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ハムレット

ハムレット

ゲッコーパレード

旧加藤家住宅(埼玉県)

2017/03/31 (金) ~ 2017/04/10 (月)公演終了

満足度★★★★

作品の詳細については初演時に批評誌『クライテリアvol.1』に書いた。
http://criteria.hatenablog.com/entry/criteria_vol1
初演と比べると「劇的」な要素が強調されているように感じたのだが、私はこの作品の魅力はリアルとフィクションを軽やかに行き来するところにあると思っているので、「演劇であること」の強調は作品の魅力を増すことにはつながらなかった。
もちろん、観るのが二度目である以上、初演時ほどには魔法が効かなかったということもあるだろうが、いずれにせよ初演のハードルは越えられず。
と、厳しいことを書いたが、もちろんこれは初演と比較するならばという話で、基本的には『ハムレット』の上演としても、民家での上演としてもよく考えられたよい作品。

時をかける稽古場2.0

時をかける稽古場2.0

アガリスクエンターテイメント

駅前劇場(東京都)

2017/03/22 (水) ~ 2017/03/28 (火)公演終了

満足度★★

果敢にエンタメに挑戦する姿勢は評価したいが、残念ながら映画や小説、漫画やアニメなど他のメディアのSFエンタメ作品と勝負できるほどのクオリティには達していない。エンタメで勝負するのであれば他のメディアとタメを張るくらいの矜持とクオリティがなければ、(小劇場)演劇全体の価値を下げることにもつながりかねないと私は考えるので、残念ながらこの作品を評価することはできない。

ネタバレBOX

タイムマシンだと思っていたらもしもボックスだったという設定は(さほど珍しくはないものの)よかった。
遠くから見ていたのに見えない。

遠くから見ていたのに見えない。

モモンガ・コンプレックス

BankART studio NYK 3C gallery(神奈川県)

2017/03/18 (土) ~ 2017/03/19 (日)公演終了

満足度★★★★

とにかく楽しい。ダンスに愛嬌があるのはもちろん、観客と「現在」を共有する上演に好感を持った。
作品のモチーフである「現在」を様々な手法で見せて飽きさせない一方、「現在」を示す手法はどれも予想の範囲内でもあり、モチーフの掘り下げという点では物足りなかった。
もっとも感心したのは「子供席」の設置で、出入り口の近くに十分なスペースを確保する制作的配慮も去ることながら、子供の「参加」を柔軟に受け入れる姿勢が素晴らしく、その姿勢が観客にも共有される幸福な空間が出現していたように思う。

いちごオレ飲みながらアイツのうわさ話した

いちごオレ飲みながらアイツのうわさ話した

ロロ

こまばアゴラ劇場(東京都)

2017/03/04 (土) ~ 2017/03/13 (月)公演終了

満足度★★★★★

「ここにはいない人」「ここではない場所」を描いてきた「いつ高」シリーズの最新作。中庭、噂話、短歌などのガジェットを利用したあの手この手で観客の想像力を刺激する。
無言の場面、無人の場面を大胆に使った手法に攻めの姿勢が見えて頼もしい。森本華の演技に「人が恋におちる瞬間をはじめてみてしまった」という羽海野チカ『ハチミツとクローバー』の名場面を思い出す。
連作を追ってきた身としてはこれまでの想像を見事に裏切るキャスティングもよかった。
別演目での1日4公演を見事に回した制作手腕にも拍手。

「漢達(おとこたち)の輓曳競馬(ばんえいけいば)」

「漢達(おとこたち)の輓曳競馬(ばんえいけいば)」

道産子男闘呼倶楽部

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2017/04/05 (水) ~ 2017/04/09 (日)公演終了

満足度★★★★

 北海道出身者で結成された道産子男闘呼倶楽部の今公演は、作・演出のニシオカ・ト・ニールさんも、会場であるSPACE雑遊のオーナーも北海道出身というこだわりぶりです。開場中の客入れ時間が心なしかアットホームで、好感をもって幕開きを迎えることが出来ました。舞台との心の距離が近くなったせいか、中年独身男性2人のダメっぷりが早い段階から可愛らしく見えて、進んで声を出して笑えることもありました。

