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SWAN LAKE ON WATER~ついに、ほんとうの水を得た『白鳥の湖』

SWAN LAKE ON WATER~ついに、ほんとうの水を得た『白鳥の湖』

DISK GARAGE

東京国際フォーラム ホールA(東京都)

2023/08/10 (木) ~ 2023/08/13 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

舞台一面に水を張った演劇は今までいくつか見た事はありましたが勿論バレエ公演では初めて
シーンに合わせて湖を出現させたり、消したりの全4幕
ステップと共に水飛沫が音を立て表情豊かに舞い上がって凄く綺麗
登場人物の個性によっても変わってくるし、群舞となるとこれがまた迫力あり、水飛沫を活かした独自の振り付けシーンは大いに盛り上がりました
ウクライナを本拠地にしたバレエ団がこの公演の為に結集したというのも感慨深く(指揮者が急遽交替になったようですが)東京フィルハーモニー交響楽団の演奏も素晴らしかった

個人的には正統派な「白鳥の湖」の方が好みではありますが、ここでしか観ることの出来ない斬新な演出が盛り沢山 これは一見の価値あり!だと思いました

ノストラダムス、ミレニアムベイビーズ。

ノストラダムス、ミレニアムベイビーズ。

劇団身体ゲンゴロウ

シアター・バビロンの流れのほとりにて(東京都)

2023/08/06 (日) ~ 2023/08/11 (金)公演終了

実演鑑賞

面白かったです。

六英花 朽葉

六英花 朽葉

あやめ十八番

座・高円寺1(東京都)

2023/08/05 (土) ~ 2023/08/09 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

大変面白かったです。大正かた昭和にかけての世情が大きく変わる様相をぎゅっと
縮し、テンポよく進み気の抜けない仕上がりでした。
活弁口調の狂言回しやサイレンシネマを想起させる動き等気の利いた演出が作品を引立ててよかったです。

ノストラダムス、ミレニアムベイビーズ。

ノストラダムス、ミレニアムベイビーズ。

劇団身体ゲンゴロウ

シアター・バビロンの流れのほとりにて(東京都)

2023/08/06 (日) ~ 2023/08/11 (金)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

痛み痛み痛み。ノストラダムスの大予言を生き延びた2000年生まれのミレニアム・ベイビーズ。2012年小学六年生、あるクラスのささやかな青春。前年には東日本大震災で地獄を見せ付けられた被災地が舞台。
痛み痛み痛み。虐めでしか安心出来ない人間関係。やられたくなければやるしかない。誰もが誰かを憎んでいる。惨めな劣等感を癒す為には更なる弱者を踏み躙るしかない。痛みの連鎖。惨めな連鎖。
勿論誰一人幸せにはなれない。誰もが心の底の憂鬱を引き受けて生きるしかない。

男子と主人公の母親役をやった柳町明里さんは雰囲気がある。

ネタバレBOX

amazarashiの「夏を待っていました」みたいな鮮烈な絵が欲しい。何度も聴き直したくなるのはその力。こういう作品には『リリイ・シュシュのすべて』もそうだけれど圧倒的な美しさが必須。醜さの説明は簡単で、でもそれだけでは人の心を打たない。陰惨な事件は求めずとも連日世界中に撒き散らされているだろう。藤子不二雄Ⓐの漫画、『少年時代』なんか今思い返しても素晴らしかった。
ソフトボールの試合のシーンなど演出がずば抜けている部分もあるが、全体的に無駄が多い。要らない情報ばかり。絶対に裏切らない親友に裏切られてこそ映画。「まあそうだろうな」の連発では安い。作家のやりたいことが判るだけに歯痒い。
主人公とりょうの関係性を軸に少年の視点から見えたちっぽけな世界から綴っていくべき。全員のドラマを公平に語ろうとするから物語があやふやになってしまった。(匂わせる程度でいい)。

母親の恋愛が相手の息子の訴えで消えるのはドラマとしておかしい。りょうの行動が突発的で発達障害っぽい。視点が混線、混乱、何を見せたいのか作家の肚が決まっていない。もう一手踏み込んで欲しい。
我ら宇宙の塵

我ら宇宙の塵

EPOCH MAN〈エポックマン〉

新宿シアタートップス(東京都)

2023/08/02 (水) ~ 2023/08/13 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

