最新の観てきた!クチコミ一覧

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どらきゅらぁズ

どらきゅらぁズ

四宮由佳プロデュース

サンモールスタジオ(東京都)

2025/01/21 (火) ~ 2025/01/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

物語のカギは、フライヤーにある「ドラキュラー家のピンチがスタートする」…どうしてそのようなピンチが といった原因。物語は大きく前半と後半に分かれ、前半は どらきゅらぁズの現状を描き、後半はピンチを招いた原因と対応を描く。表層的には どらきゅらぁズvs人間といった内容だが、それには当然訳がある。

物語は どらきゅらぁズ が人間界で認識され、ある程度容認されているという前提に立っている。公演は、表層だけを観ていると味わいが薄(浅)いが、その奥にある<共生や享受>さらに<寿命や感情>を考えた時、味わいが濃(深)く、観客としての感性を問われているようで手強い。その意味では、観客によって評価が分かれるのではないか。

前作「べらんだぁ占い師シゲ子」でも感じたが、ツッコミどころが いくつかある。それは物語そのもの=表面的なことではなく、考えさせることが いくつかあるということ。そこへ導く伏線がもう少し丁寧に描かれていたら…惜しい。ちなみにドラキュラは悪役としての吸血鬼といったイメージで、災いを招くという先入観がもたれている。公演では そんな先入観を払拭するが、一方 悲哀も感じてしまう。
(上演時間1時間45分 休憩なし) 【Aチーム】

ネタバレBOX

舞台美術は、上手に大きくて頑丈そうな棺桶。天井には赤い紗幕が垂れ下がる。下手には円柱と立方体の椅子が各2つずつ。中央は 広い空間を確保している。上演前から 四宮由佳さんが棺桶に入っており、冒頭は その中から現れるところから始まる。またシーンに応じた衣裳替えも見所。

ドラキュラー家は母 赤坂ナナエ<武藤令子サン>と娘2人(既婚:白石ヤスコ<菅川裕子サン>、赤坂ソラミ<四宮由佳サン>)。ソラミは、血液成分を分析し癌の早期発見に資する仕事、母は若さを保つ秘薬の販売。その仲介業をする者(人間)は、この家族がドラキュラであることを知っている。勿論 怖がりもせず、普通の人間と接するような対応。ドラキュラは身近に存在していることが早い段階で認識されていることを示す。

後半は、このドラキュラを退治したい人間集団が現れた。なお ドラキュラは、朝日・大蒜・十字架に弱いという先入観を逆手にとって面白可笑しく描く。シルベスター秋山<黒田勇樹サン>が率いる組織、彼がドラキュラを憎む理由 しかし真相は…。そして彼に加担してドラキュラに接触したい人の思惑を次々に説明していく。イーゼルにフリップを置き、その内容をオムニバス風に紡いでいく。

知られたドラキュラ=吸血鬼は若い女性の血を吸って生き永らえるのだが、本作は性別 年齢問わず<噛む>ことで命を繋ぎとめる、若しくは殺してしまう。母ナナエは究極の行為に躊躇してしまう。仮に生きた場合、人間はドラキュラになり長寿。例えば、家族/親族、親しい友人を見送っても自分は死ぬことも出来ない。そんな悲哀を味わうことになる。人間の宿命(寿命)という道理が歪むのである。またドラキュラも結婚し (ドラキュラの)子孫を残し、また死にかけた人間を嚙むことによってドラキュラへ。何が人間との共存/共生なのかといった問題まで考えてしまった。
次回公演も楽しみにしております。
解体されゆくアントニン・レーモンド建築 旧体育館の話

解体されゆくアントニン・レーモンド建築 旧体育館の話

1999会

スタジオ「HIKARI」(神奈川県)

2025/01/23 (木) ~ 2025/01/25 (土)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

女性同士の、また女性自身の、様々なライフステージや時代によって揺れ動く葛藤、感情を、キリスト教系女子大学の歴史ある建物が、取り壊されるという実際の史実を軸に、繊細に、個性強く、表現されています。女性なら、皆共感する部分があると思います。衣装や、舞台も素晴らしかったです。

ネタバレBOX

個人名を使わず、固有名詞を、特性や感情で表現し、曖昧にする事であえてリアルに感じる事ができました。
どらきゅらぁズ

どらきゅらぁズ

四宮由佳プロデュース

サンモールスタジオ(東京都)

