ダヤンのフールスディ 公演情報 Studio Life(スタジオライフ)「ダヤンのフールスディ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    童心を失わぬ大人たちへ
     生語りに拘り、カンパケテープは一切用いぬStudio Lifeの姿勢が良い。演目は、日によって、表題作品+「百万回生きた猫」か「銀河鉄道の夜」が併演される。子供から大人まで楽しめる作りだが、影絵芝居だ、ということにその原因があるかも知れない。大人も一時、子供時代の夢想に浸るのも悪くあるまい。
     そういえば、サンテクジュぺリは、「Le petit Prince」の中で、6歳の時に絵を描くことことを止めるに至った経緯を説明して、ボアに飲み込まれた象の透視図とボアが象を飲み込んだ通常の絵で示したが、大人は常に理解せず帽子だと述べ、あまつさえ絵なんかより、数学だの地理だの、歴史だの、文法だのに興味を示すよう忠告するのであった。透視図も通常の絵も無視して。
    と大人達の様子を描いている。そして、以下のように結論づけた。
    大人達は1人では決して理解できない、そのことはホントに子供達をうんざりさせる、と。
     一方、「Le petit Prince」の献辞では、子供達に3回もエクスキューズを述べ、友人のレオン ワースにこの本を捧げる許しを求めているのだが、エクスキューズをどうしても受け入れられなければ子供だった時の彼に、と訂正しているのだ。
    こういう状態に自らを解放できれば、とても楽しく、幻想的な世界を観ることができる。

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    2013/08/07 02:39

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