
『Another side of RK』
セッションハウス
神楽坂セッションハウス(東京都)
2025/01/11 (土) ~ 2025/01/12 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
セッションハウスで長く活動する近藤良平のダンスソロ公演。「ソロ」ではあるけれど、近藤の「分身」というコンセプトで複数のダンサーが共演し、更に実の娘も参加する「ダンスソロ」。近藤さんのダンスシーンをたっぷり堪能し、新年から近藤良平が持つ唯一無二の魅力を実感しました。

冥途遊山(めいどゆさん)
片肌☆倶利伽羅紋紋一座「ざ☆くりもん」
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2025/01/03 (金) ~ 2025/01/12 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
【龍】組を拝見しました。
笑いあり、涙あり、物販あり…2025年の観劇初め…華やかな衣裳、歌やダンスもあり、エンターテイメントとして、大いに楽しめました。

なまえ(仮)
劇団夢現舎
新高円寺アトラクターズ・スタヂオ(東京都)
2025/01/08 (水) ~ 2025/01/13 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
新高円寺アトリエでの初観劇からまだ一年であった。同じ正月公演で「境界」をテーマとした小気味良い短編が楽しかったが、今回は「名前」と来て小屋の中一面に「名」を記した札が貼られ(帰りに寄ったトイレの中にも)、「名」なるものの星ほどの広がりを感覚した(何故かそれを誘発する地下劇場である)。各編はアイデアを出し合っての集団創作らしく大小の短編は中々質が高く構成も良い。小洒落た駄洒落を混じえた人を食った会話が諧謔、風刺としても上質の部類、こうは中々書けない。名前が何であろうと人として中身は同じ、と正論が置かれた一方「名は体を表す」もしくは名で人の目が変わるのみならず「中身も変わる」一面の真理。哲学な思考から時事の話題を時折スパイスに振っていたが、私的にはもっとぶっ込んでもいいな。(扱いは難しい所だけれども。)
連休の中日は客もまばらだったが演者のテンション下がらず天晴れ(そこを褒めるのも何だが)。

革命の家
PU-PU-JUICE
シアターサンモール(東京都)
2025/01/09 (木) ~ 2025/01/13 (月)公演終了

なまえ(仮)
劇団夢現舎
新高円寺アトラクターズ・スタヂオ(東京都)
2025/01/08 (水) ~ 2025/01/13 (月)公演終了

Musical プラハの橋
サンライズプロモーション東京
紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)
2025/01/07 (火) ~ 2025/01/13 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
ミュージカル公演としてはなかなか異色のキャスティングかと思いましたが、それぞれが役柄にはまっていて良い感じ
日本人好みの楽曲と、歌手として活躍されている竹島宏さんと庄野真代さんのイメージも合わさってドラマコンサートを楽しんできたような感覚に
そんな中、宍戸開さんが演劇的スタンスをキープ、ユーモアもあって良いバランスがとれていたのではないかと
物語としては甘ったるい不倫モノかと思わせる流れから後半に向けてのギャップが凄く、それに連動して歌詞、メロディー共に切なくドラマチックになっていくのが印象的でした

サー☆カス!
to R mansion
ザムザ阿佐谷(東京都)
2025/01/12 (日) ~ 2025/01/13 (月)公演終了

マルコとグリーンの海
ヒコ・カンパニー
ブックカフェ二十世紀(東京都)
2025/01/10 (金) ~ 2025/01/13 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
加害と被害はコインの裏表のように似ている。どちらも後ろめたくて、認めたくなくて、目を逸らしたい。加害と被害に無関係でいられる人間はいないし、だから普段は心を麻痺させて何とかやり過ごす。でもそれは単なる対処療法でしかなくて、チクチクチクチク心を苛み続ける。
この舞台はそんな我々に対するショック療法だ。観客は主人公と一緒にズキズキ、ヒリヒリ、ガンガンしながら、最後には心をギュッと抱きしめられる。
主人公の心のレイヤーが一枚また一枚と深淵に向かって捲られていくような港さんの脚本。
のびやかに動きながらも心が加害と被害に囚われたままの主人公を演じられた桜木さん。
真逆のキャラ二役を見事に演じ分けられたカトウさん。
限られたスペースを効果的に使われて、役者さんと舞台の魅力を余すところなく引き出された里見さんの演出。
多くの人に観てもらいたい!ぜひ再演して欲しい!