2025/01/21 (火) ~ 2025/01/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2025/01/23 (木) 14:00

どらぁきゅらぁの今の生活がわかり、なんかホッとしました。

月と箱舟

月と箱舟

“STRAYDOG”

アトリエファンファーレ高円寺(東京都)

2025/01/15 (水) ~ 2025/01/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

大変、遅くなりました。大変、良かったです。コメディタッチかと思えばラストとのギャップに驚かされましたがそこが良かったと思います。充分に楽しめるお芝居でした。

ぼくらは生れ変わった木の葉のように

ぼくらは生れ変わった木の葉のように

Liveoak企画

オメガ東京(東京都)

2025/01/16 (木) ~ 2025/01/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

清水邦夫の初期三篇が収録された、文庫本(ハヤカワ演芸文庫)を図書館で借りて読んでからの観劇…セリフや結末がわかっていても、演出,演技が素晴らしく、面白い不条理劇に仕上がっていました。

月と箱舟

月と箱舟

“STRAYDOG”

アトリエファンファーレ高円寺(東京都)

2025/01/15 (水) ~ 2025/01/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

重いストーリーと思っていましたが、思ったよりも楽しく観劇できました。

ネタバレBOX

コメディ部分が多めで、賛否両論あるとは思いますが、その分、リラックスして観劇できました。
消失

消失

キューブ

紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)

2025/01/18 (土) ~ 2025/02/02 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

何か不条理劇のような感じのシュールな近未来SF群像劇?この雰囲気結構楽しいですね。

木曜日にはココアを

木曜日にはココアを

OWARI NO HAJIMARI

新宿シアタートップス(東京都)

2025/01/18 (土) ~ 2025/01/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

とても良かったです!
登場人物達が微妙にうまく繋がっていて、良く出来た脚本だと思いました。
そして、その人間関係が、どれも優しくて心が温かくなりました。
役者さん達の演技も良かったし、音響も心地良く、優しい気持ちになれる舞台でした。
面白かったです!

消失

消失

キューブ

紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)

2025/01/18 (土) ~ 2025/02/02 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

KERAさん既成戯曲を、招へいした演出家がそれぞれ手掛けるシリーズ「KERA CROSS」の第六弾。『消失』は個人的に大好きな一作で、過去の思い入れなしに語ることは難しいのですが…、戯曲の魅力と出演俳優の魅力に引っ張られ、最後まで集中して観劇できました。どこか異国のような、でも現代に通じるような不思議な世界観で、会話で魅せるSF悲喜劇。

ネタバレBOX

早くに両親が離婚し、二人で助け合いながら生きてきた四十代の兄弟を中心に、彼らの家に引き寄せられる人々の会話劇。クリスマス前夜から大晦日までの時間軸で、暖炉を囲むようなシックな屋内セットもどこか異国情緒がある。前半のゆったりした家族ドラマ調の物語と、後半の人間関係が破綻していく悲劇的な物語のギャップが観客を惹きつける。やはり、この戯曲が描く世界が抜群に面白いです。物語の中心的な存在である兄弟を、藤井隆さんと入野自由さんが演じていて、その姿も印象的でした。
父と暮せば

父と暮せば

酔ひどれ船

北千住BUoY(東京都)

2025/01/10 (金) ~ 2025/01/12 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2025/01/11 (土) 18:00

西嶋咲紀の一人ユニット、酔ひどれ船 の公演、「父と暮せば」をがっつり二人芝居で。90分。1月20日まで北千住BUoY(ブイ)。

https://kawahira.cocolog-nifty.com/fringe/2025/01/post-574ae0.html

飛び出せ!還暦

飛び出せ!還暦

おのまさしあたあ

音楽実験室 新世界(東京都)

2025/01/12 (日) ~ 2025/01/12 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2025/01/12 (日) 18:00

おのまさしの生誕60周年、つまり還暦を祝ってのスペシャルライブ。休憩15分を挟み120分。1月12日のワンステージ、音楽実験室・新世界。

https://kawahira.cocolog-nifty.com/fringe/2025/01/post-9a6b84.html

冥途遊山(めいどゆさん)

冥途遊山(めいどゆさん)

片肌☆倶利伽羅紋紋一座「ざ☆くりもん」

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2025/01/03 (金) ~ 2025/01/12 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

