最新の観てきた!クチコミ一覧

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長い正月

長い正月

20歳の国

こまばアゴラ劇場(東京都)

2023/12/29 (金) ~ 2024/01/08 (月)公演終了

映像鑑賞

満足度★★★★

配信にて鑑賞。音声に若干難ありだが、演技がしっかりしており、凡そのやり取りのニュアンスは分かる(キーになる台詞は何度か再生して確認するしかないが..)。20歳の国は恐らく8年前位になるか、一度観た切り。コロナ期に配信用に取られたフィルムは観た。
芝居が始まると奇妙な会話があり、その内「大正何年」という語が出てきて、リアリズムの時間が流れ始める。そして時折時空がふと飛んで世代が変わっている。100年の話という。逆算すれば1924年(大正13年)が起点。日本史的な事情が介入する隙もなく家族の内部の物語が進行する(一箇所、戦災孤児という言葉は出てくる)。人情劇に流れず、しかし情は溢れ出ている。外に出て行かずとも家族という自転(自然な営み)の中に劇的瞬間があり、全てを擁する世界がある。その発見。

ロマンス

ロマンス

劇団こふく劇場

J:COM北九州芸術劇場 小劇場(福岡県)

2024/01/13 (土) ~ 2024/01/14 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2024/01/13 (土) 18:00

価格0円

ことしの初観劇、よかった。
観終わったあと、自分が今まで生きてきた時間さえいとおしく大切に思えてくる。学生の頃、試験勉強中うたた寝後、AMラジオ走れ歌謡曲明けの朝を思い出した。昨日と今日が夜で繫がってるから朝がくるのだなぁとふと。最後の眠りにつくまで歩き続けませう。

鍵泥棒のメソッド→リブート

鍵泥棒のメソッド→リブート

ニッポン放送

本多劇場(東京都)

2024/01/11 (木) ~ 2024/01/21 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度

秋元真夏が全てをぶち壊しです。

元乃木坂46の秋元真夏が自身のラジオ番組でも触れることがないのでわかるのですが、そもそもの話、芝居の勉強として日ごろから映画やドラマ、そして舞台を見ている人間ではないので、芝居や演技に興味がない人間であるため、適性がありません。

共演者に同じ事務所の「鈴木杏樹」が出ているので、鈴木杏樹のバーター出演であることは、察しの良い人間であれば、気付くはず。

秋元真夏のセリフがとにかく棒読みで幼稚園生や小学生の学芸会レベルの芝居であるため、お金を取ってはいけないレベルです。

日ごろからドラマや映画、そして舞台を観て演技や芝居の勉強を人間をしていない人間を舞台には出るなと言いたいですし、「元アイドル」って肩書だけで生の舞台に出られては、日ごろから芝居や演技の勉強をしているであろう他の出演者に対して失礼です。

秋元真夏の芝居がとにかく不愉快極まりないレベルであるため、世界観をぶち壊しです。

『音楽』

『音楽』

多摩美術大学 演劇舞踊デザイン学科 卒業制作演劇公演

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2024/01/13 (土) ~ 2024/01/14 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

素晴らしかったです。原作を知っているだけにニヤニヤしながら観させてもらいました。ドラムとベースのユニゾンのところや縦笛のところ「これだ、これ!」と思いながら観させていただきました。あと、音効やBGMをすべて生バンドでやる手法、すばらしいですね。すべての学生さんがワンチームでつくりあげた作品に感服しました。

ほどける双子

ほどける双子

クレネリ ZERO FACTORY

小劇場 楽園(東京都)

2024/01/10 (水) ~ 2024/01/14 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

素晴らしかったです。ガチの一人芝居でしたね^^ あのようなスタイルの舞台ははじめてですごく興味深く拝見させてもらいました。落語とかとまた違い芝居の本質のようなものを垣間見られた気がしました。すばらしい時間をありがとうございます。

白雪の原罪

白雪の原罪

劇団ZTON

大阪市立芸術創造館(大阪府)

