最新の観てきた!クチコミ一覧

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フェイクスピア

フェイクスピア

NODA・MAP

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2021/05/24 (月) ~ 2021/07/11 (日)公演終了

映像鑑賞

10/23(映)

フィレンツェに燃える

フィレンツェに燃える

共立女子大学ミュージカル研究部

共立女子大学 共立講堂(東京都)

2023/11/19 (日) ~ 2023/11/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

共立女子大学ミュージカル研究部「フィレンツェに燃える」
部外者が行っていいのか躊躇しましたが歴史ある共立講堂も見たくて行ってきました。最初は学芸会っぽいなと思いましたが段々引き込まれ最後は宝塚を観た感覚に。終演後帰ろうとしたらレヴューが始まり「マジで宝塚じゃん!」と感激しました😆
気になった役者さん(役名)
パメラ:美しい!&名女優すぎる!
アンジェラ:可愛い!&歌声が通る!
ロベルト?:高身長で本物の宝塚の男役みたい!
ビットリオ?:なぜか気になった笑
以上、手作りで宝塚歌劇をここまで再現しましたという情熱が素晴らしかったです。ありがとうございました😆

このゆびとまれ4

このゆびとまれ4

演劇ユニットZANNEN座

シアター711(東京都)

2023/11/16 (木) ~ 2023/11/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

連作短編集、大いに楽しめました。適度に日常的で、心情的に共感できるヒューマンドラマでした。

Pass the buck

Pass the buck

歌をあなたに

両国門天ホール(東京都)

2023/11/17 (金) ~ 2023/11/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

舞台を日本に置き換えてますが、ほぼほぼ忠実なストーリー展開のミステリー。歌はちょっととーとつ感ありますが、なかなかにいい。もっとも東京事変と中森明菜しか分からなかったけど。ピアノとヴァイオリンの生演奏よかったです。ジャンル分けは難しいなー。

湯気立つ静寂に、鳩が舞う

湯気立つ静寂に、鳩が舞う

ガリキ

下北沢 スターダスト(東京都)

2023/11/17 (金) ~ 2023/11/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

かなり笑いは多いけど、グッとくるファンタジーな家族ドラマですね。ああ「みえる」人になりたい。1時間程の上演時間もちょうどいい塩梅。インスタントコーヒーも淹れ方次第ですよ。

メタ・バースデイ

メタ・バースデイ

劇団娯楽天国

ザ・ポケット(東京都)

2023/11/15 (水) ~ 2023/11/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

いやはやそーぜつな家族ドラマ、大いに楽しめました。かなりおバカなコメディなのだけど、妻のくだりにはやもめは泣いてしまいました。

Pass the buck

Pass the buck

歌をあなたに

両国門天ホール(東京都)

2023/11/17 (金) ~ 2023/11/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

ストーリー良かったです。演技者の表情が素晴らしい
憎々しい表情が素晴らしい

尺には尺を / 終わりよければすべてよし

尺には尺を / 終わりよければすべてよし

新国立劇場

新国立劇場 中劇場(東京都)

2023/10/18 (水) ~ 2023/11/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

鑑賞日2023/11/18 (土) 18:00

『尺には尺を』を観た。本作もシェイクスピア戯曲の中では初めて。93分(休み20分)60分。
 こちらもベッドトリックが出てくるというのでダブルビル上演となったらしいが、本作は納得できる要素がやや少ない。水戸黄門的と言うか、わざと解決を送らせている雰囲気が…。エンディングは問題を示唆するあたりは良い。

湯気立つ静寂に、鳩が舞う

湯気立つ静寂に、鳩が舞う

ガリキ

下北沢 スターダスト(東京都)

2023/11/17 (金) ~ 2023/11/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

孫と祖父の愛情
息子と父の繋がり
暖かい気持ちになりホッと出来た

尺には尺を / 終わりよければすべてよし

尺には尺を / 終わりよければすべてよし

新国立劇場

新国立劇場 中劇場(東京都)

2023/10/18 (水) ~ 2023/11/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2023/11/18 (土) 13:00

『終わりよければ…』を観劇。シェイクスピア戯曲の中でも初見。新国立の本気。83分(休み21分)79分。
 シェイクスピアをいっぱい観てるわけではない私だが、本戯曲は初めて。物語は分かりやすいが、バートラムがヘレナを嫌う理由がストンと落ちない。ベッドトリックもなんだかなぁの感じだが、まぁ一種のファンタジーか。