 出演者の犬飼淳治さんも津村知与支さんも舞台でよく拝見する俳優で、演技が達者であることは織り込み済みでした。お二人がいつもより魅力的に見えたのは、女性であるニシオカ・ト・ニールさんが男性像を俯瞰して描いてくださったからではないかと思います。熱さも冷静さも、かっこよく見えるところで止めると、ナルシスティックになって鼻に付くものです。弱さ、愚かしさを過剰と言えるほどにさらけ出す演出に、俳優が本気で応えたから、性別を超えて人間の地力が溢れ出たのではないでしょうか。現代口語の会話劇に演劇的な大仕掛けも用意されていて、お芝居ならではの楽しみを味わえました。

ネタバレBOX

 北海道の大学を卒業して今は東京で求職中の金平(津村知与支)は、嫌々ながら清掃のアルバイトをしています。ある日、浮浪者と思われるむさくるしい男性が金平の仕事場の近くに居座っていたため、注意をすると、なんと高校時代の同級生の内藤(犬飼淳治)でした。2人で飲みに行き、金平は「自分は大企業に勤めていて、恋人もいる」と嘘をつきます。気のいいホームレスの内藤は金平の話を素直に信じるので、金平は大卒の自分よりオツムが弱そうな内藤を気に入ります。

 金平が一人暮らしをしている部屋に内藤が転がり込み、2人の共同生活が始まりました。内藤は会社の金を横領したという濡れ衣を着せられ、前科(たぶん求刑1年、執行猶予3年)があるため再就職ができません。米粒に筆で絵や文字を書いた「コメッセージ」という商品を路上で販売しています。内藤は金平に1泊200円を支払い、家政婦役を買って出て、パソコンの使い方も覚えて、着々と成長していきます。

 やがて内藤に20歳以上年下の恋人ができました。報告された金平は大きなダメージを受け、立場が完全に逆転します。金平の取り乱しっぷり、そしてそれを隠そうとする慌てっぷりがなんとも情けなくて滑稽です。「ダブルデートをしよう」と誘う内藤の純朴さが、かえって残酷に映ります。そして金平は、ハローワークの窓口の女性に「彼女になってくれ」と迫り、警察沙汰を起こすまでに追い詰められるのです。2人の男性を徹底的に対照させるのが効いています。
 
 とうとう金平は内藤に、何もかもぶっちゃけて告白します。そのあたりから、舞台上に並べられていた漫画や服などの家財道具を、2人の俳優が自分たちで片づけ始めました。しっかり建てられていた棚がキュっとたたまれるのは、ちょっとしたイリュージョンでしたね。何もない空間に立つ2人は、金平と内藤であり、津村さんと犬飼さんでもありました。ありのままの個人として舞台上に立つ人は強いです。そして強さは美しさだとも思います。

 題名の「輓曳(ばんえい)競馬」については、最後の最後に一言のセリフでしか出てきませんでした。そういえば賭け事もしない2人でしたね。馬が引くソリの重さは、40代独身男性のプライド、または人生そのものなのかもしれません。重荷を捨て、解放された彼らの前途は洋々とは言い切れませんが、覚悟が決まった笑顔が清々しかったです。

 部屋にずらりと並ぶ漫画は「マカロニほうれん荘」「銀牙-流れ星銀-」「ドラゴンボール」「三国志」など、40代の私が懐かしいと感じるものが多く、比較的新しい「トリコ」もありました。“男子”らしい感じです。「BEATLESの青版LPなら2万円で売れる」的な話題も懐かしかったですね。

 ニシオカ・ト・ニールさんがハローワークの窓口の女性と、金平の清掃バイト先の乱暴な同僚を演じていらっしゃいました。全然違うタイプの女性を演じ分け、アクセントとしても効果的だったと思います。
「母さん、たぶん俺ら、人間失格だわ~キャンピングカーで巡る真冬の東北二十都市挨拶周りツアー♨いいか、お前ら事故るなよ、ぜったい事故るなよ!!編~」

「母さん、たぶん俺ら、人間失格だわ~キャンピングカーで巡る真冬の東北二十都市挨拶周りツアー♨いいか、お前ら事故るなよ、ぜったい事故るなよ!!編~」

MICHInoX(旧・劇団 短距離男道ミサイル)

