昭和歌謡コメディVol.11〜ツキジーヒルズ青春ハクション〜
昭和歌謡コメディ事務局
ブディストホール(東京都)
2019/09/05 (木) ~ 2019/09/08 (日)公演終了
満足度★★★★
新シリーズのタイトルは、アメリカのTVドラマ「ビバリーヒルズ青春白書」のパロディだろう。このドラマが放映されていた1990年から2000年頃という時代、日本でも青春歌謡が流行っていた。
第1部は学園シリーズ第1弾ということで、このクラスのメンバー紹介を兼ねた展開。学園ドラマということもあり、新しく4人のキャストが加わり賑やかさを増す。そして新任教師の江藤博利さんが提案するダンス甲子園出場が、第2部へ引き継がれる。新たに1部と2部を連携させる工夫が面白い。
自分が観た回は大盛況で、劇場座席だけでは足りなく後部壁に沿って椅子を置いて増席していた。この第1部ドラマネタと第2部の歌謡曲を知っているか否かで楽しみ度が違うかもしれないが、自分はまさにこの世代であるから十分堪能した。
(上演時間:1部45分、2部1時間、途中休憩15分含め2時間)
ネタバレBOX
第1部「ツキジーヒルズ青春ハクション」
新シリーズは築地の私立高校「築地が丘学園 」を舞台にした学園コメディ。第1弾であることから、各キャラクターの紹介場面が中心。教師になるため苦節30年の熱血教師_江藤博利サン、マドンナ教師_白石まるみサンなど11名を順々に面白可笑しく紹介する。ソバ屋シリーズのお決まり展開が今後学園ドラマではどのように描かれるのか楽しみ。
第2部「歌謡バラエティショー」
今回は学園ソングが多く、軽快な歌謡が楽しめた。また新キャストに元NHK少年ドラマシリーズに出演していた女優、子役デビューし芸歴がながく舞台経験も豊富な女優、長渕剛のモノマネをする芸人、〇〇星から来たアイドルなどが参加しており、今まで以上にパワーアップした歌謡ショーであった。
いつも通りのペンライトを振り、紙テープを投げてその昔の青春時代を謳歌した。今回は学園ソングも多く、会場の観客の多くが口ずさんでいるのが見え聞こえた。
当日パンフの江藤座長の「もっと、もっと、もっと『笑い』『歌』で、元気を届けたい!」の思いは十分伝わる内容であった。
次回公演も楽しみにしております。
中年の歩み『紅白』
第0楽章
SPACE EDGE(東京都)
2019/09/07 (土) ~ 2019/09/08 (日)公演終了
満足度★★★★
物語は、家族の「老い」「介護」への向き合い、そこに地域事情を足枷のように加重させて観客に問う。あなたならどうしますか?その難問度合いは、その人が置かれた状況によって異なるであろうが、事件・事故死等を除けば現実にある問題。公演では直接的な答えはなく、観客に委ねられたままであるが…。
物語は年末から年始にかけての数時間、兄弟姉妹による濃密な会話劇。そこに地域住人が絡むことで第三者の目をもって家族の身勝手、自己都合といった不誠実な姿が浮き彫りになる。
タイトルの『紅白』は年末歌謡番組を示しているようだが、公演の印象は「黒白」といった弔事的なもの。本公演は、観る年代(中年の歩み)によって受け止め方の深刻・切実度が異なるだろう。
(上演時間1時間35分) 2019.9.13追記
ネタバレBOX
セットは少し高くした台座のような所の中央に炬燵、そしてTVが置かれているだけ。もっともこの会場全体の構造を最大限活用し、階段の昇り降りや上手・下手にある扉からの出入り等、会話だけに終始せず動作でも緊迫感を生む。
