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みんなクリスマスが好き〜バレンタインデーver〜

みんなクリスマスが好き〜バレンタインデーver〜

人間嫌い

Paperback Studio(東京都)

2026/02/26 (木) ~ 2026/03/01 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

これは面白い。60分の尺にキッチリ詰まった会話劇、これも社会の縮図ですね。色々勉強になり、堪能できました。

土曜日の過ごしかた

土曜日の過ごしかた

ニットキャップシアター

座・高円寺1(東京都)

2026/02/27 (金) ~ 2026/03/01 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

ニットキャップシアターの公演は久しぶりの観劇。昭和11年から戦後までの京都のカフェを舞台にした群像劇、今現在の世相と合わせて、なかなかに考えさせられますね。

アイロニーの丘:Re:Re

アイロニーの丘:Re:Re

9-States

駅前劇場(東京都)

2026/02/26 (木) ~ 2026/03/01 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

とても面白かったです。
素敵な脚本で、再演の意味が分かりました。
台詞のかけ合いが絶妙で、その笑いの中に、共感したり、心に響く台詞が詰まっていました。
役者さん達は、クセ強めな登場人物達を好演していて、すごく良かったです。
中でも、山崎先生を演じた加藤さんは、味があって、最高に魅力的でした。
観劇後、アイロニーの意味を調べて、なるほどなぁと納得でした。
素晴らしい作品でした!

アイロニーの丘:Re:Re

アイロニーの丘:Re:Re

9-States

駅前劇場(東京都)

2026/02/26 (木) ~ 2026/03/01 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

面白い。
再々演の演目らしいが、自分は初見。作・演出の中村太陽氏によれば、少しずつ視点/内容を変えているとのことであったが、本作はまさに現代的なアプローチのようだ。定時制高校の入学から卒業迄、或る事情を抱えた個性豊かな生徒と独特な雰囲気と思考の教師が繰り広げる学園群像劇。

登場する人物の描き方には濃淡があるが、共通しているのは 人との付き合い方が苦手、不器用といった人々ばかり。その人々が少しずつ成長していく姿を温かく見守るような展開。勿論 生徒だけではなく先生方も訳ありの生徒と向き合うことによって、人間的な成長をみせる。大上段に振りかぶった「(理想の)教師とは?」といった高みからではなく、人と人との生身のぶつかり合いを通して 机上の学問だけではなく生きた学びを得ていく。
(上演時間1時間55分 休憩なし) 

ネタバレBOX

舞台美術は高校の教室、上手に黒板や教壇、中央に3人ずつ3列のスチール机と椅子が並んでいる。奥の壁面は窓ガラスで 上演前は茜色(夕方)に染まっている。

冒頭 1人の女性が教室に居残り物思いに耽っているよう。そこへ中年の男性が見回りに来て…女性は全日制の教師 朝比奈、男性は用務員に間違えられたが、実は定時制の教師 山崎。この出会いによって全日制・定時制という昼夜に関係なく「教師」という共通の設定に繋げる。定時制の廃校は既に決まっており、今いる生徒は持ち上がり。

一方、生徒は漁師 ・元引き籠り ・元社長 ・ホスト(レジ係)・主婦 ・元工場員 ・問題児の転校生 ・モブ キャラ という年齢も経歴もさまざまな人々。1人ひとりが抱えている問題や背景を描き、机上の知識だけでは解決できない人間ドラマを立ち上げていく。例えば 元引き籠りの女性は苛められていた生徒を助けるための行為が、SNSで苛め側のように捏造/歪曲され拡散。また元工場員は言われたまま仕事を行い、自分で考え判断したことがなかった。食事も弁当が支給され献立を考えたこともない。SNSという姿の見えない人からの誹謗中傷、思考や判断を奪う親切なマニュアルといった現代にありがちな事。他にもモンスターペアレント、ストーカーなど人間不信に陥ることなどを点描する。