Studio+1(宮城県)

2017/03/01 (水) ~ 2017/03/05 (日)公演終了

満足度★★★★

まったく好みではない、にも関わらず嫌な気持ちがしないというのはすごいことだ。
太宰治『人間失格』に引き寄せながらセミドキュメンタリー風に示される俳優たち本人のダメ男っぷり。本当にダメダメなのだが、舞台上の彼らはとてもチャーミングで、ついうっかり愛すべき存在であるかのように思ってしまう。ズルい。
全体としては決して「巧く」なく、学芸会的な手作り感にあふれた雰囲気なのに、ちゃっかりしっかり『人間失格』になっていて、「そこは巧いんかい!」と思わせるあたりもズルい。
面白かったです。

木ノ下歌舞伎『東海道四谷怪談ー通し上演ー』

木ノ下歌舞伎『東海道四谷怪談ー通し上演ー』

木ノ下歌舞伎

あうるすぽっと(東京都)

2017/05/26 (金) ~ 2017/05/31 (水)公演終了

満足度★★★★

木ノ下歌舞伎『東海道四谷怪談』千穐楽@池袋あうるすぽっと観劇
物凄く、丁寧に準備をされた公演だと初見だったが感じた。日本人ではあるが、歌舞伎や古典に慣れ親しんでない自分が6時間。物語の中に没入し、時に笑い、時に涙し、時に驚き、そして、時空を超えて「今」目の前の舞台を楽しんだ。




あらすじもさらっと読む程度で観劇。
想像していたものより、自分が笑ってる事にびっくりした。
勿論、演出の力だと思うが、肩に少し力を入れてたのでほぐれた。


初めて観るきっかけは小沢道成さん、岡野康弘さんが出演されると言う事から。


3幕がお二人の同じ場面があり、観ながら、なんとも、不思議な感じだった。小塩田又之丞役の小沢道成さん。討ち入りに行くことが出来ないとなった時の表現に、はっとした。手の甲の血管が浮き立ち、感情が湧き上がってくる。
一幕のお色さんも、小沢さんの技量が出た配役だった。


赤垣伝蔵役の岡野康弘さん。
この方の安定感はとてつもなく、凄い。
視線が穏やかなのにとても、まわりの空気を切るような気迫を
漂わせる。





お岩さんの愛が強ければ強いほど、観ていて、胸が痛い。ただ、好きなだけなのに・・。好きになった男があいつでなければ、親子三人で仲良く暮らせたのだろうか。今も、昔も、そういった感情は変らないものだと。素敵な時間が過ごせた。


2幕のお歯黒を施すお岩さんの、姿が怖いよりも悲しい。
見えない涙がほろほろと零れ落ちる気がした。


「愛」を通そうとする、いろんな人間たちが
滑稽でもあるし、素直でもあるし、人の本質でもあるかと。
自分の想いの為に動く人たちと
自分以外の人の為に動く人たちの
対比も観ていて感じた。


劇中の飛行機の音。ふしめ、ふしめで使用。
あの意味は・・・と考える。

ぽこフェス2017

ぽこフェス2017

ぽこぽこクラブ

下高井戸 HTS(東京都)

2017/05/20 (土) ~ 2017/06/11 (日)公演終了

満足度★★★★

ぽこぽこクラブ「ぽこフェス2017〜越えろこの山、チョモランマ〜」シーズン3

『空白の二人2017』


暴力の負の連鎖は断ち切りたいと思っても、切る事が出来ず。受け入れたいと思っても、うまくいかない。「自分」の立ち位置が「空白」である男と、「心」が「空白」の男。
そんな二人の奇妙な関係性。従順な男の姿が、従順であればあるほど、辛く映る。

DVを繰り返す男「ようじ」役(三上陽永さん)記憶を失ったのか、社会的に存在を否定されたのか自分が「誰」であるか不確かな男「クロ」(杉浦一輝さん)。


自分の父親のDVの負の連鎖から自身も恋人に暴力をふるってしまう。
経緯は不明だが「クロ」を「飼っている」ようじ。
「戸籍」のワードから考えると、年齢的に、状況的に「クロ」は「身元不明者」の無戸籍者のようだ。
自分が「誰」なのか分からない中で、「誰」かの為に行動しようとした「クロ」が切なかった。
他者の為に、他者が喜んでくれるだろうと、その感情が人間の印のようにも感じる。
ラストは少し、救われる気がした。


