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天召し -テンメシ-

天召し -テンメシ-

ラビット番長

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2023/09/21 (木) ~ 2023/09/24 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

鑑賞日2023/09/23 (土) 17:00

125分。休憩なし。

ハリネズミ会

ハリネズミ会

劇場企画タイオン

スタジオ空洞(東京都)

2023/09/21 (木) ~ 2023/09/24 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2023/09/23 (土) 14:00

70分。休憩なし。

Strangerーよそ者ー

Strangerーよそ者ー

劇団 Rainbow Jam

シアター711(東京都)

2023/10/11 (水) ~ 2023/10/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

歌あり踊りありクスッとする笑いありで、難しい事考えずに楽しめる芝居だった。
それでいて終盤は胸に突き刺さる台詞が本当に良かった。

ネタバレBOX

特に千夜ちゃんの言葉はサラリーマンには効くよなぁと。
Strangerーよそ者ー

Strangerーよそ者ー

劇団 Rainbow Jam

シアター711(東京都)

2023/10/11 (水) ~ 2023/10/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

Rの方を拝見しました。全体的に元気で楽しいお話で、お店が再生、みんなが頑張っていく様子は楽しかったです。いいお芝居だったと思います。
 ただ、オーナーのお父さんがどうして、どこに行ったのか気になってしまいました。

ちょんまげ手まり歌

ちょんまげ手まり歌

劇団演奏舞台

演奏舞台アトリエ/九段下GEKIBA(東京都)

2023/10/13 (金) ~ 2023/10/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

説明にあるとおり時代劇なのですが、現在の社会、自分の振る舞いをいろいろ考えさせられる内容でした。ラストも少し怖いですよね。生演奏も歌もあり良かったです。不思議な時間でした。

オスカーの教室

オスカーの教室

電動夏子安置システム

駅前劇場(東京都)

2023/10/12 (木) ~ 2023/10/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2023/10/12 (木) 19:30

ベテラン劇団の怒涛のコメディ。笑った、笑った。118分。
 商工会議所っぽい組織が市に政策提言をするのに、演劇でプレゼンしようということになり、元高校の演劇部顧問だった女性に依頼するが…、ということで起こるドタバタ。皆ちょっとずつ変なところがあって、勘違いや行き違いでドタバタが起こる、というのは3作目となった教室シリーズに共通するパターンで、大笑いも起こるが苦笑も少なくない。それぞれが考える「芝居」のズレを扱う場面もあり、演劇そのものへの勘違いも扱っているように思う。電夏初だと思う澄華あまね、岡崎桃子が頑張っているが、演劇部顧問を演じた下平の振り切りぶりもなかなかのものだ。

C’est Promis

C’est Promis

dynamize

こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)

2023/10/05 (木) ~ 2023/10/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2023/10/13 (金) 19:00

当日券で二回目の観劇。
中央通路より後ろの席で楽しめました。
ダンサーの情感の表現が良く、ストーリーがより深く刻まれた。
各キャラクターのエンターテイメントに溢れた芝居も感動と笑いが満載だった。

ネタバレBOX

オープニングのダンスはキャラメルボックスの雰囲気も感じました。
Strangerーよそ者ー

Strangerーよそ者ー

劇団 Rainbow Jam

シアター711(東京都)

2023/10/11 (水) ~ 2023/10/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

とてもエネルギッシュな舞台でした。
現実世界ではなかなかこうはと少しだけ思うところもありましたが、
背中を押してくれるような作品だと思いました。

ずれ

ずれ

m sel.プロデュース

シアターシャイン(東京都)

2023/10/12 (木) ~ 2023/10/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

東京のはずれ街にあるシェアハウスが舞台。そこで様々な事情を持った者の過去と現在を交錯させ、色々な<思い>を描いた群像劇。或る日、シェアハウスに1人の女が戻っ(現れ)たことによって不協和が…。その女の目的というか存在が肝で、それによって話の捉え方、解釈が違ってくるようだ。まさしく観る者にとっては感覚的な<ずれ>を思わせる内容だ。