説明には「人生リスタート支援政策」によって40歳以上が定時制に入学とあるが、中には その年齢に達しない生徒もいるようだ。年齢に関わりなく 人生はやり直せる といった描き。初演や再演は観ていないが、冒頭の朝比奈先生は学級崩壊によって教師という職業に自信を失っていた。初演は15年前(2011年)、本作では描いていないが 当時の問題意識はそこにあったのかもしれない。一方、今作の底流にあるのは、自分の正義だけを振りかざしても 相手に真意が伝わらない、もしかしたら傷つけてしまうといったこと。しかし、自分を見失い世間(他人)に振り回されてもいけない。山崎先生の言葉遊びのような台詞は、まさにタイトルに含まれる意のよう。

物語はエピソードごとに暗転するため、時間(流れ)といったメリハリが利き印象に残る。それに伴い、生徒の座る位置(座席)も違う。また照明も時間と心情を上手く表しており、実に効果的。廃校後、山崎先生は「教師」を辞めるようなことを言っていたが、同窓会で再会した時、今何をやっているの という生徒の問いに「先生」と…。
全体的に丁寧な作り込み、その思いが観客の心に届くような公演だ。
次回公演も楽しみにしております。
シン犯人

シン犯人

Pカンパニー

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2026/02/25 (水) ~ 2026/03/01 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2026/02/28 (土) 19:00

座席1階

Pカンパニーの秀作が揃う「罪と罰シリーズ」。今作は「ふざけた社会派」で知られるチャリTの楢原拓を招いた。パンフレットによると、楢原に「すごくふざけたのとちょっとふざけたのとどちらがいいか」と問われたPカンパニー代表の林次樹は「ちょっとの方」と答えたとか。これがどっこい!本格的なキレキレの社会派劇だった。チャリTテイストとは若干離れているとは思ったが、こんな舞台を見たかった。社会派好きにはいつもに増して、見ないと損すると叫びたい。

和歌山毒カレー事件にヒントを得た物語。町内会の運動会に準備された大福を食べた子どもを含む2人が死亡した事件で、前日に仕込みをしていた主婦が大福に除草剤を混入させたとして逮捕、起訴される。犯行の経緯、動機などすべて警察が描いたストーリーが裁判でも認められて死刑判決がくだる。容疑者の主婦は脅迫まがいの取り調べにもめげずに捜査段階から裁判でも否認を貫いていたのに。

舞台では、冤罪がどのように作られるのか、取り調べの過酷さ、再審請求のハードルの高さなどが正確に分かりやすく描かれる。特に、確定判決を覆すような事態が起き、その際に警察が取り調べの録音録画を操るなど、実際に起きているかもしれない場面に客席は戦慄する。
最近、死刑判決後の再審開始が決まった日野町事件では、「警察官の暴行や脅迫で自白した疑いがある」として裁判所が自白の信用性を否定している。舞台はこの事件をほうふつとさせる展開で、きわめてタイムリーだ。

また、秀逸だったのはラストシーンだ。舞台から投げかけられた結末は、客席の一人ひとりに考察を迫っている。
休憩を挟んで2時間半の力作だがまったく疲れを感じない。食い入るように舞台を見つめた。見事な作品だった。

宇宙論☆講座の日本一!ミュージカル桃太郎《同時上演・ミュージカルかき氷》

宇宙論☆講座の日本一!ミュージカル桃太郎《同時上演・ミュージカルかき氷》

宇宙論☆講座

ふくらむ創造空間「おもち箱」(東京都)

2026/02/27 (金) ~ 2026/03/09 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2026/02/28 (土) 14:00

価格2,500円

出かける前、今日はなんか出かけるのめんどくせーな、行くのやめよーかなーとも思ったけど、それでも行くかと思って外に出たらとってもあったかくて気持ちがよくて、絶好の散歩日和で、京浜東北線の東十条の駅を降りまして、のどかな田舎道みたいな細い通りを歩いて、劇場である「おもち箱」まで歩いて行ったよ。行くとすぐに、かき氷をいただくことができまして、「真冬にかき氷なんてアレだな~」と思ってたけど、意外においしくいただけました。
宇宙論☆講座は、狭い場所がいいよね。昔やってたラ・グロットだっけ、ああいう狭いへんな場所のが面白かったと思うんだけど、おもち箱も狭くていいよね。遠いけど。
ちょっと見ないあいだに、みなさん、体重増えたり、髪の毛伸びたり、なかなか時間の経過を感じました。
ミュージカルかき氷のほうは、感動的でしたな。
桃太郎のほうはなんかよくわかんなかった。面白かったけど。