劇中の「痛みが生きてる証拠」。頭では分かるのだが、理づくではクリアにならないのが人の感情なんだなと。
ある種、人間のどろりとした感情が足元に絡みつくホンだったのかと。






「クロ」は杉浦一輝さんの得意な表現が強く出る役柄。
人によってはあざとい感じが出てしまうので。




「マグロ」


シーズン1でも上演したが、演出が変わった箇所があり、少し、間のもたつきを以前感じたところがすっきりした感じを受けた。


風俗の女(森田ひかりさん)と、寿司屋の女大将(都倉有加さん)の心象というか、双方の抱えているバックボーンがより、出てきたように感じた。
一見、たわいのない酒を呑みながらの話が徐々に自身の「自分は正論」という
盾に守られた話がその場の空気を変えていった。

女は自分の男が「人間」としてのプライドを無くし「マグロ」として
存在する事にある種「意味」や「意義」を歪んだ感情で「正論」と思ってる。
「洗脳」なのか、「軟禁」なのか、色々ごちゃまぜて考えると
狂っている。
ただ、本当の「狂気」は表だって見えないモノ。
ただ、特別なモノでは無くて自分の身近にあるモノなのかもしれない。
あの不条理な「マグロ」男のような立場の人が近くにいるのかも。

回遊する「マグロ」の末路はどうなったのか。機会があれば、観てみたい気がする。
このホンはシーズン1よりも3の演出の方が大将(都倉有加さん)も、風俗の女(森田ひかりさん)も好きだった。
大将の後半の目がキテイて、静かに狂っていて良かった。




新作「現世永劫莫殺地獄」


この世も同じようなものだと、ふと、観ながら思う。
この世と、地獄の間には鏡があって、そこに映し出される人間の姿は、滑稽にもみえるし、必死にも見える。

この世ではジャッジ出来ないことを「地獄」でジャッジしてるんだろうな。
地獄での刑をみると、シンプルだ。
「悪い事をしたら罰を受ける」


シンプルな事が、現世はそれが出来ない。

地獄の刑はループする。
莫殺地獄。


「殺さない」地獄。


「莫」の意味が
1 否定を表す語。ない。
2 むなしい。

死んでいるけど、永遠に死なない。ずっと、ずっと、ずっと、続く地獄。
終わりが無い地獄程、辛いモノは無い気がする。


一見、ニギヤカしいホンだったが、かなり、色んな事をなぞってる気がするので、伏線というか、反芻すると、また違った印象にもなる気がした。
今作、様々な閻魔様のジャッジの場面
「死」の捉え方が多方向からみるとしたら気がつかない「罪」をそこで言われて初めて気がつく。
ここでも自分にとっての「真理」や「信念」は一歩ずれたら
「狂気」となる危険性がある事を感じた。
「意味のある死」とは?
世界で起こっているその人にとっての、その団体にとっての「意味のある死」
そこから、気がつかない悲しみの落としどころが見つからない人が沢山、沢山
生まれてしまう悲しさ、怒り。


興味深いホン。


理不尽な死によって鬼になった「書鬼」。
今作の書鬼の杉浦君が良かった。






全シーズンを観劇出来たのも、ある種タイミングが良かったからで、中々全てというのは難しい人も多かった公演だと思う。公演を打つ側も相当量の大変さを踏まえて「やりたい事をやる」を具現化した彼ら、スタッフの方々へ今公演が次なるステップになる事を小さく祈りつつ、善き時間を共有出来た事、感謝します。

非常の階段

非常の階段

アマヤドリ

シアター風姿花伝(東京都)

2017/06/08 (木) ~ 2017/06/18 (日)公演終了

満足度★★★★

初演も観たのだが、なんというか、物凄く「まっさらな器で新しい料理を盛りつけられた」というのが、第一印象。私の流した涙は初演とは違った場面だった。


『8mmとか、昔のアルバムの写真を見つめるような、ある種のノスタルジーを私は感じた。ふたつの流れが混じり合う所にナイトは位置していたのかなと。一つの流れは、穏やかな家族の流れ。一つの流れは激しく冷たい家族(個人)の流れ。』初演時の私のカンジタコト。




