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ムッシュー・フューグ

ムッシュー・フューグ

関西芸術座

ABCホール (大阪府)

2024/11/29 (金) ~ 2024/12/01 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

ナチスの非情さは、よくわかりましたが…

ネタバレBOX

重厚な作品でしたが、やや難解な感じを受けました。
ムッシュー・フューグの存在感が薄い気がしました。
その男ホーネット加藤

その男ホーネット加藤

映像劇団テンアンツ

「劇」小劇場(東京都)

2024/12/11 (水) ~ 2024/12/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

「燃えよ前説ドラゴン」観劇。
前説から楽しく、そのままの流れで本篇へ突入し、本編もとても面白ったです。所々小ネタが入り笑わされましたが、内容的にはグッとくるお話でラストシーンがとても良いです。アクションや歌唱もあり、盛沢山の記念公演でした。続編「ドラゴン孤独の鉄拳」も観たくなりました!

グッドナシトゲーション

グッドナシトゲーション

演劇企画よいやみなべ

インディペンデントシアターOji(東京都)

2024/12/11 (水) ~ 2024/12/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

鑑賞日2024/12/11 (水) 19:30

初見のユニット。達者な役者陣が作る不思議な世界観。(4分押し)89分。
 銀行の融資担当であるジャムは自分の名前を忘れる奇病にかかるが、同じ病気にかかった人たちが集まるナシトゲーションズに誘われ…、の物語。数シーン見ただけで役者陣の巧さが分かる。筋を追うこともできるし、展開もある意味で予想できるものだが、何が言いたいのかは分かりにくかった。何かを成し遂げなくても人には価値がある、ということなのだろうか。主宰で作・演出の今川宇宙は、大人の麦茶から本ユニットを昨年立ち上げたらしい。開場前に20人ほども待機列ができるのは王子では珍しい。
 芝居とは関係ないが、客筋が悪い。隣席の客は同ユニットを良く見てるらしいが、イスを動かす、音を立てる、足を組んで私の足を蹴る、スマホを鳴らす、…。

竜

TinT!

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2024/12/11 (水) ~ 2024/12/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

ドイツの認知症老人ホーム、介護士のユダヤ人デボラ(さかい蜜柑さん)が面倒を見ている。元SSのハンス(佐川和正氏)、同じくヴァルター(桝谷裕氏)。ハンスはいつも右手に小さな銀のスプーンを握り締め片時も離そうとしない。スノードロップの花を見ると摘んで捨ててしまう。そこに訪ねて来る配管工ゲオルク(木場允視〈こばまさみ〉氏)。孤児として育ったが最近父親がクラウス(木場允視氏二役)という人物だと連絡を貰い、両親を知る者を捜しに施設に来たのだった。

大戦末期のドイツ、レーベンスボルンで産まれた自分の赤ん坊に醜い赤い痣があった。処分される前にクラウスは孤児院でもある教会に密かに預ける。赤子を受け取ったシスター・マリア(染谷歩さん)。同僚のハンスはクラウスがコソコソ教会に通っているのを不審に思う。

モビール(ベッドメリー)を思わせる天井から吊り下げられた装飾。赤ん坊をあやす為の物。

桝谷裕氏の佇まいが好き。佐川和正氏は熱演。木場允視氏は父子を演じ分けた。

ネタバレBOX

客席は20人ちょっと。居眠りも多い。演出も脚本も拙い印象。照明頼りの演出は素朴とも言えるが。脚本がジュブナイル過ぎ、浦沢直樹の漫画のエピソードみたい。このテーマを扱うにはもっと違う方面からの理詰めの攻めが必須。ガチガチに羅列された事実でリアルに構築するか、幻想的なうたかたの一篇の詩にするか。舞台設定も弱い。戦犯として捕まったが医療刑務所にいるとかモサドの監視下だとか現実性が欲しい。レーベンスボルンを卒論にした大学生や題材にした作家が調査するような。

