住み込みの女の観てきた!クチコミ一覧

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『血の家』

『血の家』

劇団HIT!STAGE

こまばアゴラ劇場(東京都)

2015/08/21 (金) ~ 2015/08/23 (日)公演終了

満足度★★★

ネタばれ
ネタばれ

ネタバレBOX

劇団HIT!STAGEx14+の【血の家】を観劇。

異母姉妹達が父の訃報を聞き、長崎の実家に帰省して起こる家族の諸問題を描く物語である。

主に長崎と福岡で活動をしている地方劇団らしい。
地方劇団が概ね題材に選ぶのは、家族の人生観のずれが生じて起こる争いを描く事が多いのだが、今作も典型的な家族観を描く芝居だ。
作家は決して外から見ようとせず、当事者の視点で描く事が多いからか、客観的にはならず、なお且つ芸術的要素が皆無に等しい分、土着的な部分の印象が強くなる。
が、その分創造性はあまり感じられないが、リアリティーがある分だけ、何かが心に突き刺さる深さは半端ないのである。
だが共有出来ないと、何も刺さる事もなく終わってしまうのが芸術的要素が欠けている演劇の弱さでもあるようだ。
今作に至っては、観客の各々でかなり感じ方が違うようである。
八月納涼歌舞伎

八月納涼歌舞伎

松竹

歌舞伎座(東京都)

2015/08/06 (木) ~ 2015/08/28 (金)公演終了

満足度★★★

ネタばれ
ネタばれ

ネタバレBOX

八月納涼歌舞伎の【ひらかな盛衰記】と【京人形】を観劇。

先月の歌舞伎nextに続いて、今月も中村観九郎。

彫刻の名工・左甚五郎は、廓で見た太夫が忘れられず、そっくりの人形を作ってしまう。
そしてその人形と二人っきりで酒盛りをするのだが、その人形が魂を持ってしまい、一緒に踊りだしてしまうという物語。

こんな話はバレエのコッペリアでも扱っていたが、今も昔も片思い男性のやっている事は変わらずというとこか。
甚五郎と人形が一緒に踊るという行為が、バレエのコッペリアのように美しいわけではなく、歌舞伎ならではの滑稽に踊る姿が、何とも甚五郎の切なさと愛情の深さを表しているようだ。
東京アレルギー

東京アレルギー

劇団野の上

こまばアゴラ劇場(東京都)

2015/08/10 (月) ~ 2015/08/16 (日)公演終了

満足度★★★

ネタばれ
ネタばれ

ネタバレBOX

劇団・野の上の【東京アレルギー】を観劇。

観音林まりあ(35歳)は地元の青森で恋人を失い、失意の為、東京に上京してきたのだが、何故か鼻がムズムズ、喉がイガイガと東京での生活で、アレルギーになってしまったようだ。
そして都会での生活もなかなか上手くはいかず、何時も心のよりどころはK(希望)ちゃんとZ(絶望)ちゃんである。
そんな彼女の希望から絶望の人生を歩んでいく物語である。

舞台の場所は東京なのだが、登場人物が全編津軽弁なので、一体ここは何処なのか?と終始錯覚してしまう。
一生懸命に生きているのだが、決して同情出来ない彼女の人生に対して、津軽弁という言葉の海に泳がされてしまって、観客の我々は、終始奇妙な感覚を彷徨ってしまった2時間であった。
地図から消された島

地図から消された島

Unstoppable Film

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2015/07/29 (水) ~ 2015/08/02 (日)公演終了

満足度★★★

出来は良い
俳優も戯曲も演出も良く、非常に良く出来た作品。
小劇場ファンが喜ぶような手法や戯曲ではないだけに、個人的にはやや満足度は低い。ただ兎に角、完成度は高い。
この実際にあった史実シリーズを続けていけば、人気が出るのではないかという感じがする。

彼らの敵

彼らの敵

ミナモザ

こまばアゴラ劇場(東京都)