忘れがたき天使
ACTpath アクトパス
インディペンデントシアターOji(東京都)
2025/01/10 (金) ~ 2025/01/12 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
鑑賞日2025/01/10 (金) 18:30
同名のTRPGを舞台化、ということだが、元のTRPGに関して予備知識皆無。物語がしっかりあって、通常の芝居として観られる。120分。
天使の顔が描けず悩む画家の前に、記憶を無くした「天使」が現われるが、…の物語。TRPGを舞台化と言っているけど、元のRPGを知らないので単純にファンタジーとして観たが、物語は分かりやすく一定程度の起伏もあるものの、私のテイストではなかった。舞台美術の丁寧さと見事さ、照明の技術、ムービング等、見応えはあった。

『鯨よ!私の手に乗れ』『りぼん』
オフィス3〇〇
本多劇場(東京都)
2025/01/08 (水) ~ 2025/01/19 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2025/01/08 (水) 18:00
『鯨…』を観劇。2017年に初演した作品を再演。歳を取るのも悪くないのだ、と思わせる作劇。とても面白い。130分。
渡辺えりが山形に戻って母の介護施設に行ったときのことを誇張した前段から、40年前に解散した劇団の劇団員が皆その施設にいるということにして、40年ぶりの公演を…、の物語。2017年の初演も観劇して見事だと思ったが、いろいろと手を加えての本作も実に見事。歳を取っても上演に懸ける熱意やらを感じさせ、加えて後の世代に引き継ぐ大切さも扱う。渡辺の役を演じた桑原裕子は初演に続いての同役だが、今回の方が渡辺っぽい印象だったのは何故なんだろう。ベテラン女優陣の健在ぶりは感激モノである。

優しい劇団の大恋愛Volume7 妄想特急王子エクスプレス2025〜もう会えない君に会える線!〜
優しい劇団
インディペンデントシアターOji(東京都)
2025/01/04 (土) ~ 2025/01/04 (土)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2025/01/04 (土) 16:00
名古屋の劇団の面白い試み。役者の力量と熱意で面白い舞台だった。(7分押し)79分。
脚本を予め送っておいて、当日の午前にゲネ、午後と夜に本番の公演、という興味深い試み。既に何回かやっているようだが初めて観た。力量ある役者を集めて、1日だけの公演で役者も力が入ってアツイ舞台が作られていた。作・演出の尾崎優人がフラットで何もない舞台場にいてコントロール。台詞を忘れても手を挙げて尾崎にプロンプタをお願いするというスタイルも、逆に面白く観た。正月早々熱量ある舞台だった。ただし、終盤で使われた2曲が大嫌いだったのが若干の興醒め。

Yes Means Yes
serial number(風琴工房改め)
ザ・スズナリ(東京都)
2025/01/10 (金) ~ 2025/01/20 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2025/01/11 (土) 14:00
性被害の問題を扱った、緊張感ある105分。興味深く観た。
37歳の佳恵(内田慈)は夫のある行動から自分が受けた性被害の過去を回想するが…、という物語。内田の独白、風に芝居は進み、4人の男優が相手役として交互に語り、時に演技するというスタイル。展開は緊張感があり、笑う場面もほぼなく、息を呑んで見守る舞台だった。内田の存在感が強烈だった。普通に役者を使って役割を演じさせたらどうだろうか、と気になっていた。

