
三人吉三廓初買
木ノ下歌舞伎
兵庫県立芸術文化センター 中ホール(兵庫県)
2024/10/19 (土) ~ 2024/10/20 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
キノカブキ、5時間。大きなホールで、また若き役者たちの熱演でまさに疾風怒濤の熱き力がずぶずぶ体に入り込む体験をする。
歌舞伎が苦手な僕でも十分面白かった。歌舞伎だから5時間は仕方がない。でも当初大丈夫かなあと疑問符がいっぱい。
演劇では5時間は僕の最高記録だ。それが、途中休憩が2回あるからこれがいかにも歌舞伎風で、内容も娯楽いっぱいで難しくなく、それなりにストーリーも通俗的と言われればそうだが、なかなか人間考察的に深いものがある。
いやあ、これはすごい演劇でした。観客の5時間もそうだが、役者たちのセリフの難しい言い回しも全然自然で、よく練習されてたなあと感心。
終わってからの5,6回続く拍手喝采、なんと全席割れんばかりのスタンディングオベイション、すごい迫力でした。

ガード下のオイディプス
フライングシアター自由劇場
すみだパークシアター倉(東京都)
2024/10/18 (金) ~ 2024/10/28 (月)公演終了

小夏の青春
きむら劇場
高円寺K'sスタジオ【本館】(東京都)
2024/10/18 (金) ~ 2024/10/20 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
初めて観る演目、面白い。ご案内いただいた公演。
当日パンフに高円寺K'sスタジオオーナーの日下諭 氏が、つかこうへいが木村夏子さんへ書き下ろした作品で、観たことのある人が この世に数百人しかいない文字通り幻の作品である旨 記している。
「蒲田行進曲」を小夏の観点から描いた青春物語。その小夏を木村夏子さんが一人芝居で熱演する。勿論 蒲田行進曲を芝居や それをもとにした映画鑑賞または小説を読んでいれば分かり易いが、この公演だけ観ても その面白さは十分に堪能出来る。当日パンフに、木村さんは つかこうへい劇団で学び 15年ぶりの再演とある。その長い空白の期間を埋めるかのような情熱的で心情溢れる舞台だ。
少しネタバレするが、冒頭 スクリーンで映画に関わる物語であることを表す。そして小夏が出生の秘密、母はテレサ・テン (中華圏での名前は 鄧麗君 〈デン・リージュン〉)だと明かすところから始まる。物語は、映画スターの銀ちゃん、銀ちゃんのためなら命も惜しくない大部屋のヤス、その2人の間で揺れる小夏の切ない愛が描かれている。公演の見所は 演技力。何度か衣裳替えのため 舞台上には誰もいなくなるが、そんな不在を感じさせないほどの高揚感と余韻を漂わせている。それを支える音響・音楽や色彩豊か・諧調する照明技術が巧い。それを日下 氏が担っている。
(上演時間65分)