2015/07/25 (土) ~ 2015/08/04 (火)公演終了

満足度★★★★

旬な作品
2年後の再演で、内容も変えていないのに、まるで旬の作品に見えてしまうのが、今作の素晴らしところでもある。
見応えあり。

かがみのかなたはたなかのなかに

かがみのかなたはたなかのなかに

新国立劇場

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2015/07/06 (月) ~ 2015/07/26 (日)公演終了

満足度★★★★

ネタばれ
ネタばれ

ネタバレBOX

長塚圭史の【かがみのかなたはたなかのなかに】を観劇。

海沿いの部屋で、一人で出撃の準備をしている兵隊のタナカさん。そのタナカさんの心を映している鏡の向こうのカナタさんも同じようだ。
そんな二人が女性に恋をしてしまうのだが、互いの心が分かっているだけに上手くいかないタナカさんとカナタさんの運命や如何に?という物語である。
鏡の向こうの世界とこちらの世界を行き来して、自分と自分の分身という現実と妄想が行き来している不条理な世界である。
不条理を生み出すという事は、そもそもが己の心の葛藤でもあるのだが、出撃前の不安に脅える心の葛藤、女性に恋してしまった
心の葛藤が分身を生み出してしまい、そこから更なる葛藤が始まるのだが、その葛藤を上手く乗り越える事が出来るのかどうかは
やはり己の葛藤でしか解決出来ないという答えを出している作品である。

相変わらず難易度が高い今作は、長塚圭史の傑作舞台【荒野に立つ】の様な不条理演劇っぽく見える作品である。

今作は子供が観れる芝居と謳っているが、これこそが精神疾患の患者を常に薬のみで治そうとしているヤブ医者が観るべき芝居である。
阿弖流為

阿弖流為

松竹

新橋演舞場(東京都)

2015/07/05 (日) ~ 2015/07/27 (月)公演終了

満足度★★★★

ネタばれ
ネタばれ

ネタバレBOX

歌舞伎nextの【阿弖琉為】を観劇。

13年前に劇団・新感線がいのうえ歌舞伎と銘打った【アテルイ】を新たに歌舞伎に仕立てた直した作品。
前作は歌舞伎役者と小劇場俳優が混成して、ロック音楽と派手な照明、立ち回りを駆使した、新感線らしい
舞台だったが、今作は歌舞伎として作品を成すという事らしいが、そんな事は微塵もなく、何時もの新感線らしい作品になっていた。

国家統一を図ろうとする大和朝廷の帝人軍(みかどびと)とそれに反乱する北の民・蝦夷(えみし)との戦いの物語。
帝人軍の征夷大将軍・坂上田村麻呂と蝦夷の大将・阿弖琉為の国家の存亡をかけた戦いでもあるのだが、互いが求めるのは国家の平和であり、権力争いではないのだが、そこにまた悪の化身が存在するという荒唐無稽な物語になっている。
前作の【アテルイ】では、敵対する相手を認めながらも、理想の国造りが出来ない中での葛藤と友情を元に描いていたのだが、今作では、悪の化身が悪ではなく、己が信じている神様が最大の敵という複雑な展開になっている。
前作のこぎみよい展開を踏襲しつつも、主人公達の悩みは前作に増して最大であり、観客はその主人公達と共に悩まなければいけないという流れに導かれるのが、何時もの新感線とは違う見所である。
そしてその見所は、13年後に出した新感線の問いかけであり、その答えを歌舞伎を通して考える事が、今作の本当の面白さである。

チケット代金は高いが、お勧めである。
玉子物語

玉子物語

Q

こまばアゴラ劇場(東京都)

2015/07/08 (水) ~ 2015/07/15 (水)公演終了

満足度★★

ネタばれなし
またもや撃沈。

恋 其之弐

恋 其之弐

吉野翼企画

こまばアゴラ劇場(東京都)

2015/07/01 (水) ~ 2015/07/05 (日)公演終了

満足度★★★

ネタばれなし
やっと岸田理生の後継者を見つけた!

