最新の観てきた!クチコミ一覧

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東京30

東京30

ThE 2VS2

OFF・OFFシアター(東京都)

2018/02/09 (金) ~ 2018/02/13 (火)公演終了

満足度★★★★★

テンポがとてもよく、あっという間の1時間30分でした。素晴らしいチームワークで脚本+演出+役者さんの息がとてもよく合っていると感じました。在京の劇団にはない笑いのセンス、とても楽しめました。

ヴェニスの商人

ヴェニスの商人

JAM SESSION

求道会館(東京都)

2018/02/08 (木) ~ 2018/02/12 (月)公演終了

満足度★★★★

テキストに大きな省略はなく、少しのギャグを入れただけの素直なものでした。

シャイロック役の女優さんは無理な設定を豊かな表現力でこなしていました。こういう味も悪くないですね。
ポーシャの裁判官のときの声の張りの強さに驚き、説得力に聞きほれてしまいました。
アントーニオの声も強弱の対比が芝居らしくて心地良いものでした。
ただし、何人かの俳優さんのセリフに聞き取りにくいところがあったのはちょっと残念。

ムーア人の過剰な黒塗りは最近の問題に対するこの団体の考えの表明なのでしょう。
出だしの音楽は歌詞がセリフの邪魔をしてイライラさせられました。

求道会館は期待が大きすぎたのか、それほどでもないなあというのが正直なところです。もちろん落ち着いた美しいものでした。

iaku+小松台東「目頭を押さえた」

iaku+小松台東「目頭を押さえた」

iaku

サンモールスタジオ(東京都)

2018/01/30 (火) ~ 2018/02/04 (日)公演終了

満足度★★★★★

関西の劇団iaku横山拓也氏が小松台東・松本哲也に、自作の宮崎弁バージョン演出の話を持ちかけ、実現した舞台という。
緒方晋出演に萌え、千秋楽に出向いたが、その緒方氏は「よそ者」役で標準語だった。喋りが緒方晋弁なので当日パンフの作者横山氏のコメントを読むまでは気付かなかったが。。
方言を殊更エキゾチックに、ノスタルジックに用いている訳ではない。ただ、東京は遠く、「地元」との折り合いを探ろうとする「地方」のリアルが胸を締めつける。
細かく行き届き、笑い所もこまめに仕込まれた、私には珠玉の舞台になった。サンモールスタジオらしい舞台(と、どなたかが書いてた気がするが全くその通り)。小さな小さな、半径何百メートル位の話が、人生というものに私達が抱く大きな感情を包み込むようなドラマとして立ち上がっていた。
(俳優としても)朴訥とした女子高生役(小川あん)と、その相手となる性格好対照の従姉妹役(納葉)のやり取りに始まり、終わる芝居だ。高校卒業後の進路をめぐって東京対地方の構図や、家族問題がからまり、生徒数の少ない学校での教師との微笑ましくも奇異な親密さや、タイトルと関係するこの山間の町の風習なども要素となってドラマを動かす。
冒頭、二人が何気ない会話から無言の「含み」をきっかけとする暗転になるや、私は早くも胸に何かが去来し、「ちょっと涙もろくないか」と自分突っ込みをしながら見始めた。脚本のちょっとした無理にも今は気付き、評価は甘いかも知れないが、この時の幸福感は翳らない。

かんかんじいちゃん、

かんかんじいちゃん、

green flowers

シアター711(東京都)

2018/02/07 (水) ~ 2018/02/12 (月)公演終了

満足度★★★★

日常を、ほっこりさせる感じで表現。大きな展開はなかったけれど安心して観劇できました。小劇場初の友人も喜んでくれました。

いずこをはかと

いずこをはかと

PocketSheepS

TACCS1179(東京都)

2018/02/08 (木) ~ 2018/02/11 (日)公演終了

満足度★★★★★

初見の劇団さんでしたが、思いっきりはまりました。演技もアクションも、衣装もステキ。良かったです。もしかしたら、私セレクト第1位かもしれない!次回作も観にいきたいです!