公演コンセプトは、「中年による中年に向き合う3年間。中年の悲喜を見つめる」というもの。地方都市で営んでいる森餅店を舞台とし、父親の介護と中年になった自分たちの将来を心配し始める。親の介護をする世代、介護される世代にとっては胸が締め付けられる、少なくとも ざわざわする気持になる。公演の面白さは、人物の置かれている状況を鮮明にし、それぞれの関係に十分な軋みを与えている。それによってこの状況下、いわば八方塞がりから逃れることが出来ない。まさに現実問題から目を逸らせられないという緊張感を生む。
長女は40歳過ぎで生保レディに転職せざるを得なくなり、次男は東京でバイトの靴職人、次女は森餅店に居候か、そして三男は引き籠り。さらにこの店は事故物件のようで売りに出すことが出来ない。店は架空の無士山の近く、無士宮市にある無士宮商店街にあるが、今はシャッター通りと化している。全てにおいて閉塞状態、今は意識はあるが寝たきり状態の父親、かつては暴君のような父の面倒を誰も看たがらない。ここに公演の凝縮された現実が提示されている。芝居であるから演劇的な結末の観せ方はするが、公演そのものに答えは用意されている訳ではなく、観客自ら考える。
父親は登場しないが、時々に呼び鈴ならぬブザー音楽が響く。その音楽が微笑ましく、息詰まる場面をホッと和ませる。また年末の紅白歌合戦の中継を見る見ないでTVリモコンを奪い合う姿が滑稽だ。現実問題から何とか逃避したいという心理と行動が実に上手く描かれる。
倉庫のような会場で、照明や音楽効果を十分に発揮することは難しいが、それに頼らず演じている役者の迫真・緊張感ある演技が素晴らしかった。
なおラスト、年末の炬燵はありだが、蝉鳴く時季の炬燵はないと思うが舞台転換が難しいのだろうな~。
次回公演を楽しみにしております。
おへその不在
マチルダアパルトマン
OFF・OFFシアター(東京都)
2019/09/04 (水) ~ 2019/09/16 (月)公演終了
満足度★★★★
虚構的な物語だが、どこか現実味を思わせる独特な世界観が魅力な公演。産まれてしまえば、へその存在など大したことではないが、無いと何となく変な感覚に囚われる。物語はこの へその有無を心の在りようの比喩(チャップリン言の悲劇であり喜劇)とし、ミステリアスな展開と軽妙洒脱な描き、その絶妙なバランスが観客を惹きつける。
舞台美術はどこかファンタジーさを思わせ、反面、機能的な面を兼ね備えた見事な作り。それが物語の雰囲気を支えている。
(上演時間1時間30分) 2019.9.13追記
ネタバレBOX
セットは飾り棚を思わせる仕切り壁、中央に応接セットが置かれ、物語の中心となる3姉妹の家であり、この姉妹が住んでいる町にある和菓子屋や煎餅屋を思わせる。飾り棚には何台かの電話が置かれたり、カメラが吊るされている。これって探偵業に必要なもの。そして大型のゴミ箱が下手側に置かれている。
公演はリアル・ファンタジーといった独特の世界観…この不思議な雰囲気をどう表現するか。またマンガキャラが劇中内に入り込み、ある種のパロディを意図しているようだ。物語は、3姉妹それぞれが関わっている人物との相関関係を縦軸にし、探偵の行動から明らかになる出来事を横軸にし、人と出来事が錯綜するような構成である。そこに奇妙、奇抜な仕掛けを用意している。
3姉妹、長女・たまこ は結婚したが夫は生死不明の未亡人状態、次女・のりこ は近所の和菓子屋の店員、三女・まるこは高校生という設定。この3人に対し煎餅屋の猫田家(夫人、息子)が絡んで騒動が…。また和菓子店(実際は牡丹餅メイン)の奇妙な存在、たまこの夫の消息と猫田家の関わり、まるこ と猫田家の息子の絡みなど次々と物語の引き出しが開けられ、物語は断続的に繋がっていく面白さ。
マンガキャラというのは、少なくとも 三女まるこ と親友で和菓子屋の娘・あずみのこと。おっとりとした性格のまるこ、防備的に短剣を取り出す あずみは、それぞれ有名な漫画の主人公を連想させ楽しませる。そして牡丹餅に掛けて、半殺し(粒が残る程度に粗くつぶす)にするという乱暴な台詞。また鎖での拘束シーン、パペットの利用、ゴミ箱への潜入など奇抜な観せ方で観客の興味を惹くという巧みさ。
