
百日紅、午後四時
(公財)可児市文化芸術振興財団
吉祥寺シアター(東京都)
2022/10/20 (木) ~ 2022/10/27 (木)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
鑑賞日2022/10/27 (木) 14:00
座席1階
見ていてホッとできるホームコメディ。だが、そのさわやかさの中に物足りなさがあるのはなぜだろう。それは、少しばかりお行儀がよすぎるという物語だからだと思う。
同じ家族物を描いた舞台で、最近見たのは劇団道学先生、中島淳彦作品だ。次々と家族内の問題が明らかになり、さらに母親の家を売ってそのお金を分け合って、などという皮算用が出てくるのもよく似ていた。中島作品はよく言えばインパクトが強く、悪く言えば少々お行儀が悪いエピソードが主流だ。ラッパ屋鈴木聡のホンは、舞台を流れる空気が落ち着いているし、「これは大ごとにはなりそうにない」という安心感みたいなものが流れている。それが、私にとっての物足りない理由だと思った。
とはいえ、そのお行儀の良さを、市毛良枝がエレガントに演じたのには目を見張った。エレガントでありながら付け入るスキのない磨かれた演技とでも言おうか。他の俳優さんの中で抜きんでていた。
舞台は東京郊外の一軒家という設定で、庭の百日紅が美しい夏だ。四人兄弟の長女役が市毛。彼女は事故で夫を亡くしているが、亡くなった場所が若い女性に人気のある裏原宿で、彼女の家に突然若い女の子が「お父さまにはお世話になりました。お線香を上げさせてください」と飛び込んでくるところから波乱が始まる。
確かに不倫をうかがわせる設定だが、主人公の市毛の落ち着いた態度や若い女性役(文学座の平体まひろ)の過剰なまでの泣きっぷりから、これは男と女の関係ではないな、と何となくだが感じてしまう。これが強く不貞を匂わせる空気だったら、まだ舞台に緊張感が走ったのかもしれない。そういうところが物足りなかったのかなとは思う。
でも、それは市毛のエレガントなたたずまいと裏表だから、飲み込んでいかねばならないのかもしれない。
あと、舞台上のせりふで「人生100年時代だから、60歳からは第二の人生」と出てくるが、同年代の自分としては人生100年時代だから60を超えて何かをしましょうと勧められるような空気には抵抗感がある。そもそも健康寿命は男女とも70代前半に過ぎないのだから、66歳の主人公が自分の人生を午後4時に例えるのもちょっと現実感を欠く。「豊かな人生、100年時代」なんてそもそも幻想だと思っている観客には、この物語は響かない。ちょっと厳しいけどあえて星三つ。

古事記・三味線 いろはのい
わざおき
日本橋社会教育会館ホール(東京都)
2022/10/25 (火) ~ 2022/10/25 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
短い曲が何曲もあって、和楽器に慣れ親しんでいなくても、とても聴きやすかったです。
今まで義太夫と長唄三味線の違いがよく分かりませんでしたが、説明していただき理解が深まりました。
三味線にとても興味が湧きました。

アイ・アム・ア・ストーリー
シベリア少女鉄道
シアター・アルファ東京(東京都)
2022/10/12 (水) ~ 2022/10/23 (日)公演終了

野外劇『嵐が丘』
東京芸術祭
池袋西口公園野外劇場 グローバルリング シアター(東京都)
2022/10/17 (月) ~ 2022/10/26 (水)公演終了
実演鑑賞
ヴォンフルーさんの情報により、立ち見のただ見で部分的に観劇。
多分地面に座るよりも立ち見の方が楽に快適に見られる気がする。
地下鉄の遅延で最初から見られなかったのは残念。
身体表現が見事。

黄金のコメディフェスティバル2022
黄金のコメディフェスティバル
シアター風姿花伝(東京都)
2022/10/21 (金) ~ 2022/10/30 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
グーチーム東京ハイビームを観劇。
ハートウォーミングな大人のコメディ。音楽に生ヴァイオリンを使っていて、それが素敵なのに笑えるという不思議な経験をした。
登場人物は皆しっかりした演技ができる達者で個性的な俳優揃い。それらの俳優陣が随所で身体を張っている。ストーリーのしっかりとした素敵なコメディを楽しませてもらった。