2024/01/12 (金) ~ 2024/01/14 (日)公演終了

満足度★★★★★

九曜社専属?女優の主役 サン.シュイの演技の成長に圧巻と驚き
一ノ瀬さんは初殺陣とのことであったが、安定感は十分で関西を代表する女優
内容はアフター白雪姫のファンタジーだけど、涙😢した
色々あった劇団だが、復活の兆し有り

Ms. YAMA-INU

Ms. YAMA-INU

劇団鹿殺し

CBGKシブゲキ!!(東京都)

2024/01/12 (金) ~ 2024/01/15 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

徐々に狂気に満ちていく展開と演者さん達の熱演に圧倒された舞台でした。
特に、またはる女役を演じられていた仲万美さんには、その一挙手一投足に
とても目を奪われました。
また、ラストシーンには、何となく腑に落ちない感情があったにも関わらず、
すごくこみあげてくるものがありました。

フェスティバル#4 Match up

フェスティバル#4 Match up

プロトテアトル

Live-art-bar MagaYura(大阪府)

2024/01/13 (土) ~ 2024/01/14 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

2024年初観劇は初プロトテアトル&初会場Live-art-bar MagaYuraと初づくしのめでたい一日となりました☆2本の短編作の内容も独自の世界観があり川の流れのようにずーっと見てられる素敵な空間でした♪終演後のbarスペースでの面会も嬉しかったですネ\(^o^)/

Ms. YAMA-INU

Ms. YAMA-INU

劇団鹿殺し

CBGKシブゲキ!!(東京都)

2024/01/12 (金) ~ 2024/01/15 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

2時間15分があっという間に過ぎる熱演の舞台で、感動しました。

Ms. YAMA-INU

Ms. YAMA-INU

劇団鹿殺し

CBGKシブゲキ!!(東京都)

2024/01/12 (金) ~ 2024/01/15 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★

鑑賞日2024/01/13 (土) 13:00

全体を通して不穏な雰囲気が良かった。
仲さんの表現が印象的で素敵でした。

境界

境界

劇団夢現舎

新高円寺アトラクターズ・スタヂオ(東京都)

2024/01/06 (土) ~ 2024/01/14 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

遅くなりましたが、いろいろな境界の人間模様を見せていただき、とても面白かったです。短編のテンポも良く切り替えも分かりやすくとても見やすいお芝居でした。前作も拝見していますが、役者の皆さんの演技はとても素晴らしく、楽しかったです。
一体感のある劇場でまた機会があれば拝見したいと思います。

ほどける双子

ほどける双子

クレネリ ZERO FACTORY

小劇場 楽園(東京都)

2024/01/10 (水) ~ 2024/01/14 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

一人の女性を妻、母そしてベビーシッター(職業)といった多面性をもって表出する珠玉作。一人芝居にも関わらず、内省しつつ濃密な関係性を表すといった表現力の豊かさ、そして衝撃的な結末へ導く。
(上演時間50分) 追記予定

アンネの日

アンネの日

serial number(風琴工房改め)

ザ・スズナリ(東京都)

2024/01/12 (金) ~ 2024/01/21 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2024/01/12 (金) 19:00

ノンケミカルの生理用ナプキンを作ろうとする女性8人の群像劇。再演。面白い。観るべし!観るべし!!観るべし!!!(4分押し)130分。
 2017年、「風琴工房」名の時代に三鷹で上演された作品の再演で、初演も観ている。初潮の告白などインパクトあるセリフが多いが、開発に伴う苦労を乗り越えようとする技術者ストーリーとして観たい。女性であるがゆえの苦労など、2017年の頃と変わらない(モノによって悪くなってる)状況があることは悲しいが、舞台の女性達は力強い。8人のキャラクターがしっかり描かれ、巧みな俳優陣が巧みに演じているが、理央のキャラクターが初演とはちょっと違ったテイストになっていたのが印象に残る。

Ms. YAMA-INU

Ms. YAMA-INU

劇団鹿殺し

CBGKシブゲキ!!(東京都)