この公演は、現実にある浮気や不正問題を仮想的世界に落とし込む、もしくは仮想世界に現実のいくつかの出来事を散りばめたような歪で不整合な世界観、理屈で説明しきれないところが魅力的だ。だからこそ、自分の現実として観れば悲劇であり、少し引いた立場の第三者が観れば喜劇(他人事)なのだろうか。
こじつけであるが ”おへその不在”は、自分では気になるが、他人にしてみれば気にもしない卑小なことかもしれない。
次回公演も楽しみにしております。
人生のおまけ~Collateral Beauty~
演劇企画イロトリドリノハナ
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2019/09/05 (木) ~ 2019/09/09 (月)公演終了
満足度★★★★
中に入った時から舞台セットがしっかりしているなと思って見ていましたが、まさかあんな風に動くなんて!それをうまく使った演出も良かったです。
さすが校長先生というシーンもありましたが、おばさまたちも迫力がありました。
真田十勇伝ー令和元年ー
劇団SHOW特急
あうるすぽっと(東京都)
2019/09/04 (水) ~ 2019/09/08 (日)公演終了
満足度★★★★★
赤文銭
「真田丸」で大筋は知っているので史実的な驚きは緩和されてしまいましたが、真田十勇伝ということで十勇士に重きを置いていて幸村を含めた友情と結束が表現されていてよかったです。
小川さんは舞台中央であれする役が定番となりましたね。
歌姫
ことのはbox
中目黒キンケロ・シアター(東京都)
2019/09/05 (木) ~ 2019/09/08 (日)公演終了
満足度★★★★★
恋心を含め誰かが誰かを思いやる優しさに溢れた素敵な作品。後半の畳み掛けはズルい。あれは泣く。
この素晴らしき世界
しゅうくりー夢
ザ・ポケット(東京都)
2019/03/13 (水) ~ 2019/03/17 (日)公演終了
満足度★★★★★
古橋舞悠さん出演。
ハードボイルド調、重めのサスペンス。というよりも、かなり重いです。
古橋さんは高校生役。ませた、大人を翻弄するような、素直ではない役をうまく演じていました。
個人的には、救いのない展開にショックをうけつつも最後まで目が離せず、見事に引き込まれました。
演者の皆さんのレベルも高く、素晴らしい舞台でした。大満足です。
ネタバレBOX
古橋さんの母役ともうひとりが死んで発見されるところ。これで死んでしまうという厳しい展開に、衝撃を受けました。
それを含めてたくさんの人が死に、誰ひとり幸せになる人はなく。救いは、母を亡くしたけれども父娘の関係にちょっと未来が見えたかな、という程度で。
よく考えたら、自分は斬ったり刺したりで平気な舞台を見過ぎだったかも知れません。
第一部『1961年:夜に昇る太陽』 第二部『1986年:メビウスの輪』 第三部『2011年:語られたがる言葉たち』
DULL-COLORED POP
いわき芸術文化交流館アリオス(福島県)
2019/07/06 (土) ~ 2019/09/08 (日)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2019/08/26 (月) 16:00
座席H列6番
【第二部「1986年:メビウスの輪」】
かつての反原発派リーダーが町長となり原発の安全性を訴える……という表面だけとらえると裏切り・寝返りのような印象を受けるが、その本人を主人公として描く物語からは何らかの力(運命とか歴史の流れ、的な?)に抗えずそうせざるを得なかったように受け取れて妙に納得。
