遠に報われない
エレベーター企画/EVKK
in→dependent theatre 1st(大阪府)
2022/10/22 (土) ~ 2022/10/23 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
まさにタイトル通りであった。でも思うのだ。自ら報われようとしない人間は永遠に報われないのだと。でも思うのだ。あれは私であったかもしれぬのだと。なら何が分けたのかと。分岐点において何を選択したのかではなかろうか。だからイライラする。どうしてあえて報われない道を選ぶのか。不幸を安らぎに安寧しようとするのか。戦えばいい。抗えばいい。打ち負かせばいい。赦せばいい。どうして。でも出来ないのだ。わかる、それもわかる。だからイライラする。結論。良い演劇でした。

大皿インダハウス
オドリバ企画
in→dependent theatre 2nd(大阪府)
2022/10/07 (金) ~ 2022/10/10 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
とても良かったです!エピソードから、他者との付き合い方、他者との違いへの向き合い方、自分ひとりの時間の楽しさ、他者と共にある時間の楽しさ、色んなものを、人生を感じる事が、考える事が、想う事ができました。演じる俳優さんが皆さん凄い方ばかり集まってるので、そこに紛れもない説得力がありました。およそ隙というものが一切なく、とても演劇でありながらもリアルの時間がそこに流れてた。
なんでもあからさまにしてしまうんじゃなく。観ることで想起させてくれる演劇が好きです。後々まで記憶にも心にも残る。
わたしは普段自分の食べたいものを作りたい時に作りたいように作っているので、毎日誰かの為にご飯作ってる人はすごいなって。何が美味しいと思うのか、何が好きなのか、しかも不味くても黙ってられるとか恐怖でしかないんじゃないかなって。劇中で食べてる食事は実際のその料理ではなく全て盛られた白い食べ物だったのが象徴的だなと。うまいなぁと。
とても面白くて、とても心に残る舞台でした。

猿王記
劇団SE・TSU・NA×魅殺陣屋
AI・HALL(兵庫県)
2022/10/07 (金) ~ 2022/10/10 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
西遊記その後のお話。バトルてんこ盛りでアップテンポな展開が観る者を飽きさせず惹きつける。素直に面白かったです。
アクションの達人が何人もいらっしゃって、その達人な技は刮目ポイント。ちょっと声がか細くて前方席のわたしでもギリだった方も何人かいらっしゃった点は残念ポイントで。。。劇団SE・TSU・NAさんらしいファンタジックな衣装、アスレチックな舞台美術が見応え抜群でした。
そしてそして、なべちゃんさんの正体が可愛らしかったです。

全部あったかいものは
コトリ会議
江原河畔劇場(兵庫県)
2022/10/07 (金) ~ 2022/10/09 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
試演会観てきました。大阪公演はほんとに久しぶりで…この機会に感謝。漂う妖しさ、滑稽で可笑しな会話、誰も本音を語っていないかのようで、それでいて誰もが他者との繋がりを手放せない、愛おしい人々。あぁ、好きや。

夕映えリリシズム
夕暮れ社 弱男ユニット
京都市東山青少年活動センター(京都府)
2022/09/30 (金) ~ 2022/10/02 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
サークル活動的であり、恋愛の拗れあり、青春のかほり。とてもクセの強い個性豊かなキャラクター達で賑やか。主張強めな各人にそれぞれ言いたくなる事もあり。そう思うこと自体、役が生きてた証でもあり。なんにせよ、ゼロから何かを産み出せる人は尊い。

ピース
三等フランソワーズ
in→dependent theatre 2nd(大阪府)
2022/09/30 (金) ~ 2022/10/02 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
いつも観てるハートフルなコメディとは打って変わって…。人間の薄暗い嫌な所にスポット当てた凄く後味の悪いサイコパスサスペンス。いや片鱗はあった、これまでの短編の中にもこういうテイストのある作品はあった。今回はそこがクローズアップされてた。
笑わすだけじゃないんだぞ?それだけに留まらないんだぜ!って声が聞こえる(幻聴である)。舞台をアメリカにする意味とは?それは常の作風のように日常の地続きではない、この一本ネジの飛んだ世界に説得力をもたす為、と解釈する。日常からぶった斬られる事で受け入れ易くなる。
このネジの飛んだ世界において、さらに一段上のサイコパスだったのが澤井さんでした。あえていつもの1stではなく2nd、あえていつものほぼ素舞台ではなくゴリゴリ舞台美術建て込み、その意味のある舞台だったかな。挑んだな、というか、解放されたな、という印象でした。

舞台「オブリビオの翼」
トライフルエンターテインメント
COOL JAPAN PARK OSAKA・TTホール(大阪府)
2022/09/23 (金) ~ 2022/09/25 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
大好きな少年社中・毛利さんのオリジナル舞台。ひとつひとつのエピソードがしっかりしてて、ラストへ向けてひとつに束ねられる。もうそれはまるで1クールのドラマを一気に観てきたかのよう。なおかつ、尽きずここでは語られなかったエピソードの欠片もキラキラとしてて、この世界の拡がりをまだまだ観たいと願わずにはおられないです。あの人の背景とか、あの人の出会いとか、あるいはこの先の未来とか。生と死の意味、絶望からの希望、生きる希望。心に彩りと力をくれる舞台でした!

天の敵
イキウメ
本多劇場(東京都)
2022/09/16 (金) ~ 2022/10/02 (日)公演終了

鳥の名前の少年
BALBOLABO
大阪市立芸術創造館(大阪府)
2022/09/21 (水) ~ 2022/09/28 (水)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
素舞台の壁面と床面に投影された映像効果が世界を彩るリーディング芝居。僅か数回の出ハケ以外はずっとほぼ身動きなく椅子に座っているのだけれど、三人を包み込む星の世界によって、そこはもう宇宙であり、飛んでゆく旅路でした。
日本中を沸かせた例の小惑星探査機の旅に胸を熱くした人、童話的な優しい心に触れたい人、演劇手法の可能性に興味がある人等には、きっと好みに合う公演だと思います。どれもドンピシャなわたしにはドストライクでした。
こんな風にできるんだという可能性を観る思いがしました。映像投影の範囲、スピーカーの配置、広げたらさらにもっととんでもなく凄い演劇体験が実現できちゃうんじゃないかなとか夢想してしまいました。これもシリーズ化して欲しい…。

賊義賊 -Zokugizoku-
壱劇屋
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2022/09/21 (水) ~ 2022/09/27 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
キャラクターがみんな最高にキュート!
憫笑姫と同じセットを組み替えて違う風景に見せていくのが初見びっくりしました。こんなに変わるんだな〜!と!
初演は映像で視聴済み。紙吹雪綺麗で、「不殺」が視覚的に明快になったのもわかりやすかった。
見せ方でいうと、”玄人が亡き師匠に見える”ところの見せ方すごかったな…!
そして2021年の二ツ巴で一目惚れした水の演出がまた見られると思わなくて!本当にきれいだった!!また機会があったらあのこの上なく美しいビニールが見たいです。

DOROTHY~オズの魔法使い【8月20日~26日公演中止】
関西テレビ放送
兵庫県立芸術文化センター 中ホール(兵庫県)
2022/09/16 (金) ~ 2022/09/19 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
兵庫公演を観てきました!最高の楽曲、最高のキャスト、最高のアンサンブル…最高のミュージカルでした!音楽をめいっぱい浴びました。音楽のチカラを全身で感じて、心が震える、涙が流れる。芸術は人を救う、そう思う。幸せです。幸せでした!