大庭乙音(相葉りこさん)と、大庭千鶴(笠井里美さん)
今回、この役柄が自分的にぐっと台詞がココロに入り込んできた。


何故だろう。男たちの主軸と見える今作だが、再演は物凄く女たちが気になってしょうがなかった。
ふと、男たちの裏側に薄く見える弱さのようなものを、他の登場する女たちが支えてるというか、包んでいるような気もしてきた。


そして初演の親子の確執が、再演は何か大きく受ける印象が変わっていた。
まるっと、新しい空気感というか、切れそうで切れない「血」の繋がりだったものが少し、太くなっているような気がした。


あの「家族」の流れに身をゆだねる事は選択肢として無かったのだろうか。
もしも・・・。もしも、分岐点で緩やかにその流れに身を投じていたら大庭ナイト(渡邉圭介さん)は命を絶つことはなかったのだろうか。




たられば 話は不毛だと思うが。


アマヤドリの舞台は
いつも、単純に、「綺麗」と思ってしまう事がある。
それは、視覚的な事も一個あるのだが、
衣装の基本的に使用する色の統一感(大体3色の組み合わせ)以前
自分の母から歌舞伎の衣装も3色の組み合わせでコーディネート(若しくは柄の組み合わせ)されていると聞いたことがあって、古来からの美しく見える組み合わせの様だ。


舞台美術もシンプルではあるが、今回初演とは小屋サイズが大きく変わり(東京公演は)陰影の出方もより、密になった気がした。


板にうつる、影が文字の様にも、みえる妙。


気のせいか、劇中出てくる飲み物も御茶と、コーヒー。ちゃんと、入れてる様な。
御茶も湯気が立つという所が当たり前だが、ちゃんとしてたのがさすがとおもってしまった




劇中にキーワードで「あか」が出てくる
赤い紫陽花、赤い血、赤い夕陽。
ふと、この関連性があるのかどうか、気になったり。

九回裏、二死満塁。

九回裏、二死満塁。

パラドックス定数

中野テルプシコール(東京都)

2017/06/10 (土) ~ 2017/06/18 (日)公演終了

満足度★★★★

個人的にスポーツに興味が無いので、「野球か・・」と思っていた。1時間40分後、観終って、佐渡の台詞に我慢していた涙がぶわっと出た。忘れる事、忘れない事、想い出す事、想い続ける事、一生懸命になる事、なんていうんだろうか、「青春」って単語では括れない、あの夏の日や、雨の日、彼らが過ごした時間と、止まった時間、それの対比に胸がきゅんとなる。最後のシルエットが美しかった。

「ファンレターズ」

「ファンレターズ」

劇団ガソリーナ

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2017/06/13 (火) ~ 2017/06/18 (日)公演終了

満足度★★★★

すれ違いというか、まったく異なる手紙の朗読でありなから、どこか繋がっているのかしら。手紙の内容も自分には未知のものだったのとても新鮮に感じられて良かったです。
話し方もまったく異なる設定も憎い演出ですね。

紅と影法師

紅と影法師

中央大学第二演劇研究会

高田馬場ラビネスト(東京都)

2017/06/15 (木) ~ 2017/06/18 (日)公演終了

満足度★★★★

よく考えられた脚本です。複雑に絡み合ってとても見ごたえのある作品ですね。
オカマさんの演技とても良かったてす。まだ彼が語る言葉がずしんとくるセリフでもあり、笑いをさそるものがあり。
とても学生らしく良かったです。

ネタバレBOX

ネタバレではないですが、後半とても暑かったです。
家を出た

家を出た

文学座附属演劇研究所

文学座アトリエ(東京都)

2017/06/16 (金) ~ 2017/06/18 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2017/06/17 (土) 18:30

価格1,000円

無題2078(17-081)

18:30の回(晴)