ハンスがアンナとクラウスを殺し、ヴァルターと庭に埋める。赤ん坊は置き去りにしてきたというのがイマイチ。何故だか泣き喚く赤ん坊を救けて何処か安全な場所に運ばないといけない。何であんなことをしたのか今でも判らない、みたいな。

正義と悪とでこの世を一刀両断しているから理解し易いが嘘臭い。その二つはそれぞれどちらをも内包しているから。ナチスを信じた者達の言い分も納得させないと片手落ち。
その男ホーネット加藤

その男ホーネット加藤

映像劇団テンアンツ

「劇」小劇場(東京都)

2024/12/11 (水) ~ 2024/12/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

とても面白かったです。アクションシーン、しんみりしたシーンや笑えるシーンがたくさんあって、とても楽しかったです。

みえないもの

みえないもの

アンティークス

「劇」小劇場(東京都)

2024/12/04 (水) ~ 2024/12/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2024/12/05 (木) 14:00

事前に読んだあらすじから予測したものもかすってはいたが、その斜め上をゆくオトナの童話あるいはシリアスファンタジー。時として理解が追い付けず脳内で補完したが、まさかそこまで拡げるとは……

生ガキと笛

生ガキと笛

劇団かもめんたる

あうるすぽっと(東京都)

2024/12/11 (水) ~ 2024/12/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

初めて劇団かもめんたるさんを見ました。テレビでネタはそこそこ見たことあるのでシュール系かな、と思いましたが、やっぱりシュールですね(笑)笑わせていただきましたが、最後の方、やや散文的というかばらばらした印象かなぁと思いました。

星降る教室

星降る教室

青☆組

アトリエ春風舎(東京都)

2024/12/07 (土) ~ 2024/12/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

今日は劇団青⭐︎組の『星降る教室』、大人のお伽噺をドラマリーディングで堪能しました。満席でした。
宮沢賢治のような不可思議な擬音を、こんなに効果的に肉声で発声しているのにはびっくり‼️
強烈な存在感の福寿さん、大西さんに混じって、熱演されていた大石樹さん。その時々の感情が瞳から溢れて、ビームのように伝わって、温かい気持ちになりました。もちろん、小夏さんの案内役も素敵でした。
とても良いクリスマス前のひと時でした。

白衛軍 The White Guard

白衛軍 The White Guard

新国立劇場

新国立劇場 中劇場(東京都)

2024/12/03 (火) ~ 2024/12/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

ちょうど百年前のソ連(ロシア)の戯曲(大河戦争小説の劇化)による舞台だ。ロシア革命の時のウクライナのキエフ近郊が舞台になっているから時宜を得た企画ともいえるのだが、何せ百年前の話だから王党派などもでてきて、今も似たような権力構造はあるものの現代に引き寄せるのはムリというものだ。その代わり、この舞台には、演劇的スペクタクルがあって、そこが見どころだろう。
演出は、ここからこの劇場の芸術監督の仕事になる上村聡史で、もともとこのように大劇場の舞台機構を使うのはうまいものだったから、このロシア内乱の戦争の最前線をうまく見せてくれる。スペクタクルというと、映画やテレビの映像の世界と重なって、もちろん演劇は圧倒的不利なのだが、観客に深い感動を呼ぶ劇場(演劇)的スペクタクルと技術はある(レミゼのフランス革命、いくつものミュージカルの名場面(キャッツの「メモリー」)歌舞伎の宙乗りなどなど)もので、新劇系では最先端の舞台機能を持つこの劇場に上村聡史が就任したのは、これからが楽しみである。
今回は小手調べだろうが、始まって間もなく、舞台奥からフルセットのウクライナの将校の家の居間が劇場中央(前列10隻をつぶしている)にせり出してくるところなど、客席機構と連動しているからほかの劇場では出来ない技で(できなくはないだろうが、スペクタクルの効果が上がらない)、ここで演出家は、これは戦争ものだが、ホームドラマだよ、と言っている。
一幕が2時間、二幕がほぼ1時間で長いが、複雑極まるロシア国内内乱の物語をスペクタクルとともに絵解きしてくれた。飽きないがさすがになじみのない世界で客の入りは半分というところだった。まぁいろいろ注文が山積しているこの劇場もこれからは大きく変わっていきそうだ。くれぐれも自分のことしかわからない官僚は口を出してこの劇場を舞台に何度も繰り返した税金の無駄使いしないように。