ネタバレBOX

もう年を取ったら、独居老人はアップルウォッチなんかつけて、死んだらすぐにどっかに連絡が行く、みたいなことになるのかね。
団子、口から出すのやめろって、そういうグロはやめって。あの握手するシーンもすごくいや。ああいうのは目逸らすわ。

別々でやってた桃太郎とかき氷のミュージカルがすこしずつはみ出していって、そのうちシンクロ?し始めるみたいなのが、もっと分かりやすく展開していけばよかったのにと。でもよくわかんない。変なこと言ってるかも。

メタな台詞が、台本の台詞の一部みたいな雰囲気になってしまうのはつまんないな。(台詞の一部なんだろうけどさ)もっとはっきり演技をやめて素に戻りました感が欲しいなーと。冷たい風が吹いた感じが欲しいというか。凍りついた感じが欲しいというか。
シン犯人

シン犯人

Pカンパニー

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2026/02/25 (水) ~ 2026/03/01 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

重厚感があり丁寧につくられていて見応えがありました。
近所の主婦の千葉さんが良いスパイスになっていたと思います。

さざなみの終わりに

さざなみの終わりに

さざなみの終わりに

元映画館(東京都)

2026/02/26 (木) ~ 2026/03/01 (日)公演終了

実演鑑賞

面白かったです。

言の葉サーカス#01

言の葉サーカス#01

Tokyo Artist Circus

北とぴあ ドームホール(東京都)

2026/02/26 (木) ~ 2026/02/26 (木)公演終了

実演鑑賞

面白かったです。

アイロニーの丘:Re:Re

アイロニーの丘:Re:Re

9-States

駅前劇場(東京都)

2026/02/26 (木) ~ 2026/03/01 (日)公演終了

実演鑑賞

面白かったです。

忘れかけてた日々

忘れかけてた日々

劇団円想者

成蹊大学4号館(東京都)

2026/02/28 (土) ~ 2026/03/01 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

1つは、どこか懐かしい感じのさわやかな劇。もう1つは、コロナで苦しんだことの、リアルで貴重な心の叫び、でした。

眠レ、巴里

眠レ、巴里

華翔

中野スタジオあくとれ(東京都)

2026/02/12 (木) ~ 2026/02/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

前説から物語は始まっていたのですね!?
ちょっと切ないですが、面白かったです!

ネタバレBOX

いわゆる、マッチ売りの少女的なことですかね
WIVES and HUSBANDS

WIVES and HUSBANDS

スラステslatstick

扇町ミュージアムキューブ・CUBE01(大阪府)

2026/02/26 (木) ~ 2026/03/02 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

面白かった〜🎶3組の夫婦の愛のコメディ🎵妻同士の場面👧夫同士の場面👨各夫婦の場面👩‍❤️‍👨どの場面も面白く着実に積み上げて行く「可笑しさ」の相乗効果が6人入り乱れるラストに大爆発🔥スラステ×村角太洋作品はいつも最高や‼️今回もお腹いっぱいの楽しさに大満足でした🙆ありがとー🎵ひとつ気になったのはインディ高橋さんの髪型★専務という役職やと絶対チラシのオデコ出しヘアの方が良かった★前髪垂らしやと平社員に見えなくもない雰囲気やったもんな😅

言の葉サーカス#01

言の葉サーカス#01

Tokyo Artist Circus

北とぴあ ドームホール(東京都)

2026/02/26 (木) ~ 2026/02/26 (木)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