外岡えりかさん出演。

1月5日の予定が空いたので、何かないかな・・と、こりっちの「上演中の公演」を眺めてました。たまたま見つけて、当日券で観劇しました。剣チームです。

この時期の舞台公演は年末年始に稽古や準備をすることになるので、たいへんだと思います。必然的に少ないですよね。

「ざ☆くりもん」さんのサイトを見たところ、グループ会社のところにシアターグリーンがありました。なるほど、そういう事情もあるのかな、と。空きがちなところに埋めたいですよね。

シアターグリーンはお寺の隣にあります。パンフレットを読んで知ったのですが、くりもんさんの主宰はそのお寺の方なんですね。輪廻転生とか七日ごとの審判のこととかの説明が書かれていて、とても分かりやすかったです。なんとなくしか知らなかったことを、舞台と照らし合わせて理解することができました。

外岡さんを舞台で拝見するのは2016年8月以来でした。その「歩いてみやがれ」ではかなり特殊な役なので横におくとして、初舞台の2010年「桃色書店へようこそ」から「ゴジラ」「ペロン」「レプリカ」「シュタインズゲート」「見よ、飛行機の高く飛べるを」「兵隊日記 ツムグ」「読モの掟」「明るいお葬式」と、今回も同じ系統の外岡さんでした。良い意味でお変わりなかったです。

7人の男女混合のダンサーさん。鬼だったり花魁だったり、華やかでダイナミックで、見入ってしまいました。

ネタバレBOX

善六が地蔵の前で息絶えるところから始まります。その後の鬼との会話で、「鬼滅の刃の〜」といった、時代を超えたギャグが入りました。このおかげで雰囲気というか舞台の見方を掴めるので良かったです。その後のスマホを鳴らすところやジブリネタのギャグなども、すんなり受け入れられるのです。

冥官の使った文言に「手練手管(てれんてくだ)」というのがあったのですが、その言葉は知りませんでした。人をだます方法、といった意味だそうです。嘘に関することだとは雰囲気で察しましたが。

外岡さん演じる葛城が猫というのは、よく考えればヒントがたくさん出ていましたが、気づきませんでした。勘太からあっさり去っていくところ、猫らしくて良かったと思います。

最後、勘太は畜生道に行って猫になったのかなと思いましたが、台本によると犬なんですね。猫の葛城と仲良さそうで、こちらもハッピーエンドでした。

善六が鬼としてあきを迎える。両名とも悲しい人生ではありますが、最大限のハッピーエンドでしたね。良いお話でした。

田業はバッドエンドなわけですが、生まれが貧しいということで同情してしまいます。はっきり、可哀そうです。

ところで、善六と田遊は刺し違えたのでどちらも同時期に死んだはずです。でも冥途遊山に田遊はいないんですね。というのは野暮なツッコミでしょうか。
消失

消失

キューブ

紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)

2025/01/18 (土) ~ 2025/02/02 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

可笑し味と狂気のブレンド、その加減が天才的
風采が上がらない兄(藤井隆さん…漂う哀愁がたまらない)と子供っぽい弟(入野自由さん…子供っぽさに潜む危うさが良い)
共に40代
何かがおかしい・・・柔らかく張った膜が突然硬度を変えてバリバリッと剥がされていくスピードにゾクッとする

ケラリーノ・サンドロヴィッチ作品を河原雅彦さんが演出されるのは今回が初めてではない様ですが、自分にとっては初
こちらもケラさんと河原さんの味わいが絶妙にブレンドされていて新鮮に感じられました

桜の園

桜の園

シス・カンパニー

キャナルシティ劇場(福岡県)