メタ・バースデイ

メタ・バースデイ

劇団娯楽天国

ザ・ポケット(東京都)

2023/11/15 (水) ~ 2023/11/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

 華4つ☆

ネタバレBOX

 劇団娯楽天国創立35周年記念公演である。舞台美術が凄い。和室を象ってあるが、レイアウト、壁を這う木材の形と柱などを挟んで横や斜め上に拵えた部分に延びる同じ材を用いた連続性のある造作デザインは、恰も壁を部屋全体の色調を引き締める化粧であるかのような落ち着いた渋い極上のセンスを感じさせる体のものである。格子窓がそのような壁面に座りの良い形で配置され更なる風情を醸し出している。日本家屋の建築美を見事に表すと同時に出捌け等の配置も合理的で見事という他ない。
 主人公は元高校の先生。生真面目を絵に描いたような教師であったが2年前に職を退き現在は仏頂面を下げて一日中家にいる。そして道徳の授業のような態度で4人の子供たちに接して来たため子供たちは各々、少し特殊である。然も妻とも手作りの料理を顔突き合わせて食べながらずっと口も利かずに仏頂面を下げて居た為、妻は実家に戻ってしまった。大学時代はミュージカル部に所属し、部員は皆互いを西洋人の名で呼び、明るく元気で陽気な学生生活を送っており、妻はミュージカル部のマドンナで総ての男性部員の憧れの的であったというのに。現在、長女が身近であるが彼女の夫は失職中。そんなこともあり長女は生活に対して極めて現実的であり、シビアだ。まあ、孫も生んでくれて育児中でもあるから当然といえば当然なのだが。父に対する風当たりには厳しいものがある。長男は父の「高校だけは出ておけ」との忠告に逆らい中卒で社会に出たが学歴社会の世の中思うように行くはずもなく、道を少し踏み外し何年も前に家を飛び出して寄り付かない。次女は大学進学したものの直ぐに辞め、現在は訳の分からない運動体に入って講釈を垂れるようになっており、その教団の施設内で共同生活をしており普段は一切実家に出入りしていなかった。次男はニート。一日中部屋に引き籠りお早う、お休みの挨拶すら漫録にしない。つまり家族は殆ど崩壊している。そんな中、生前葬を計画した父と別居中の母、4人の子供たちとミュージカル部の仲間、生前葬の弔問客、長男に恋し彼女に嫉妬してジャックナイフで殺害しようとする男、葬儀屋らが繰り出す悲喜交々を母が戻って来てくれたシーンで、父と和解し家族が再結成され徐々に正常を取り戻してゆく様が描かれるも警察から入った1本の電話が実相を明かす。とその実相に出会った父は心筋梗塞で心肺停止。この事態に沿って描かれる最終部の父と母の穏やかで和やかなシーンは深い哀感を伴い乍ら、父の再生シーンへ繋がる。この時に舞台美術の素晴らしさが改めて際立つ中主役・父、脇役・母が天界へ至る道中の雲の中の階段のような場所で交わす言葉及び演技が見事。赤い2つの風船の使い方も良いアクセントになっており、照明の素晴らしさに驚嘆し音響が見事にマッチしている点にも感嘆させられた。丁寧にまた品のある役作りをしている母役。場面、場面の変化に上手い役作りで過不足なく応じる父役、元演劇部部員で15歳になる娘の父が、生前葬の主役たる元演劇部顧問だと言い出し騒動を引き起こす矢張り品を感じさせるシングルマザー役の教え子らを配したキャスティングもグー。然も15歳の少女に「実の父は何処かの刑務所に服役中」と言わせてちゃんとオチも付けている。全体としては小市民化した現代日本のトレンドを上手く反映した作品だ。尺は約2時間半。
「慈善家-フィランスロピスト」「屠殺人 ブッチャー」

「慈善家-フィランスロピスト」「屠殺人 ブッチャー」

名取事務所

「劇」小劇場(東京都)

2023/11/17 (金) ~ 2023/12/03 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