黄金のコメディフェスティバル2022
黄金のコメディフェスティバル
シアター風姿花伝(東京都)
2022/10/21 (金) ~ 2022/10/30 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
グーチーム劇想からまわりえっちゃんを観た。
一見大阪のこてこてのドタバタ喜劇劇団に見えるがテーマは意外と重い。その重いテーマをエネルギーで吹き飛ばすところが見どころ。
全力投球という言葉があるがその10倍を全員でやっている感じ。ともかく熱い、その熱さも一定量を超えると感動に変わる。劇中の応援ダンスはその熱量の塊に何故か心を打たれて涙が出てきた。
応援したい劇団がまたひとつ増えた。

Amazing Musical Concert
ZETUBI
よみうり大手町ホール(東京都)
2022/10/26 (水) ~ 2022/10/26 (水)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
いや~楽しいコンサートでした。知ってる曲も多かったし。バックがピアノ、パーカッション、ヴァイオリンの3ピースバンドでちょっと物足りないかな?と思ってましたが、意外にいいサウンドでした。

スカパン
まつもと市民芸術館
KAAT神奈川芸術劇場・大スタジオ(神奈川県)
2022/10/26 (水) ~ 2022/10/30 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
これは見ておくべき舞台だろう。串田和美、一世一代のスカパンである。
本人にも、ひとまずこれで一つの決算と言う覚悟があるに違いない。自由奔放な古典の笑劇を、古くからのオンシアター自由劇場時代の仲間に、松本の地域劇団の新しい仲間、そのうえ、自分たちの子供まで加えたカンパニーで全国巡演する。80歳になった演劇人の晴れ舞台だが、この種の舞台の持つ嫌らしい自己顕示がない。いや、大きく見れば究極の自己顕示でもあるのだが、それが眼前の舞台には見えない。そこが一見の価値のあるところだ。

「anagram DOLL」
コルバタ
シアターブラッツ(東京都)
2022/10/26 (水) ~ 2022/10/30 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
面白かったです。
非常に熱量を感じる舞台でした。
最初は話が掴めなかったのですが、掴めてくると、どんどん面白くなりました。
ちょっと妖しい雰囲気で、意外性のあるストーリーが良かったです。
登場人物達の名前に由来した衣裳も良かったです。
パワー有り過ぎてか、声が大き過ぎる役者さんがいましたが、一生懸命さが伝わり、表情が豊かで、それもご愛嬌に感じました。
観応えのある、エネルギー溢れる舞台で、良かったです。

Amazing Musical Concert
ZETUBI
よみうり大手町ホール(東京都)
2022/10/26 (水) ~ 2022/10/26 (水)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
とても良かったです。
出演者たちの素晴らしい歌声が、耳にも心にも残りました。
改めて、生の歌声は良いなぁと感じました。
ピアノ、ヴァイオリン、パーカッションの演奏も、出演者の歌声を盛り上げていて最高でした。
贅沢な時間を過ごす事が出来ました!

Amazing Musical Concert
ZETUBI
よみうり大手町ホール(東京都)
2022/10/26 (水) ~ 2022/10/26 (水)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
「新しいコンセプトでお届けするミュージカルコンサート。魅惑的なキャスト11名がバラエティ溢れるミュージカルナンバーを存分にお贈りする」という謳い文句。何が新しいコンセプトなのかと思ったら、ミュージカル曲を選びメドレーで歌っていくもの。説明にある通り「アナと雪の女王」でハンス王子役を務めた津田英佑サン、元劇団四季で数々のヒロインを務めた沼尾みゆきサン らのミュージカル コンサートというもの。11人の歌手は、それぞれの歌声で聴かせ、同時にダンスやコミカルな演技で観(魅)せてもくれた。例えば、沼尾サンは声学科卒であるが、ソプラノとポップスを見事に歌い分けていた。
構成・演出は、自分でも歌うtekkan サンである。曲名は歌う前か歌った後に紹介するので、知っている曲ならばすぐ分かるが、聞いたことがなければ後から調べなければならない。せめてミュージカル名・曲名の一覧を配布してくれると嬉しかった。歌はスタンドマイク、ワイヤレスマイク等、振付けの有無によって使い分ける。演奏は、後方 上手からヴァイオリン:松本由梨サン、パーカッション:森拓也サン、ピアノ:小澤時史サンが並んでいる。三者三様で楽しく演奏しており、歌い手のパフォーマンスと演奏者のパフォーマンスの競演を見ているような。
歌い手は、曲目の都度 衣装替えをしており、演奏者も適宜 音響に変わることによって舞台から姿を消す。
歌だけではなく、合間にトークを挿み面白可笑しさで和ませる。その場で思い付いたような会話のようだが、実は用意周到に話題を提供している。例えば、津田英佑さんが煌びやかな衣装を着ている話題…ビーズを使って自分で舞台衣装を縫っていると話す。このビーズ、当日配付された袋の中にフライヤーと一緒にビーズが入った小袋、そこには「ビーズの宝石箱」と書かれている。どこかと協賛だったのだろうか。
カーテンコールで、エンターテインメントは、演者と観客がいて成り立つ。コロナ禍では有観客での上演は難しくなり、その意味では本当に嬉しいと…。観客からしてみれば、こんな素晴らしい一日(夜)を過ごすことが出来て満足だ。
(上演時間2時間 途中休憩含む)