お盆の時期にふさわしい小洒落たファンタジー(メルヘン)である。手が込んでいて、大人もませた子供も楽しめる仕上がりだ。
初めて見る劇団を選ぶときの選択手段に出演者、というのがある。今回はまだ五回目の公演というのにこれだけの顔ぶれが付き合っている。きっと幕内では評判の新人の作・演出なのだろうと観にいった。これが当たり。
いかにも、今風の作らしく登場人物たちは、今風の生活の中で、どこかなじめず、環境からか、自分からか、いつのまにか脱落していった人たちである。夫を事故で亡くし、十歳くらいの息子(小沢が操るパペット)としっかり生きたい池谷のぶえ。自立して生きることに自信はあるが周囲は自他共に信用しない異議他夏葉。発達障害から回復して社会生活が順調にいっていると信じている渡辺りょう。社会から脱落して自分のプラネタリウムを運営しているギタロー。この取り合わせが絶妙で、それぞれのキャラ付けも、台詞もメルヘンにふさわしい。新人らしからぬうまさで今日日あちこちで聞こえる会話が舞台に上げられている。
池谷の人間関係を拡げていく中で、現実からメルヘンへの道筋を作っていく。迷子になった息子をさがすところから、野中のプラネタリウムで星座に対面するところまでの物語の作り方もうまい。子供に母が聞かせた「おとーさんは星座になったの」と言うことを入り口に展開するプラネタリウムの後半は、大胆に採用したプロジェクションマッピングの巧みな技術もあって、小劇場を超えたファンタジー世界が現われる。
注文をつければ物語が甘いのではないかと言うことになるだろうが、夏場にこれだけ行き届いた作品を見せてくれれば、次に大いに期待する、ということになる。しばらく現われなかった加藤拓也の、年は若くないライバルが現われた。
ほじょせきもでて満席。

ノストラダムス、ミレニアムベイビーズ。

ノストラダムス、ミレニアムベイビーズ。

劇団身体ゲンゴロウ

シアター・バビロンの流れのほとりにて(東京都)

2023/08/06 (日) ~ 2023/08/11 (金)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

とても面白かったです!
小学校という社会を描いた作品でしたが、リアル感があり、何とも言えない気持ちになりました。
深いテーマでありながら、重くなり過ぎず、独特の世界観が良かったです。
役者さん達の熱演も素晴らしく、その表情に泣けてきました。
悔しさや罪悪感を抱えながらも、どうしようも出来ない姿は、子供も大人も同じだなと思いました。
良い舞台を観る事が出来て、大満足でした!

ノストラダムス、ミレニアムベイビーズ。

ノストラダムス、ミレニアムベイビーズ。

劇団身体ゲンゴロウ

シアター・バビロンの流れのほとりにて(東京都)

2023/08/06 (日) ~ 2023/08/11 (金)公演終了

実演鑑賞

あまみやりょうって聞くと、タップダンス俳優を思い浮かべてしまうなあ。

月の鏡にうつる聲

月の鏡にうつる聲

おぼんろ

Mixalive TOKYO・Theater Mixa(東京都)

2023/08/04 (金) ~ 2023/08/13 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

末原さんが「是非2階席からも見てほしい」と言っていた意味がわかりました。
舞台上全面に黒地に白い花の絵が描かれていて見事です。全部ご自身で描かれたとのこと。時間の制約のある中で、人間業と思えませんでした。
今回は前回より気をつけて見ていたのでしたが、え?今それは誰?どっち?みたいな感じになりそうになって、なかなか油断できません。
しかし、桃太郎への温羅の友情、愛情が伝わってきました。それを利用されてしまうのが哀しかった。降り止まない雨の20年はものすごく長いと思いますが、自分が過ごしてきた20年はあっという間だった気がします。20年で伝説になってしまうこともあるのですが。

 KOTODAMA

KOTODAMA

演劇Lab.シェノナリウム

新宿ファンタジーホール(東京都)

2023/08/05 (土) ~ 2023/08/06 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

良かったです。前説からアットホームな感じで。受付も演者がしてて、なんか良い。次回作も期待してます。

六英花 朽葉

六英花 朽葉

あやめ十八番

座・高円寺1(東京都)

2023/08/05 (土) ~ 2023/08/09 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

素晴らしい!演者も舞台も!生演奏も得した気分。2時間超もラストまで釘づけ。良い時間が過ごせました。

兎、波を走る

兎、波を走る

NODA・MAP

大阪新歌舞伎座(大阪府)

2023/08/03 (木) ~ 2023/08/13 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

『兎、波を走る』を観劇
久しぶりに演劇の力、舞台の力を感じました
不条理劇でなく、目の前の不条理を
見えないものにしている現実を描く

あの豪華な面子でこの問題に真芯で挑んだ野田秀樹の凄さ

結果として、舞台は不要不急なだけじゃない、人の心を動かし、世論や社会を動かす力がある、の裏テーマも?

