映像鑑賞
満足度★★★★
気づけば既に完売。当日に並ぶも当選せず、外周から眺めただけでは「観劇した」とは言えないが、観られない事が確定なので遠目に観た感想を。以前観たモノクロの映画「嵐が丘」の記憶と場面を照合しながら円形の中で演じられるステージを目を凝らして見たが、台詞が聴き取れず人物の判別も十分に行かないながら、ソロや集団のムーブと声の響きが情動を掻き立て、最終場面で片桐はいり演じる男(多分。青春の只中で懊悩したかつての己が登場するのを酒を喰らいながら眺めたり茶々を入れたりする)がステージに現れるやそのまま去って行く後ろ姿に、こみ上げて来るものがあった。これ以上特に書く事はないが、演劇が観客の想像によって完遂される芸術である事を痛感した体験であった。