私信/来信、ユートピア

私信/来信、ユートピア

青色遊船まもなく出航

シアター風姿花伝(東京都)

2018/02/09 (金) ~ 2018/02/12 (月)公演終了

満足度★★★

意味深なセリフが多く、味わい深いドラマだった。

ヴェニスの商人

ヴェニスの商人

JAM SESSION

求道会館(東京都)

2018/02/08 (木) ~ 2018/02/12 (月)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2018/02/11 (日) 14:00

浄土真宗の建物の中の仏像の前での冒険的なベニスの商人。この物語の普遍性が増したと思います。ついこの間、NHKの『欲望の経済史』で「利息」について取り上げた回を見だばかりということもあって、さらに興味深く見ることができました。客席通路、2階席も役者が走り回るのですが、後ろでそんなに大きな声で話さなくても、セリフがはっきり聞こえるという素晴らしい音響も功を奏し、見ごたえのあるベニスの商人になっていました。

変身、アイドル道、ケモノノノノノノノノノノノノノノノノ。続

変身、アイドル道、ケモノノノノノノノノノノノノノノノノ。続

colorful´75歳

新中野ワニズホール ( Waniz Hall )(東京都)

2018/02/08 (木) ~ 2018/02/12 (月)公演終了

満足度★★★

シュ-ルでとてもおもしろかった。発想がいいと思った。

コンテンポラリー能「ハムレット」

コンテンポラリー能「ハムレット」

鮭スペアレ

The CAVE(神奈川県)

2018/02/11 (日) ~ 2018/02/12 (月)公演終了

鮭スペアレの作品としては気に入った。ただし、たとえコンテンポラリーとつけても能を名乗ってはいけない。表層的に能っぽい箇所もある現代劇であって、能とはまったくの別物だ。

サロメ

サロメ

TremendousCircus

シアターシャイン(東京都)

2018/02/10 (土) ~ 2018/02/12 (月)公演終了

満足度★★

鑑賞日2018/02/11 (日)

うーん。
役者さん勢揃いのお見送りも、形だけじゃなく、ココロがこもっていたように感じたし、凄い長台詞あったりと、なかなかの熱演だったんですけど…
2時間の上演時間、全出演者に、ほぼ同じテンポ・テンションの芝居をやられたんでは、正直、疲れてしまった。
あと、サロメのエピソードは既知のワタシでも、途中、話の流れや、(人物相関図を手にしながらでも)登場人物の誰が誰だかに混乱したくらいだから、あの抽象的・修辞的なセリフの洪水の中で、どれほどの観客がストーリーを理解し得たのかなぁ?と、正直、不安を覚えた。

ただし、絶賛されている観客もおられるようなので、上記の感想は、あくまでワタシ個人だけのものかもしれない。

ミヤギ能 オセロー ~夢幻の愛~

ミヤギ能 オセロー ~夢幻の愛~

SPAC・静岡県舞台芸術センター

静岡芸術劇場(静岡県)

2018/02/11 (日) ~ 2018/03/11 (日)公演終了

SPAC「ミヤギ能 オセロー」約1時間半。題名通りお能の形式に則った舞台。ヴェネツィアとトルコがサイプロス島を奪い合った歴史がクロースアップされるのが新鮮。黒人男性オセローと白人女性デズデモーナの絆を袴姿の演者達によって、日本(アジア)の演劇で表すことの多国籍感。
いつもながらパーカッションが素晴らしい。笛も良かった。

ネタバレBOX

自分が感情を使う演技が好みだからか、又は二階席だったからか、眠気に襲われ全編は味わえず。もともとお能が得意じゃないからかも。

終演後のトークによると文字、言葉を浮かび上がらせる意図があったそうで、衣装に文字が貼り付けられ、上手奥の壁には毛筆の動画でセリフが映写された。
ぜんぶ水にながしたるねん

ぜんぶ水にながしたるねん

なかないで、毒きのこちゃん

OFF・OFFシアター(東京都)

2018/02/02 (金) ~ 2018/02/07 (水)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/02/03 (土) 14:00

価格3,000円

「糖衣錠の毒薬」にして元ネタ盛り沢山。
表面上はポップでにぎやかだが、根底に流れるものに……とか、あそこはアレのオマージュだとか、公演中は言えないことだらけ。(笑)