「屠殺人 ブッチャー」

クリスマス・イヴも更け、もう午前三時、カナダのオタワにある警察署。外は酷い雨。将校の軍服にサンタ帽の老人(髙山春夫氏)が椅子に座らされている。取り調べをしている警部(清水明彦氏)は早く帰りたくて仕方がない。全く英語が通じない老人、どうやら東欧のラヴィニア人らしい。そこに呼ばれてやって来る知的財産権がメインの弁護士(西尾友樹氏)。二人組の男がこの老人を警察署に置き去りにしたのだが、首から屠畜用フックが掛けられていてそこに弁護士の名刺が刺さっていたらしい。通訳(万里紗さん)が来るまでの間、二人はこの謎の老人について思い巡らす。

3回目の公演となるが髙山春夫氏だけは不動。
他の出演者も名取事務所公演に選ばれた本物ばかり。

タランティーノ系のパルプ・フィクション(安っぽい読み物)をイメージしていたら全く違った。途轍もなく鬱な人間論。西尾友樹氏が汗ダラダラ涙を流し声を枯らし必死に捲し立てる。整理の付かない感情と何一つ説得力を持たない理性にグチャグチャにされながら。最後に自分の拠り所となる思考の核は一体何なのか?
是非観に行って頂きたい。

ネタバレBOX

万里紗さんが美人すぎるかも。もっと普通のルックスの女性の方がしっくり来たのでは。逆に女性的な部分を全く感じさせない人の方が、後半の過去の体験談が生々しくなった。
架空のラヴィニア語が凄い出来。本当に一字一句完成された言葉を役者は発している。
ロマン・ポランスキーがシガニー・ウィーバーで映画化した戯曲『死と乙女』をモデルにしているのは間違いないだろう。復讐の方法として、ターゲットを愛する者に殺させる手法を選んだ組織。愛する身内にも生涯消せないトラウマを植え付ける為に。

自分は正しいものはこの世には存在しないと考えており、明らかに間違ったものだけは確実にある、と。正義を口にして、行動の拠り所にする者全ては因果律の迷宮に迷い込むことになる。正義の御旗で楽をした分、その後正義とは程遠い地点にまで彷徨い歩く羽目に。

こういう作品は死ぬ程観てきたので、内心「『24』みてえだな、流れが嘘臭えな」と感じていた。だが最後まで観るといろんな疑問点に一応合点が行くように出来ている。ラストカットは突き刺さる。ただ雑で乱暴な流れが勿体無くもある。もっと普遍的なテーマを扱っているのに劇画調の読み切りの感覚。

究極の戦争映画、『炎628』のラストのように作家にはとことんまで追求して貰いたかった気持もある。ナチス・ドイツに故郷を虐殺焦土にされた主人公の少年は道に落ちていたヒトラーの肖像写真を銃で撃ち抜く。撃つ度に逆回しで若返っていくヒトラーの写真。撃って撃って到頭赤ん坊の愛らしいヒトラーの写真に。少年は罪のない無垢な赤子に銃を構えたまま固まってしまうラスト。

「民族浄化」して、決して復讐されないように“敵”を丸ごと消滅させてきた人類の歴史。殺しても殺しても決して“敵”は無くならない。身内から仲間から家族から“敵”が次々に現れていく。無限の修羅地獄。

警察署を偽装するのは無理がある。
ハリウッド調の展開が嘘臭くてイマイチ乗り切れなかった点はあるが、語っているテーマはまさに今世界が目前に対峙している現実そのもの。彼女達の目的は復讐なのではない。自身の存在証明である。この世界に痛みを抱えた自分が確かに存在していることの証明。世界は無関心で何も聞かず興味を示さず、沈黙の圧力で何事もなかったかのように抑え込んでしまう。ガザのパレスチナ人の叫びがまさにそれ。まるでもう過ぎた事として勝手に全て終わらされてしまう。存在を叫ばなければ駄目だ。全てが無かったことにされてしまう。自分がいなかったことにされてしまう。言葉では誰も聞いてはくれないだろう。暴力しかないのか?
人は復讐をしなくてはならないが、もっとアウフヘーベンしたレヴェルの高い復讐を、本当の意味での復讐を。