ネタバレBOX

USAGI の意味、拉致の実態は米国のような示唆
意味深でインパクトはあるが、整合性はあるのか??不明なままで取り残された
月の鏡にうつる聲

月の鏡にうつる聲

おぼんろ

Mixalive TOKYO・Theater Mixa(東京都)

2023/08/04 (金) ~ 2023/08/13 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2023/08/09 (水) 13:00

歴史や物語の古層の部分を掘り起こしたようなストーリー。抽象化されたステージセットの中に、さまざまなものが見えてきました。

ネタバレBOX

最後の太鼓と月はカタルシスでした。
桜の園

桜の園

パルコ・プロデュース

PARCO劇場(東京都)

2023/08/07 (月) ~ 2023/08/29 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

人生初(多分、おそらく、きっと。忘れっぽい性格ゆえ断言できないですが)の「桜の園」がこれで良かったんだろうかと思ってしまった。チェーホフは暗い長い登場人物の名前が覚えきれないなどの理由であまり見てないのでしたが、喜劇ということで見てみようかと思ったのでした。喜劇・・・ですかね?
真っ当な、いえ、普通の「桜の園」を見ておけば良かったです。
変わった演出が色々ありましたが、舞台上に切れそうなロープ(演出です)で吊るされているコンクリートの壁のようなものは怖かったです。

六英花 朽葉

六英花 朽葉

あやめ十八番

座・高円寺1(東京都)

2023/08/05 (土) ~ 2023/08/09 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

舞台全体をフルに使ったセット。上手下手に中央と。それらが絡むように物語が流れていく。始まりから"あやめ十八番"ならではなのであろう独特の演出が続く。また、まるで各々が主人公とも感じさせる登場人物たちが大変魅力的だ。時代の流れに始めは高を括り、やがて焦り、抗いつつも新しい時代に生きて行こうとするもの、終わりを理解しつつもそこに身を置こうとするもの。それぞれの想いが突き刺さってくるようで、ひとシーンも見落としたくないと思わせた。それぞれがその後どうなっていくのか、実に気になる作品である。。時間があれば昭和モダンも観たかった!
個人的な話だが、鈴木彩愛さん、初めて舞台で最初の一言を耳にしたときに"この子は別物"と感じていた。ここ数年で、堂々と進化した彼女、オバサンはたっぷり楽しませて頂きました!

宇宙船イン・ビトゥイーン号の窓

宇宙船イン・ビトゥイーン号の窓

チェルフィッチュ

吉祥寺シアター(東京都)

2023/08/04 (金) ~ 2023/08/07 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

久々のチェルフィッチュ。昨冬のKAAT「掃除機」は岡田利規のだったか(やや煙に巻かれた作品)。その前は・・と記憶を手繰れば、同じくKAATでの新版「三月の5日間」(3月の五日間?)、その前か後か定かでないが、震災を契機に作られた「現在地」を映像で見た割とすぐ後、と記憶するが少ない俳優使ってトラムでやったやつ(「現在地」に通じる静かな喋りで睡魔に勝てず最後の拍手で目覚めた痛恨のやつ...近くの若者がいたく感じ入ったと感想が漏れていたが)。
その前となるとやっぱKAATで、長い題名のやつ(これはかなり昔)。あとは映像で例の「三月の..」、これは確かに中々のインパクトだった。この劇団と自分の距離感を考えると意外に観てはいる。
さて今回の作は宇宙船というシチュエーションの面白さ、そしてこのシチュエーションならあり得そうな人種国籍不問なメンバー、そして発達したAI等のアイテムが(この宇宙船の中での共通語と設定したらしい)日本語、あるいは別言語だが芝居上日本語が使われているという演劇的環境の中で存在する面白さがある。やはり、と言うか、平易な単語を使う岡田テキストにも関わらず、作者岡田利規の意図は見事にヴェールの向こうに潜む。「チェルフィッチュを観た」という感覚が残らない。
演劇表現者としての連続性が、岡田氏の場合どこにあるのか、文字やトークで表現している割に謎である。

バター、トースト、ジャム

バター、トースト、ジャム

もあダむ

インディペンデントシアターOji(東京都)