長ズボンをはいたネネ

長ズボンをはいたネネ

ユリカンパニー

エビスSTARバー(東京都)

2024/12/10 (火) ~ 2024/12/11 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

バーでの朗読劇(一部アクションあり)。出演者が多いので、この会場でどんな配置になるのか気になっていたのですが、初めてみるパターンでした。テーマ的には新しいけど、結構レトロな感覚の学園ドラマですね。ビール片手に楽しめました。

メガネニカナウ7

メガネニカナウ7

メガネニカナウ

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2024/12/10 (火) ~ 2024/12/16 (月)公演終了

満足度★★★★

タイムループ 愛情と義務 劇団のあるある の三本のコメディ 客席はほぼ満席🈵 初日乾杯🍺🎶🍺🎶🍺も有りましたが、コスパは… 内容なんでしょうが…

『にしむくさむらい』『場所と思い出』

『にしむくさむらい』『場所と思い出』

Pカンパニー

西池袋・スタジオP(東京都)

2024/12/04 (水) ~ 2024/12/11 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

2作続けて観ると、両作品の性質が対照的と感じられ興味深かった。『場所と思い出』は長いコントのようだが、最後のシーンだけに出てくる登場人物の、捻ったわけではないのに意味深な言葉が印象に残る。

天保十二年のシェイクスピア

天保十二年のシェイクスピア

東宝

日生劇場(東京都)

2024/12/09 (月) ~ 2024/12/29 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

初演は1974年、出口典雄演出で休憩込み4時間30分(270分)とされている。
再演は2002年、いのうえひでのり演出で第一幕85分休憩25分第二幕115分(全長225分)。
2005年版は蜷川幸雄演出で第一幕120分休憩20分第二幕100分(全長240分)。
2020年版は藤田俊太郎演出で上演時間約3時間35分(全長215分)、第一幕100分休憩20分第二幕95分。
今回も基本的に2020年版に準じているが何か違って見えた。

前回2020年版は二回観ている。
今回はS席が15000円。「誰が買うのか?」と思っていたが思わず自分が買ってしまった。

魔女と飯炊き婆を演じた梅沢昌代さんが流石の仕事。
木場勝己氏は作品の文鎮。

ネタバレBOX

配役に違和感。佐渡の三世次がカッコ良すぎる。前回の高橋一生の方が気味悪かった。浦井健治氏のメイクもせむしも美形悪役メイク。誰にも相手にされない薄気味悪さがないとピカレスク・ロマンには到底ならない。

前回一番好きだったのは魔女の惚れ薬によってきじるしの王次にメロメロにされたクールな女渡世人お光(唯月ふうかさん)が王次を見た途端、「王次〜!!チュキー!チュキチュキチュキー!」と飛びつくシーン。その変わり身振りが見せ場の一つだった。今回はそのくだりが変更されていた。そこが一番観たかった・・・。
前回の王次役は浦井健治氏、今回は大貫勇輔氏。松方弘樹の若い頃と原田龍二が合わさった雰囲気。悪くないんだが女衒、色事師のキャラとしては弱い。ホストの雰囲気の浦井健治氏がハマリ役だった。

話の流れとしてはオリジナルの通りなのだが、登場人物の感情の流れ、それを観ている観客の感情の流れが断線してしまっている。こうなると完全版が観たくなる。
ポプコーンの降る街2024

ポプコーンの降る街2024

劇団大樹

Route Theater/ルートシアター(東京都)

2024/12/04 (水) ~ 2024/12/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

密かにぐっとくるファンタジーですね。死んだ後でも残る思慕の情。家人を亡くしてからは、この手の作品には滅法弱い。

ねもはも

ねもはも

劇団5454

赤坂RED/THEATER(東京都)