百日紅、午後四時
(公財)可児市文化芸術振興財団
吉祥寺シアター(東京都)
2022/10/20 (木) ~ 2022/10/27 (木)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
#市毛良枝 #陰山泰
#福本伸一 #朝倉伸二
#岩橋道子 #弘中麻紀
#瓜生和成 #平体まひろ
(敬称略)
2回目。
長年、共に作り上げてきた空気感というものは、確かにあると実感する。
ラッパ屋の皆さんが生み出す兄妹の阿吽の呼吸の安心感たるや。その流れるような柔らかく滑らかな空気がなんとも心地よい。それは勿論、市毛良枝さんや朝倉伸二さんといった、気心の知れた客演さんたちがより効果を高めていることは言うまでもない。そこに更に瓜生和成さんや平体まひろさんといった新しい力が彩を与える。素晴らしい演劇が確かにそこにあった。
往年の日活大スターのような瓜生さんに吹き出してしまったことは、もう隠せない。それでも、3枚の団扇の点と線を見つめる彼の葛藤は居間にあり続ける。

ダイアナ
×劇作家企画
劇場HOPE(東京都)
2022/10/25 (火) ~ 2022/10/30 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
予想していたのと違ったスタートシーンだったので、すかさず頭の中をリセット
彼等の身の上や関係性、そして人となりがスルスル入ってくるのがめっちゃ小気味良い
やがては剥がしに剥がされ露わになった素性がどんどん流れ込んでくるというお楽しみも待っているのだけれど、どうにも笑ってしまうなぁこの3人、とにかく絶妙に巧い
作・演出ブラジリィー・アン・山田氏による当日パンフでのコメント「人間の業と可笑しみを描いた“苦笑系喜劇”です」は、確かにっ!と思えるドンピシャな表現
この超濃厚で愛おしい人間臭さを体感できるのが、まさに小劇場の醍醐味
ちょっとした台詞にもそこに表情が乗っかる事で新たな意味が生まれてくるもので、いわゆる”察する”というやつでしょうか
察して苦笑して、察して痛みを感じとって、察して思わず吹き出して、もう台詞以上の情報量(感情)が伝わってくるのですから、これは結構な見応え
とても70分作品だったとは思えない満腹感、充実感
そして演技に引き込まれるというのはいろいろと脳内変換されるものだと実感
素舞台だったはずなのに、今思い返せば舞台はリアルセット“取り壊しを控えた廃校”にすっかり記憶変換されているのでした
よほど“人”の方に引き込まれていたのでしょう

Amazing Musical Concert
ZETUBI
よみうり大手町ホール(東京都)
2022/10/26 (水) ~ 2022/10/26 (水)公演終了