17:40受付(予約順に整理番号あり)、18:00開場(赤番号が先行)。

低いベンチシートとガラステーブル、受付風のカウンター、下手に階段が大きく張り出している(黒ずんでいるのはなぜだろう)。

Bチーム。

研究所の公演は「萩家の三姉妹(2016/5)」からで6公演目、2月の卒業発表会「二十世紀少年少女唱歌集」で観た方も。

18:28前説(休憩なし 115分)。下手、会場の左右を見渡しながら、ゆっくりと笑顔で、優しい声、90度のお辞儀、とても上手で暖かさを感じる方でした。

18:30「四季」で開演~20:23終演。暗転時のクラシックの音がいいなと思う。

始まって少しすると「観たことがあるなぁ」と思い、どこだったか思い出せず、帰宅して調べると「ことのはbox」2015/10@d-倉庫でした。

会場(観客として観る座席位置)、美術、衣裳、役者さん...いろいろ違う。

原作に対する疑問(こういった「場」が存在する理由等々)はあるものの、お芝居はとてもよいものでした。

ホールドミーおよしお

ホールドミーおよしお

オフィスマウンテン

STスポット(神奈川県)

2017/05/24 (水) ~ 2017/06/10 (土)公演終了

満足度★★★★★

日常を語りつつ、ちょっと脱臼してみせるダジャレ混じりのせりふ。その言葉とは一見かかわりなく、怪しく蠢き、表情を変える身体。テキストと身体を(解りやすい)意味によって統合しない、という演劇実験は、これまでにも数多く存在しましたが、そのほとんどの主戦場は稽古場。観客にもそれとわかる成果を見せる作品はなかなかなかったと思います。ですからこの芝居で目の当たりにした俳優たちの姿、またそれを「パフォーマンス」として成立させる空間づくりには、驚き、圧倒されました。
トイレでるるぶ読んで旅行気分とか、フェスに向かう男たちのトホホも含んだ道程とか。テキストに書かれた緩い日常の断章が、複雑に変わり続ける身体によってこそ具現化し、そこにいる人々の不安定な立場、関係性を暗示していく。この世界観をどう受け止めるかは、観る人の世代や文化的背景によっても異なるのかもしれませんが、少なくとも私はそのプロセスを見守ることに集中し、楽しむことができました。
ここで開拓されたこと、その出発点は、複雑で微妙な身体表現の可能性だったと思います。しかし、それが成功すればするほど、とても強い空間づくりができていく……という一種の矛盾についても、観劇後は思いを巡らせました。演出家の意図の行き渡った強い空間は私も好きです。が、それと同時に、どこか(間の)抜けたような自由さも感じたい。贅沢かもしれませんが、この綱引きのバリエーションを、もっと観たい、感じたいとも思いました。たぶん、オフィスマウンテンは、今、もっともスリリングにそれを見せられる集団のひとつではないでしょうか。

治天ノ君【次回公演は来年5月!】

治天ノ君【次回公演は来年5月!】

劇団チョコレートケーキ

シアタートラム(東京都)

2016/10/27 (木) ~ 2016/11/06 (日)公演終了

満足度★★★★★

大正天皇の存在に対する疑問など、前から気になってた良いテーマ。深く厚い内容を堪能できた。

レモンキャンディ

レモンキャンディ

匿名劇壇

インディペンデントシアターOji(東京都)