繊細な演技で愁いを表し、口遊む歌(故郷<ふるさと>)と相まって郷愁ー抒情的な紡ぎ方をしているかと思えば、嫉妬や嫌味といった激情的な描きという メリハリある観せ方。登場人物の性格や思い、そして今の状況が炙り出されるような展開…ここで先に記した女の関りをどう捉えるか、なかなか手強い公演だ。

当初、シェアハウスの家族と共同生活をする人々、その二組の話を交差させた展開かと思っていたが、いつの間にか交錯し不気味な様相を呈していく。その意味ではミステリーといった雰囲気をもつ不思議な公演。出来れば人物相関図がほしいところだが、それを示すとネタバレしそうで難しいのかも。
(上演時間2時間 途中休憩なし) 追記予定

ネタバレBOX

舞台美術…上手はオブジェの木(金木犀)とテーブル・椅子、下手は階段といくつかの棚板が無造作に立ててある。全体的に白と黒といった色彩で何となくスタイリッシュな印象。ここはシェアハウスのリビング、又は ある公園になる。

冒頭、公園のベンチで1人物思いに耽っている女性、この公園の名は…思い出せない そんな謎めいたシーンから始まる。
Strangerーよそ者ー

Strangerーよそ者ー

劇団 Rainbow Jam

シアター711(東京都)

2023/10/11 (水) ~ 2023/10/15 (日)公演終了

実演鑑賞

面白かったです。

Strangerーよそ者ー

Strangerーよそ者ー

劇団 Rainbow Jam

シアター711(東京都)

2023/10/11 (水) ~ 2023/10/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

賑やかで楽しい舞台です
皆さん個性あふれて素晴らしいです
舞台に歌があるのは華やかで良いですね

Strangerーよそ者ー

Strangerーよそ者ー

劇団 Rainbow Jam

シアター711(東京都)

2023/10/11 (水) ~ 2023/10/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

揉め事のあれやこれやも丁寧に描かれていて良い舞台でした。
一人一人の個性も活かされて見応えがありました。
おすすめです。

My Boy Jack

My Boy Jack

サンライズプロモーション東京

紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)

2023/10/07 (土) ~ 2023/10/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

『ジャングル・ブック』の作者、ラドヤード・キップリング。彼は愛国者で祖国イギリスの為に戦争に行く使命感を国民に鼓舞した。勿論息子のジョンにもそれを求めるも重度の近視の為、兵役不適格。だがノーベル文学賞を受賞した国民的作家の名声を活用し、入隊させることに成功。時は第一次世界大戦、ドイツ軍との戦闘の為フランスに派遣された息子は行方不明になってしまう。

第一次世界大戦の英国軍の記録としては、ピーター・ジャクソンが記録映像をカラー化し音を付けた『彼らは生きていた』というドキュメンタリー映画がある。ひたすら劣悪な環境で塹壕戦を戦う我慢比べのような戦場。何年もの膨大な日々を爆撃や毒ガスの恐怖に怯えながら泥の中で過ごさなくてはならない地獄。(擬似的)ワンカット映画『1917 命をかけた伝令』も同時代の話。そして終戦後、やっと故郷に帰っても仕事はなく誰も相手にしてくれない虚しさ。

主演のラドヤード・キプリング役眞島秀和氏、この役は終盤になるにつれ味わい深く熟成していく。国民の規範たる父親像を示さねばならない義務感と、果たしてそれが本当に正しかったのか脳裏で呻き続ける苦悩。
少尉として第2大隊で中隊を率い塹壕戦を戦ったジョン・キプリング役は前田旺志郎氏。お笑い芸人には見えない妙に雰囲気のある俳優。印象に残る清冽な存在感。
妻であり母親でもあるキャリー・キプリング役倉科カナさん。女優としてレヴェルが更に上がった。前半の母親振りはシェイクスピア劇のよう。後半が少々大仰過ぎたか。
娘のエルシー・キプリング役は夏子さん。いいスパイスとなって作品に効いている。スタイル抜群。
佐川和正氏は物語の核心部、クライマックスを担う見せ場が待っている。