焼肉のタレで有名なモランボン(社名は現北朝鮮の小高い丘、牡丹峰から)、朝鮮出身の創業者はこう語った。「自分の日本人への復讐、それは日本人の味覚に朝鮮料理の味を浸透させる事だった。」
湯気立つ静寂に、鳩が舞う

湯気立つ静寂に、鳩が舞う

ガリキ

下北沢 スターダスト(東京都)

2023/11/17 (金) ~ 2023/11/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

美味しいコーヒーを飲みながらまるで喫茶店の隅でお爺さんと孫の会話をみているかのような舞台。
出てくる人物皆が優しくてふふっと笑えるいい舞台でした。1時間という上演時間もちょうどよかった。
通路での演技が多かったので、少し離れたところからのほうが見やすいかも。

お局ちゃん御用心!!!

お局ちゃん御用心!!!

片岡自動車工業

ABCホール (大阪府)

2023/11/17 (金) ~ 2023/11/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

初演からだと何回観たか分からなくなるぐらい観ましたが、本当に何回観ても面白いです‼️
私的には皆良いキャラで大好きですが、初演の時から竹千代はお気に入りです🤭
片岡自動車工業さんの作品は(特にお局ちゃんご用心は)ぜっったいに多くの方に観て欲しいと思っていたら、有難い事にお捻り公演がある!ということを知って会社の上司や同僚達にも声をかけさせて貰いました💕皆すっごく満足で本当に面白かったと喜んで貰えたのでめちゃくちゃ嬉しかったです😆🎶
2日目のおシャッフル公演も、配役が変わるのでどうかな?と思っていたのですが、それはそれですごく面白かったです😂息子達も最高‼️何回でも観れる‼️と言ってパンフレットを観ながら余韻に浸ってました🎶
踊り手さん達もすごくかっこよくて、最高でした‼️
これからも続けて欲しいぐらい大好きです‼️

ゆらりゆられ

ゆらりゆられ

teamキーチェーン

大阪市立芸術創造館(大阪府)

2023/11/17 (金) ~ 2023/11/19 (日)公演終了

満足度★★★★

土曜の夜かつ東京の劇団ということもあったのか、ガラガラ…
東京から女優の推し活に来てたと思われるおっさんがほぼ前列を占めていました 指定席だったけど私は後払い対応の為か、ポツンと一人だけ後ろに…😞こんな制作あり得ない…
内容が良かっただけに、制作の怠慢さが残念で仕方なら無い…
泣けました

お局ちゃん御用心!!!

お局ちゃん御用心!!!

片岡自動車工業

ABCホール (大阪府)

2023/11/17 (金) ~ 2023/11/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

初演から更にパワーアップした「シン・お局ちゃん」て感じでめちゃめちゃ面白かった☆初演時は「ただただ面白かったー♪楽しかったー♪」やったのが今回は「面白かったし、めちゃ感動もしたー」でしたね☆2回目やからかドラマ性がスッと入って来たんよね♪だからラストのお局ちゃんと斉藤さんのシーンは涙が滲んでたまらんかった(T^T)
この作品はとにかく袋小路林檎さんの凄さが際立ってて、ただハマリ役ってだけでなく林檎さん意外の方がお局ちゃんやと成立しない作品やと思うんです☆なのでシャッフル公演での延命聡子さんのお局ちゃんもどんな感じやったのか気になる所ですね(^-^)

白浪リベルリー

白浪リベルリー

TEAM風雷Bow

萬劇場(東京都)

2023/06/28 (水) ~ 2023/07/02 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

持田千妃来さん出演。

殺陣にかなり力が入った舞台でした。演者さんたちのプロフィールを見ると納得です。「殺陣のお化け」という言葉を耳にはさみましたが、そんな経歴の方々がたくさんいました。

ボクラ団義の花崎那奈さんは「re-call」で拝見してましたが、その他ほとんどの演者さんは初見でした。自分的には新鮮でした。

持田さんの本格的な殺陣は久しぶりでしたね。去年の「失創セブンスプレイ」や「リリーフ・ライト・ガン 」もアクションはありましたが。これほどなのは2020年の「ハイドクナイフ」以来かな。ますます切れ味に磨きがかかって、良かったです。

しかし、斬られ役のアンサンブルの4人の方(西山さん、北原さん、平瀬堂さん、石澤さん)の登場回数の多いこと多いこと。「よく見る顔だね」というセリフを入れたくなったのも分かります。