まだここ通ってない
KAAT神奈川芸術劇場
KAAT神奈川芸術劇場・ホール(神奈川県)
2024/10/18 (金) ~ 2024/10/20 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
公共劇場らしい有意義な試みである。
演劇は、そのアートの原型として他の領域との交流がさけられないものであるが、このイベントのように、科学と身体表現(ここではダンス)の交流の場を、考察し、実施してみたのはなじめてのことではないか。確かに「まだここ通っていない」領域である。
科学の方では、「AIなどの人工意思の表現」、演劇の方からは、「言語(戯曲)に束縛されてきた表現からの脱皮。この一つの成果として最近のダンス」。この二つのものを交流させてみる。
科学者としては東大の物理学の教授・池上高志の発想、演劇側ではコンテンポラリーで実績のある山田うん。もちろん、先端領域の人々の考えは一般観客の一人である私などには雲をつかむような話で、まずとっかかりがまるでない。かなり客は入っていて、ほぼ客席は埋まって、130名ほどだが、関係者を除いて、このイベントの意図を開演前に把握していた人は多くないし、私の解釈にも誤解があるに違いない。
そこをこのイベントはかなりうまくやった。そこは五つ星である。
まず、開演前に池上高志教授が出てきて、黒板を前に解説をやる。5分ほど、心得ておいてもらいたいことが三つある、とか言って内容を紹介する。ドローンを使っているから、劇場内電波が弱いので、頭上に落ちるかもしれないが心配ない、などというのは誰にでもわかるが、AIの基礎的な科学が、どう装置に使ってあるか、という初歩的ブリーフィングもあるが、ここでもう、私などはわからない。わかるのは、舞台に二十株ほど、ススキがたっているが、これは仙石原の薄の原で薄が風になびく動きが、どう制御されるのか、やってみたものだ、という解説。ふーん、と聞いてはみるもの、よくわからない。
舞台の後方には上手にドローンなどを操作する技術者。下手に電子楽器、演奏者一人と池上教授。あとでわかったが、この楽器の演奏者がなんと!高橋悠治ではないか。パンフレットを見てびっくり、専門家は知っていただろうが、素人は帰国していたとも知らなかった。まったく昔と変わらぬ前衛音楽の演奏である。
始まった舞台は、コンテンポラリーダンスで、身体がいい男女五人のよく訓練されているダンサーたちと、最初に床に置かれた三十もあろうかというドローンの光体との共演になる。前説通り、いくつかのドローンは床に落ちる。
ストーリーもあるのだろうがそこはよくわからない。後半になると、薄の原もなるほど、ということにはなるが、言葉で説明されるわけではない。結局、制御されていたと見えた薄の原は暴風の後のように乱雑に荒らされて終わる。
このイベントのいいところはここから40分である。
演技終了後ただちにトークになる。芸術監督の長塚圭史が聞き手になって、池上高志と、簡単に言えば、解説が始まる。ここで、長塚のきき方が実にうまい。よくこういう機会だと、芸術監督は創作側に回って、観客を忘れてしまっていい格好をするだけになるものだが、観客が疑問に思うことを、巧みに掬い上げてひとつづつ、わかりやすい言葉にしていく。
現代のアートのテーマは人間の記憶にあるのだが、それを演劇にどうすれば引き出せるか、、あるいは表現できるか、その時現在の科学の力をどのように借りる可能性があるのか、人間の記憶そのものの科学的、時間的構造、など素人にもわかりやすく解説されていく。
二時間足らずのイベントではよく呑み込めないが、かつてのように、ダンスの身振りの解説を聞いたり、科学との共存と称して、ドローン人形と共演したりした子供じみた理解とは全く違う演劇と科学への現状認識を新たにできた。
阿佐スパの初期、やんちゃ坊主だった長塚もよく周囲の見える芸術監督が務まるようになったと感慨無量だが、本人も、そういえば、このテーマにつながる舞台「老いと建築」(2021)をやったことがあるし、今年はKERAも別の形で「江戸時代の思い出」という舞台を作っている。時宜を得た「記憶」をテーマに、公共劇場らしい取り組みが評価されるところだ。

パイライフ
オリゴ党
ウイングフィールド(大阪府)
2024/10/19 (土) ~ 2024/10/20 (日)公演終了
満足度★★★★
イギリス ロンドンのパブに集まる日本人コミュニティで巻き起こるイベント?話 作家、演劇留学生、雑誌編集者、パブのオーナー、スパイ等々が集まりロンドンに溶け込めず…話の最後にはパイライフが顔を表しながら、不気味とも思えるこのコミュニティが… 拠り所となるもの?を持つことは大切だが、依存し過ぎるのも…ということなんだろうか パイライフはそこに潜む空想の生物なのかも❗