ネタバレBOX

ポップでカラフルではあるが、奥底にマチルダと出会う前のレオン(想像)や「サムライ」のアラン・ドロンのような孤独感が漂っており、考えてみればそもそも棄てられた子でもあるのでそう言えばそうか、と。

既に死んでいる人物や異なる世代の同一人物が登場する場面では、その場面の全員が死んでいる(←好きなパターンの1つ)のかと思ったが、むしろクスリでラリっている方が近いなと感じた後に吸引する場面があり、当たり♪(←ちゃんとそう思わせるのが巧いやね)

ところで丹下はアイパッチを着けた後は確かにそうだが、冒頭、まだ両目の時はフレディ・マーキュリーだよね。(笑)

気付いた元ネタは
レオン
ニキータ(あるいはアサシン)
死亡遊戯
TV版エヴァ最終回
あしたのジョー
フレディ・マーキュリー
などなど(あと何だっけ?)
東京30

東京30

ThE 2VS2

OFF・OFFシアター(東京都)

2018/02/09 (金) ~ 2018/02/13 (火)公演終了

満足度★★★★★

初見の劇団さんだがとても面白かった。豪華なパンフは勿論、話のネタのチョイスといい、妙な動きといい
あっという間に終ってしまいまだまだ見たいと思うほど。
関西だけどまた見たい、というか次の東京公演があれば見に行きます!!

2月文楽公演

2月文楽公演

国立劇場

国立劇場 小劇場(東京都)

2018/02/10 (土) ~ 2018/02/26 (月)公演終了

満足度★★★★★

女ころし油地獄は、とても魅力的な場面が多い。楽しめました。

ネタバレBOX

文楽を国立劇場で観た。近松門左衛門は,『女殺油地獄』というひどくショッキングな作品を残している。金銭を強奪するために,お吉との油まみれの殺害現場は,人形劇の方が少し落ち着いて見られるだろう。そのために,歌舞伎でなく,人形浄瑠璃でヒットしたのだろうか。今回のその情景は,確かに見事だったと思う。

『女殺油地獄』のはじまりでおもしろいのは,泥だらけになった男をお吉が親切心で,家に入れる。女が一人になった家で,男が裸同然になっているわけで,たまたま帰って来た亭主が子どもから,かかさまが男の人を連れ込んでいると告げられる。言われてみれば,確かにお吉にもどこかスキがある。後日そのことが悲劇につながる。

お吉は,どうして男をもっと警戒しなかったのだろうか。男は俺と不義をしてくれ,俺が相手をしてやるから,家の金を残らず出せとすごむのだ。もっと潔く金でもなんでも渡せば命は助かったかもしれない。そもそも男の方は,事件を表ざたにしたくなかったに過ぎないのだから。なにも可愛い子どもたちを残して惨殺されることもなかったのだ。

作品の最後は非常におもしろい。どのように隠蔽されたウソもなにかのきっかけで暴露される。そのことが私はこの作品の魅力だと思う。今回の演劇では,ネズミによって天井から落ちて来た血だらけの証文にだけ男は追いつめられたわけではなかったようだ。その手のウソつき野郎はいつも土壇場まで往生際が悪いのだ。
続・時をかける少女

続・時をかける少女

2018「続・時をかける少女」製作委員会

東京グローブ座(東京都)

2018/02/07 (水) ~ 2018/02/14 (水)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/02/10 (土) 18:00

座席2階

原作「時かけ」に続編てあったっけ?と思ったら、
筒井氏によるものではなく、NHK少年ドラマシリーズ
「続・タイムトラベラー」のノベライズが原作だった!
中身は「時かけ」✖ヨーロッパ企画✖「サマータイムマシンブルース」!!
前作のラストシーンが舞台上で再現され、胸キュンもの!
しかし、それ以降はモロに『ヨーロッパ企画 』… って感じで
「サマータイムマシンブルース」級のドタバタとしたコメディシーンが続きます。
あのヨーロッパ企画のジタバタどんより感の中で、
まっすぐ純粋に楽しく演じている上白石萌歌ちゃん(17歳!)がとってもとっても光ってた!!
(第7回「東宝シンデレラ」オーディショングランプリ!)
ちなみに当日は、大林監督版映画で深町君を演じていた高柳良一さんが客席に。
現在はニッポン放送の総務部長だという!
そう、この舞台は「ニッポン放送 オールナイトニッポン50周年記念公演」でした!