2024/01/12 (金) ~ 2024/01/15 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

 初日を拝見

ネタバレBOX

 オペレッタである。板上は天上から下がる棒に角度を変えた円筒形の長い棒が直交するよう取り付けてあるオブジェを間に挟み、板面から天井まで届く同様のオブジェが下手観客席側と上手奥に設えてある。これらのオブジェ奥には2F部分が拵えてありヴァイオリニストの生演奏を聴くことができる。
 出演者の多くがアイドルグループ出身のようだが、殆どの演者が基礎をしっかり訓練していないことが分かるレベル。これはプロデューサーの責任でもあろう。演出家が日本の短い稽古期間の間に矯正できるレベルでないことも確かだ。恐らく本人たち自身に基礎がなっていないという自覚もあるまい。まともに観られたのは、まこと役・双子の姉役の二役を演じた女優及び犬役のダンサーのみ。前者はアイドル卒業後女優を目指してやってきているから明らかな地力の差を見せていたし、犬役のダンサーはプロのダンサーらしい良い動きをしていた。他のメンバーは観客に台詞が届かないようなシーンもかなりあり自分は5列目の席であったが、聞き取れないシーンが何か所もあった。話の内容は凄惨且つ悍ましいもので決して実体験等したくない。また、細部の描き方が脚本レベルで決意性一般で現実が変容してしまう漫画の様なレベルに堕していた点も残念だ。その意図も分かるような気はするが、作りとして粗い。
 アイドルを多数出演させるなら、大人が上手く枠をしっかり作ってアラが見えにくいように工夫すべきであるが、そういった努力の跡も感じなかった。まあ、凄惨なシーンに突入してから後は、その凄惨さ故の迫力でそれなりに迫ってくるものがあった事が救いではあり、この効果を狙っての漫画チックでもあろうが。
オデッサ

オデッサ

ホリプロ

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2024/01/08 (月) ~ 2024/01/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

最高に面白かったです

パートタイマー・秋子【石川公演中止】

パートタイマー・秋子【石川公演中止】

ニ兎社

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2024/01/12 (金) ~ 2024/02/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

ネタバレ

ネタバレBOX

二兎社『パートタイマー・秋子』を観劇。

 スーパー「フレッシュかねだ」でアルバイトを始めた成城に住むセレブ主婦・秋子。
夫の会社が倒産し、生活費、子供たちの学費の捻出など、家計は火の車だ。
仕事を始めてみると人手は充分足りているようだが、店舗内では何かがおかしい。
バイトたちの商品の横流し、お釣りのちょろまかし、いじめなど様々だ。見かねた秋子は本社から来た店長に直訴しようとするが、周りに止められる。生肉担当のバイトが理由もなく辞めてしまい、秋子にお鉢が回ってくるが、店長から日付の改ざんを求められる。一旦断った秋子だったが…。

 控え室で物語は展開する群像劇だ。
 不正に加担しながらも誰もが会社の為だと思い込み、悪いことではなく、習慣だと割り切っているアルバイトたち。それは日本の企業が起こした様々な不正の過程の様子を丸写しているようだ。それが小さなお店でも起こっている。誰もが秋子の様に「それは間違っている!」と声を上げようとするが、仕方なく周りに順応してしまう怖さすら感じてしまう。自分の身に置き換えて、秋子の取った行動は「しょうがないよね」と思えてしまう瞬間すらある。
 芸達者な役者の演技、笑いと展開の面白さに釘付けにされ、描かれるの深刻な問題と相反していながらも、ゆっくりと問題提起へ誘導していく上手さは今作も抜群だ。更にハンナ・アーレント「悪の陳腐さ」を思い出せば、もう完璧である。
 深刻な社会問題をエンターテイメントの話術に乗せる上手さは、野田秀樹とは全く異なるが、永井愛が一番かも知れない。

傑作である!
Ms. YAMA-INU

Ms. YAMA-INU

劇団鹿殺し

CBGKシブゲキ!!(東京都)