ところで、パンフなどで「RIVELRY」と書いてあるのですが、英語の辞書を引いても見つからず。「RIVALRY」であれば競争とか対立とか、「REVELRY」であれば飲み騒ぎといった意味。なるほど、わざとですね。

ネタバレBOX

終演後に面会があったので、お話をうかがうことができました。セリフに「かねうちや」というのがあったのですが、ハクとナミの兄妹が剣術に長けているのは、金打屋として刀を扱っていたから、という設定があるそうです。
聞きなれない言葉でしたが、調べてみると「鍛冶」は「かねうち」から変化した言葉という説があるようです。なるほど。

キンカが弟のアグに詰め寄りながら、片手間に何人も斬るシーンがありました。
斬ったり斬られたりは、殺し合いです。命のやりとりをする場面です。我々観客がそれをみてすごいと思えるためには、真剣さが重要だと思います。たとえ物理的にありえないとしても、ありそうに見えることも大事だと思います。
キンカのそのシーン。個人的見解としては、残念でした。すごい殺陣だということが打ち消されてしまいました。
生きてるうちが華なのよ TAIAI

生きてるうちが華なのよ TAIAI

グワィニャオン

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2023/11/15 (水) ~ 2023/11/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

面白い、お薦め。
表層的には、街中に多くのゾンビが現れ、生きている人に噛み付きゾンビにしてしまう、そんなゾンビと生きている人との攻防といった予測不可能な物語だが…。このゾンビになった理由が切なく、そして<生きること>とはを考えさせる。

特定地域の出来事ではないと思うが、何となくケーブルTVの放送を通して 地域に密着したような。そして身を守るために家から出ないようにと注意喚起する。それが何故かコロナ禍の様相を連想させる。COVID-19を介して人から人へ感染し、コロナ陽性者は隔離され不自由を強いられた。また誹謗中傷のような風評(噂)によって傷つけられた、そんな不寛容な世の中への警鐘のように思えた。

勿論、グワィニャオンらしい面白可笑しさは存分に楽しめるが、奥底に潜む狂気のようなものが…。人が かつて人であったゾンビを抹殺する、しかも つい先ほどまで生きていた人(知人)を である。周囲の状況がそう せざるを得ないという怖さ。独創的なゾンビ劇、それは人々の心の脆さと強かさを浮き彫りにするようだ。見事!
(上演時間2時間20分 途中休憩7分) 

ネタバレBOX

舞台美術はカラオケスナック店内、正面に大きなガラス窓。上手に出入口とカラオケ、下手は二階へ通じる階段、カウンター・酒棚、ソファなどがある。ちなみに後々重要になる電信柱が二階の小窓から見える。

外には多くのゾンビが、そして なんとか逃げ込んだ店内は密室状態。どうやって避難するか、その脱出劇が一つの見どころ。そしてゾンビに咬まれたらゾンビ化してしまう、その感染するイメージはコロナ感染そのもの。人と人が通じ合えない、むしろ人が人であったゾンビを殺さなければならない不条理。何とか感染し(咬まれ)ないようゾンビの歯を抜歯し共存を図ろうとする。冒頭 ケンカ別れしたカップルにその情景を重ねるような巧さ。

グワィニャオンの舞台は、設定の妙、心地良いテンポ、そして照明・音響といった舞台技術が効果的・印象的である。表層的な面白可笑しさ、その奥に隠された人を思う優しさと切なさが滲み出るような描き方だから余韻もある。
また 途中休憩(7分)として 場面を停止、撮影タイムを設けるなど、奇知あるサービス(演出?)も楽しい。全体を通して、如何に観客に楽しんで 喜んで観てもらうかを意識した公演といえよう。
次回公演も楽しみにしております。
Pass the buck

Pass the buck

歌をあなたに

両国門天ホール(東京都)

2023/11/17 (金) ~ 2023/11/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

最高でした。度肝抜かれました。迫真の演技に演劇のプロを感じました。ピアノとヴァイオリンも最高で、歌もほんとすばらしかったです。私は最前列の真ん中で見させていただきましたが、目と鼻の先の演技に飲み込まれました。これは2万円払っても見る価値がありますね。舞台について認識を新たにさせれる最高のパフォーマンスでした。いいものを見させてくださりありがとうございます。星が最高5つしかないですが15個ぐらいつけたいほどです。ほんとすばらしかったです。