ネタバレBOX

何度も繰り返された「転校生」ネタが笑えた!
長いお別れ

長いお別れ

富山のはるか

STスポット(神奈川県)

2018/02/01 (木) ~ 2018/02/04 (日)公演終了

満足度★★★★★

【恋人達が壊れて行く過程をリアルに描いたビターチョコレートのような物語】

ラブロマンスか~。。。

硬質で上質な紙にバッチリ印刷された、軽々に撒けないであろう招待カードのようなフライヤーを見た際の第一印象です。結婚式のオプションサービスみたいにフライヤーにコラージュされた写真群のような他人の馴れ初め画像集を見せられても、食べ物も含めてスイーツが苦手な私にとっては困るものがある。

しかし、気になるタイトル。『長いお別れ』ってどういう事? 別れは特定時点の出来事では?

そこで、企画・構成・演出として筆頭に名前の挙がっている方のツイッターを見ると、シニカルな画像のみリツィートしており、スイーツ感ゼロ。間違ってもSNOWで加工した自撮り画像をUPしたりしないタイプである。その彼の本作紹介文を見ると、何やら人類史レベルの話をしている。「これは何かあるのではないか?」という期待を胸に劇場へ足を運ぶ。

劇場に入ると、ジェンガ(積み木)が舞台中央にポツンと置かれ、ライトアップされている。そのピースの一つ一つが二人の想い出・出来事の積み重なりを表わし、脆くも崩れ去るものとして象徴的に表現されていると感じさせる。
そして、おそらく冷たいであろう雨と二人の想い出や関係を浸蝕するかのように打ち寄せては返す外洋の荒い波の音が聴こえてくる中、劇が始まる。

ネタバレBOX

主演男性のつっけんどんで投げやりな演技が素晴らしかった。誤解の無い様に付言すると、演技が投げやりではなく、投げやりな演技がです。彼女の方を一瞥もせず上の空で返事をする。そして、もう一方の主演女性の側は男に未練があって、何とか関係を修復しようと涙ぐましい努力をしているのが見て取れます。このカップルが破局待ったなしの状況である事が手に取る様に分かります。

そして次の瞬間、場面は一転して二人が熱情の渦中にあった時期の話に。演じる側も一気にハイテンションになり、役者の力量が問われる斬新な構成だと思いました。このような「冷」と「熱」、「静」と「動」が時間軸をシャッフルする形で交互に演じられていきます。この間に挟まれた熱(動)のシーンが、冷めてしまったシーンの切なさをより一層際立たせ、冷のシーンが(静的でもあるので)間延びするのを抑えていました。

このようなダイナミックな構成は、演じる側には負荷が掛かると思われます。しかし反面、俳優の日常を知らない私たち観客に対しては、眼前の所作が地キャラからの自然な延長線上にあるのではなく、そこからは意識的に隔離された修練によって獲得された技芸の賜物である事を知らしめる役割もあると感じました。


そして、劇中に男がゲームをしながら上の空で彼女に生返事をするシーンがありますが、私の学生時代の同期の男がまさにコレで完全に一致しており、思わず苦笑いをしてしまう程の演技であり描写でした。

その彼は私の家に来て(キャンパス近くにシェアハウスをしていた為、たまり場になっていた)ゲームしている際に、彼女から泣き声交じりのクレームのような呼び出し電話が架かって来たのですが、その電話に「うん、うん、そうだね」と生返事をしながらプレイをし、その明らかに彼女からのSOSである電話をうまくなだめて切った際に「何言ってんだか、分かんねーや」と一言言い残しゲームを平然と続けたのでした。(ちなみに彼は、彼女とのデートにも財布を「忘れて」行くという荒技を繰り出していました)

また、新歓コンパでの趣味による意気投合を馴れ初めとする(その同期カップルも馴れ初めはそうでした)、女友達が失恋相談を前段階として男を取って行くなども実際に繰り広げられてきた光景で、「良く描写できるな~」と感心しながら見ていました。

さらに、男が外で楽しく遊んでいる時に一人取り残されている女性が倒れている描写が何度かありますが、これは対比として女性の孤独感を際立たせるための演出だと思うのですが、決して過剰なものではなく自然に見る事ができました。