2017/05/26 (金) ~ 2017/05/29 (月)公演終了

満足度★★★★

「10億キロの上空から落下し続ける宇宙船の最期の7日間」を、ちょっとした皮肉を利かせつつ描くコメディー。半球の傾斜舞台(今にも動きそう……)には、開演前から期待が膨らみましたし、何よりテンポのよい会話、多彩なキャラクターで、ダレることなく物語をひっぱる手腕に劇団力を感じました(当日パンフにもキャスト表があると嬉しかったです)。
死を前にしたという設定ながら「涙」がなく、ちょっとドライな筆致もいい持ち味になっていたと思います。最初は「面白くて賢いだけなのかな……」と思っていた会話中のツッコミも、三大欲求、特に「性」や「食」をめぐる展開、問答の中には、根源的と感じさせる部分が多々あり、刺激的でした。ただ、それだけに、あともう少し粘って、これらの問いをドラマの根幹に使うことはできなかっただろうか、そうしてもっと恐ろしい(シュールな?)場所に手をかけることはできなかったか、と妄想してしまったことも事実です。多様な関心をどう戯曲に取り込み、生かすか(敢えて生かさないのか)は、常に難しい問題です。もちろん、墜落数秒前からの時間を、怪しいタブレット「レモンキャンディ」で引き延ばし、恐怖を先送りにする人々の姿も十分、皮肉で面白いんですけどね。
ちなみに、この作品、宇宙を舞台にしていますが、科学的な整合性、論理性はあまり気にされていないようで、普通の服のまま、宇宙船の窓を開けて外に出たりもしていました。シチュエーションコメディーですし、そのへんのおかしさは味にもなりうるのですが、一方で宇宙や物理について語る場面もあるので、やはり……気になっちゃいますね。整合性はもちろんですが、もしかしたらそこを(解決しないまでも)調整したりすることで、さらなる展開や笑いを見つけられたかもしれません。

九回裏、二死満塁。

九回裏、二死満塁。

パラドックス定数

中野テルプシコール(東京都)

2017/06/10 (土) ~ 2017/06/18 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/06/17 (土)

座席1階3列

パラドックス定数『九回裏、二死満塁。』パラドックス定数

質の高いストーリーテリングと演技で安心して観られる作品だと思います。
演出面ではシームレスに場面がころころ変わるので少し戸惑うこともありましたが、
あまり混乱せずに話に付いていけました。

上演時間は約100分
背もたれがないベンチ席なので腰が痛いです……(^_^;)
チケットの半券が凝っていて面白いです

ネタバレBOX

ラストの全員が初めて揃った出会いのシーンが一番印象に残りました。
その後の結末が分かっているだけに夢溢れるみんなの姿が切なく映る。
監督が八百長を止められなかったという気持ちも理解はできるのだけど、
そこは周りの大人たちが選手を信じてあげて欲しかったなぁ。
『あゆみ』『TATAMI』

『あゆみ』『TATAMI』

劇団しようよ

こまばアゴラ劇場(東京都)

2017/06/01 (木) ~ 2017/06/05 (月)公演終了

満足度★★★

 柴幸男さんの『あゆみ』は1人の女性主人公を複数の俳優が演じる、一風変わった戯曲です。女優3人バージョンの初演以降、さまざまな演出で色んな地域で上演されてきた人気作で、私は数バージョン拝見しています。劇団しようよ版は男優のみが出演するという、柴さん曰く、さまざまに存在する『あゆみ』の中でも唯一のものだそうです。

 京都では同じく柴さんの戯曲『TATAMI』との二本立て上演でしたが、残念ながら京都まで行けず、見逃しました。

ネタバレBOX

 開場時間から柴さんが舞台上にいらっしゃいました。原作者ご本人として、特に用意された台本などはなしに、舞台上に待機している俳優たちに話しかけていたようで、メタシアターの構造が露わになりました。素を演じるのと素のままであるのは、言うまでもなく異なる行為です。どちらにしても作品が始まる瞬間は非常に重要ですので、もっと周到な準備をしてもらいたかったです。「今のお気持ちは?」「緊張してます」といったやりとりがありましたが、俳優の表情が硬く、空気が温まるわけでも面白いわけでもありませんでした。俳優の多くが劇場の壁沿いに静かに座って、下を向いていたのも不思議でした。俳優なら観客に対して、または作品のために、自分から積極的に動いて欲しかったです。何より、俳優に恥をかかせない演出が必要だと思います。

 私が『あゆみ』を初めて観たのは2008年のこまばアゴラ劇場公演でした。2009年と2010年に三人芝居バージョン、2009年に中高生バージョン、2011年に愛知での再創作を経た横浜公演を拝見し、どれも柴さんの演出でした。描かれるのは「サザエさん」や「ちびまる子ちゃん」のような昭和のステレオタイプの家庭ですが、1つの場面で主人公を演じる俳優がくるくると交代していくトリッキーな演出で、家族像が相対化されます。今回は1つの場面の主人公を1人の男優が担当し、母親役、父親役、犬役などの演じ手はほぼ固定でした。そのため、現代の感覚だと女性蔑視とも受け取れる戯曲の家族像が、そのまま肯定されてしまったように見えました。