メタ・バースデイ

メタ・バースデイ

劇団娯楽天国

ザ・ポケット(東京都)

2023/11/15 (水) ~ 2023/11/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

面白い、お薦め。
表層的には、定年退職を機に考えること…就活ならぬ終活の一環として生前葬を行う男の物語。現代 初老男の人物像とその家族像を鮮明に切り取り、その世代のリアルを描いた秀作。
少しネタバレするが、男は元高校教師で 謹厳実直で家庭でも厳しかった。家庭内のことは すべて妻任せで家事はもちろん子供のことも見(考え)ていなかった。そんな男の哀愁と今後(第二)の人生を見つめ直すといったコメディタッチのヒューマンドラマ。

描き方としては序盤から中盤まで誤解・勘違いといったドタバタ騒動で笑いを誘い、後半からラストにかけて滋味溢れる展開で泣かせる。その感情の揺さぶり方が上手い。ちなみに男は学生時代にミュージカル研究会におり、高校(教師時代)では演劇部顧問をしていた。その関係もあり劇中でミュージカルナンバーを披露して楽しませる。

男の半生は反省でもあり、妻や子供たちと向き合うことで<生きる意味>を見出す。そのためには 何んらかのキッカケが必要であり、それが生前葬。実に上手い設定だ。
(上演時間2時間30分 途中休憩なし) 

ネタバレBOX

舞台美術は和室…座卓や飾り棚等が配置されている。冒頭 洗濯物が室内に干してあり、だらしない暮らしであることが容易に想像できる。上手・下手にそれぞれ出ハケ口があり、上手に階段があり二階へ。

定年退職をして やることがない男が一日中ぶらぶらしている。妻との会話も ほとんどなく生ける屍状態、そこから脱却するため生前葬を思いついた。同時に自分が本当に死んだときの葬儀の煩わしさを省くため、実家に戻ってしまった妻が驚いて戻ってくるかも、そんな淡い期待もあったよう。4人の子供のうち 3人は家を出、ニートの末っ子との二人暮らし。子供が小さいときには6人家族で騒がしかったであろう家、それが今では寂しいかぎり。

さて、子供たちに典型的な人物像を担わせ問題・課題提起をしているようだ。長男は高校時代に父と喧嘩し家を出たまま何年も帰っていない。長女は実家の近くに住んでいるが、夫は失職中で経済的に困っており 遺産目当て。次女は気功(運気)に係る組織と言っているが何となく胡散臭い団体のよう、末っ子(次男)はニート。子供たちの在り様と退職した父の心情、それは どこにでもありそうな家庭(族)に重なるのではないか。だからこそ幅広い観客層の共感と哀愁を誘っている と思う。

生前葬は学生時代のミュージカル研究会の仲間が取り仕切っており、金ぴかのモニュメントとデフォルメした遺影が飾られ、しかも棺桶まで用意する。そして高校時代の教え子(演劇部)の訳ありな仕草や家出した長男が彼女を連れて帰り、なんだかんだ子供たちは勿論 妻まで帰ってくる。そこで巻き起こる騒動、一転 戻った妻との会話が滋味あるもの。妻曰く 葬儀は死んだ人のためではなく、生きている人々のため(励まし)。一方、夫は生前葬を執り行うことで死を見つめ、今後の生き方を考える。生前葬を通して、死と向き合い 生きることの喜びを知る、これが本公演の肝であろう。

物語はドタバタ騒動(笑い)から、帰ってきた妻 実はといった事実(悲しみ)を明かす。舞台奥の壁が開き、暗幕そしてスモークの中 天国に続くような白い階段が現れる。階段に座り 夫婦でしみじみと話す、それこそが定年退職後の本来の姿のようだ。ラスト 妻に促されて…まさに生き返り、新たに生きる意味を見つけた「メタ・バースデイ」だ。
オペラ座の怪人を歌い踊る。ニートが思わぬところで拳法で活躍するといった観(魅)せ楽しませる。謳い文句「珍騒動を描いた愛と感動の スラップスティック・コメディ」堪能した!
次回公演も楽しみにしております。

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