面白い。
星をモチーフにした朗読劇8編、どの話も滋味に溢れ心に響くものばかり。
話に関連性はないと思うが、内容は 星を繋ぐとして「星の言葉」に準えているよう。
今回はハグハグ共和国の久光真央さんが作・演出で、出演者も劇団員や馴染みの方が多く、楽しみに そして期待もしていた。その期待を裏切らない出来栄え。

「ドームホール」は「旧プラネタリウムホール」で、投影機本体の老朽化等によりプラネタリウムの投影は終了。現在は ドームの形状を活かした多目的ホールとして使用されているらしい。本作では照明によって、星影を映し出し雰囲気を漂わせていた。
(上演時間1時間20分)

ネタバレBOX

舞台美術は 4本のスタンドマイクのみ。ドーム天井に~星を繋ぐ~の文字と星々が投影されている。役者は黒基調の衣裳だが、1人だけ白衣裳(役柄上、意味があるよう)。ちなみに話によって衣裳替えをする。
基本は正面舞台で朗読するが、話によって客席通路(軌道)を回り、天体が周回するようなイメージ。
話は 次の8編。

①ポラリスー麦茶の香りー
母と息子と娘の3人。幼い頃 母が淹れてくれた麦茶の味、それを懐かしむと同時に母への思い。息子が子供の頃 実母は亡くなり、今 電話口から聞こえる継母とのぎこちない会話。その思い出話が麦茶の味、電話口に向かって「ありがとう」と…。ポラリスの星言葉は「変わらない指針」「道しるべ」と言うらしい。義理の息子が真っすぐ育って安心する(継)母。

②すばるの下でーあの日のすいとんー
方言で喋っている(国防)婦人会の女性3人。時は戦時中、戦地の夫の安否を気遣う女性。それを慰め励ましている2人。不安と恐怖に苛まれているが、とにかく食べて元気を出すこと。心は負けていけん、笑って生(活)きな。すばるの星言葉は「祝福」「幸運を祈る」。

③エリダヌスのほとり
1人語り。何もないところから生まれた 星の川。流れ巡り 命は繋がって…。この話だけ きわめて抒情的に感じた。また話と話の橋渡し(トランジションか?)のような短い語り。エリダヌスの星言葉は「孤独を嫌い、人に尽くす」ということ。

④ミンタカの夜ーあの頃の向こう側
冬の夜 公園に3人の男女ー小学校時のミニ同級会。卒業アルバムに書いた夢、なりたいもの は「何でもいい」。他の友達のように具体的な希望が書けなかった3人の現在は、まだ何者にもなれていない中年。それでも(必死に)生きている。星言葉は「冷静沈着」「論理的思考」、そう言えば、会話が理屈っぽい。

⑤メンカルの水面
通りすがりの銭湯に入った54歳の女性。離婚し寂しさ侘しさから 今にも湯船に沈んでしまいそう。そこへ彼女より年配の女性3人。女に向かって姦しく話しかけ触れ合う。それによって少し元気に…。クジラは沈むのではなく潜る、時には発想(役回り)を変えることも必要。星言葉は「理性的で実直」。

⑥アーネブー孤独なうさぎへー
1人語り。客席通路の上から下に、そして中央舞台を通り 今度は反対側の客席通路を上っていく。その間に闇に手を伸ばし、もういいかいと…。臆病な うさぎは隠れていたが、ごっこ遊びに乗じて 勇気を出して自ら一歩を踏み出したような…。

⑦カストルの真昼
繁華街にある公園に女2人とそれを見ているカラス。2人は双子の姉妹、子供の頃に両親が離婚しそれぞれ父と母に育てられた。別々に育った姉と妹、クリスマスの花(壇)飾りの仕事を介して再会するが、姉は癌で余命僅か。星言葉があるのか分からないが、姉妹の絆といったところ。

⑧真夜中のベテルギウス
冬の真夜中、星を眺めている女とキャバ嬢、そして猫。キャバ嬢は男に貢いでいるが相手にされない。星を眺めている女曰く、星が光って見えるが、あれは遥か昔(数百年前)の輝きが今 見えている。空には星が並んで見えているが、実は奥行きがある。そんな蘊蓄話はキャバ嬢にとって興味なしだが…。人の外見も人生も見た目だけではなく奥行きがある。キャバ嬢は施設育ちで弟の面倒を見ていたが、その弟は<星>になったと…。