なまえ(仮)
劇団夢現舎
新高円寺アトラクターズ・スタヂオ(東京都)
2025/01/08 (水) ~ 2025/01/13 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
こんなに面白い舞台は久しぶりです。ショートショートなので飽きずにもっと観ていたいと思わせる術あり。構成も演者さんも観客を惹きつける引力が半端ないです。次の公演も楽しみにしています。

<2025年1月公演>朗読キネマ『潮騒の祈り』
idenshi195
パフォーミングギャラリー&カフェ『絵空箱』(東京都)
2025/01/08 (水) ~ 2025/01/13 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
母と娘の確執・回想・受容といったエレメントで構成された抒情的な作品。娘の観点で描いているが、その娘が母親になることで 新たに母の思いを知ることになるのではないか。母にも子供時代があり経験したにも関わらず、親=大人になると その立場 目線で考える。それは先人の定めのようなもので、一概に親のエゴと言えるだろうか。
当日パンフの中で、主宰の高橋郁子さんが「再演を重ねる中で、『これは私の物語だ』とおっしゃるお客様と何人も出会い・・・作者の想いなどはとうの昔に超えて、『私』となる方のためにこの作品は在るのだと思う」と記している。長々と引用したが、この「私」は たぶん娘 綾子なのであろう。しかし母1人娘1人という状況の中、必死に子育てする母の気持が痛いほど伝わる。母が娘の心を殺すまで無関心・無神経だったか。逆に外国映画に「毒親(ドクチン)」という、娘への過剰な教育や躾といった問題を描いた作品がある。子育てに正解はないのだろう。
寂れた海辺の街という設定が妙。妊娠した娘の精神的・肉体的な変化を自然のなかで情緒豊かに紡いでいく。羊水の中の胎児、それを月と潮汐に準え神秘的に、時に現実的に読む。だから配役(表)も娘 綾子、母 和江、そして海となっている。しかも娘と母の間に海が、それは2人を取り持つ新たな命(胎児)を連想させる。シンプルな舞台装置に揺れる波が映え擬声音が効果的に響く。
先の当日パンフには「想像力で溶け合うことで視えてくる母と娘、海と命の物語」、男の自分には、親子の一番解り難い関係(母と娘)だけに手強い。母と息子、父と娘、父と息子は、自分が子として又は父として接したことがあるため何となく想像が出来る。公演では女性ならではの身体的な描写があるため、理屈では分かったつもりだが やはり観念的に捉えている と思う。男優による朗読、それでも母娘は違和感なく存在したが…。
(上演時間1時間20分 休憩なし) 【上弦】

なまえ(仮)
劇団夢現舎
新高円寺アトラクターズ・スタヂオ(東京都)
2025/01/08 (水) ~ 2025/01/13 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
2023年新春公演でも同じ演目「なまえ(仮)」を観ているが、前回に比べ その内容(小話)が増えた分、<なまえ>に対する拘りが強くなったような気がする。小話毎に訴えたいことは違い、その濃淡も異なる。
2023年時に演じた小話は、題名こそ違えているが 内容的には ほぼ同じ。しかし増えた題目は、<なまえ>の重要性・必要性というよりは、便宜的な曖昧さの中にも名前というか呼称が必要なことを挙げている。同時に題目間の繋ぎのような役割も果たしているようで、その意味では場転換はスムーズだ。
(上演時間 1時間35分 休憩なし)

ハッピーバッドエンドロール
route.©︎
インディペンデントシアターOji(東京都)
2024/12/25 (水) ~ 2024/12/31 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2024/12/28 (土)
28日の13時と18時で両チームを観劇。
不思議の国のアリス/鏡の国のアリスにインスパイアされたファンタジー。
なるほど確かにほぼ原典そのままの場面アリ、残酷さや毒が割増しの部分アリで元ネタを知っているとより楽しい。
そんな中で芋虫とチェシャ猫の「舞台表現」に感服。
また、衣装も凝っていて芝居の魅力をさらに際立たせていたと思う。