また、飼い犬モモ(の霊)が人々の言動を批判することに漱石の「吾輩は猫である」を連想。このパートが何とも良い雰囲気にしていた感じ。
ガリレオの生涯
こゆび侍
新宿眼科画廊(東京都)
2019/09/07 (土) ~ 2019/09/16 (月)公演終了
満足度★★★
中世イタリア、キリスト教の支配下にて、創造主である『神』こそが絶対であった。それに対し検証できる真実のみを追求する科学者達。自説を撤回せず火炙りで処刑されたジョルダーノ・ブルーノ。同時代、ガリレオ・ガリレイは転向することによって生き永らえる。
ナチスに国を追われた共産主義者、ベルトルト・ブレヒトの作品。観客の感情移入による物語を否定し、『教育劇』と称する客観的な事象の提示を観客が咀嚼するスタイルを提唱。知性を支配する神を否定し、人間が自由を勝ち取っていく物語の構造。ガリレオはダーウィンやニーチェと同列に語られる。
主演、館山サリさんの存在感。一体この人は何を演じることになるのだろうか?辿り着く先が気になる。狭いスペースで工夫を凝らした役者の動線。壁に貼られた幾何学模様。細かいアイディアが面白い。実験の際の表現方法が楽しかった。
ネタバレBOX
重要な台詞が聞き取りにくい。『理性の勝利だ』や転向の玉音放送。古典に忠実たらんとするより、観客の理解を強めて終盤興奮させた方が良い。遠藤周作の『沈黙』に通じるテーマでもある。
歌姫
ことのはbox
中目黒キンケロ・シアター(東京都)
2019/09/05 (木) ~ 2019/09/08 (日)公演終了
満足度★★★★
7日18時開演回(2時間)を拝見。
ネタバレBOX
メニュー(ストーリー)だけ取り上げれば、『心の旅路』を嚆矢とする、お馴染みの記憶喪失モノ。
しかし、レシピ(プロット)・素材(役者)・料理人(演出)を通して供された料理(作品)は、手堅く・丁寧に調理された一級品だった。ウン十年後のオリオン座で、太郎と鈴の孫同士が出逢い、恋に落ちる…という遊び心満載のラストシーン共々、よく練れた娯楽作品として愉しむことができた。
なお、演じ手では、なんといっても、南翔太さんと花房里枝さんの主演お二人の舞台映えに尽きるかなぁ。
【蛇足】
実は観劇中、四万十太郎役・長瀬智也でテレビドラマ化すればいいのに!とずっと考えていた。でっ、終演後に調べてみたら…大笑い!
【配役】
四万十太郎(オリオン座従業員。鈴を妹のように可愛がっていたが…)
/及川勇一(東大生から召集でゼロ戦乗り→記憶喪失となり、岸田家に拾われる)
…南翔太さん(TV版の長瀬智也よりも伊達で茶目っ気のある、若い頃の陣内孝則に近いイメージ。パンフレットを買って経歴を知りたいと思った程、魅力に富んだ演技)
岸田勝男(女性心理に徹底的に疎いオリオン座館主)
…親泊義朗(おやどまり・よしあき)さん(昨年11月の『クラッシュ・ワルツ』以来の方)
岸田浜子(勝男の妻)
…黒田貴子さん(生年月日を目にして「嘘ぉぉぉ!」…40代前半だとばかり思ってました、汗)
岸田鈴(勝男・浜子夫妻の次女。口には出さないが、勝男以外の周囲が皆気づく程、太郎を慕っている)
…花房里枝さん(とにかく透き通るような声が響く! 劇団ズッキュン娘さんでヒロインに起用されたのも納得)
小日向泉(勝男・浜子夫妻の長女。しっかり者)…船岡咲さん
小日向晋吉(泉の夫で教師。騒がしい)…佐藤ケンタさん
クロワッサンの松(前評判と違って実は弱虫。鈴に一目惚れしたのを機にヤクザ家業から足を洗う)
…橋本全一(はしもと・ぜんいつ)さん(「クロワッサンの松」の方が長瀬智也に寄ってたw)
ゲルマン(漁師のリーダー格。無骨だが好人物)
…天野きょうじさん(『草苅事件』の小田島記者役以来の方)
鯖子(旅館の主。強引グ・マイウェイ)…中村靖子さん(好演!)
