かぞく {チケットプレセント応募受付中} 公演情報 演劇ユニットハイブリッド「かぞく {チケットプレセント応募受付中}」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    擬制の終焉
     家族と言う擬制の背後と言うより地下に在る蠢きを視覚化した舞台。敢えて、図式的に分かったことになっており、体制側に取り込まれたことになっている表層に拘る形を採りながら、巧みな設定によってそれを逆転させ、アイロニカルな視座が、観客の心に残るように設えられている点が秀逸。

    ネタバレBOX

      ところで、生存競争理論が、正しいなら、劇中で描かれているマイナスな世界こそ真実だろう。皮相的に聞こえるかも知れないが、頗るシンプルに下意識が、日常的な意識の反転であると仮定するなら、精神のプロトタイプを示すであろう幼児期と父権制下の父、即ち社会との対置に於いて抑圧、被抑圧の関係を取るだろうが、父権制そのものが解体された現在、社会的単位の最小のものとして、父、母、子一人を呈示せざるを得ない。だが、そういった擬制も既に解体しているとすれば、“のんべんだらり”とした日常は、無論、見せ掛けに過ぎず、本当の形は、生存競争の論理、弱肉強食であるのは、論を俟たないからである。

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    2014/02/17 17:22

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