おまえの血は汚れているか
鵺的(ぬえてき)
ザ・スズナリ(東京都)
2024/10/18 (金) ~ 2024/10/27 (日)公演終了

8hのメビウス
ウンゲツィーファ
スタジオ空洞(東京都)
2024/10/18 (金) ~ 2024/10/27 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
とてもとてもとても
素晴らしい演劇を浴びた
今を生きる≒働く人たちのそれぞれのままならなさ、それぞれの(時に相反し合う)生き難さ、それぞれの醜さ、哀しさが交錯する
哀しい時代、醜い時代なんだと痛感するけれど目の前の身の回りのそれこそこの演劇を観られた事のようなそんなひとつひとつを生き甲斐に凌いでいきたい
モノリスでウンゲに出会った自分からすると随分遠くに来たもんだとポジティブに思う
こんなウンゲもあんなウンゲもこれからも観に行きたい
話を追いきれない良くわからないとかは無い筈
滑らかに時に荒っぽくも『らしさ』溢れる見事な場転を経ながら判然としている
それで140分(2分程度休憩有)で余分/余計を感じない
お手洗いを適切に済ませておけば2時間20分や140分は表記された数字に過ぎない体感
これは完全に千差万別の体感だけど普段80分、100分芝居でも腰との対話がままあるのだけど、最前列の少し小さい席に座っていて上演中(こしぃ...)ってのは無かった
2分前後ぐらいの背伸び時間が効いたのかなと
主催側から立ちあがり伸びることをおすすめしてくれるからみんな伸び伸びと伸びられる
いやぁ...
面白い、大満足、素晴らしき演劇浴
好きな作・演出家で団体で好きな役者ずらりで期待大きかったから正直『あれ?』ってなるのがすげぇ怖かったんだけど(過去観たウンゲより大幅に長尺だし)
いやぁ...いやぁあ凄いや
期待と不安を飛び越えて来た
超!おすすめ!
ウンゲツィーファをぜひ!!

CRIMERS
劇団カオス
大阪公立大学杉本キャンパス旧教養地区第1学生ホール(北食堂)2階オアシス(大阪府)
2024/10/19 (土) ~ 2024/10/20 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
ミステリーサスペンス好きとしては存分に楽しめるエンタメお芝居でした☆学生演劇とはいえこんな凄いお芝居を無料で拝見出きるなんて最高過ぎます\(^o^)/

サラマンドラの星空
Jungle Bell Theater
萬劇場(東京都)
2024/10/17 (木) ~ 2024/10/23 (水)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2024/10/17 (木) 19:00
価格5,500円
初日・初見の観劇でした。
浅野氏のやりたい民俗学・考古学やミステリーが凝縮されたギャグエッセンスもある2時間もの。
総勢20人以上出る大作なので役名が分かりにくいかな…と心配でしたが、各々配役の個性が際立っていたので問題ナシ。特に遺跡の舞台装置がしっかり組まれているので、上段下段と役者の動きと場転の切り替えもスムーズで考えられているなと感心。
開場から客入りのスピードが早く、劇団人気に圧倒されました。

片づけたい女たち
MIXZONE
新宿シアタートップス(東京都)
2024/10/18 (金) ~ 2024/10/24 (木)公演終了

おまえの血は汚れているか
鵺的(ぬえてき)
ザ・スズナリ(東京都)
2024/10/18 (金) ~ 2024/10/27 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
親の死や病気をきっかけに兄弟姉妹が久しぶりに集まり会話し、そこで隠された過去が暴かれたり葛藤が再燃したり、といった展開のホームドラマは定番中の定番と言えるが、これはその中でもかなり深刻な設定でエグい部類のもの。しかし良くできた作品と感じる。谷仲氏のクズな義兄の演技が素晴らしい。スズナリの舞台があそこまで広くできるとは、少し驚いた。

ロミオとヂュリエット
東京あたふた
千本桜ホール(東京都)
2024/10/18 (金) ~ 2024/10/20 (日)公演終了
実演鑑賞
鑑賞日2024/10/19 (土) 19:30
価格3,000円
初日観劇。場内の冷房が寒かった
多層構造の脚本と昔ながらの小劇場演劇風味で頑張って作られた芝居。ただ演るのは難しかったであろう