後半にある回想シーンが美しい。父親の創ったお話しを楽しみに聴く幼い兄と妹。インド風の色鮮やかな衣装。無限の想像力だけで何処までも行けた。
是非観に行って頂きたい。

ネタバレBOX

第一幕ラスト、黒幕がアイリスアウトして少尉一人になる演出効果が素晴らしい。死と向き合う、実存と向き合う感覚。

第一幕の流れは退屈。演出もホンも跳ねない。何かが足りない印象。状況説明ばかり。休憩時、結構帰る人がいた。第一次世界大戦のイメージが日本人には馴染みない。
第二幕は段々と面白くなる。

自分の息子の死をどうにか理性と叡智を駆使して正しい形に治めようとする父親の葛藤。その一見冷徹な姿に失望する母親。
砲弾で顎を吹っ飛ばされ、余りの激痛で立ったまま泣いていた少尉。その光景を克明に思い浮かべ、気が狂わんばかりになりながらも理性で浄化する方法を必死に模索する。何とか意味のある、価値のある、美しい物語に息子の死を昇華しないことにはとても耐え切れない。

「My Boy Jack」
ああ、私にどんな慰めがあるのでしょう?
この潮流では何もない
どこの潮流にも有りはしないんだ
けれど彼は仲間達に恥をかかせなかった
あの風の中でも、あの潮の中でも

実際はユトランド沖海戦の英雄、ジャック・コーンウェル少年に対しての詩とされている。

日本的美学だと、息子の死の報に顔色一つ変えない三船敏郎が、泣き叫ぶ香川京子に酷くなじられる。その夜更け、一人外でさめざめと泣いている三船を目撃してしまう妻。貰い泣きしながらもぐっとこらえ、見て見ぬ振りをする。
ずれ

ずれ

m sel.プロデュース

シアターシャイン(東京都)

2023/10/12 (木) ~ 2023/10/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

劇団初見。ちょっと分かりづらくてもどかしいけど、終わってみれば、なるほどのミステリー。ラストの解釈は分からないままですが。

Strangerーよそ者ー

Strangerーよそ者ー

劇団 Rainbow Jam

シアター711(東京都)

2023/10/11 (水) ~ 2023/10/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

劇団初見。Rの回観ました。元気がもらえる楽しい舞台ですね。お姉さん、おばちゃん、お兄さんの会話が絶妙にイイ。主演の女優さん2人とも素敵です。

Strangerーよそ者ー

Strangerーよそ者ー

劇団 Rainbow Jam

シアター711(東京都)

2023/10/11 (水) ~ 2023/10/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

フランチャイズ契約スーパー・サンエー府中東店のバックヤードが舞台。説明にもあるが、コロナ禍、そして近くに大型商業施設がオープンしたことで経営は危機的状況。何とか乗り越えようと店長の息子とパート達が奮闘するが…。正社員ではなくパートという立場が妙。

公演では、コロナ禍やパワハラによって既にあった問題、すなわち経済格差(貧困)や労働問題などを揶揄する。パート(非正規雇用)が職を失ったりセクハラを糾弾した社員を経営不振の店に送り込んで といった理不尽さ。社会的弱者に対する社会の歪を面白可笑しく皮肉る。けっして挫けない、そして明るく元気に明日を迎えようとする、そんな勇気がもらえる好公演。

危機的状況を打開しようと皆で知恵を絞る。今まで言われたまま仕事をしており、<全力>で何かをしたことがない。色々な事情や葛藤を抱えたパート達、そんな彼女達が一致団結して困難に立ち向かう。その意味では登場人物の成長譚とも言える。それをミュージカル風に歌や踊りを盛り込み、現代社会の再生エンターテイメントとして観(魅)せる。
(上演時間1時間30分 途中休憩なし) 【J】