二都物語

二都物語

新宿梁山泊

花園神社(東京都)

2015/06/20 (土) ~ 2015/06/28 (日)公演終了

満足度★★★

ネタばれ
ネタばれ

ネタバレBOX

新宿梁山泊の【二都物語】(作・唐十郎)を観劇。

初演は1972年に状況劇場が、上野・不忍池を朝鮮海峡に見立てて行った伝説の舞台である。
今作は、池のない新宿花園神社のテント芝居で、どのように朝鮮海峡を描くかが見所であったが、驚くような方法で海峡を表現してきたのである。

唐十郎の描く世界は、社会の底辺でうごめいてる人々の個人のアイディンティーや宗教観などを背景に描きつつ、純愛を高らかに歌い上げる展開で、今作も日本と朝鮮の国境の狭間に生きる男女の三角関係の物語だ。
特に唐十郎の作品は、主役、ヒロインの他に少年や少女が重要な役回りを担っていて、その俳優の力量次第では作品の評価も二分する。
以前でいえば小林薫というところか。
今作では、大鶴義丹と水嶋カンナというベテランで攻めてきたが、光子役(6/26日)を演じた若手女優が、実力か?演出力か?兎に角、唐十郎の描く世界の少女感を体現していて、リーランの愛よりも光子の愛が勝ったのは観客の誰もが納得するところだ。
まぁ、ただあえて希望を言うと緑魔子の妖艶さが少し欲しいかな?
そして唐十郎の戯曲は、本人が演出しようが、蜷川幸雄、金守珍など様々な人が演出しようが、やっぱり第七病棟の石橋蓮司が一番上手いという結論に達したようだ。




恋 其之壱

恋 其之壱

ユニットR

こまばアゴラ劇場(東京都)

2015/06/25 (木) ~ 2015/06/28 (日)公演終了

満足度★★

ネタばれなし
アヴァンギャルドと言われながら、意外に描いているの内容はシンプルそのものだ。
生前の岸田理生を見逃したのが、未だに悔やまれる。

『冒険王』『新・冒険王』

『冒険王』『新・冒険王』

青年団

吉祥寺シアター(東京都)

2015/06/12 (金) ~ 2015/06/29 (月)公演終了

満足度★★★★

ネタばれ
ネタばれ

ネタバレBOX

ソン・ギウンの【新・冒険王】を観劇。

今作は平田オリザの【冒険王】を同じく、イスタンブールでのバックパッカー達の宿泊所での話し。

【冒険王】と大きく違う箇所は、時代設定とバックパッカー達が、日本人、韓国人、アメリカ人など様々な人種が集まっている点だ。
今作でも特別な話しの展開はなく、韓国人が宿泊所内で、ワールドカップで盛り上がっている最中を背景に描いている。
【冒険王】の時は、日本人だけで集まった場合の個人の内面的思考、価値観などが描かれていたが、今作は様々な国の人達が混じり合いながら、自国、他国、他民族を通して思考していく様が描かれている。その中で国際化と叫ばれている日本人も最初は卑屈に物を見がちだが、やはり様々な価値観がある場所に置かれてみるとそれをすんなり受け入れる土壌を元々持っている国民だという事に気がついてくる。
そしてそんな国際交流の上手さが、これからの日本の行く末の希望とも感じられてくる。
因みの今作は、決して日本人視点で描かれているのではなく、各国の視点を通して描かれているのが、一番興味深い点である。

平田オリザの【冒険王】と同じく今作も非常に良作である。
だるい女

だるい女

劇団あおきりみかん

こまばアゴラ劇場(東京都)

2015/06/17 (水) ~ 2015/06/21 (日)公演終了

満足度★★★

ネタばれなし
タイトルに騙された。
ただその一言に尽きる。

三人吉三

三人吉三

木ノ下歌舞伎

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2015/06/13 (土) ~ 2015/06/21 (日)公演終了

