異邦人 公演情報 東京演劇集団風「異邦人」の観たい!クチコミとコメント

  • 期待度♪♪♪♪

    パッセ コンポーゼ
     初めて仏文で読んだ本がL'étrangerだった。複合過去がたくさん使われている文章で、無論、現在形もだが、文法的にはLe petit princeより簡単で驚いたことを覚えている。なぜ、そんなに簡単な話法を用いたのか、愚直なまでに真とするものを追及したかったからなのだろう。サルトルとの違いは、その辺りにあると考えられる。サルトルは、如何にもフランスの知的エリートであり、その知のオーダーで物を見、判断していたように思う。然し、アルジェリア生まれのカミユは、もっと生の人生を生きたのではなかろうか。ハンフリー ボガードのような顔立ちをした彼は、女性にももてた。性差のある関係を多く持つことは、やはり、余りに理論的であるよりは、実体験的、実感的な物の見方に傾きやすいように思うのだ。カリギュラなどは、その典型であろう。
     今、改めてカミユを体験することもおもしろそうである。

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    2012/07/08 02:57

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