2023/08/03 (木) ~ 2023/08/08 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★

鑑賞日2023/08/04 (金) 18:30

140分。休憩なし。

桜の園

桜の園

パルコ・プロデュース

PARCO劇場(東京都)

2023/08/07 (月) ~ 2023/08/29 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

桜の園は日本の新劇にとっては大当たりの狂言で太平洋戦争が終わったその年の末に、焼け跡に一軒残った帝劇で、復興大合同公演をやった時も、観客は着の身着のまま駆けつけて満員だったというから、日本はやはり桜が国花である。
以来、桜の園は、俳優座の東山千栄子を筆頭に、民芸も、文学座もやっているが、杉村春子でやった文学座は、あまりうまくいかず(たしかにパサパサでつまらなかった)、一回限りでやめてしまった。四季もやっていて、これはなかなか洒落た作りの日生劇場だったが(シェルバン演出)これはどういうわけか、結構評判も良かったのに再演していない。コロナの初めのころ、KERAがコクーンでやるというので切符も買って大いに楽しみにしていたら、ゲネプロまでやったのに流れてしまい、大いに残念だった。
さて、パルコの桜の園、イギリス人の演出で今までに見たことのない桜の園であることは間違いないが、これからは桜の園もこうなるかと思うと、さびしい。まぁこっちは死んでしまうからまぁいいか。
今までの桜の園になかったこと。
一つ。まるでロシアの感じがしない。封建領主性が崩れ、初期資本主義社会に移る19世紀末を舞台にしているが、時代も場所も抜きで、不労所得で食ってきた大地主一家が、領内の濃度上がりの小金持ちに買収されて追い出される、ということだけに絞っている。
二つ。原田美枝子はうまい上にどこか不思議な空白があって面白い俳優だ。年齢もそろそろ戯曲に書かれたラネーフスカヤ夫人の年齢に近くなったからキャスティングしたのだろうが、演出がとにかく若作りの方向にもっていく。原田も元気がいいから今までの桜の園とは全然違うことになってしまう。時代の波に飲まれて滅びていくものの哀れさは望むべくもない・
三つ。かといって、それほど戯曲をいじっているわけではなく、主なエピソードはほとんど落としていないだろう。でも、これでは、庭にお母様の亡霊が歩いているのを見たりするわけがない。有名な時代が崩壊する音が聞こえてくるくだりもあることはあるが音は聞かせない。ロパーヒンがせり落としたと意気揚々の帰ってくるところも、まるで、現代のクリスマスパーティのような大騒ぎでここだけはさすがに白けた。
で、私の総評は、へんな桜の園だった、ということになるが、落ち着いて考えれば、それは年寄りの感想で、これからは、現代のコメディという柱を立てて、こういう演出になっていくだろうとは想像できる。芝居は生ものだからそういうことになる。
客の入りは伝説通り、ウイークデーの夜なのに満席だった。

六英花 朽葉

六英花 朽葉

あやめ十八番

座・高円寺1(東京都)

2023/08/05 (土) ~ 2023/08/09 (水)公演終了

実演鑑賞

千秋楽前日が休日になり、電車を降りる都度疾走して汗水泥で劇場に駈け込むてぇ事もなく贅沢な観劇日である。
と言っても既に大いなる勘違い。「大正」「昭和」とあるから各時代を舞台にした別の話(又は続き物)と思っていた。昼の大正バージョン、もとい大正チームが面白かったから昭和の話も見ようと高円寺で暇つぶし。しかし話は大正から昭和を跨いでたし、台本も一種類(2バージョン収録で1200円たぁあやめ十八にしては良心的)と修正の余地はあったにも関わらず思い込みとは怖いもので、金子侑加の口上に「あ、同じだ」と思いながらまだ包装は同じだが中身が違う作りだろうと期待して待ってる始末。
だが悟った瞬間、残る楽しみは「配役の違い」だけとなった訳で正直落胆を禁じ得ないのであったが、装置や楽隊の贅沢さ、その楽隊に前回同様(芝居にも絡む)こんにゃく座の座員がおり、どうやら今回の歌役者(島田大翼)は夜のチームで主要キャストを務める模様、と見るなり目を輝かせている自分なのであった(ただしそうなるとその登場までが些か退屈にもなるが)。しかし芝居を観始めた頃は俳優で芝居を選んだり別バージョンを観たくなるなんて事はまずなかったが、今やミーハーな、いや普通の芝居好きである。