話によって 演者は1~4人、話の長さも長短あるが、どの作品も心象深く 冬の寒い日に心温まる話。当日パンフには「言の葉サーカス#05」まで情報が載っていた。次回以降の公演も楽しみにしております。
土曜日の過ごしかた

土曜日の過ごしかた

ニットキャップシアター

座・高円寺1(東京都)

2026/02/27 (金) ~ 2026/03/01 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

面白い、お薦め。
昭和11~12年頃から戦後迄の世相というか世情を軸に描いた群像劇。公演の魅力は、舞台美術と小道具(マスク)を使って逼迫・閉塞していく状況を視覚的に表し、言葉では表し難い時代の空気感を醸し出す巧さ。時代の「圧」が強まること、それはジワジワと得体の知れない不気味さ、そう感じた時には もう遅いのかもしれない。

京都の喫茶店が舞台。新聞「土曜日」という 今でいうミニコミ(タウン)誌までが不穏な時代に飲み込まれ、自由が殺がれていく怖さ。少しネタバレするが、新聞も発行の都度 検閲を受け問題にならなかったが、全体を通してみれば という具体的な根拠/論拠を示すことなく廃刊に追い込んでいく。この庶民の暮らし向きの変化が、物語のテンポに表れているよう。時局が逼迫する前は、のんびりといった感じだが、軍歌が流れ出征の場面から慌ただしくなる。敢えて時代の空気感と物語のテンポの同期を合わせているよう。この緩急によって時代が動いていることが分かる。
(上演時間2時間10分 休憩なし)

ネタバレBOX

舞台は円形、その円周の上 正面奥に本を見開いて立てたような造作。その中心に喫茶店デイジーのカウンター、上手の戸は出入口、下手の戸は屋内へ通じる。全体は焦茶(珈琲)色で格子風の造りが京都といった雰囲気を醸し出している。冒頭 客席側にテーブルとイスが三組あるが、時局とともに本(壁)の両端が少しずつ狭まっていく。同時にテーブルとイスも取り払われ、最後のテーブルとイスは特高警察の取調室や汽車の座席に変わる。
映画俳優(大部屋)の斎藤雷太郎が待遇に不満を抱いていた、それが新聞発行の発端。舞台では自転車に乗って京都の街を といった行動力が描かれている。

当日パンフは「土曜日」のようなタブロイド判の見開き新聞、そこに実際発行されていた新聞の概要が書かれている。それによると「昭和11年7月から12年11月まで・・・紙面は六面あり 映画評を中心とした文芸欄、海外の雑誌記事の翻訳紹介した海外情報や地元京都のこと・・・読者投稿に力を入れ」とある。発行部数は7~8千部。現物を見ていないが、今でいうミニコミ誌と変わらないよう。しかし時局の悪化に伴い、執筆者の多くが検挙され廃刊。表現の自由が殺がれ、反国家的な思想や態度をとれば捕まってしまう。

冒頭は 喫茶店という憩いの場所を中心に、東京から来た大学教授や新聞「土曜日」の発行人 斎藤雷太郎らが映画評論や地域の話題を話している、そんな自由が感じられる光景。それが反国家的な思想(無政府主義など) その集会が弾圧されだす。円形 舞台の外には所々赤い滲みのあるマスクを被り 手に持つ、それは多くの人が監視し、いつの間にか血塗られた同調圧力になっていることを表す。円周の上をなぞる様に奥壁が狭まる様子は、世情の閉塞感に外ならない。圧巻は映画評論を執筆していた文学部教授が特高警察の取調を受けるシーン。留置所に収監したまま しばらく取調をせず精神的な苦痛を与える。そして(反省的な)作文を書かせようとするが…。教授にすれば自分が取り調べられる理由がわからない。本人の自覚なきこと、それでも何らかの理由を でっち上げ起訴し裁判へ。最近の冤罪事件の取調/裁判を連想させる怖さ。戦後 刑事の悔悟、乱れた様子の姿は戦時中の行為が戦争犯罪のメタファーとして描かれている。同時に自分は言われたままやったという責任回避の中に自己崩壊をみる。