ネタバレBOX

舞台セットは、中央にテーブルと丸イス、上手下手にドア 通路そしてミニ棚があるだけ。サンエー府中東店の休憩室といったところ。

物語は、この店の社長(実質は店長)が書置きを残し 突然出奔したところから動き出す。それまでは いつものように屈託のない談笑で日々を過ごしている。開店前の無駄話のような中に 各人が置かれている状況や悩みが分かってくる。将来への(老後)不安、障がい児を抱えた苦労、夫婦不仲などを盛り込み、身近にある問題を点描していく。一方社長の息子(愛称 坊ちゃん)はパートに慕われる存在だが、どこか頼りない。

サンエー本部から府中東店へ店長代理として派遣されてきた清水(Jチーム 涼花美雨サン)、勿論 タイトルにある<よそ者>である。今迄 家族のように和気藹々とした中に他人が入り込んで、波風立てるのではないかと疑心暗鬼になる坊ちゃんやパート達。一方 彼女は本部でセクハラを訴えたことで、敢えて昇格させて経営不振の店舗の立て直しを命ぜられる。体のいい厄介払い パワハラに悩んでいた。

働くとは、生きるとはといった根源的な問題、しかし それを大上段に構えず また深堀もしない。ただ夫々が<出来ること>をする、そこにはパートとか正社員といった区分を超えた関係を築く。他人がいつの間にか家族のような、そんな温かく優しい展開へ。敢えて表層的な描き方にしているようだが、それは謳い文句にある「日本の現代社会の再生エンターテイメントSDGSミュージカル」として愉しませることを優先したからか。

店再生へ色々なアイデアを出すが、株の(資産運用)相談や夜はカラオケスナックにするアイデアなど、突っ込みどころも多々ある。それでも今日・明日を頑張る人々の姿は凛々しい。50歳のパートリーダ 斎藤菊(福島宏実サン)の力強く説得力のある言葉=まだまだこれから…。
次回公演も楽しみにしております。
誘拐犯

誘拐犯

WAO!エンターテイメント

アトリエアーサム(大阪府)

2023/10/04 (水) ~ 2023/10/12 (木)公演終了

満足度★★★★

設立間もないのに、実績も実力も着けている劇団
フィクションなのかノンなのかはおいておいて、可能性はあるな〰️と思える内容 
法律では解決できない日本の闇を、とても上手く表現していた
今後も目が離せない

眠くなっちゃった【10月1日~10月7日昼公演中止】

眠くなっちゃった【10月1日~10月7日昼公演中止】

キューブ

世田谷パブリックシアター(東京都)

2023/10/01 (日) ~ 2023/10/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

ケラの世界にどっぷりつかる3時間半。筋が3つも4つも絡んで、芝居はパッチワークのようだ。一つの話が進んだかと思うと、別の話に変わり、と変化が多い。一つ一つの場面がよく作りこまれていて、完成度が高い。そのせいか、3時間半(休憩15分)の割には、全然長さを感じさせない。そこは芝居作りが上手なケラ・チームである。しかし、だからどうなの? と終わってみて考えると、何か核になるものが弱い。井上ひさしがニール・サイモンを評して言ったことが当てはまる気がする。あるいは、全体よりも部分に凝る「土着世界観」的芝居と言えよう。

乳飲み子を抱えた女(篠井英介)が、門番にミルクを求めるプロローグ、回想のサーカス(サーベル飲み、ナイフ投げが見事)。本編が始まって、主人公ノーラ(緒川たまき)の貧しい家。夫(音尾琢真)が言葉を全く同じに繰り返すから、何か変と思うと、実はロボット…というのも面白い。そこに管理局の男(北村有起哉)がやってきて…。これがプロットの第一の柱。

娼婦(依田朋子)が、息子の密告で逮捕される街頭(このシーンはこれだけで終わる。残念)、第二の柱は、娼婦シグネ(水野美紀)がマフィアのゴーガ(山内圭哉)に囲われてる部屋。シグネの夫(斉藤悠)が監禁されてるが、この夫、ボロボロになってる設定で、ほとんどセリフない。なのに後半はライナスの毛布のように連れまわされてかわいそう。手下のナンダ(野間口徹)はダークな道化と言えよう。「これナンダ!」「はい」「お前じゃない!」というような、ボケ役である。