2024/01/12 (金) ~ 2024/01/15 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

2006年に初演されて今回が5度めの上演となるのかな
“伝説の監禁劇”「山犬」(原作 入交星士【小説「山犬」】)
思い入れが凄いのかしら
さておき黒を基調とした舞台に4本のポールと
移動式のミラー付きカキワリ?を用いての舞台美術は
なかなか見応えありました
劇場の椅子も背もたれつきでフカフカでよかった(^-^)
話は説明通りで=内容はホラーテイストっす
おもいっきりホラー要素満載でしたわ
ドキドキが止まんないどころではない後半の加速ぶりっす
その辺は好みが分かれるので
耐性の弱い方にはお薦めは出来ない感じの作品ですわ
全席指定で2時間15分の上演に
5分の休憩挟んでアフタートークが15分付きの
杮落としでありました~♪

ネタバレBOX

M2階のバイオリンの生演奏の元
(上り下りが脚立でないと成り立たないトコっす)
(舞台中央ドマンナカでー)

埼玉県にある高校の同窓会設定で
元ソフトボール部の顧問でクラス担任だった男性教諭と
元部長で今はキャバクラ従業員の女性と
フリーターで今は居酒屋店員の元部員に
タイムカプセルを埋めたハマダと
その相棒・・・・・・・

まぁ何度も上演されてるからネタバレしても大丈夫ですよねー





・・・・・・・その相棒さんは女優さんが演じてて
最初は人間かなぁと思わされてましたが
ミスリードで=じつは子犬さんでした
それも自分を人間と思っている設定です
説明的に直ぐ監禁場所に入れられての
密室ホラーサスペンスかと思ったら
前半は同窓会からの山中~タイムカプセル掘り起こしと
丁寧に経過を見せてゆきます
で監禁されてからは
「過去を思い出せ」というメッセージ通りに
(移動式のミラーにUVライトで照らしてのメッセージ)
(インパクトありました)
過去のシーンが合い間合い間挿まれて
なぜ3人なのか
どうしてこうなったのかが語られてゆくのでした
今回は女子ソフトボール部設定で
男性教諭が部を立ち上げて県大会から全国へと行こうとして
試合前日での交通事故で廃部となり
自身も右足切断から女子生徒との交際疑惑で転勤となり
10年後に埼玉に戻ってきた経緯が発端でした
元部長とはホントに付き合っていたようで
それをよく思わなかった現フリーターの元部員さんが
壮絶な喧嘩の末に監禁場で元部長さんを殺害調理して
男性教諭に食わせようとします・・・
交通事故も実はその女性同士の喧嘩であり
その時は部長が部員を車道に突き出してしまい
それを助けようとした教諭が車に撥ねられるところを
現場の公園でソフトの練習をしていて混ざりたかった
ハマダちゃんが先生を突き飛ばして怪我で済ませるも
自身は左手切断し重症のまま山小屋に駆け込んで
死ぬのを待ってると
バラバラ殺人していた高校のコックが小屋に来て
遺言として自分の半分をみんなに食べさせてと
残りは骨にと言い残しコックは実行したのでした・・・・
まぁコックさんは10年の間にバレて死刑になったそうですけど
そして同窓会への案内と教師としての
この地への勧誘は実はハマダの兄弟がしていたらしいと判明しますが
これは観客のみへの開示で
10日以上も監禁されてた男性教諭が
自分を事故の時に突き飛ばして救ってくれたのが
ハマダだったと思い出して終焉です・・・
その後はオープンエンドで観客が考えて~ってわけでしょうね

10年経ったら人間になれるよと
言い残したハマダでしたが
当のワンちゃんは友達になりたかったと
しゃべってはいるけど
それは観客にしかわからず
悲しさを加算してましたねぇ
台詞が天井の声で流れてて
舞台上ではしゃべんないんデス