満足度★★★★

ネタばれ
ネタばれ

ネタバレBOX

木ノ下歌舞伎の【三人吉三】を観劇。

河竹黙阿弥の9時間の作品を、内容を省く事無く、5時間にまとめた作品。

盗人で、お坊吉三、お嬢吉三、和尚吉三の3人を中心に、物語の一部を省略しながら描いていくのが一般的な歌舞伎の話の展開なのだが、今作は、原作に忠実に展開していく群像劇として描いている。
内容はあまりにも中味が濃すぎて一言では語れないのだが、金百両、宝刀・庚申丸を巡る人間社会にある因果応報の話。

その因果応報の始まりの元を正せば、それはその当時の社会の在り方であり、その人間が培ってきた道徳観、宗教観であり、と登場人物が生きる事への意味を試されているよう原作を、今作の演出家はまるで盗人のように、いとも簡単に原作の良い所を盗み出し、現代社会に置き換えて、我々に投げかけてくるのが見所である。
舞台で描かれる世界は、日本でありながら、何処かの国で起きている夢物語のように錯覚しがちだが、そんな夢を打ち壊すほどの要所、要所に挿入される現代の表現方法が、かなりの違和感を感じつつも、観客の胸に何かを突き刺してくるのである。
そしてそこに琴線を触れる事が出来れば、今作の良さを感じる事が出来、木ノ下歌舞伎が歌舞伎を行っている意味も理解が出来るのである。

前作の【黒塚】についで、今作も傑作である。
そして休憩ありの5時間の芝居観劇は、「現代人にはきついんじゃねぇ?」と質問はあるかもしれないが、「それは愚問である!」と言えるのは確かである。

お勧めである。



『冒険王』『新・冒険王』

『冒険王』『新・冒険王』

青年団

吉祥寺シアター(東京都)

2015/06/12 (金) ~ 2015/06/29 (月)公演終了

満足度★★★★

ネタばれ
平田オリザ中毒になりつつある

ネタバレBOX

平田オリザの【冒険王】を観劇。

日本人バックパッカー達(1980年)のイスタンブールでの宿泊所の話し。

そこでは長い間、旅をしている者やまだ始まって数カ月の旅行者達が安宿で情報交換をしている。
旅行者達は今までの出来事や他国の情勢などの情報を得て、次に行く予定の国などを検討している。
そしてその安宿で知り合った旅人達の出会いと別れを通して人生を語るなんて展開には全くならず、ただただ互いに旅の話だけで話は進んでいく。
そこで彼らは何故、旅をし続けるのか?何故、日本に戻らないのか?将来はどうするのか?などの疑問を観客が感じて始めると同時に旅人達も同じ様な疑問を感じ始めるのである。
決して言葉にもせず、話題にもせず、その事を旅人自身は既に分かっているようでもあるのだが、旅をするという行為の為によって、本来の持っていた目的を失いつつもあるという感じだ。
ただその事は舞台では一切表現されてなく、旅人が発している空気を観客は如何に感じ取るかによって、観客の琴線の触れ具合が大きく変わってくる描き方になっている。
観客は、観劇しながらこの旅人達とどのように自分自身と向き合う事が出来るかによって、この作品の良しあしが分かれてくるであろう。

平田オリザはどの作品を観ても素晴らしいが、今作はあの【東京ノート】と同等の傑作舞台である。

かなりのお勧めである。
ハンサムな大悟

ハンサムな大悟

ロロ

こまばアゴラ劇場(東京都)

2015/06/04 (木) ~ 2015/06/14 (日)公演終了

満足度★★

不満
何時もながら感じるだが、この劇団には物語がありそうで全くない展開ばかりで飽きてします。一度きりの観劇ならまだしも、観続けいるファンにはやや辛いものがある。作り手は楽しそうだが、観ている側にはとっては物足りない。
やはり観客の創造性を抱かせてくれる他の劇団の芝居を観てしまうと、もういいかなぁ?なんて思ってしまうのが本音だ。

