テレビが一番つまらなくなる日(2013年版) 公演情報 劇団 東京フェスティバル「テレビが一番つまらなくなる日(2013年版)」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    ネット選挙解禁
     参院選が近い。ここ暫く地方(敢えて痴呆と書きたくなる)議会の立候補演説をしている候補を見る度、吐き気を覚える日々だったが、今回の舞台を観て選挙に行く気になった。シナリオの面白さもさることながら、役者陣のキャラも立ち、とても客演ばかりとは思えない。劇団員全員が濃密な空気を漂わせるような雰囲気こそないものの、各々の出演者が、役どころをキッチリ演じていて楽しめる。

    ネタバレBOX

     TV局の選挙特番の舞台裏が、物語の展開する場所である。選挙当日、昼の出口調査では、当選枠5名のうち現職が3位までを占め、残る2議席は激戦となっている。この選挙区に大日本放送の元人気アナ、松尾が首相の肝入りで立候補した。彼女は、脳天気にトップ当選を自負していたが、「東スポしか読んだことが無い」と豪語する彼女に正確な票読みなどできる訳も無い。ところで、彼女の属していたTV局では、局の面子も掛かり、プロデューサー、ディレクターは躍起になって松尾の当選を目指す。当然のことながら、視聴率アップの至上命題にも応えなければならない。元人気アナの当選を独占配信すべく準備は万端であった。
     然し、本番迄2時間半の17時半、出口調査でトンデモナイ情報が飛び込んで来た。誰にもマークされていなかったダークホースがいきなり5位に踊り出たのである。4位は既にほぼ確定、議員歴40年のベテランで、松尾が5位との予測が完全に裏切られることになった。このダークホース、資料も殆ど無い、ネットカフェ難民出身ということは分かっているのだが。思い掛けない泡沫候補の躍進にTV局は上を下への大騒ぎ。顛末は舞台を観てのお愉しみだ。

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    2013/06/20 11:56

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