ぶっちゃけこの劇団の印象というのは花組芝居(歌舞伎風エンタメ...実は見た事が無い)由来だろう口上や演劇的仕掛けでもって「落ちない」よう持ち上げ持ち上げして目標地点まで翔び切る人力飛行機の挑戦に似た時間であった。没入する時間がなく、テンションを維持して最後まで完走するという競技を見ている感覚だった。
無論観客によっては没入できるドラマなのかも知れぬが...だが観る者の没入を可能ならしめるのは隙を見せないようにする演出や演技ではなく、逆に俳優の無防備なまでの役人物への「没入」であったりするのである。・・あやめの初観劇以来、そこがずっと気になっていた。
さて今回は題材も良かったが、無理ヤリ感な「上げ上げ」が感じられず、楽隊の使用や舞台処理の演出も堂に入って僭越ながら(たまの観劇だからこそ判る)成長の跡があった。
昭和と大正で若干の演出の違いがあったが、この若干の違いは各チームの出来と不可分なように感じる所があり、気づいたらまた記してみる。

六英花 朽葉

六英花 朽葉

あやめ十八番

座・高円寺1(東京都)

2023/08/05 (土) ~ 2023/08/09 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

面白い、お薦め。
大正から昭和にかけての映画界、そこで活躍した弁士の生き様、人間模様をリアルに描いた秀作。映画界における技術革新ーサイレントからトーキーへ、という潮流に飲み込まれた人々。浅草寺境内にある弁士塚には「幾多の名人天才相次いで現れ その人気は映画スターを凌ぎ わが国文化の発展に光彩を添えた」とある らしい。そして「昭和初期トーキー出現のため姿を消すに至った」と。まさに この公演の「大正ロマン」と「昭和モダン」のことであり、映画の一時代を築いた弁士を生き活きと活写する。観応え十分、ぜひ劇場で。
(上演時間2時間15分 途中休憩なし)【昭和モダン】

ネタバレBOX

舞台美術は 中央に紗幕(銀幕でもある)、そこに関東大震災で倒壊した凌雲閣を映し、物語に出てくる写真活動弁士 所縁の浅草、近くの玉の井という私娼街を連想させる。上手 下手は非対称ながら鉄骨で組んだ空間、上手の上部は主に私娼街にある銘酒屋、下部は楽士が演奏するスペース。下手は弁士たちの活躍の場 緑風館と演台がある。

主人公・根岸よう子、芸名 郡司葉子そして活動写真弁士として荒川朽葉(金子侑加サン)が、走馬灯のように述懐する。その話術が本当の弁士のようで 物語をグイグイ牽引していく。あやめ十八番らしく、 生演奏による心地良い雰囲気作り、多彩な照明での印象付けなど、映画とは違った魅力で観せる。映画界を演劇舞台として見せる、そこには幼い頃から励んだ<芸>すら、科学技術には敵わないといった悲哀。翻って 演劇という<芸術>の先々はどうなるのか。そこには時代を読み取る<力>と<対応>が求められる、これは演劇に限ったことではないが…。

物語は音無き者とサイレント…その代弁(説明)者を重ねるように描く巧さ。抜けられるようで、抜けられないといった袋小路の私娼街、それを当時の映画界…サイレントかトーキーか、といった潮流というか渦に翻弄される人々の迷い道(人生)に重なる。それは音無き者と映画界を繋ぐことによって、一層 音の ある なし といった世界と関連付けている。
根岸よう子99歳の生涯、その足跡をしっかり刻み込む。走馬灯は単なる愚痴の述懐ではなく、その人生を力強く肯定するかのよう。

演劇は、どんなに事実・事件・人物等をリアルに描いても、あくまで虚構の世界。 好みのジャンルも違えば、贔屓の俳優も異なる。どれだけ興味や共感をもって、または楽しんで観ることが出来るか。映画ファンでもあるが、知らなかった写真活動弁士の生き様や当時の映画界の事情を、好きな演劇を通して垣間見ることが出来た。あやめ十八番は、人の関心を擽り 万人受けするような劇作をする、そんな印象を持っている。
次回公演も楽しみにしております。
みんなのえほん

みんなのえほん

9-States

小劇場B1(東京都)

2023/07/26 (水) ~ 2023/07/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

余命宣告や延命治療の話は、思考の迷宮にはまってしまうので、言及しませんが、それぞれの立場や関係が交錯していて良かったです!

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