 今作の最大の特徴である、女性を男性が演じる演出について。カメラを構えて舞台を見つめる父親(門脇俊輔)を下手手前に配置することで、全ては父親による実娘の人生の回想なのだと解釈できました。主人公とその周囲の人々を演じる男優それぞれが、世界中にいる「父親」一人々々であると想像できました。黒い床には白い線の四角い枠が複数、少しずつ重なるように描かれています。1つの枠が1枚の写真のように見えて、舞台空間が1冊のアルバムであると思えました。

 場面転換時に演出家の大原渉平さんが、文章が書かれた白い紙の束を持って登場し、無言でその紙を紙芝居のようにめくっていきます。手書きの黒いペンで書かれた内容は、アンネ・フランクやルーマニアでの日本人女子大生殺人事件(2012年)など。若くして亡くなった実在女性のエピソードが加えられ、下手にいる父親が回想する実娘もまた、早死にしたのではないかと想像しました。2013年の渡辺源四郎商店『ひろさきのあゆみ~一人芝居版』(上演台本構成・演出:工藤千夏)では、1人の女性の生涯が描かれていて感動しました。柴さんの『あゆみ』は老後が描かれていないので個人的に不満だったのです。今作の主人公には不幸にも老後が訪れなかったのだと考えれば、その不満は解消されます。ただ、舞台上の大勢の「父親」の悲しみにフォーカスした作品なのだと思うと、全体的に感傷的であることが気にかかり、その雰囲気を説明するような生演奏の音楽も少々苦手でした。

 最後に再び柴さんが登場して大原さんと会話をするのですが、冒頭と同様、柴さんのお子さんの性別や名づけについてなど、プライベートな内容でした。大原さんが未来の自分の子供につけたい名前も公表していらっしゃいました。真偽はどうあれ、20~30代の男性2人のごく私的な会話で終幕することで、『あゆみ』の世界が矮小化されたように感じて残念でした。

 高校時代の主人公が恋に落ちるエピソードは、相手が女性か男性かわからないのが面白いんですよね。今作では男性の先輩に恋をしていました。先輩役の俳優(土肥嬌也)が女性役とは異なる男性らしさを身にまとってくれていました。
SUpErViSIoN (スーパービジョン)

SUpErViSIoN (スーパービジョン)

Cooch

千本桜ホール(東京都)

2017/06/14 (水) ~ 2017/06/18 (日)公演終了

満足度★★

鑑賞日2017/06/17 (土)

座席1階1列

Cooch『SUpErViSIoN』千本桜ホール

冒頭の映像を使ったシーンが抜群に良かったです。BGMもあいまってゾクゾクしました。
思わずあっと驚く一ひねりある展開も良いですね。
小説の叙述トリックのようで面白かったです。

ネタバレBOX

二人は同一人物で自作自演って解釈で良いのかな?
でも、監視カメラの映像には2人同時に映ってるシーンもあって……いまひとつ腑に落ちない

他にも気になったのは…
・自分で刺したのなら刺し傷を調べれば一発で分かると思う
・5人も殺害したテロ犯と刑事があんなに簡単に会えないだろうし連れ出せないのでは
ノーマークだった6人

ノーマークだった6人

劇団フルタ丸

「劇」小劇場(東京都)

2017/06/15 (木) ~ 2017/06/19 (月)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/06/16 (金)

座席1階1列

劇団フルタ丸『ノーマークだった6人』「劇」小劇場

エンタメ性が高く観劇後感が爽快なクライムサスペンス劇
起承転結も明快で安定の面白さ
観劇初心者にもオススメだと思います

冒頭に発動するとある意味深なギミックが◎
何が起こるのかとハラハラドキドキ。その後の展開もスピード感満載で、緩急の付け方が非常に良かったです

登場人物がみんなキャラが立っていて魅力的
その後が観てみたくなる作品でした

ネタバレBOX

男女3人組による高跳び斡旋業者
その3人の関係性がなんとなく奥田英朗さんの『真夜中のマーチ』を彷彿とさせる雰囲気があって、
それだけでも私にはツボな作品でした

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