2024/12/04 (水) ~ 2024/12/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

これは見事!現実と虚構が混沌とした感覚に唸らされましたね。一つ一つのセリフも実に巧い。

星降る教室

星降る教室

青☆組

アトリエ春風舎(東京都)

2024/12/07 (土) ~ 2024/12/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

クリスマス公演の雰囲気十分なセットと衣装。いかにも青☆組らしい朗読劇で、大いに感銘を受けたのですが、いつもとはちょっと変わたテイストでしたね。聴覚のみのラジオドラマをアクションリーディングに置き換えたせいでしょうか。

病室

病室

劇団普通

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2024/12/06 (金) ~ 2024/12/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

『風景』から観始めたので、その前の『病室』もずっと気になっていた。だが『病室』から観始めていたらその後は観なかったかも知れない。体調のせいもあるのか前半目茶苦茶眠かった。そして長くだらだらしてキレがない。用松亮氏目線で切り取った人生模様に凝縮して編集すべき。要らないシーンが多過ぎる。(その要らない部分こそがこの劇団の武器なのだが、今回はそう思えなかった)。

テーマは『家族』。体を壊して死を見据えた時、自分には誰がいるのか?

ネタバレBOX

脳神経外科専門病院、入院病棟、四人部屋。古株でもう歩けず車椅子生活の農夫(用松亮氏)は癌も見付かっている。性格は開放的でズカズカと他人の会話に入っていく無神経な声の大きなおっさん。他の患者を「父ちゃん」と呼ぶ馴れ馴れしさ。だがその男の計算のない素のガサツさがこの重苦しい部屋を開放的な空間にしている。ずっと泣き続ける妻(石黒麻衣さん)、献身的な看護婦(石黒麻衣さん二役)。
渡辺裕也氏は元トラックの運転手で畑をやっている。暴力的で怒りっぽく東京に出た息子は音信不通、妻も滅多に来ない。たまに娘(上田遥さん)が顔を見せる。今は二度と人に怒らないように自分を戒めている。仏になるのだと。何とか立つことは出来る。担当の看護婦(青柳美希さん)。
新しく入院して来た武谷公雄氏、ゆっくり歩くことは出来るが言語障害に悩まされている。妻(松本みゆきさん)はお喋り、娘(上田遥さん二役)は東京から見舞いに来ている。子供の頃から強圧的に勉強を強要してきた息子(重岡漠〈ひろし〉氏)は仕事の休みの土日にしか顔を出さない。寂しいのだが素直に心を開けない武谷公雄氏。医師(浅井浩介氏)、リハビリを担当する理学療法士(重岡漠氏二役)。
その次の患者(浅井浩介氏二役)は結婚して家を出た娘(青柳美希さん二役)が子供二人を連れて帰省している。ここで仕事を見つけて実家で暮らしたいと泣く。理由は言わない。旦那のことは決して語りはしない。語らないことで多くを語ってみせる。ずっとその遣り取りをカッと目を見開き凝視していた用松亮氏。娘が帰った後に一言、「下着、忘れてったな」。ここで館内大受け。そもそも着替えの下着を娘が持って来る用事だった。

理学療法士(重岡漠氏)と看護婦(青柳美希さん)が付き合っているエピソードがあるが二人共何役も兼ねているので、どの役なのか混乱した。
象

SPAC・静岡県舞台芸術センター

静岡芸術劇場(静岡県)

2024/12/07 (土) ~ 2024/12/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2024/12/08 (日) 14:00

EMMAさん演出での 6人の手練れの俳優達での別役実。個人的には初めて観る別役の『象』で、この上演が個人的な『象』のベンチマークになる。

フラットに申せば、良き哉!