2025/01/18 (土) ~ 2025/01/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★

鑑賞日2025/01/20 (月) 12:00

座席1階S列1番

価格12,000円

 ケラさん(長いので省略しているだけで、知り合いってわけではないよ)の舞台で不満足だったことなんて滅多にないのだが、今回はさすがに両手を挙げて賞賛ってわけにはいかない。正直な話、チェーホフを題材にして、ケラさんは何をしたかったんだろうかと、観劇中ずっと首を傾げながら観る羽目になってしまった。
 オリジナル戯曲の数々で、演劇界のトップに昇り詰めたケラさんである。ブラック・コメディでは定評のあるケラさんなのである。それがどうしてまたチェーホフのような古色蒼然とした戯曲に惹かれたのか、と訝しんでいたが、観劇していざ感想を述べようとしても、「何かよう分からん」としか言葉が出て来ないのだ。私に語彙力がないという意味ではなく(まあ、ないけどな)、『桜の園』に本来内包されていた人間悲劇と喜劇、それが形象化されてるとは到底思えなかったからである。
 いずれ映像化されて、どの公演かをご覧になる方も多いと思われるが、生で観ても何とも茫洋として凡庸な出来にしか思えぬこの舞台、映像だとひたすら退屈にしか思えないのではなかろうか。
 ……いや、劇場ではそこそこ笑いも起きてたから、ケラさんファンには面白い芝居だったのかもしれない。チェーホフだって、その人物造形において「笑い」を担わされてるキャラクターはいるのだから、これまで観てきた多くの『桜の園』の舞台で笑いは起きていたのだ。
 しかし今回の笑いは違う。観客はチェーホフではなく、ケラさんによってオリジナルから改変された新しい台詞回しに笑っていたのである。
 つまり、ケラさん版『桜の園』は紛れもなく『ケラさんの桜の園』であり、『ケラさんの桜の園withチェーホフ風味なんちゃって』ってな作品になっちまっていたのだ。……チェーホフの味わいはほぼ雲散霧消。なら、全編ケラさんオリジナル戯曲にすればよかったのに。チェーホフ借りてくる必要、なかったんじゃね?
 悪く言えばそういうことになる。(以下ネタバレ)
 

ネタバレBOX

 古典作品を現代化する意義はどこにあるのか。それはその戯曲の根底に、時代を超越した普遍性が潜んでいると見出だせるからだろう。ロシアの没落貴族の物語など、そのまま提示されても現代日本人の観客の共感は呼べまい。
 従来の『桜の園』の演出家は、彼ら彼女らの悲喜劇を、現代日本人にも通じる「別離」の物語として捉え直して来たのだ。
 そのためある劇団は、舞台装置に凝り、登場人物たちをエキセントリックに彩り、またある劇団は装置そのものを廃し、演者には衣装をも廃した黒子に徹するように指示していた。実際、先鋭的な『桜の園』は腐るほど観てきたのだ。
 それが、ケラさんの舞台はどうだろう。セットはいかにもロシアの豪邸の一室である。女主人は女主人らしいドレス、メイドはメイド服、みんな当たり前で工夫がない。別に普通でおかしくないじゃん、と仰る方もあろうが、フツーって、フツーだなあと思われちゃったら、それは貧弱、貧相に見えるってことなんだよ。演劇としての華がない。
 実際、見事なくらい、あのチェーホフ戯曲の登場人物たちが纏っていたオーラが減殺されてしまっていたのだ。更に、それに輪をかけて、ケラさんお得意の“信者にしか受けない”ギャグがキャラクターを陳腐なものにしていく。
 『桜の園』を、このケラさんバージョンで初めて観たって人はどれくらいいるだろうか。それなりに面白かったと感じた人はまだ幸せだが、つまんなかったと感じた人は、全くの不幸である。その人は“本当の”『桜の園』を知らない。
 『桜の園』は面白いんだよっ! 余計なギャグで色付けしなくたって、キャラクター同士のやり取りだけで笑いを呼べるんだよ。
 なのにケラさんの舞台は、キャナルシティの大きな舞台を持て余しかのように、役者と役者との間もチグハグで、二者の間が遠すぎたり近すぎたり、観客の視点誘導の計算が全然なってなかった。あれじゃ素人劇団の舞台と変わらんわ。
 おかしいなあ、ケラさん、こんなに下手な演出家じゃなかったはずなのになあ。やっぱりチェーホフ相手だと手に余ったってことなのだろうか。それとも単に相性が悪かっただけだろうか。これがケラさんの一時的な黒歴史に過ぎないことを祈りたい。
PLATFORM LIVE

PLATFORM LIVE

インプロカンパニーPlatform

高円寺K'sスタジオ【本館】(東京都)

2025/03/18 (火) ~ 2025/03/18 (火)公演終了

実演鑑賞

面白かったです。

きみはともだち

きみはともだち

果てとチーク

アトリエ春風舎(東京都)

2025/01/16 (木) ~ 2025/01/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2025/01/19 (日) 13:00