<2025年1月公演>朗読キネマ『潮騒の祈り』
idenshi195
パフォーミングギャラリー&カフェ『絵空箱』(東京都)
2025/01/08 (水) ~ 2025/01/13 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
上弦チームを観劇しました。
男性3人で女性を演じていましたが、違和感なく幻想的な雰囲気で、とても良かったです。
3人の語りから情景が浮かんできて、どうなるのか?とハラハラしながら聴き入りました。
良い舞台でした。

ミュージカル『アリスの翼』
カンパーナ・プロジェクト
サンモールスタジオ(東京都)
2025/01/03 (金) ~ 2025/01/12 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★
鑑賞日2025/01/05 (日) 13:00
価格6,000円
序盤も序盤、良い雰囲気だな、懐かしさを感じるなとほっこりしていたのだけど、、、
何か伝わってくるものが感じ取れず、とてももったいないミュージカルだったなと個人的には思うのでした

「BLUE? or RED?」
伊藤えん魔プロデュース
ACT cafe(大阪府)
2025/01/11 (土) ~ 2025/01/13 (月)公演終了
実演鑑賞
BLUEもREDも笑いだけでなくしっとりした部分もありどちらも面白かったです。
勝手にBLUEの話とREDの話が何か関係してるのかと思って見てましたが関係なかったみたい

『逆さまの日記』『ベイカーストリートの犬』
サルメカンパニー
駅前劇場(東京都)
2025/01/10 (金) ~ 2025/01/19 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
ミステリの元祖の古典二作の連続上演。パスカヴィルの犬を下敷きにした「ベイカーストリートの犬」は結構複雑な家族関係がイングランドの沼地を背景に崩壊していく因縁話である。原作は19世紀に書かれていて英国怪談(ホラー)の原型らしく、その後も同じような物語ではパルコ劇場で大ヒットした「ウーマン・イン・ブラック」があるし、「ブラッケン・ムーア」も似た世界である。底なし沼に異形に犬の咆哮が響いたり、田舎貴族の巨万の相続話とか、都会から殺人犯の脱走犯が現われたり登場人物も事件も盛り沢山だ。
あまり経験がない若い劇団なのに、と言う危惧は当たって、注文の多い公演である。脚本は。原作をなるべく生かした上にもう一ひねりという壮図は良いが、どこも行き届いていない。小劇場で2時間45分(休憩10分)は台詞に続く台詞で十人あまりの登場人物を説明する。しかも事件は原作から随分沢山とっていて動きのあるシーンが多い。しかし舞台は駅前劇場の低い天井で奥の詰まった舞台である。切り出し風の装置でロンドンのベイカーストリートも田舎の沼地も貴族の館も全シーンを始末する工夫は、条件を見ればよくできたとは言えるのだが、なぜ、変形の斜めに舞台を曲げて組んだのか解らない。音楽をナマバンドでやるのは劇団の主張らしく今回も金管を軸に4人のバンドは入り、女優が歌ったりもするが浮いている。
俳優も一本調子にならないように構成演出も工夫しなければ。舞台進行だけで手一杯である。趣向も拡げるだけで絞らないと恐怖も、サスペンスも深まらない。
コロナでほぼ忘れられていたミステリ劇が次々復活上演され、若い作家でもこの作家や須貝英がとりくんでいる。本格系のミステリは閉鎖された世界だから、作り物の面白さの実験には良い素材であるが、二人とも原作からとりすぎである。三島は乱歩の「黒蜥蜴」でとったのは人物名と場所だけで台詞も中身もろくにとっていない。思い切って自己流に今の時代にあわせて作り替えなければ若さが生きていない。満席ではあったがうぬぼれてはいけない。もう一つ、この舞台は2.5と演劇との分かれ目に立っている。観客は、この物語に初めて接するようだ。結構熱心に話で見ている。若い男女の良い客層である。ここを、演劇の客にするか、2.5の一時的な「推し」で終わらせるかは、ここからほんの少し、どちらへ進むかにかかっている。折角の才能が演劇に向かうように期待もしたい。