でも望月彩乃は何時観ても良い。

爛れ、至る。

爛れ、至る。

elePHANTMoon

こまばアゴラ劇場(東京都)

2015/05/21 (木) ~ 2015/05/31 (日)公演終了

満足度★★

俳優は大変だ
舞台で行われている行為は、目を覆いたくなるし、刺激的だし、痛いのだが、その中に想像出来る箇所がひとつもないと、時間と共に痛くも痒くもなくなってしまうという舞台であった。
観客は想像力を求めているのだよ。
あのリアル舞台と言われていたポツドールは、想像力の塊だから、リアルと言われていたのになぁ~。

仲直りするために果物を

仲直りするために果物を

城山羊の会

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2015/05/29 (金) ~ 2015/06/07 (日)公演終了

満足度★★★

ネタばれ
ネタばれ

ネタバレBOX

城山羊の会の【仲直りするために果物を】観劇。

これでかれこれ8本連続の観劇であるのだが、今作に至っては「偉大なる空振りです~梅原猛」であった。
何故、偉大なのか?
それは今作が、岸田戯曲賞受賞直後の新作であったからである。
では、何故つまらなかった?を述べるより、城山羊の会の面白さを追求していくと、その理由が分かっていくような気がする。

城山羊の会の描かれる世界は、会話の節々から感じ取られる人間性とちょっとした言葉のづれによって生じていく人間関係の破綻を描いている。
特に言葉のづれが生じ始めた瞬間からの中身のない会話と展開は本当に面白い。
そしてそれからとんでもない方向に進み始めるのだが、その動き出したキャラクター達が知らない間に内に内に入っていき、何を考えいるのかは、キャラクターも観客の誰もが分からなくなるのだが、分からなくなればなるほど観客は、キャラクターの人間性を勝手に想起して、膨らましていき、山内ケンジの世界を肥大化していける楽しみがあるのだ、ここ最近では、キャラクターの行動が外へ、外へと向かっていき、キャラクターの行動原理が読めてしまう、すなわち観客は想像しなくても楽しめてしまう=想像力欠如=欲求不満=ツマラナイという方式になってしまうのである。

そのように思うのは、やはり毎作毎作観続けているからであり、年間2本も作りつづける作家の苦悩も分かるのだが、城山羊の会のファンは何故か?作家・山内ケンジに対しての要求が高いのである。

今作はお勧めでないが、初めての観る方には楽しめる作品になっている。
聖地 X

聖地 X

イキウメ

シアタートラム(東京都)

2015/05/10 (日) ~ 2015/05/31 (日)公演終了

満足度★★★★

ネタばれ
ネタばれ

ネタバレBOX

イキウメの【聖地Ⅹ】を観劇。

ドッペルゲンガーの話しである。

夫・滋の風俗通いに嫌気がさした妻・要は、兄のいる田舎の実家に戻る。
しかし東京にいるはずの夫・滋を実家の側で目撃する。
そして滋と話しあいを試みるのだが、まるで別人のようになっていた。
それを兄に相談すると、それはもう一人の滋が存在している、所謂ドッペルゲンガーではないかと疑い始める。
そして調べていくうちに、同じ様な事が付近でも起こっている事が分かってきたのだが......。

ドッペルゲンガーとは?という疑問から、もう一人の自分が存在してしまう理由、そしてその街に古くから存在する信仰、伝説などを絡めて話しは展開していく。
事実から始まって、そして仮説を立てながらの物語の展開に、観客はまるで真実のように錯覚してしまい、寒気を覚え、騙されてしまい、舞台を食い入るように観てしまうのである。
以前に観た【関数ドミノ】と同じように作家の大きな嘘に騙されてしまうのだが、この騙され方は非常に心地よく、満足して劇場を後にするのである。

傑作であり、お勧め。
ばらの騎士

ばらの騎士

新国立劇場

新国立劇場 オペラ劇場(東京都)

2015/05/24 (日) ~ 2015/06/04 (木)公演終了

満足度★★★

ネタばれなし
兎に角、演奏に痺れました。

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