「5…」
四分乃参企画
JOY JOY THEATRE(東京都)
2022/10/14 (金) ~ 2022/10/16 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
鑑賞日2022/10/15 (土) 16:00
「菜の花日記~飛龍伝より~」とは
つかこうへい作「飛龍伝」を8人芝居にアレンジしたもので、hreeQuarter時代に清水みき枝が手掛けた、演劇ワークショップ初心者用の戯曲ということで、いわゆる一般的な『飛龍伝』のイメージを大胆に脚色したということで、当日は期待して観に行った。
劇の舞台は、1970年時代安保闘争。学生運動が激しくなってきた頃のお話である。何のために男と女は愛し合うのか、真に闘うべきものは何なのか、そのような熱いテーマが漂う、安保闘争の時代を生きた若者たちの物語である。
今回、2019年3月上演「菜の花日記Ⅳ~飛龍伝より~」の戯曲を使い、原作の飛龍伝とは一風変わり、「主人公の神林美智子が小劇場の座長だったら…」と一ひねり脚色を加えた作品である。
あの激動の60年代学生運動の中でひっそりと活動を続けるある劇団の物語が、現代に
生きる小劇場の役者を目指した者たちと重なり合わせ描いている。
学生運動の中で純真に生きた6人の女学生と、男機動隊2人に焦点を絞って安保闘争時代の「ロミオとジュリエット」とも言える内容に、感動し、学生運動の全責任を持つ立場にありながら、小劇団のリーダーも努め、誰に対しても分け隔てをせず親切に振る舞い、偏見を持たず、平等に考える神林美智子と機動隊隊長の山崎一平と、立場や考え方の違いから、純粋に愛し合えず、悲惨な結果が待っており、学生闘争で神林が殺されたことで、山崎は気が狂ってしまうという壮絶な終わり方になっていくことに救いようがないと感じ、涙した。
途中、神林の劇団の仲間や学生運動仲間が、神林と機動隊隊長山崎のために時間稼ぎをして、次々に殺られていく場面も、やけに武器の音がリアルで、また、それに合わせた役者の動きが、鬼気迫るものがあって、衝撃的だった。
ただ本当に終盤の場面で、もっと後になって、学生運動に携わり、生き残った人たちが、その当時の事を劇にしていて、それを観た息子と気が狂っている父親山崎一平が何か記憶を思い出す感じで終わっているのには、少し救いを感じた。
ただ、つかこうへい作品にしては皮肉がふんだんに詰まった笑いや、後半期の複雑で二重三重構造の劇といった感じが見られず、脚本がというよりも、元々のつか台本を大幅に脚色したことによって、物語が実に安直になって、やや押し付けがましいメッセージ性が強まって、脚本としての面白さや深みに欠けると感じた。

テノヒラサイズの人生大車輪2022
BALBOLABO
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2022/10/20 (木) ~ 2022/10/23 (日)公演終了

Amazing Musical Concert
ZETUBI
よみうり大手町ホール(東京都)
2022/10/26 (水) ~ 2022/10/26 (水)公演終了

レオポルトシュタット
新国立劇場
新国立劇場 中劇場(東京都)
2022/10/14 (金) ~ 2022/10/31 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
初めて2階席に座りました。高い天井を生かし、前方客席を潰しての広い舞台とセットがすごいです。場面に合わせて回るので、役者さんも大変だけど、スタッフさんが回る舞台の上で、しかも暗かったりするのにしっかり場面転換のセットをするのがすごいとアフタートークで役者さんが言ってました。
登場人物が多く、しかも冒頭ではみんな勝手に喋っているので聞き取りにくく、次の場面(第二幕)では子供たちは成長して別人になっていて、さらに皆さん年取って孫ができて・・・と最後まで主たる人物以外がよくわかりませんでした。HPから相関図をプリントして行ったにもかかわらずです。まあ、相関図をあまりしっかり見ていなかったのも悪いんですが。
相関図と、アフタートークでのお話を踏まえてもう一度見たら、また違った受け止め方ができるのかと思いますが、予算も時間もないのが残念です。

Amazing Musical Concert
ZETUBI
よみうり大手町ホール(東京都)
2022/10/26 (水) ~ 2022/10/26 (水)公演終了

野外劇『嵐が丘』
東京芸術祭
池袋西口公園野外劇場 グローバルリング シアター(東京都)
2022/10/17 (月) ~ 2022/10/26 (水)公演終了
映像鑑賞
満足度★★★★
気づけば既に完売。当日に並ぶも当選せず、外周から眺めただけでは「観劇した」とは言えないが、観られない事が確定なので遠目に観た感想を。以前観たモノクロの映画「嵐が丘」の記憶と場面を照合しながら円形の中で演じられるステージを目を凝らして見たが、台詞が聴き取れず人物の判別も十分に行かないながら、ソロや集団のムーブと声の響きが情動を掻き立て、最終場面で片桐はいり演じる男(多分。青春の只中で懊悩したかつての己が登場するのを酒を喰らいながら眺めたり茶々を入れたりする)がステージに現れるやそのまま去って行く後ろ姿に、こみ上げて来るものがあった。これ以上特に書く事はないが、演劇が観客の想像によって完遂される芸術である事を痛感した体験であった。