手練のSPAC俳優、SPACのスタッフ、舞台設備、東静岡芸術劇場の舞台を使っての上演、過ぎず、満ちていた。

舞台の高さを活かし、幅も殺すことなく小気味良かった。照明の色彩のトーンが良い。
牧山祐大/阿部一徳/吉植荘一郎/小長谷勝彦/榊原有美/渡辺敬彦の並びに何の文句が付けられますか。そこは演出のEMMAさん、ご苦労はお在りになったかと思いますが、ベテラン勢の手応えを楽しまれたのではないかと思う次第。

今日の舞台に現れていたのは傑出した結果だったと思います。

不条理劇として、重み/テーマを持つ作品ではあるけど、悲劇面だけでは無く、おかしみも在る訳で、今日の客席は総じて堅かったと思う。笑えるところで笑ってなかったのはもったいない(笑)。でもそこはその日の客席の違いなのはあるのだけど。

夫婦

夫婦

maars inc.

インディペンデントシアターOji(東京都)

2024/12/05 (木) ~ 2024/12/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2024/12/07 (土) 18:00

ハイバイでの2018年8月のシアターウエストでの公演を拝見しているが、まったく違う色彩を纏っていて、受け取ることも少し違った。抽象的だった岩井さんの演出/舞台美術のハイバイ版と違っていて、こちらも抽象的なのだけど、舞台のサイズ、客席との距離の違い、そう言ったことに加え、俳優の姿の見せ方の違いが大きいのかと感じた。ストレートに心に届く上演だった。

9人の演者の在り方に目を見張る。広いとは言えない王子小劇場を巧みに使う動線を活かし、映像を絡める演出と、インパクトを持つ色彩と意匠の舞台美術、動脈と静脈。トータルで素晴らしい上演だった。

夫婦として一緒に 40年程になるけど、カミさんのことは判ってないことの方が多い。お互い判り得ないのだ夫婦とは。こんなに近い存在なのに、それが人と言うものなのだと思う。

子供達に拳骨で手を出す大正生まれの父を見て育ち、そうはなるまいと思ってそうしてきた子育て。重ねながら見た。

線引き~死者に囲まれる夜~

線引き~死者に囲まれる夜~

ワンツーワークス

赤坂RED/THEATER(東京都)

2024/11/14 (木) ~ 2024/11/21 (木)公演終了

映像鑑賞

満足度★★★★

コロナ期以来の配信を有難く視聴した。「死に顔ピース」に通じる「死者」をめぐる家族の物語。通夜の日に亡くなった父(の魂)が、棺桶に足を入れるのを逡巡している。それを見る白髪の女(これは彼の母にも見えるが不明)、やがて先立った妙齢の女が和装で現れ、彼は最愛の妻との再会を喜ぶが、そこで死を自覚する(ちょっとコメディ風)。妻は旅館の女将であり彼は経営者であった。一方喪服の親族たちの間の会話で、旅館は3年間閉じていた事も。久々に旅館の一室に集まり、葬儀屋の男、息子三人、叔父とその息子、仲居だった女性の孫、長男の妻と娘、叔母たちにより家族のドラマが語られるのだが、そこらをうろつく父の姿がやがて息子らの目に見えるようになる(見えない人もいる)。家族問題の中心は巨額の借金。長男が叔父の勧めで最初は幾ばくかの負債の返済のため先物取引に手を出したがそれが雪だるま式に増えた事が窺える。が、長男は詳細を話さない。脚本上は主人公(観察者)に三男を据えているが、人も寝床に入った深夜、彼の前で次男は長男との絶縁を吐露する。また父(死者)が長男の妻に、遠慮なく離婚をしなさいと勧める。
劇終盤はその後日談、十数年後。三男は葬儀以来会っていなかった長男の危篤を、彼の娘から知らされる。妻は一切タッチしないらしく、自分が立ち回っているのだと言う。彼は考えた後この事を次男に伝える。皆に会いたいと病床で訴えているそうだ、きっと罵倒してほしいんだと思う・・当然のように固辞する次男。三男は彼に、自分は会って来ると言う。行って思いきり罵倒して来る、と。
不幸な帰結を迎えた家族とその人生を、死者を介在させながら描いている。古今東西描かれ尽くされて来た家族の不幸(と再生)のドラマの範疇に属し、特段珍しい事実もなく、現代風俗が盛り込まれた訳でもない物語を、死者の介入、巻き戻しやムーブといった演出を駆使しつつ見せた。

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