というのも、(また実体験で恐縮なのですが)前述の同期カップルは別れ話をキャンパス最寄駅の改札口で行ったらしく、男はそのまま改札を入り電車に乗って去り、女は置き去りにされてその場に昏倒し、駅長室に保護されて、私たち友人で彼女の身元を引き受けに行った記憶があるからです。したがって、一人取り残された女性=ぶっ倒れるという図式が私の中で定式化しており、この演出についても大変リアリティをもって受け止める事ができました。


次に主人公女性の孤独や疎外感を際立たせるための女友達(あづさ役)についてですが、カマトトぶりが出ていて良かったと思います。彼女にニコ生配信をさせる事により、自意識過剰な女であるイメージを付与し、視聴者との受け答えで、カマトト由来のパロディとして薩摩揚げについて知らないと答えさせて、カマトトである事を観客にメタファー(暗喩)するのも良かったと思います。

また、狼のコスプレで犬耳?をつけて「わぉーん」の発声を何度も直された末に、「そもそも声が汚い」と全否定(だったら、始めから言えよwって話)されているのも良かったと思います。「チベットで凍える狼」という無茶ぶりなジェスチャー課題やジェスチャーゲームなのに「ほとんど声に出して言ってるやんw」というネタも良かったと思います。

なお、本筋ではないので割愛されていますが、このようなコミュニティにおける八方美人な「姫」タイプが、サークルクラッシャー化して数々の男を葬り去る!というアナザーストーリーも存在し、こちらも本編同様に悲劇を生み出しています。


その他の小ネタもウケました。男友達が『ブルータス(BRUTUS)』という恋愛指南書をバイブル視するマニュアル人間である事(当時そういう人間は多数いた。もちろん『ポパイ(POPEYE)』という単語もすぐに思い出した)や、SHAZNAをオチに持ってくる(私も見た目とのギャップでウケるのでシャズナを持ち歌にしていた)のもツボにハマりました。

ただ、男性友人役の方の「その棚にアイテムあるよ」というRPGネタですが、反復の妙を狙っての事と思いますが3度とも同じにする必要はあったのかな?と個人的には思いました。最後はオチとして「あっ、その村人に話聞いた方がいいよ」みたいな別のネタでも良かったのではないかと感じました。(笑いのツボは人それぞれなので、個人的な意見です)

その他の演出、小道具をできるだけ使わずパントマイムで見せる手法やテニスシーンの描写(スローモーションで必殺技を繰り出す等)が派手でマンガ(戯画)チックであること、その反対にキスシーンは不意にラップ越しというフレンチな感じなのも趣向を凝らしていると感じました。


さて、クライマックスの女性が体育座りでむせび泣きながら、恋人に「分かってよ!」と懇願するのに対し、男が「分かんねぇよ!」と怒鳴りつけるシーンですが、見ているこちらが思わず息をのむ迫真の演技で圧巻でした。

そして、その直後に男がテープ状の透明なラップで膝を抱えてむせび泣く女性を静かに包んでいき、心のこもっていない無機質な慰めの言葉をかけるシーンが素晴らしかった。

男は形だけの心の無い言葉で彼女の魂の慟哭を「真綿で首を絞める」が如くがんじがらめに縛って絞殺しようとしている。私には彼女を包む透明なテープが鳥の巣もしくは繭(まゆ)のような殻に見え、その中で膝を抱えてむせび泣く彼女がヒナ=幼子に見えた。心の拠り所である恋人を失い、人生の指針を失い、まるで迷子になって泣く幼い女の子のように見え、その孤立した状況で世界から断絶し自らの内に籠ってシクシク泣く姿が心に焼き付いた。しかし、この透明なテープで表現された「鎖」は実在はしない。彼女自身の心が呪縛として創り出している。彼女は心の底で自分の愛した恋人はもう居ない事を知っている。しかし、彼の慰めの言葉にすがって、自縄自縛になって身動き取れなくなっている。