第3の柱は大家のウルスラ(犬山イヌコ)の家族、その周辺(マザコン男とその母、遺書を見せ合う男女)。屋根の上に上ったノーラとナスカ(奈緒)が、下にいる男女の遺書をのぞき聞きする場面は、映像も生かして面白い。

この近未来の管理社会(舞台の照明・色調も終始くらい)で人々はひっそりと生きている。そこに、歌手のボルト―ヴォリ(篠井英介)が、ウルスラの記憶を盗もうとゴーガをけしかけ、ウルスラたちの逃避行が始まる。

ネタバレBOX

結局、最後はほとんどみんな死んでしまうが、からっとした終わりである。ハッピーエンドは嘘くさくなりやすいが、アンハッピーエンドにするのは実に簡単だと思った。シグネが息子(人形)を燃やされたことにキレテ、ゴーガに復讐するなど、若干唐突なのだが、決して嘘くさくはない。
新編 糸桜

新編 糸桜

新派の子

日本橋公会堂ホール「日本橋劇場」(東京都)

2023/10/12 (木) ~ 2023/10/13 (金)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

地味な題材だが、美しいせりふと、花のある役者を得て、いい舞台だった。波乃久里子が一本気な江戸っ子を、べらんめえ調(と言っても女性なので抑え気味だが)で小気味よく演じる。養子の繁俊(尾上菊之丞)に、芝居の本読みをしこむ「第五夜 雷鳴の夜」は絶品。床に就くところなどかわいげもある。第2幕「第一夜 三つ巴の日々」の親子喧嘩の波乃久里子もよかった。

勘当されたヤクザな三五郎(石橋直也)も、真面目な人ぞろいのなかで、ちょいと斜に構えた小ワルを粋に演じて印象が強い。彼のセリフは黙阿弥のような七五調やべらんめいを取り入れて、心地よい。尾上菊之丞は初めての芝居とは思えない存在感がある。新人の勢い、新鮮さとともに、芯のある安定したたたずまい。姿勢がいいのは日本舞踊の踊り手だからだろうが、声もいい。二人の女中役(村岡ミヨ、鴫原桂)も、わきで舞台を支えてよい感じだった。

今回「新編」ということで、前の上演台本に手を入れた。一番大きな変更は、関東大震災で母子妻がはぐれて、炎のなかを逃げ惑うシーンと、再会の場面を入れたところ。それぞれの必死の姿に迫力があり、メリハリがついて、動きのある芝居になった。幕開けも、震災後の糸と繁俊から始まる。(前の上演では、「人形の家」の稽古から、坪内逍遥の養子縁組話という流れだった)

バックの箏曲、太鼓・笛も生演奏でぜいたくな音響。雰囲気を盛り上げた。2時間30分(休憩10分、前半80分、後半60分)

ネタバレBOX

地震の火災の様子を目にして、繁俊が「鬼が引く炎の大八車」云々と、比喩も豊かに描写するのは一つの見せ場。ただ、状況の緊迫感にあうかどうかという賛否はあるだろう。糸の晩年、夢に見た黙阿弥の前で、「おとッつぁんがほめてばかりいるから、こんなのができちゃったじゃないか」は、波乃久里子の実人生からとられている。黙阿弥の娘・糸と17代目中村勘九郎の娘・波乃を重ねてのセリフに感心した。

客席の最後列に尾上松也と渡辺えりがいたし、ほかにも女優・俳優が結構見に来ていた。作・演出の齋藤雅文さんの人徳だろう。
My Boy Jack

My Boy Jack

サンライズプロモーション東京

紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)

2023/10/07 (土) ~ 2023/10/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

テーマが重い。
でも観てよかった。

主演2人の年代別の演技の幅も素晴らしい。
他のキャストも実力派でとてもひきこまれた。

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