メリー(バーのママ。そそっかしいところがある)…川田小百合さん
ロシア(メリーの情夫。ヒトはいいが自分本位)…西村尚恭さん
神宮寺くん(文学部の学生。映画『歌姫』の脚本も書いた、後の名脚本家・ジェームス太郎の若かりし頃の姿)
…松本祐一さん
相楽金蔵(市会議員。美和子の叔父)…氷室幸夫さん
及川美和子(学生結婚した及川勇一との間にできた一人娘を戦後10年育ててきた)
…篠田美沙子さん(ことのはboxさんの劇団員。安心して観ていられる女優さん)
小泉ひばり(勇一・美和子の一人娘。勇一等がモデルの映画『歌姫』を観るまで、父・勇一は自分のせいで鈴と別れた、自分のことを内心恨んでいたのではないか?と胸を痛めていた)
…長崎りえさん
小泉旭(ひばりの息子。名前の由来は小林旭)
…脚本上の理由があって配役表には未記入だったが、実は南翔太さんの2役
松中圭一郎(鈴と松中の息子。松中とは?w)…小倉卓さん
松中ルリ子(圭一郎の娘。名前の由来は浅丘ルリ子)
…脚本上の理由があって配役表には未記入だったが、実は花房里枝さんの2役
ツノノコ、ハネノコ、ウロコノコ
フロアトポロジー
オメガ東京(東京都)
2019/09/04 (水) ~ 2019/09/08 (日)公演終了
満足度★★★★
いつもながらの「愛と死の」フロトポというところ。
ただし、過去の作品よりかは直球だったと思う。
観やすくはあるが、テーマ的に重いので、
舞台を初めて観る人に薦めるかというと難しく…。
ネタバレBOX
まず会場に入って目に入った壁の落書き、アフロトポジローがいてほしかった。
セリフで触れる必要はないけど、気付かれやすい感じなら小ネタとしてアリだと。
(見落とししてないと思う)
イラストは「もしや主宰の作品か?」と思われるのがいくつか。
正直何か分からなかったのが多いが…終わってから聞く時間もなく。
冒頭で落語「一眼国」のあらすじがセリフであって、思わずフフッとなる感じ。
時代設定は太陽光発電が出てくるあたりからして近未来を想定かなというところ。
ただ、火炎瓶が出てくるというのは時代的な対比を意図したところもあるのかな。
燃えもせず(火葬不可)、腐りもせず(土葬不可)、ということで水葬になるわけなんだけど、ふと「鳥葬」なんて単語を思い出したり。
それにしても隔離者のカテゴリーの名称が「ツノノコ、ハネノコ、ウロコノコ」ってあまりにも抒情的では?多分陸・空・海を想定しているだろうけど、そこもスケールでかいなと
(陸・海・空ならタイトルの順番変えないといけないのだろうけど、変えると言いづらいという…)。見た目に影響するというなら分からなくないけど、特殊メイクという訳にもいかないし…。
姉妹の情愛的なところは前作「くらげの骨」で出てきていたので、展開的にも母娘としての情愛的なところが全面に出るのかな?と思いきや、終盤ギリギリでやはり姉妹の話があって(まさかとは紅とは思ってなかった)、脚本に抜け目ないなと。役名(藍と紅)からなんとなく推察できなくはなかったかも。あと、祥子と藍が抱き合うシーンで、祥子の流す涙のタイミング及びその量がなんかよい感じに見えた。
それと、目貫の拳銃、弾丸入ってなさそうな気がした(別に根拠はないが)。
ラストシーン、多少力業で持って行ったなと思わなくもない。
アリが関係するので、女王アリ的な存在に契がなったということかもしれないなとは。
最後の邂逅で布切れが舞台上に散らばるというのは、見せ方として好きだったりする。
観ていて、途中から星新一の「ピーターパンの島」が頭をよぎる。
どちらも国家組織の意図にそぐわない子供たちの処遇を描いた作品であり、方向性は別にせよ、その結末が「死を匂わせる(明確に死体がある旨は描写しているわけではない)」という点でも共通していて。ただ、「ピーターパンの島」はドライさが際立っているが、こちらはそこまでではない。
最後に、毎回思うのは「死のない」フロトポ作品を見たいなということ。
それが仮に「蕎麦つゆのない蕎麦」であったとしても一度は。
もしくは、再演。再演に対するスタンスを聞いたことがあるけれど、
定着させるということではあってもいいのかと。
スリーウインターズ
文学座
文学座アトリエ(東京都)
2019/09/03 (火) ~ 2019/09/15 (日)公演終了
満足度★★★★★