本作の演出家は、これらの想念を観客に一撃でビジュアルをもって心中に去来させる事に成功している。そして、このシーンは美しかった。

また、冒頭から中央にジェンガ(積み木)を置き、恋人達の関係が壊れる際には崩れさせ、男が取り繕いの行動をする時にはイソイソと俳優に積み上げさせる。すなわち、本作の演出家は恋人達の熱情にある「動」と熱の醒めた「静」の時間軸を縦糸として交錯させるだけでなく、横糸としてミニマル・アートのような積み木によって恋人達の現状をガイド的に提示し、「抽象」と「具象」をも対比させて劇を紡いでいる。そこに、センスの良さを感じさせた。


ここからは、疑義を呈する形になります。なぜ、恋人達の熱が醒め、主人公の男がここまで冷淡になったのかの理由(その結果としての浮気はあれど)がよく分からなった。(このようなタイプの男が実在する事は知っていますが…)それに関連しますが、男友達のキャラがいい人すぎるような気がしました。もっとチャラくて、余計な事を使嗾(しそう)して、恋人達を引き裂く作用に寄与しても良いかも。というのも、実際にも恋人達の復元力を超えて、そのような外力が作用する事によって、関係が破断していく事が多々あると知っているので。そして、「覆水盆に返らず」の故事にあるように、壊れてしまった恋は不可逆(またねじゃなくて、さようなら)です。

ただし、この理由付けは製作意図として、わざと排除・後景化してある可能性があります。演出家の方の言葉の節々からは、実存主義思想との親和性や仏教哲学への傾倒が伺えるので、「全ては移ろい行く。愛も、そして憎しみさえも」や「(エントロピーの法則宜しく)熱はいつか冷めるもの」というある種の無常観から、喪失・不遇を所与の状況として不条理として描き出す意図もあったのかも知れません。シーシュポスの責苦の理由が明示されないように。

恋人達の想い出と聞くと甘美です。しかし、砂糖はそのままでは甘すぎて食べられません。ですが、ほろ苦いカカオを加える事で子供達に愛されるチョコレートというお菓子になり、さらにカカオの含有量を増せば大人にも通用するビターチョコレートという極上の嗜好品になります。本作は、ほろ苦い無常観が加わり、そのような物語であるように感じました。


最後に、富山のはるか『長いお別れ』特設ページの扉絵について言及させて頂きます。

一言で言えば、“風”を感じます。被写体女性の横に流した前髪が、まるでフローティングアンテナのような感度の高いセンサー(触覚)に見え、うつむき加減の謙虚な姿勢と相まって、時代の息吹きを風として積極的に感取して歩まんとする優れた芸術家のような気概を感じさせられます。そして、構図として派手な色の背景物を排除し、全体に黒くマスキングを掛けて色彩を落とす事により、見る者の視点が定点に囚われる事なく全体を鳥瞰でき、風を感じるようにできているとも思いました。

また、撮影場所に隅田川を選定している事(東京圏在住の人間には分かる)により、江戸下町という心象風景を見る者に生じさせ、それが「風」というキーワードと混淆する事により、あたかも主人公女性がピンク色を朱鷺(とき)色、アスパラガスを雉(キジ)隠しなどの日本古来の和名で呼ぶような風雅な女性で、そこから健気で殊勝な女性という属性(心象)を付与する事にも成功している。(少なくとも私は、そのように想像を逞しくする事ができた) これらの観点から、この扉絵は秀逸な一枚だと感じました。


本作は全体(宣伝物含む)を通して、想定よりもハイレベルな良作であった事やハイセンスな若き芸術家たちへの期待も込めて評価させていただきました。以上です。
東京30

東京30

ThE 2VS2

OFF・OFFシアター(東京都)

2018/02/09 (金) ~ 2018/02/13 (火)公演終了

満足度★★★★★

関西からの劇団さん。
入場してまずツッコミを避けて通れないのが観客全員に渡される当日無料パンフ。
近年稀に見る手の込んだ豪華仕様。(コレはいい記念になる)
一体どの位このパンフにお金をかけたのだろうかと、舞台に目をやるとあっぱれなほど見事な素舞台。
OFF OFFシアターでここまで何にも無い真の素舞台を初めて見た。
予算バランスの極端さに唖然となるも嫌いじゃないです。イヤ、かなり好きです。