ビッグ虚無
コンプソンズ
駅前劇場(東京都)
2024/10/16 (水) ~ 2024/10/20 (日)公演終了
実演鑑賞
タイトルの『ビッグ虚無』が正に言い得て妙で、持て余すほどの巨大な虚無とどう向き合うか? つうか向き合えないからビッグ虚無じゃん!! という絶望の果てを描いているように感じられました。序盤は物語もあって、その筋が進んだり寄り道したりしつつ、徐々に世界が破綻していく。中盤から終盤にかけてずっと悪夢的な展開が続き、不条理であり、夢想的であり、その結末が幸福へ向かうはずもなく、崩壊的なラストを迎える。ただ、それが「つまらない」という感想ではなく、この世界観、この文体でしか描けない現代が必ずある。と思いました。

パイライフ
オリゴ党
ウイングフィールド(大阪府)
2024/10/19 (土) ~ 2024/10/20 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
自分の居心地良い場所を求めて、海外に行ったけど、そこは日本人コミニィテイだった。
男とは女とは?
そして、自分は何者か?
でも最後はやはり自分だよな。
お芝居観られてありがとう

one〜やがてひとつになる物語〜
松本プロデュース
ステージカフェ下北沢亭(東京都)
2024/10/18 (金) ~ 2024/10/20 (日)公演終了

one〜やがてひとつになる物語〜
松本プロデュース
ステージカフェ下北沢亭(東京都)
2024/10/18 (金) ~ 2024/10/20 (日)公演終了

片づけたい女たち
MIXZONE
新宿シアタートップス(東京都)
2024/10/18 (金) ~ 2024/10/24 (木)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2024/10/19 (土) 17:00
20年前の時代を感じながら、歳相応の悩みを面白く表現されていて楽しかった。
アフタートークも稽古場での逸話が聞けて面白かった。

サラマンドラの星空
Jungle Bell Theater
萬劇場(東京都)
2024/10/17 (木) ~ 2024/10/23 (水)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2024/10/19 (土)
座席2列
価格5,500円
サラマンドラの星空 星チーム観てきました。
毎回観る度に『ジャンベル凄いなぁ』と思うのですが、『サラマンドラの星空のジャンベルは凄すぎる…』と思ってしまいました。
冒頭の違和感から始まって、次々と起こる謎と展開する場面。
それが感動的な場面やハラハラする展開を経て徐々に明らかになる謎。
その謎の答えがわかった時の鳥肌が立つ感じ...。
凄すぎました。
同日19:00~ サラマンドラの星空 空チーム観てきました。
星チームに比べるとコメディ色が濃い感じでした。
役者さんの衣装も所々違っていて同じ演目で印象が結構変わるのは面白かったです。
観る人の好みもあるので両方見て自分の好きなサラマンドラの星空はどっちなのか比べるのも面白いと思いました。
両方見た結果、みんなすごいですよね、全く同じセットなのにいろいろな場面やシーンで違和感を感じるどころかその場所に引き込まれるのは演技力なんだろうなと思いました。

大正元禄ロックンロール家族1926
エリィジャパン
吉祥寺シアター(東京都)
2024/10/18 (金) ~ 2024/10/22 (火)公演終了

Nel nome del PADRE パードレ
サカバンバスピス
APOCシアター(東京都)
2024/10/17 (木) ~ 2024/10/27 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
父との間にトラウマがありアンビバレントな感情を抱いている二人がなぜか彼らだけでそれについて語り合うミッションを与えられているらしい不思議なシチュエーションの芝居であるが、時折回想シーンを挟みながら迷路をさまようように展開していくのが興味深い。俳優二人の卓越した演技は楽しめたが、全面黒壁の小さい劇場内で声がよく反響するので、大きな声のセリフはかえって聴き取りにくくなってしまう面がある。