れぞれが考えていることは、お互い判らないけど、しかし、彼らの関係は題名通り「きみはともだち」だ。でも判り合っている訳ではない。でも知ろうとすること、相手の立場の理解を深めることは出来る。まあ、そんなに簡単ではないけど、少なくとも相手を思いやる気持ちは持てるかも知れない。それはどんな立場に居る相手であれ、あるいは己であれだ。普段、演劇に教訓を求めることはしないけど、この作品が訴えかけるモノを受け取り、それを意識し続けることが大事だと思う。
戯曲の構成/80分での展開の巧みさ、川村瑞樹/升味加耀/松森モヘー/横手慎太郎、4人の人物像と、それぞれ違う立場で違う痛み持つ、それを表す演技と申し分ない。特に升味さんの負荷は凄いものだと思うが、舞台美術もこれまでと違う具体的な創り込み、トータルで素晴らしい上演だった。

きみはともだち

きみはともだち

果てとチーク

アトリエ春風舎(東京都)

2025/01/16 (木) ~ 2025/01/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2025/01/17 (金) 14:30

去年8月上演の『はやくぜんぶおわってしまえ』の10年後の位置付け
「どうしたら あんたと ともだちのままでいられるかな」パンフレットのあらすじの冒頭に書いてある。
友達でなくなった前作での二人がまた撚りを戻して友達でいる。
ジェンダー上のマイノリティーの野澤と登場しないけどその相手、その幼馴染のマジョリティーの高校の同級生の園と彼、正職に就いてない男、の4人(5人)。ある意味今の世の中の縮図と言うと乱暴だけど、そこにマイノリティーの生きづらさを投影させる。わかり合えない、それってよほどの関係でないと、いや、相手がなにを考えているのかって友達同士でも判らないと思う。それはそうだと思う。
升味加耀の俳優としてのしたたかさが凄い。

ミュージカル チキチキバンバン

ミュージカル チキチキバンバン

avex live creative

東京建物 Brillia HALL(東京都)

2025/01/17 (金) ~ 2025/01/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

「チキチキバンバン」の歌は知っていたし、車の名前らしいと言うのも知っていましたが、どんなお話なのか知りませんでした。初めて舞台で見る長野さん、素敵でした。別所さんとはウルトラマンの共演と思えたし、楽しかったです。
映画も見てみたくなりました。
東京建物 Brillia HALLの1階席は段差が少ないので、前の席が座高の高い人だととても見にくくなるのが残念です。

緋色、凍レル刻ノ世界、永遠

緋色、凍レル刻ノ世界、永遠

三栄町LIVE

三栄町LIVE STAGE(東京都)

2025/01/08 (水) ~ 2025/01/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2025/01/21 (火) 19:30

吉水母娘が出るCキャストを観た。空間を巧く使った、美しくもコワイ作品。90分。
 2015年に、実際の事件をヒントに上演され、2019年に再演した作品の再々演。個人的には初見だが、「くろばらしょうじょじごく」を謳っているので少女性をフィーチャーしつつも社会性ある作品だった。少女が少女を刺殺する、という事件が、15年の時をおいて2回起こった学園で、刑事が関連と謎を探るが…、の物語。空間の狭さを逆手に取って、濃密な関係を描くが、観ていてシンドイ場面もしっかり描き、一種「コワイ」と思わせる舞台だった。風雷坊の吉水恭子・雪乃母娘が出演し、雪乃は軸になる少女をコワイくらいに演じ、恭子はストイックな刑事役で、雪乃・恭子が対峙する場面とかゾクゾクするくらいの迫力を感じた。雪乃が美しい(カワイイではなくて)。

木曜日にはココアを

木曜日にはココアを

OWARI NO HAJIMARI

新宿シアタートップス(東京都)

2025/01/18 (土) ~ 2025/01/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2025/01/20 (月) 19:00

ユニットの旗揚げ公演らしい。小説ベースの「いい話」で、気持ちよく帰れる芝居。108分。
 青山美智子の小説を上野知之の脚本で舞台化した。住宅街にあるカフェで働き始めたワタル(奥谷知弘)は木曜日の午後に来てココアを頼む女性「ココアさん」(佐倉初)が気になり、…という物語。カフェを訪ねる様々な人々の群像劇で、関係のないように見えて関係がある、という細かい関わりも楽しい。時間軸も動き、同じシーンを意味を違えて繰り返す等、上野の脚本も巧い。奥谷知弘と岩田有弘によるユニットの旗揚げだそうで、古くから知ってる、うえのやまさおり・今村美乃が出るというので行ったのだが、いいモノを見せてもらった。役者陣はそれぞれの役にフィットしていて、目当ての2人も巧みな関わりを演じる。暗転が多いのは、いかがなものか。

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