ひたすら見てるだけだった
ハマダは作中で観客にだけ心情や
状況の開示をしてるので
監禁に至るまでの経緯は理解しやすかったデス

ミュージカル風に歌うシーンも挿むのだが
「なぜ歌う?」とか突っ込みも入れたりと
メタな事もしてましたわ

監禁小屋に唐突に出てくる食事=カレーも
ほんに唐突すぎてホラーでしたね
ホラーサスペンスだからいっかー

殺人に死体損壊にカリバニズムと
人の嫌がりそうな禁忌項目を舞台上で繰り広げるんで
ホント耐性の無い方にはキツソウかなぁと
重ねて申すわー
手足とれるし・・・切り刻むし・・・
リアルなチェーソーの音が凄いですよ

過去を思い出すアイテムとして出てきた
卒業アルバムの写真再現は
観光地の顔出し写真立て風にしたのが
ぞろぞろ出てきてコミカルでした~♪

で あふたーとーく では
過去公演に絡めつつも
AKB現役さんと卒業生の
AKBがらみの話が面白かったです
司会進行の主催氏も同意する
ジェネレーションギャプは
いろんなトコで起きてるんだなや
と妙に納得できました(^-^;)
右とヒダリと飴とムチ

右とヒダリと飴とムチ

トモダオレ。

新開地アートひろば(兵庫県)

2024/01/12 (金) ~ 2024/01/14 (日)公演終了

満足度

今日の今日でドナいせー言うねん…困るわ〰️日曜日の回増やして欲しいけど…😱

柔らかく搖れる

柔らかく搖れる

近畿大学舞台芸術専攻33期生 演劇

近畿大学 Eキャンパス D館 3階(大阪府)

2024/01/12 (金) ~ 2024/01/14 (日)公演終了

満足度★★★★

私もそうだが、日本の核家族化は進んでいる 人間は一人では生きていけないとする反面、人と関わることを嫌う(自己顕示欲の強い人は別)
年老いた父が入水自殺?をする事で子供(三人 男一人女二人)達の繋がりが微妙に変化していく様子を、とても上手く表現していたと思う 良かったです❕

『赤目』『長い墓標の列』

『赤目』『長い墓標の列』

明後日の方向

座・高円寺1(東京都)

2024/01/11 (木) ~ 2024/01/18 (木)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

「長い墓標の列」。一年前にワークインプログレス(という名の公開稽古)を拝見して本公演が観られなかった作品。出演陣はどうやら新しいが、男女役入替えの趣向は変わらずで、一年越しで成果を拝見の趣きである。
役人物が独特の立ち上がり方をする。女性は男性を演じるに不十分な身体、逆も然り。人形=形代の様式を連想するが、演技態が統一されてもいない。ワークイン..ではこれに加えて女優が素の女性に戻ってキャピキャピ演じたり遊びを織り込んでこれは悪ノリでは、と否定的評価であったが、見て行く内に骨太な戯曲が立ち上がって来たのであった。

ネタバレBOX

10分の休憩挟んで2時間50分程。二幕から神妙な場面となる。一幕は義憤で血気を沸かせているのと対照的だ。二・二六事件、日中戦争勃発と来たその翌年(1938年)のとある大学にて、マルクス主義とも資本主義とも距離を置く政体を唱える山名教授の「処遇」を話し合う会議が開かれるその時間、山名の弟子や学生らが元気に議論している。軍当局の目が大学に対しても鋭くなる中、学問の陶冶を受けた者の知的胆力がそれらを払拭し、大学自治にもとる大学当局を指弾する姿も快活である。これご彼らにとって青春の季節でもある事を象徴するのが、弟子の一人花里が山名の一人娘弘子に告白し、弘子は受け入れる、という場面。ところが二幕では「正論」が持ち得た威光が陰り、現実の前に敗北して行く。ここに至って彼女たちのかりそめ身体を通して言葉がそれ自体の意味を伝えてくる。
山名と彼の一番弟子である城崎との議論は今の日本で為されて一向に不適合がない。圧巻。

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