ユーゴ紛争が絡んだ演劇はこれまでいくつか観たことがあるが、クロアチアの歴史と一つの家族の連綿とした物語を重ねたこの作品がもっとも濃密だった。
こんな作品を構想できる作家のすごさとともに、必ずしも一貫した展開のあるとっつきやすいストーリーではない、少なくとも日本人にとっては縁遠い内容の長大なこの作品を取り上げて観客を魅了するプロダクションに仕上げるこの劇団の実力に感嘆した。今の日本ではこういう作品が観られるんだな、こういう作品を上演してくれる人たちがいるんだな、という感慨を覚えずにはいられない。
昭和歌謡コメディVol.11〜ツキジーヒルズ青春ハクション〜
昭和歌謡コメディ事務局
ブディストホール(東京都)
2019/09/05 (木) ~ 2019/09/08 (日)公演終了
満足度★★★★
盛りだくさんな内容でした。
ネタバレBOX
1部の劇は、のらりくらりとした展開、ソフトにほっこりと面白い内容でした。
2部の歌謡は、生の歌声、ダンスはいいですね。盛り上がりました。ただ、いくつかの口パクの歌は少し残念でした。生の歌声がいいですね。
とても濃厚な時間でした。
晴れ間×あたらしいニュース
りゃんめんにゅーろん
未来ワークスタジオ(大阪府)
2019/09/06 (金) ~ 2019/09/08 (日)公演終了
満足度★★★★
とても良かったです。憲法9条も理解が深まりました。笑えます。
革命を起こすんだ
teamDugØut×マニンゲンプロジェクト
「劇」小劇場(東京都)
2019/09/03 (火) ~ 2019/09/08 (日)公演終了
満足度★★★★
意外なストーリーだったけど、いずれにせよ世代としては共感できる
しかし、昭和は遠くなりにけり、か
今回も最後の「絵」が素敵だった
町田さんの役者紹介新聞が面白すぎて、先入観持って観てしまったが、それぞれに力がこもっていた
足跡姫〜時代錯誤冬幽霊〜
劇団六風館
大阪市立芸術創造館(大阪府)
2019/09/06 (金) ~ 2019/09/08 (日)公演終了
久しぶりに六風館さんを拝見しました。メンバーもすっかり入れ替わっていましたが、六風館のクオリティは引き継がれていました。
足跡姫を演じられた役者さんは、とりわけ素晴らしかったです。
EVKK9月公演『売り言葉』
エレベーター企画/EVKK
北池袋 新生館シアター(東京都)
2019/09/05 (木) ~ 2019/09/08 (日)公演終了
満足度★★★★★
「売り言葉」を観るのは初めてだし、「智恵子抄」は遥か昔に斜め読みしただけだったので、先日再読してから今日の一人芝居版へ。いや、すごいもんだなと思いましたよ。戯曲の良さもさることながら、後半、澤井さんの智恵子の精神が研ぎ澄まされてというか、磨り減っていくのに、それでもどんどん綺麗に見えてきて。
昭和歌謡コメディVol.11〜ツキジーヒルズ青春ハクション〜
昭和歌謡コメディ事務局
ブディストホール(東京都)
2019/09/05 (木) ~ 2019/09/08 (日)公演終了
満足度★★★★★
面白くて、楽しくて最高の二時間でした。
新キャストを迎えて更にパワーアップしてましたね。
修学旅行で鹿児島へ行った時、ガイドさんに教えてもらった
懐かしい歌も聞けて、嬉しかったです。
ダンスもとても素敵でした。
中年の歩み『紅白』
第0楽章
SPACE EDGE(東京都)
2019/09/07 (土) ~ 2019/09/08 (日)公演終了
満足度★★★★
チラシにある「毒父の介護から全力で逃げたい、地味な男女の合戦と愛の一夜」。確かにそういう展開なのだが、やけにリアルで、観ながらだんだん息苦しくなってくるような。
西洋能『男が死ぬ日』
Hell's Kitchen 46
すみだパークスタジオ倉(そう) | THEATER-SO(東京都)
2019/09/05 (木) ~ 2019/09/15 (日)公演終了
満足度★★★★
西洋能とはどういうものかと興味がありました。また三島由紀夫の生きざまが演じられるのかという興味もあり出かけました。なかなか難解な話でしたが最後まで見させてもらいました。随分前に北村和夫と杉村春子の演じた欲望という名の電車やガラスの動物園がテネシー・ウィリアムズの作品だということを知り懐かしく思いました。