「ニタイニ」は人生の失敗を楽しんでいる。のキャッチフレーズに、とは言っても下北演劇祭にお呼ばれしているのだから、もうそこそこに成功しているのでは?と思っていたものの、どう考えてもこの公演って赤字ダイブ。
これで公演内容が面白く無かったら、もういたたまれない程に哀しいのですが、か・な・り面白いので、この場合何とも切なくなってきます。

ちなみに公演が始まると劇団名物(らしい)使い方自由自在、白ボックスがセットとして加わります。
今回はフライヤーに写っている4名の舞台かと思いきや、うち2名が役者さんで、2名が脚本・演出と図案・制作さんであり、他に若手の役者さん(男性1名、女性2名)が加わった計5名によって演じられる全6パート。
どの役者さんもフットワーク良く、素舞台上等なマンパワー溢れる作品ばかり。
ギャグや勢いで笑わせるタイプというよりも、人間が醸し出す面白味で笑わせるタイプだったのも良かったです。

風刺が効いていたり、毒があったり、シニカルだったり、それありそ~っだったり、もう色んな切り口でとにかくバラエティーに富んだ6作品でしたが、トータルに考えると見事な人間賛歌に繋がっていた様に思えます。
結局、切ないなどと言いつつ、思いっきり楽しめる舞台でした。

富士美町の朝日荘

富士美町の朝日荘

劇団サラリーマンチュウニ

上野ストアハウス(東京都)

2018/02/08 (木) ~ 2018/02/11 (日)公演終了

満足度★★★★

とても良かったです。途中少しもたつく感もありますが、5話6話特に心にしみました。今年になってなかなか良い作品に巡り合えませんでしたが、この芝居を観て今日は幸せな時間が持てました。

人狼TLPT S『未来への十字架』

人狼TLPT S『未来への十字架』

私立ルドビコ女学院

新宿村LIVE(東京都)

2018/02/07 (水) ~ 2018/02/12 (月)公演終了

鑑賞日2018/02/11 (日) 13:00

ルド女人狼8st、理紬の必死さが本当に面白かった。時間は短くなったけど重くならないこういう回もあって良かったなと思えて満足。世界観的にはNGだったかもしれないけれど、とかく感情移入してしまいガチな内容を吹き飛ばせるキャラクターに元気を貰えました。

鵺的トライアルvol.2『天はすべて許し給う』

鵺的トライアルvol.2『天はすべて許し給う』

鵺的(ぬえてき)

コフレリオ新宿シアター(東京都)

2018/02/07 (水) ~ 2018/02/13 (火)公演終了

満足度★★★★★

ある種、闇サイドの優等生みたいな感じ。
でも、自己満足ダークサイドでない所が物凄く良かった。

よく「凄い」という意味で「くそ~」という表現を使う人がいるが私は大嫌いで使わないのだがこのホンに出てくる男性は皆、「くそ、クズ男だ」と思った。そして、怖い事にこれは決して想像の物語では無く、現実世界に普通に起こる。上演前の時折、暗闇から壁に光がほわっと当たる。3人の女性がいる。彼女たちに起こった物語をこれから観るのだなと、フライヤーをみるのをやめて、舞台をみていた。今作、照明が印象的。ピンの強い光りがうつむいている演者の顔を陰影を強くして、物凄く表情が怖く見えた。壁に映る、もう一つの「登場人物」のように「邪心」が膨張したようにさえ、見える場面もあった。今回小西耕一(Straw&Berry)さんご出演という事で観劇。ある意味小西さんの役も「くそ男」ではあるのですが、少し良いヒト部分があったのかと。観終って、このタイトルを今一度,反芻。
確かに、ストーカーの男たちは欲しいものはぜんぶ手に入る、世間もいちいち「小さな」事に気に留める人は、そう、居ないと。
でも、結局、本当に人と人が向き合うような付き合いはいくら相手を奪っても手に入れる事は出来なかった。

本当の「人に対する気持ち」を
得る事は、あの男たちには、天は許さなかったんだろうなって。
物凄く、皮肉っぽいタイトルのように、思えてきた。

鵺的『天はすべて許し給う』かなり、面白い公演だった。

ネタバレBOX

詳細はこちらで
https://blogs.yahoo.co.jp/suwansong2014/36982475.html …

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