公演の魅力(見所)は、戦前の京都の街がだんだんと きな臭い時局に巻き込まれていく様子、そして戦時中の緊迫した様子、最後は「リンゴの唄」が流れる中 舞台セットが元の広さに戻る戦後(喫茶店⇨居酒屋「白菊」)の様子、その節目を視覚的に観せ、観客に考えさせるところ。あくまで押し付けることなく時代の流れを飄々と描いているが、その奥底にある恐怖は犇々と伝わる。知らず知らずに世の中が悪くなっていくこと、そう考えたとき 今(時代)に敏感でいることの大切さが解る。
次回公演も楽しみにしております。
HOPE

HOPE

劇団銅鑼

銅鑼アトリエ(東京都)

2026/02/25 (水) ~ 2026/03/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2026/02/28 (土) 14:00

座席1階

電子書籍が普及した今では、少し伝わり方が違ったかもしれない。だが、客席を埋めた多くの中高年にはすとんと落ちるお話。時空と場所を超えた三つの場所を描きながら、戦争の惨禍から命を懸けて書物を守るという物語だ。銅鑼らしい、伝えたいことがはっきりしている舞台だ。

東京・多摩地区の古い蔵を内見に来た母親と中学生の息子。この蔵は、戦争中に都心の日比谷図書館から何万冊という本を避難させた場所だった。
時空を超えるという舞台表現は難しい。演出の力を借りるところが大きいとは思うが、今作はよくある普通の描き方だった。特に、アトリエ公演のような限られた舞台装置では限界があるが、少し物足りなかった感じもする。
今作の主役を務めたのは近年に入団した新人俳優。だが、中学生という設定にはやや難があったか。今作にはもう一人、初舞台という新人女性俳優も。こちらは役柄をしっかり演じきっていて、将来有望な若手のお披露目舞台なのかな、という雰囲気も。先輩団員たちがしっかりサポートし、新人を育てようという熱意があふれていた。

戦争のさなかに「命を守るのか、書物を守るのか」とも思う。命を懸けて書物を運んで避難させるという「価値」はデジタル社会ではきっと、様変わりするのだろう。

寝不足の高杉晋作

寝不足の高杉晋作

アナログスイッチ

新宿シアタートップス(東京都)

2026/02/25 (水) ~ 2026/03/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2026/02/28 (土) 13:00

とても楽しく笑い、ホッコリしました。
開演前から劇場に流れていた曲から、開演に向かう感じが好きでした。
それぞれのキャラクターがチャーミングで良かった。

Chloé-クロエ-

Chloé-クロエ-

紙魚

スタジオ「HIKARI」(神奈川県)

2026/02/27 (金) ~ 2026/03/01 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

原作は全く知らず予備知識もないまま観たわけだが、物語以上にひたすら歌と演奏を楽しんだ。
前半は恋に恋する軽やかさ、後半は病や人生の選択とは?みたいな少し哲学的な内容をずっしりとした音楽で表現されていて、とても見ごたえがあった。

アイロニーの丘:Re:Re

アイロニーの丘:Re:Re

9-States

駅前劇場(東京都)

2026/02/26 (木) ~ 2026/03/01 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

廃校になる危機感から色々な事件が起こるのかと思いきや…
ゆったりとした空気感とチクっとするけど愛のあるアイロニーで心が温まる良い作品。
「だな!」が最高。
ラストのモブも良い味出してた。
なんかほっこりした。

アイロニーの丘:Re:Re

アイロニーの丘:Re:Re

9-States

駅前劇場(東京都)

2026/02/26 (木) ~ 2026/03/01 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

お初の劇団。2011年の再演とのことだけど全く古くない。とにかく面白さが爆裂していました。脚本も役者も演技もすべて調和的に揃っている稀有な舞台。次の舞台も期待しています。

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